第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

回次

第 9 期

第 10 期

第 11 期

第 12 期

第 13 期

決算年月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

売上高

(千円)

547,483

342,110

388,695

490,140

経常損失(△)

(千円)

138,036

194,698

280,170

378,207

親会社株主に帰属する
当期純損失(△)

(千円)

177,581

186,246

288,898

421,404

包括利益

(千円)

178,102

186,246

288,898

421,404

純資産

(千円)

519,521

334,877

149,585

28,772

総資産

(千円)

604,291

414,586

276,741

280,870

1株当たり純資産

(円)

65.20

41.47

16.74

1.90

1株当たり当期純損失(△)

(円)

22.63

23.73

35.96

41.44

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

84.7

78.5

51.1

7.4

自己資本利益率

(%)

29.6

44.5

123.8

519.3

株価収益率

(倍)

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

171,918

194,412

216,420

300,389

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

84,697

18,889

4,989

6,715

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

130,341

16,525

101,826

347,535

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

472,444

242,618

123,034

163,465

従業員数
〔ほか、平均臨時雇用人員〕

(名)

25

30

33

36

6

7

22

49

-〕

 

(注)1.第9期から第12期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.第9期から第12期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

3.第13期より連結財務諸表を作成しておりませんので、第13期の連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

 

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

回次

第 9 期

第 10 期

第 11 期

第 12 期

第 13 期

決算年月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

売上高

(千円)

288,385

282,413

291,623

471,982

994,440

経常損失(△)

(千円)

139,882

170,235

179,556

289,528

241,270

当期純損失(△)

(千円)

166,096

162,562

182,752

501,813

239,323

持分法を適用した場合の
投資利益

(千円)

資本金

(千円)

287,298

100,000

152,449

302,874

418,528

発行済株式総数

(株)

7,862,500

7,862,500

8,462,500

11,015,500

13,720,500

純資産

(千円)

519,303

358,343

279,197

77,974

70,871

総資産

(千円)

577,045

407,017

342,126

161,500

281,946

1株当たり純資産

(円)

65.17

44.46

32.08

6.37

4.53

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当額)

(円)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純損失(△)

(円)

21.16

20.71

22.75

49.35

19.19

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

88.6

85.7

79.2

43.4

22.0

自己資本利益率

(%)

27.9

37.8

59.0

294.2

362.2

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

227,539

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

14,680

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

236,830

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

70,832

従業員数
〔ほか、平均臨時雇用人員〕

(名)

25

30

33

36

16

6

7

22

49

41

株主総利回り

(%)

51.40

44.24

40.50

29.91

28.66

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(107.39)

(121.07)

(118.10)

(151.48)

(182.46)

最高株価

(円)

383

309

241

216

267

最低株価

(円)

120

136

119

89

53

 

(注) 1.第9期から第13期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.第9期から第13期の株価収益率は、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

3.最高株価及び最低株価は2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものであり、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであります。

4.第12期まで連結財務諸表を作成しておりますので、第12期までの持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー並びに現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

5.持分法を適用した場合の投資利益については、第13期は関連会社がないため記載しておりません。

 

 

 

2 【沿革】

当社は、2012年1月にメディアサイト「AppBank.net」の運営を目的とする会社として設立されました。「AppBank.net」は、創業以来の事業推進者である村井智建、宮下泰明の両氏が、株式会社ガイアックス並びに株式会社GT-Agency(当時、株式会社ガイアックスの子会社)に在籍していた際に創出したサイトであります。

「AppBank.net」は、2008年7月に日本で初めてiPhone3Gが発売された際に、その将来性に着目した宮下泰明氏により、iPhoneアプリケーションの情報サービスを提供するブログ型サイトとしてリリースされました。その後、株式会社GT-Agencyの代表取締役を務めていた村井智建のもと、iPhone関連の情報・サービス等を紹介するメディアとして認知されるようになりました。

メディア事業の更なる拡大・成長を実現するために、株式会社GT-Agencyにおいて2011年12月に新設分割を実施し、当社はその新設分割会社より「AppBank.net」を含むメディア事業を譲り受けて2012年1月より事業を展開しております。

