第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社はこれまで、一連の経営再建の活動を実施してまいりました。経営基盤の再構築を進めるとともに、当社の既存事業領域に隣接した事業領域への事業拡大及び新規事業領域の創出を進め、積極的に資本・業務提携やM&Aを進めてまいりました。独立系コンサルティングファームとして、「優れたIP/ITソリューションの開発・提供・サービスを通じて、社会の発展と進化と持続可能性に貢献する。」という企業理念のもと、顧客企業における課題の解決を目的として、より質の高いコンサルティングサービスの提供に注力してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社は、経営上の業績管理指標を「収益力(売上高営業利益率)」としております。既存事業における営業力の強化、事業の採算性の評価、徹底した経費削減等に取り組み利益の増大を図るとともに、より利益率の高いサービスや継続的に収益を確保できるサービスへ事業を拡大することで収益の安定化を目指しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社は、事業における今後の方向性を定めるために、令和7年12月期を最終年度とした中長期経営計画を推進し、経営基盤の再構築を進めております。この中長期経営計画では、令和7年までのビジネス拡大を視野に入れ、平成31年度から令和3年度を「ビジネス変革期」と位置づけ、既存事業を柱として安定的な黒字経営を定着するとしておりましたが、新型コロナウイルス感染症による影響を受けた営業機会の減少、受注案件開始時期の先送りによって、当初計画した業績の達成が困難な状況となりました。このため、令和3年12月期に設定をしていた業績目標値を1年間先延ばしいたしました。令和4年度以降の急速な事業拡大のための重点施策として、資本政策を充実し、人材の採用・育成・多能化に戦略的な投資を行うとともに、株主の皆様への還元策の充実、従業員満足度の向上を図り、企業価値の向上に取り組んでおります。また、今後国内においてIT人材不足が深刻化する傾向にあり、その課題に対応するために、IT技術者の確保を積極的に進めております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社では、継続的に収益を確保する仕組みを整備し事業の安定化を図るため、原点に回帰しERPソリューションに関連するコンサルティングに経営資源を集中することで業績の拡大を達成することができました。本年度は、ERPソリューションに関連するコンサルティングの拡大のみならず、非IT事業領域の進出を図っており、新規事業への取り組みも含めて更なる事業規模の拡大を進めてまいります。

 

①財務基盤の充実

当社では、継続的に収益を確保する体制を維持しつつ、事業規模の拡大を実現するための戦略的な投資を実行するため、機動的な増資や金融機関からの融資を活用してまいります。

②短期間での業容の拡大

当社では、短期間での業容の拡大を実現するために、当社との間でシナジーが見込める企業との資本・業務提携等を目的としたM&Aを行うとともに、業容拡大に必要な人材の確保に取り組んでまいります。

③株主価値の創造

当社は、株主の皆様への利益還元を経営における重要課題の1つであると認識しております。当社株式への投資の魅力をより一層高め中長期的に保有いただける株主様の増加を図ることを目的として、株主優待制度があります。また、剰余金の配当(復配)を早期に実施・継続していくとともに、経営方針や中長期的な企業価値向上に向けた取り組みについて適切な情報を適時発信し、株主の皆様からのご意見を経営判断の参考とするための仕組みの構築に取り組んでまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社のサスティナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。

 

(1)ガバナンス

 当社では、現状、サスティナビリティに係る基本方針は定めておらず、サスティナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、及び管理するためのガバナンスの過程、統制及び手続等の体制をその他のコーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりません。

 なお、当社のコーポレート・ガバナンスの状況の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりであります。

 

(2)戦略

 当社は、サスティナビリティに係る基本方針は定めておりませんが、人材確保及び定着に関する取組みは経営上重要であると認識しております。

 

 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

 従業員は事業の発展を支える重要な存在であるとの認識のもと、多様な人材が仕事と家庭を両立し、最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでおります。具体的な取組みとして、働き甲斐のある環境作りのため、フレックス制や在宅勤務の導入及び休暇取得の促進等、従業員の意向を踏めた快適な労働環境を提供し、英会話受講等の自己研鑽の機会を設けております。

 また、従業員一人一人の自己能力を高めることができる業務体制や性別、年齢等に関係なく意欲と能力ある従業員の管理職への登用の機会が平等に与えられるような人事制度を構築しております。

