第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、企業業績の回復や雇用・所得環境の改善など緩やかな持直しの動きがみられたものの、ウクライナ・中東情勢などの地政学的リスクの増大、中国経済の減速や米国における対外経済政策への不確実性の高まりに加え、物価上昇による個人消費への影響や人手不足の深刻化が懸念されるなど依然として先行き不透明な状況が継続しました。

当社グループの主要ユーザーである自動車業界におきましては、国内の自動車生産台数は前年を下回る状況が続きましたが、足元では回復基調となりました。設備投資は中長期的なEVシフトの動きを背景として、電気自動車・車載電池関連を中心に堅調に推移しました。

このような事業環境のなか、当社グループでは、第4次中期経営計画「Change!Shinwa Moving Forward 2026」の業績目標達成に向けて、収益改善の強化と成長市場・新領域への事業展開を最重要課題として取り組んでまいりました。本年1月には、東京ビッグサイトで開催されたアジア最大級のエレクトロニクス製造・実装展「インターネプコン ジャパン」に出展し、自社製品の超精密塗布装置「クスパ」の新機種や自動運転に関連した商品を出展し、次世代ものづくりをサポートする進和の事業をアピールしました。

 その結果、当中間連結会計期間における売上高は421億99百万円(前年同期比9.8%増)、経常利益は24億65百万円(前年同期比34.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は16億59百万円(前年同期比30.1%増)となりました。

 

セグメントごとの業績は、次のとおりであります。

 

①日本

自動車メーカー・同部品メーカー向け生産設備・材料の売上が好調に推移しました。特に車載電池向け生産設備や工場内物流を自動化するAMR(自律走行搬送ロボット)の売上が堅調に推移したことにより、売上高は357億61百万円(前年同期比19.0%増)、セグメント利益は14億72百万円(前年同期比141.6%増)となりました。

 

②米州

日系自動車メーカー向け材料・消耗品の売上が堅調に推移しましたが、プロジェクト案件が前年より減少したことにより、売上高は55億10百万円(前年同期比8.0%減)、セグメント利益は5億27百万円(前年同期比12.6%減)となりました。

 

③アジア・パシフィック

東南アジアの自動車市場の低迷により、日系自動車メーカー向け生産設備・材料の売上は前年同期比減少しましたが、当中間連結会計期間より当セグメントに含めた非連結子会社であったSHINWA(INDIA) ENGINEERING & TRADING PRIVATE LIMITED(インド)の業績が寄与したことにより売上高は25億20百万円(前年同期比0.0%増)、セグメント利益は3億15百万円(前年同期比3.4%増)となりました。

なお、当中間連結会計期間より、非連結子会社であったSHINWA(INDIA)ENGINEERING & TRADING PRIVATE LIMITED(インド)について重要性が増したことに伴い、連結の範囲に含めております。

 

SHINWA(INDIA)ENGINEERING & TRADING PRIVATE LIMITED(インド)を連結の範囲に含めたことに伴い、報告セグメントの区分方法を見直しております。 従来のSHINWA INTEC Co., Ltd.(タイ)、PT.SANTAKU SHINWA INDONESIA(インドネシア)およびSHINWA INTEC MALAYSIA SDN. BHD.(マレーシア)の区分を「東南アジア」から「アジア・パシフィック」へ名称変更し、SHINWA(INDIA)ENGINEERING & TRADING PRIVATE LIMITED(インド)を当期分より「アジア・パシフィック」に含めております。

 

④中国

中国経済の減速による日系自動車メーカーの設備投資の抑制などの影響により、売上高は24億11百万円(前年同期比25.9%減)、セグメント損失は20百万円(前年同期は57百万円のセグメント利益)となりました。

 

⑤その他

イギリス日系空調機器メーカー向け生産設備や材料の売上の反動減による影響が大きく、売上高は3億6百万円(前年同期比60.0%減)、セグメント損失は4百万円(前年同期は43百万円のセグメント利益)となりました。

 

なお、セグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

①流動資産

流動資産は前連結会計年度末に比べ33億1百万円増加し、563億10百万円となりました。

 これは主に、受取手形が40百万円、電子記録債権が7億11百万円、売掛金が8億44百万円減少しましたが、現金及び預金が15億28百万円、商品及び製品が19億58百万円、原材料及び貯蔵品が54百万円、仕掛品が3億51百万円、前渡金の増加等により流動資産のその他が10億4百万円増加したことによるものであります。

 

②固定資産

固定資産は前連結会計年度末に比べ2億51百万円減少し、123億39百万円となりました。

  これは主に有形固定資産のその他が1億82百万円、投資その他の資産のその他が5百万円増加しましたが、有形固定資産の建物及び構築物が1億13百万円、無形固定資産のその他が1億14百万円、投資その他の資産の投資有価証券が2億11百万円減少したことによるものであります。

 

③流動負債

流動負債は前連結会計年度末に比べ17億14百万円増加し、237億29百万円となりました。

  これは主に、電子記録債務が13億5百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金8億76百万円、未払法人税等が2億98百万円、契約負債が17億52百万円、引当金が23百万円、未払消費税等の増加等により流動負債のその他が68百万円増加したことによるものであります。

 

④固定負債

固定負債は前連結会計年度末に比べ48百万円減少し、19億8百万円となりました。

 

⑤純資産

純資産は前連結会計年度末に比べ13億83百万円増加し、430億11百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ14億8百万円増加し、210億31百万円となりました。

  当中間連結会計期間末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、20億95百万円(前年同期は3億92百万円の収入)となりました。

これは主に棚卸資産の増加額23億45百万円、仕入債務の減少額5億36百万円、前渡金の増加額9億93百万円、 法人税等の支払額4億62百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前中間純利益24億63百万円、売上債権の減少額17億50百万円、契約負債の増加額17億57百万円などにより資金が増加したことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、2億56百万円(前年同期は36億54百万円の支出)となりました。

 これは主に定期預金の払戻による収入2億51百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入2億円により資   

金が増加しましたが、定期預金の預入による支出3億20百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出4億8

百万円により資金が減少したことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、7億19百万円(前年同期は7億45百万円の支出)となりました。

これは主に配当金の支払額6億95百万円、リース債務の返済による支出22百万円により資金が減少したことなどによるものであります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

 当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は67百万円であります。

 なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。