2020年以降、メディア事業に続く次の成長事業を確立するべく、多くの新規事業や子会社に対して投資を行ってまいりましたが、未だ業績回復には至らず、また投資により赤字が拡大しております。そこで、当社経営再建の一環として事業の選択と集中を図るために、2024年1月に子会社3bitter株式会社の全株式を譲渡しております。

 

設立以降の企業集団に係る経緯は、以下のとおりであります。

年月

概  要

2012年1月

神奈川県鎌倉市にAppBank株式会社を設立

2012年2月

株式会社ゼペットの全株式を取得し、AppBank Games株式会社に社名変更

2012年7月

本社を東京都新宿区に移転

2013年6月

「AppBank Store」Eコマース(インターネット通販)サイトオープン

2013年8月

「AppBank Store新宿」オープン

2013年10月

東京都新宿区にAppBank Store株式会社を新設分割により設立

2014年8月

東京都新宿区にスタジオむらい株式会社を新設分割により設立

2014年9月

本社移転(東京都新宿区内)

2015年2月

東京都新宿区にapprime株式会社を新設分割により設立

2015年5月

apprime株式会社にAppBank Games株式会社を吸収合併

2015年10月

東京証券取引所マザーズに上場

2016年1月

スタジオむらい株式会社を吸収合併

2017年10月

本社移転(東京都新宿区内)

2018年2月

株式会社apprimeを吸収合併

2020年3月

株式会社AppBank Store全株式を譲渡

2020年5月

本社移転(東京都千代田区)

2020年5月

東京都千代田区にテーマ株式会社を設立

2020年5月

3bitter株式会社全株式を取得

2021年1月

株式会社GT-Agency全株式を取得

2021年4月

株式会社GT-Agencyを吸収合併

2021年9月

原宿竹下通り内に和カフェ「原宿竹下通り友竹庵」オープン

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズ市場からグロース市場に移行

2022年5月

本社移転(東京都新宿区)

2021年7月

原宿竹下通り内にIPコラボレーション拠点「原宿friend」オープン

2023年4月

テーマ株式会社を吸収合併

2024年1月

3bitter株式会社全株式を譲渡

2024年9月

鎌倉小町通に和カフェ「YURINAN 鎌倉」オープン

 

 

3 【事業の内容】

当社は、『You are my friend!』の経営理念のもと、当社のメディアサイト等を訪れるユーザーやサービスを購入いただく顧客との関係を最も大切に考え、事業を運営しております。当社は日本一のIPコンテンツ・コラボレーション企業を目指して、自分たち自身が、新しい物事を知り、又は体験する中で、心から楽しんだり、感動したりした事象をコンテンツ化し、オンライン・オフラインを通じて提供しております。そのコンテンツに触れたユーザーの共感を獲得し、また、一緒に楽しんでもらうこと、そのつながりを広め、深耕する中で、当社も成長していくという考えを大切にしております。

スマートフォンの登場により、インターネット産業やコンテンツ産業はこれまで以上に変化のスピードを速めていますが、非連続的な変化や、はやりすたりが激しい世界だからこそ、当社とユーザー並びに顧客との強い関係性を軸に事業を運営していくことが重要であると考えております。

そのような環境下において、当社の成長と企業価値向上を実現していくために、資本業務提携先(戦略的パートナー)の協力を得て、2024年3月から新経営体制に移行いたしました。戦略的パートナーとの協業によって既存事業の強化と新規事業の創出を行っております。

 

当社の事業は、「メディア事業」「IP&コマース事業」の2つのセグメントに分かれております。

「メディア事業」では、ゲームやアプリ・ガジェット等の総合情報サイト「AppBank.net」や「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルの運営を行っております。また、第2四半期より、新たに放送局等の他社メディアとの事業開発を行うメディア共創企画事業を開始しております。

「IP&コマース事業」では、原宿竹下通り内の自社店舗「YURINAN -ゆうりんあん-」「YURINAN はなれ」「原宿friend」、そして鎌倉小町通りにオープンした「YURINAN 鎌倉」を軸に、他社が保有するコンテンツ・IPとのコラボレーションを展開しております。

このように、メディア事業として培ってきたIP・コンテンツ事業に関する企画・プロデュース力を強みとして、戦略的パートナーの強みを掛け合わせることで、全体におけるシナジー効果を促進していくビジネスモデルが、当社の特徴です。各々の主な内容は以下のとおりです。

 

 