 

 

(3)リスク管理

 当社では、現状、サスティナビリティに係る基本方針を定めておりませんが、「コンプライアンス規程」等に基づき、リスクの未然防止及び会社損失の最小化に努めております。また、必要に応じて弁護士、公認会計士等の外部専門家からアドバイスを受けられる体制を構築するとともに、内部監査及び監査等委員による監査を通じて、潜在的なリスクの早期発見に努めております。

 なお、当社が認識する事業等のリスクに関する詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(4)指標及び目標

 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績

 当社では、小規模な組織体制であるため、重要性を加味したうえで、年齢、国籍、性別等の区分で管理職の構成割合や人数の目標値等は定めておりません。ただし、当社が掲げるミッションを実現し、事業発展を加速するためには、様々な局面において多様な意見を反映することが重要であるとの認識のもと、女性や中途採用者の管理職への登用を推進しております。今後も期待する役割に応じた能力と実績に基づき、積極的に登用を進めるとともに、これらの者が成果を最大化し、適切に能力が評価されるような施策や職場環境の整備に取組んでまいります。

 

 

3【事業等のリスク】

 当社の経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

①パッケージソフトウェア等のベンダーの動向について

 当社は、平成7年のコンサルティング業務開始以来、ERPソリューションに関連するコンサルティングが事業全体の中での重要な位置を占めており、数々の支援実績によりノウハウを積み重ねるとともに、顧客企業及びソフトウェアベンダーより高い評価を得ております。現在当社は、日本オラクル社のERPパッケージである「JD Edwards」及びクラウドERP「NetSuite」、コーナーストーンオンデマンド社のタレントマネジメント製品「cornerstone」「saba cloud」、BoxJapan社の「BOX」、エントラスト社の「Entrust Identity  as  a  Service」等とパートナー契約を締結し、ライセンスの販売、導入及び定着化支援に関するコンサルティングサービス等を提供しており、これらのパートナー企業と安定した取引関係を継続しております。しかしながら、パートナー企業各社の経営方針等の変更やM&Aによる組織変更等により各社製品の市場訴求力及び日本市場における事業方針に大きな変動が生じた場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性が否定できません。

②今後の事業展開について

 当社は、これまでのコンサルティング事業を通して培ったノウハウを活用し、会計・人事・ITコンサルティングの専門化としてサービスラインのさらなる拡充を図っていく方針であります。当社のコンサルティング事業の主軸であるシステムコンサルティング分野を拡大するとともに、経営コンサルティング分野への事業の拡大を目指します。また、継続してクラウド製品サービス分野に注目し、取扱製品及びサービスラインを拡充していきます。

 事業領域及び提供サービスの拡大を行う際には、市場調査により事業リスク等を慎重に検討し、実行の判断を行うように努めておりますが、市場動向の変化や人材の不足、競合他社の参入等の事情により、当該事業領域における事業展開が計画どおりに進捗しない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③資本・業務提携やM&A等の投資について

 当社は、新たな事業領域への進出、既存事業の規模拡大、人材確保を目的として、資本・業務提携やM&A、子会社及び関連会社の設立等により組織形態の変更を進めております。

 このような意思決定を行う際には、対象会社の財政状態や経営成績、進出事業におけるリスク等を慎重に検討し、総合的な判断のもとに的確な決定を行うように努めておりますが、当該会社の財政状態や経営成績の状況等によって保有する有価証券に評価損が発生し、当社の経営成績あるいは資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。

④人材の確保について

 当社のコンサルティング事業における主な売上は、会計・人事・ITにおける専門的知識を有するコンサルタントの役務提供により賄われております。当社がコンサルティング事業を拡大していくためには、優秀な人材を確保し続ける必要があります。

 IT技術の進化とともにIT需要が拡大することで、IT人材不足が拡大傾向にあり、高度な能力を有する人材を採用、維持、育成を継続して行うことは容易なことではありません。当社の事業に必要とされる人材を確保できなかった場合、あるいは重要な人材が大量に流出した場合には、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤知的財産権について

 当社は、現時点において、第三者から知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたり、そのような通知を受けておりませんが、将来、当社の事業活動に関連して第三者が知的財産権の侵害を主張する可能性が否定できません。その場合、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑥機密情報、顧客情報の取り扱いについて

