当第2四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う経済活動の制限緩和や外国人観光客によるインバウンド需要の増加などにより雇用環境や個人消費の改善が見られました。一方で、エネルギー・食料品の価格上昇を背景とした物価高や、ウクライナや中東での情勢不安など、依然として先行きの見通しは不透明な状態が続いております。
このような環境の中、当社は、景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で、新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業、それぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
本年12月4日に、バーチャルライバー事務所「Razzプロダクション」を運営する株式会社BETの株式を取得し、子会社化いたしました。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。
セグメントの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。
(フューネラル事業)
当事業におきましては、全国的な葬儀件数は前期からの反動減が見られたものの、自社営業により新規顧客獲得が順調に進み、主力である画像処理収入は好調に推移いたしました。それに伴い、インク、ペーパー、額などのサプライ品売上も伸長いたしました。一方、遺影写真出力用システムなどハードウェア機器の売上は買替需要が一巡し、前年同四半期に比べ若干減少しました。
葬儀市場にITテクノロジーを活用した「葬テック」としてリリースしております「tsunagoo」は新規契約獲得はやや苦戦しているものの、導入先の利用活性化が進んでおります。
利益面につきましては、人員不足になっておりました画像加工部門のオペレーターを積極的に採用したこと、及び前期末にベースアップを実施したことから人件費が増加したため、セグメント利益は減少いたしました。
以上の結果、売上高は1,514,562千円(前年同四半期比104.9%)、セグメント利益は288,597千円(前年同四半期比92.5%)となりました。
(フォトブック事業)
当事業では、プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真からフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。
プロフェッショナル写真家向け市場では、主力であるウェディング向け写真集は第2四半期において、前期のコロナ禍待機により挙式が増加したことへの反動減の影響が見られましたものの、家族写真や子ども写真などスタジオ向け写真集は堅調に推移したため、売上は前年同四半期実績を上回りました。取組みとしましては、オンラインセミナーの実施や、「PHOTONEXT2023」への出展、「赤ちゃん等身大フォトアワード2023」「ペットの等身大フォトアワード2023」などの施策を実施してまいりました。
一方、一般消費者向け市場は、国内旅行は回復しつつあるものの、海外旅行の回復遅れや撮影写真のアウトプット減少の戻りが鈍く、特にOEM部門は厳しい状況が継続しており、売上は前年同四半期実績を下回りました。マイブックでは新商品のリリースや各種キャンペーンを積極的に実施しておりますが、コロナ禍前への戻りには時間を要している状況です。
利益面につきましては、原材料価格高騰や人件費上昇の影響を受けたものの、各種改善施策の効果や減価償却費の減少などにより、セグメント利益は若干増加いたしました。
以上の結果、売上高は1,664,564千円(前年同四半期比99.8%)、セグメント利益は285,306千円(前年同四半期比100.8%)となりました。
(空中ディスプレイ事業)
当事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。
営業面につきましては、国内は自社営業を主として、海外は代理店を主として販売を推進しております。国内におきましては、展示会2か所に出展しリードの獲得に努めました。営業体制の強化も奏功し国内向け売上は一定の成果を上げました。一方、海外におきましては、中国代理店において営業活動がほぼ正常化し、中国の銀行でセルフ空中操作端末が設置されるなどの成果がありましたが、その他のエリアでは案件の長期化が継続するなど想定を下回る結果となりました。主にガラス製ASKA3Dプレートの売上が中心となり、前年同四半期実績を上回りました。
製造・開発面につきましては、環境性能に優れた素材での試作が完成し展示会に出展し評価を得ました。自社技術開発センターでのガラス製ASKA3Dプレートは徐々に大きなサイズの試作を継続しております。また、安定した製品供給のため品質管理体制を強化してまいりました。
損益面につきましては、国内外展示会の出展による広告宣伝費や品質管理体制強化のための人件費、及び新素材プレートに関わる研究開発費が増加した結果、セグメント損失は前年同四半期実績に比べ拡大いたしました。
以上の結果、売上高は75,625千円(前年同四半期比147.8%)、セグメント損失は164,789千円(前年同四半期は161,274千円の損失)となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は3,251,417千円(前年同四半期比102.9%)となり、利益面につきましては、全社費用の増加及びフューネラル事業のセグメント利益の減少により、経常利益は104,048千円(前年同四半期比69.3%)、四半期純利益は65,942千円(前年同四半期比63.6%)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期会計期間末における資産は、前事業年度末に比べ148,399千円減少し、6,986,460千円となりました。これは主に、商品及び製品が144,338千円増加した一方で、現金及び預金が376,221千円減少したことによるものであります。
当第2四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ57,235千円増加し、988,997千円となりました。これは主に、未払法人税等が40,800千円減少した一方、未払金が168,433千円増加したことによるものであります。
当第2四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ205,634千円減少し、5,997,463千円となりました。これは主に、自己株式の増加139,941千円及び配当金の支払い149,595千円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ376,221千円減少し、1,667,805千円となりました。なお、当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動の結果獲得した資金は、77,784千円(前年同四半期は82,660千円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加75,536千円を計上したものの、税引前四半期純利益97,341千円、減価償却費182,200千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動の結果使用した資金は、158,704千円(前年同四半期は171,575千円の使用)となりました。これは主に、生産設備購入など有形固定資産の取得による支出109,854千円、無形固定資産の取得による支出37,821千円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動の結果使用した資金は、299,915千円(前年同四半期は314,519千円の使用)となりました。これは、主に配当金の支払額149,331千円、自己株式取得による支出149,865千円によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題に重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は118,790千円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。