(1) メディア事業

 メディア事業は、主に「BtoB事業」「メディア共創企画事業」「動画サービス事業」の3つの分野に分かれており、その主な内容は以下のとおりです。

 

① BtoB事業 

BtoB事業は、スマートフォン関連の総合情報サイトである「AppBank.net」の運営を中核とし、「AppBank.net」等の自社運営メディア内に広告を掲載することで、広告収益を獲得しております。

「AppBank.net」では、主にスマートフォンやゲーム関連情情報を中心として、最先端のITテクノロジーやガジェット、YouTuberに関する情報まで、スマートフォンを使う皆さまのライフスタイルを充実させる様々な情報を配信しております。複数のライターが記事を執筆しており、各種ニュース情報もいち早くご紹介しております。情報を端的に伝える記事だけでなく、読者の共感性を意識したエンターテインメント性のある記事を中心に配信しております。

 

② メディア共創企画事業

メディア共創企画事業では、戦略的パートナーとの協業により、地方放送局等の他社メディアと事業開発を行っております。事業開発やそれに付随する営業活動を通じて、アレンジメント等によるフィー収益を獲得し、また、他社メディアにおける媒体枠の販売による広告収益を獲得しております。

 

③ 動画サービス事業

動画サービス事業では、Google LLCが運営する「YouTube」及び株式会社ドワンゴが運営する「ニコニコ」、TIKTOK PTE LTD.が運営する「TikTok」等の動画プラットフォームにおいて、自社制作による動画コンテンツの提供を行っております。「ドッキリ動画」シリーズ、「パズル&ドラゴンズ」「モンスターストライク」等のゲームプレイ動画や一問一答形式のショート動画等、様々な動画コンテンツを独自に制作し、提供・配信することによって、視聴者となるユーザーを集積しております。YouTubeで運営する「マックスむらいチャンネル」からは主に動画の視聴回数や時間を増加させることにより広告収入を獲得し、また、ニコニコからは「マックスむらい部」チャンネルの有料会員収入に係る収益を獲得しております。

「マックスむらい」に代表される演者(動画コンテンツ等に出演する者)やクリエイターをネットワーク化し、更に、YouTube及びニコニコをはじめとした動画プラットフォーム事業者と最適な関係構築を図ることで、事業スキームの構築と、「マックスむらい」をはじめとする当社のコンテンツや版権の使用等に関するライツマネジメント、広告ビジネス等を複合的に収益化することに注力しております。また、動画サービス事業で培ったノウハウを活用し、自社制作によるタイアップ動画広告やイベント出演のキャスティング等の商品販売を企業向けに展開しております

 

(2) IP&コマース事業

IP&コマース事業におきましては、コンテンツ・IPとのコラボレーションを軸とした物販事業を行っております。主に、IPコラボレーション期間に当社が運営する和カフェ「YURINAN -ゆうりんあん-」「YURINAN はなれ」「YURIAN 鎌倉」に来店する顧客に対して、コラボレーションスイーツやドリンク類の提供を行うと同時に、自社WebサービスやIPコラボレーション拠点「原宿friend」等において、限定グッズ等の販売を行うことで、商品販売収益を獲得しております。

 

 

[事業系統図]

当社の系統図を示すと次のとおりであります。


 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

なお、当社は2024年1月1日付で連結子会社であった3bitter株式会社の全保有株式を譲渡いたしました。これにより、連結子会社が存在しなくなり、当第1四半期より非連結決算に移行いたしました。

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

2024年12月31日現在

従業員数

前期比増減

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与

16

41名)

20名減( 8名減)

36.1

4.60

5,236千円

 

 

セグメントの名称

従業員数

メディア事業

2

1名)

IP&コマース事業

8

38名)

全社(共通)

6

2名)

合 計

16

41名)

 

(注)1.従業員数は当社から他社への出向を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。

2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。臨時従業員は、契約社員及びアルバイトを含み、派遣社員を除いております。

3.臨時従業員は、平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与の計算には含んでおりません。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5.全社(共通)は、特定のセグメントに区分できない管理部門の従業員であります。

6.前期末に比べ従業員が減少した要因は、運営体制の縮小による人員削減等であります。

 

(2) 労働組合の状況

当社の労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。

 

(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

開示義務対象外のため、開示を省略しております。