 当社は、会計・人事・ITコンサルティング事業を行っていく上で、顧客企業の個人情報を含む機密情報を取り扱う場合があります。その際には秘密保持契約等により顧客企業に対して守秘義務を負っており、顧客企業の情報の取り扱いについて厳重な管理を行っております。

 しかしながら、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入や、役員及び従業員の過誤等により機密情報の漏洩が発生した場合には、当社の信用が低下するとともに損害賠償等の訴えを提起され、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑦法的規制について

 当社は、一般的な法規制のもと事業活動を行っております。これらの法規制の遵守を徹底するために定期的に研修を行うとともに、コンプライアンス委員会を常設して、厳格な運用に努めております。

 デジタルサイネージ事業につきましては、ディスプレイの屋外での設置及びアドトラック運用の際には、各都道府県の屋外広告物条例等の規制を受けます。

 しかしながら、万が一これらの法規制を遵守できなかった場合には、社会的な信用や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において関連法規の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社の事業展開及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当事業年度において、案件獲得状況は、オラクル社のNetSuiteの導入支援に関連する新規受注及びJD Edwardsのバージョンアップに関連する大型案件等により順調に推移しました。業績においては、プロジェクト開始時期の遅れやリソース不足による外注費の増加などにより、業績予想値を売上高、営業利益、経常利益、当期純利益において下回る結果となりましたが、引き続き事業構造の改革を実施したこと及び新規事業のデジタルサイネージ事業がスタートしたことにより、営業利益の計上ができました。この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ1,136,920千円増加し、2,336,125千円となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べ1,235,236千円増加し、2,157,525千円となりました。主に、売掛金の増加855,801千円、及び商品の増加274,354千円によるものであります。

固定資産は、前事業年度末に比べ98,315千円減少し、178,599千円となりました。主に、建設仮勘定の減少145,740千円によるものであります。

当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1,060,486千円増加し、1,155,364千円となりました。

流動負債は、前事業年度末に比べ812,948千円増加し、883,877千円となりました。主に、買掛金の増加520,712千円、短期借入金の増加95,000千円及び未払金の増加107,856千円によるものであります。

固定負債は、前事業年度末に比べ247,538千円増加し、271,487千円となりました。主に、長期借入金の増加241,610千円によるものであります。

当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ76,433千円増加し、1,180,760千円となりました。主に、資本剰余金の増加274,722千円、利益剰余金の増加411,263千円及び減資による資本金の減少538,458千円によるものであります。

 

b.経営成績

当事業年度の売上高は、1,422,760千円(前年同期比112.0%増)となりました。営業利益は131,970千円(前年同期比7,338.0%増)、経常利益は116,595千円(前年同期比4,940.2%増)、当期純利益は147,528千円(前年同期は70,555千円の当期純損失)となりました。

ITコンサルティング事業の売上高は975,335千円(前年同期比46.0%増)、営業利益は107,119千円(前年同期は1,441千円の営業損失)、デジタルサイネージ事業の売上高は447,424千円(同13,814.3%増)、営業利益は24,851千円(同672.9%増)となりました。

 

各分野別の状況は次のとおりであります。

 

[ITコンサルティング事業]

①既存事業領域(業務コンサルティング)

当社の主要な事業分野である「ERPコンサルティング」においては、オラクル社のJD Edwards及びNetSuiteに関連する案件を中心に推移しております。JD Edwardsに関してはストックビジネスになる既存顧客の運用保守が継続し、大半の案件が単価UPをすることができました。またバージョンアップ、サーバーのリプレイス、クラウドへの移行等の案件も急増しており数件獲得しました。その他既存顧客の大規模な追加改修案件が数件あり、3社統合の大規模案件も実施中です。NetSuiteに関しては、新規提案の依頼がORACLE社、IBM社から頻繁になり昨年の2倍近くになっており順調に需要拡大しております。IBM社と協業し、IBM顧客へのnetsuite提案を実施しております。需要が増加しておりますので、引き続き受注を促進してまいる予定です。

「人事コンサルティング」の分野においては、タレントマネジメント(人材の適材配置及び育成管理)の導入及び定着化支援及び導入支援を行っております。本年度は受注が予想以上に増加しておりますのでコンサルタント1名を採用いたしました。その1名は昨年12末に人事コンサルに必要な資格はすべて取りました。

