当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 業績の状況
当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復のほか、各種政策の効果もあり、緩やかに景気回復しております。一方、円安による物価上昇を背景として個人消費には伸び悩みが見られる等、今後も引き続き、金融資本市場の変動等の影響を十分注視する必要があります。
当社を取り巻くBSデジタル放送業界は、動画配信サービス市場の拡大等で、ビジネスの機会が拡大する等、環境が大きく変化している中、テレビメディア広告費は、1兆7,605億円(前年比101.5%)となり、そのうち当社を含む衛星放送メディア関連の広告費は、1,254億円(前年比100.2%)となっております。(「2024年 日本の広告費」㈱電通調べ)
このような状況下、当社は「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」を経営理念として中長期的な成長を実現するため、重点施策「Value(バリュー)4」を掲げ、引き続き、「コンテンツ価値の向上」、「『稼ぐ力』の再構築」、「放送周辺事業の強化・発展」、「企業価値向上のための戦略的投資」をテーマに、放送事業に加え、その他の様々な施策に取り組みました。
[放送事業収入]
当中間連結会計期間の放送事業収入は、5,120,846千円(前年同期比1.0%減少)となりました。
タイム収入は、前期放送の大型スポーツ特番の反動減が見られたものの、競馬中継等の公営競技が好調となったほか、ショッピングが引き続き堅調に推移したことにより、前年同期比増収となりました。一方、スポット収入は、新規取引先の獲得等に注力したことで、回復の兆しが見られましたが、前年同期比減収となりました。
番組施策では、2024年10月より放送開始した大人の歌謡&トーク番組『鶴瓶のええ歌やなぁ』や『偉人・敗北からの教訓』等のレギュラー番組のほか、年末年始に放送した『八代亜紀さん一周忌 あなたが選ぶ名曲集!』や『TOKYO FM 少年合唱団 クリスマスコンサート2024 ~ 天使の歌声降るクリスマス ~』、『新春2時間スペシャル!昭和100年 スター列伝 お宝映像一挙公開!』等の特別番組が売上に寄与いたしました。
また、「ANIME+」枠では、『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』『キン肉マン 完璧超人始祖編 Season 2』『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』等、当中間期においても製作委員会参画作品を含むアニメ関連番組を約40タイトル放送いたしました。このほか、幅広いアニメファンのニーズに応えるべく、2025年元日には、『アニメロサマーライブ2024 -Stargazer- powered by Anison Days』をテレビ独占放送いたしました。
日中帯を中心とするドラマ枠では、BS視聴者層と親和性の高いコンテンツとして、『江湖英雄伝~HEROES~』や『魔女のゲーム』、『名探偵ポワロ』、『深夜食堂』等、BS初放送のコンテンツを含む様々なジャンルのコンテンツを編成いたしました。
[その他事業収入]
その他事業収入は、768,943千円(前年同期比0.9%増加)となりました。アニメ製作委員会参画作品の出資配当収入が好調となったほか、配信コンテンツのラインアップを強化・拡充したことによるBS11公式YouTubeチャンネルやTVer等の各配信サイトにおける配信事業収入も好調に推移いたしました。
更に、イベント事業では、2024年12月に、ジャズコンサート「SUPER SESSION ~Precious Jazzy Time~」、2025年2月にスペシャルコンサート「我ら演歌第7世代!BS11若手人気スター歌謡ショー」をそれぞれ開催する等、新たな試みを積極的に実施したほか、2024年12月には、(株)文化放送との協業コンテンツ『ワールドダイスターRADIO☆わらじ』の番組派生イベントの第3弾を開催する等、イベント事業拡大に向け、他社と協業したイベント事業の展開にも取り組みました。
[費用]
原価部門では、当中間期では既に放送終了している、前年のレギュラー番組等にかかる費用の反動減や、放送月の変更による下期への費用の月ズレが見られたほか、2023年4月に実施した当社スタジオ設備更新にかかる減価償却費の負担が軽減し、費用減となりました。また、販管部門では、コスト効率を意識した広告宣伝施策の実施により、広告宣伝費を中心に費用減となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は 5,889,789千円(前年同期比 0.8%減少)となりました。営業利益は 1,159,213千円(前年同期比 25.0%増加)、経常利益は 1,174,311千円(前年同期比 26.2%増加)、親会社株主に帰属する中間純利益は 801,745千円(前年同期比 24.9%増加)となりました。
② 財政状態の状況
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 49,306千円減少し、25,845,122千円(前連結会計年度末比 0.2%減少)となりました。主な要因は、棚卸資産が 58,871千円 、流動資産のその他に含めて表示している有価証券が 99,761千円、投資その他の資産に含めて表示している投資有価証券が 896,319千円増加したものの、現金及び預金が 547,505千円 、受取手形及び売掛金が 325,938千円とそれぞれ減少したことに加え、固定資産の減価償却が進み、有形固定資産が 217,085千円、無形固定資産が 9,868千円減少したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 332,633千円減少し、1,962,888千円(前連結会計年度末比 14.5%減少)となりました。主な要因は、買掛金が 71,882千円、流動負債のその他に含めて表示している未払消費税が 145,204千円、未払金が 86,108千円減少したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 283,327千円増加し、23,882,234千円(前連結会計年度末比 1.2%増加)となりました。主な要因は、利益剰余金が、前連結会計年度の期末配当 534,500千円により減少したものの、親会社株主に帰属する中間純利益 801,745千円の計上に伴い 267,244千円増加したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は 4,604,961千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、993,647千円(前年同期は 1,184,080千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益 1,174,311千円の計上及び法人税等の支払額 346,591千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,006,146千円(前年同期は 9,497千円の使用)となりました。これは主に 定期預金の預入による支出 1,000,000千円、投資有価証券の取得による支出 995,030千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、535,006千円(前年同期は 463,551千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額 534,211千円等によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
(6) 主要な設備
当中間連結会計期間において、主要な設備に著しい変動はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。