 

②自動化・効率化コンサルティング領域(RPA、AI、DX等)

AI、DX領域においては検討をしている既存顧客は増加していると思います。AI事業は日本国内では必要不可欠になってきましたので、新規事業として立ち上げる準備をして参りました。

 

 

③M&A及び新規事業領域

既存事業領域における事業の拡大、新規事業領域への進出に向けて、当社との間でシナジーが期待できる企業との資本・業務提携等のM&Aの検討及び交渉を継続して進めております。新規事業領域においては、BPO事業会社と提携協業しBPOプロジェクトを第2四半期よりスタートしており順調に推移しております。

 

④その他

安定的な経営を継続するために、以下の取り組みを積極的に進めております。

1.IT未経験者の採用とコンサルタントへの育成を実施中

2. 即戦力となるコンサルタントの採用、外部コンサルタントとの協業

3.既存コンサルタントのスキルアップ及び多能化による収益率の改善

4.既存顧客向け付加価値サービスの開発と提案

5.既存サービスの拡張、既存パートナーとの関係強化

6.ERPコンサルティング事業強化のための営業力強化

7.AI事業への進出

8.有名メーカーのWiFi7のOEN販売

9.株主還元策の充実

 

[デジタルサイネージ事業]

① 台湾の大手LEDメーカーと提携し、その製品を輸入しLED看板設置とアドトラックによる広告提案を複数件実施しております。LED看板は新大久保駅前と六本木防衛庁前に大型看板の設置を致しました。現在実績が評価され大阪難波駅前の提案が順調に進んでおります。また六本木、新宿の複数個所の提案も行っております。

② アドトラックの需要も多くあり4台販売しました。広告提案に合わせ、需要の高い中古トラックの売買も引き続き実施しております。

③ 今後もデジタルサイネージ市場規模は拡大成長していくことが予想され、動画、画像、テキスト、Webページなどのコンテンツを管理・スケジュール・配信するための重要なソフトウェア(CMS)も独自開発を進めております。更に、デジタル・アウト・オブ・ホーム(DOOH)広告では、広告効果を高めるため、AI(人工知能)とビッグデータの活用は不可欠です。特に、デジタルサイネージを通じてリアルタイムで収集されたデータをもとに、広告のターゲティング精度の向上にも役立つような取り組みもAI専門家と連携して取り組んでいきます。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ425,200千円減少し、255,382千円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  当事業年度における営業活動で支出した資金は864,811千円(前事業年度は115,549千円の支出)となりました。支出の主な内訳は、売上債権の増加額855,801千円及び棚卸資産の増加額305,762千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  当事業年度における投資活動で取得した資金は114,226千円(前事業年度は188,179千円の支出)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の売却による収入420,703千円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  当事業年度における財務活動で取得した資金は328,335千円(前事業年度は285,835千円の収入)となりました。取得の主な内訳は、長期借入れによる収入330,000千円であります。

 

(3)生産、受注及び販売の実績

 当社は、ITコンサルティング事業とデジタルサイネージ事業を営んでおり、当社におけるセグメントは、「ITコンサルティング事業」及び「デジタルサイネージ事業」であります。

 

①生産実績

 当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 令和6年1月1日

至 令和6年12月31日)

前期比(%)

ITコンサルティング事業 (千円)

886,708

171.53

デジタルサイネージ事業 (千円)

合計       (千円)

886,708

171.53

   (注)金額は売上原価によっております。

 

②仕入実績

 当事業年度の仕入実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 令和6年1月1日

至 令和6年12月31日)

前期比(%)

ITコンサルティング事業 (千円)

デジタルサイネージ事業 (千円)

146,735

合計       (千円)

146,735

   (注)金額は売上原価によっております。

 

③受注実績

 当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 令和6年1月1日

至 令和6年12月31日)

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

ITコンサルティング事業

984,287

127.51

815,497

264.18

デジタルサイネージ事業

295,471

6,735.15

150,782

12,876.35

合計

1,279,758

164.85

966,279

312.30

 

 

 ④販売実績

 当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 令和6年1月1日

至 令和6年12月31日)

前期比(%)

ITコンサルティング事業 (千円)

975,335

146.0

デジタルサイネージ事業 (千円)

447,424

13,914.3

合計               (千円)

1,422,760

212.0

   (注)最近2事業年度の主な取引先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 令和5年1月1日

至 令和5年12月31日)

当事業年度

(自 令和6年1月1日

至 令和6年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

 リズム株式会社

110,923

7.8

 オートリブ株式会社

136,836

20.4

107,675

7.6

 LINEヤフー株式会社

102,236

7.2

 

 

 

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、決算日における資産及び負債の状況に基づき、将来の費用として発生が見込まれるものにつきましては一般に合理的と認められる方法により、慎重な見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。

 

(3) 経営成績の分析

 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

 当社は、独立系コンサルティングファームとして、ビジネスコンサルティング及びシステムコンサルティング事業をもって、国内上場企業、中堅企業、海外企業をお取引先として、ERPやHCMソリューション、働き方改革や業務効率化ソリューションの導入・運用支援のサービスを提供してまいりました。

 最近の当社を取り巻く市場環境を見渡してみると、当社の主力事業であるERPソリューションに関連するコンサルティング事業領域においては、既存の顧客である大企業へはバージョンアップやクラウドへの移行、管理会計やデータ活用、セキュリティ強化といった周辺事業領域の商談に力を入れております。また、中堅中規模企業や新興企業へのERPソリューションの導入支援については、クラウドERPを取扱う当社にとって商談の機会の増加が見込めるため、「人的資源の確保と育成」に力を入れ当社の主力事業であるERPソリューションに尽力いたします。

 次期事業年度の見通しにつきましては、売上高1,600百万円(当事業年度比12.5%増)、営業利益170百万円、経常利益170百万円、当期純利益120百万円を見込んでおります。

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社の運転資金需要のうち主なものは、労務費、外注費等の製造費用及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要としては資本業務提携に係る株式の取得等であります。

 運転資金等は、自己資金及び金融機関よりの借入金を基本としております。また、投資を目的とした資金は、

第三者割当による増資を基本としております。

 なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、255百万円となっております。

 

(8) 経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (6)経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりであります。

 

 当社は、中長期経営計画「VISION2025」(令和元年12月期~令和7年12月期)基づき、積極的に企業価値ならびに株主価値の向上を目指し、収益構造の改革及び事業領域の拡大を推進すると共に、長期間において成長し続けるために必要な事業基盤の整備を進めております。

 中長期経営計画の基本方針における取り組み状況は以下の通りです。

① 財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行

 戦略的な投資を実行するための資金として、新株予約権の行使による増資により156百万円を調達しました。

② 資本・業務提携、M&Aによる短期間での業容の拡大

 当社におけるM&A戦略を策定し、複数のM&A仲介会社や銀行の協力を得て、当社との間でシナジーが見込める企業に対して積極的に資本・業務提携やM&Aの検討を進めました。

③ 株主還元策の充実

 株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、株主の皆様との対話方法や関係性構築のありかたを含めて総合的な検討を行っております。

④ 人材の拡充、社員の多能化推進、ワークライフバランスの向上

 人材の確保・育成に重点を置き、社員の多能化を推進することで、よりお客様のビジネス成長に貢献することができる体制を整えることを目的として、人事制度の改革を進めております。

 当初の計画では令和7年度が中期経営計画の最終年度となりますが、新型コロナウイルス感染症による影響を受け営業機会の減少等によって当初計画した業績の達成が困難な状況となりましたため、令和3年12月期に設定をしていた業績目標値を1年間先延ばしました。

 

 中長期経営計画「VISION2025」(令和元年12月期~令和7年12月期)の6年目である令和6年12月期の達成・進捗状況は以下の通りです。

 売上高は計画比72,760千円増(5.4%増)となりました。これは、ITコンサルティング事業における大型プロジェクト開始や経費削減及びデジタルサイネージ事業の本格稼働によるものが主な原因となります。

 

指標

令和6年12月期

(計画)

令和6年12月期

(実績)

計画比

売上高

1,350,000千円

1,422,760千円

72,760千円(5.4%増)

営業利益

88,000千円

131,970千円

43,970千円(50.0%増)

当期純利益

45,000千円

147,528千円

102,528千円(227.8%増)

 

 

5【経営上の重要な契約等】

当事業年度において、特記すべき経営上の重要な契約等はありません。

 

6【研究開発活動】

当事業年度において、特記すべき研究開発活動はありません。