銘柄 |
ポエック株式会社第1回無担保転換社債型新株予約権付社債(以下、当該新株予約権付社債を「本新株予約権付社債」、そのうち社債部分を「本社債」、新株予約権部分を「本新株予約権」という。) |
記名・無記名の別 |
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券面総額又は振替社債の総額(円) |
金2,000,000,000円 |
各社債の金額(円) |
金100,000,000円 |
発行価額の総額(円) |
金2,000,000,000円 |
発行価格(円) |
各社債の金額100円につき金100円。 |
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但し、本新株予約権と引換えに金銭の払込みを要しないものとする。 |
利率(%) |
本社債に利息は付さない。 |
利払日 |
該当事項なし |
利息支払の方法 |
該当事項なし |
償還期限 |
2030年4月30日 |
償還の方法 |
1 償還金額 |
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各社債の金額100円につき金100円 |
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但し、繰上償還の場合は本欄第2項第(2)号に定める金額による。 |
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2 社債の償還の方法及び期限 |
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(1)本社債は、2030年4月30日(償還期限)にその総額を各社債の金額100円につき金100円で償還する。 |
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(2)繰上償還事由 |
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① 組織再編行為による繰上償還 |
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イ 組織再編行為(以下に定義する。)が当社の株主総会で承認された場合(株主総会の承認が不要な場合は当社の取締役会で決議された場合。かかる承認又は決議がなされた日を、以下「組織再編行為承認日」という。)において、承継会社等(以下に定義する。)の普通株式がいずれの金融商品取引所にも上場されない場合には、当社は本新株予約権付社債権者に対して償還日(当該組織再編行為の効力発生日前の日とする。)の30日前までに通知の上、残存する本社債の全部(一部は不可)を、以下の償還金額で繰上償還するものとする。 |
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ロ 上記償還に適用される償還金額は、参照パリティ(以下に定義する。)が100%を超える場合には、各社債の金額100円につき金100円に参照パリティを乗じた額とし、参照パリティが100%以下となる場合には、各社債の金額100円につき金100円とする。 |
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ハ 「参照パリティ」は、以下に定めるところにより決定された値とする。 |
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(ⅰ)当該組織再編行為に関して当社普通株式の株主に支払われる対価が金銭のみである場合 |
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当該普通株式1株につき支払われる当該金銭の額を当該組織再編行為承認日時点で有効な転換価額(別記(新株予約権付社債に関する事項)「新株予約権の行使時の払込金額」欄第2項に定義される。以下同じ。)で除して得られた値(小数第5位まで算出し、小数第5位を四捨五入し、これを百分率で表示する。) |
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(ⅱ)(ⅰ)以外の場合 |
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会社法に基づき当社の取締役会その他の機関において当該組織再編行為に関して支払われ若しくは交付される対価を含む条件が決議又は決定された日(決議又は決定された日よりも後に当該組織再編行為の条件が公表される場合にはかかる公表の日)の直後の取引日(株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」という。)において売買立会が行われる日をいう。但し、東京証券取引所において当社普通株式のあらゆる種類の取引停止処分又は取引制限(一時的な取引制限も含む。)があった場合には、当該日は「取引日」にあたらないものとする。以下同じ。)に始まる5連続取引日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値を、当該5連続取引日の最終日時点で有効な転換価額で除して得られた値(小数第5位まで算出し、小数第5位を四捨五入し、これを百分率で表示する。)とする。当該5連続取引日において「新株予約権の行使時の払込金額」欄第4項第(1)号②、③及び第(4)号に記載の転換価額の調整事由が生じた場合には、当該5連続取引日の当社普通株式の普通取引の終値の平均値は、「新株予約権の行使時の払込金額」欄第4項第(1)号乃至第(4)号に記載の転換価額の調整条項に準じて合理的に調整されるものとする。 |
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ニ それぞれの用語の定義は以下のとおりとする。 |
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(ⅰ)組織再編行為 |
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当社が消滅会社となる合併契約の締結、当社が分割会社となる吸収分割契約の締結若しくは新設分割計画の作成又は当社が他の会社の完全子会社となる株式交換契約の締結、株式移転計画の作成若しくは株式交付親会社が当社の発行済株式の全部を取得することを内容とする株式交付計画の作成又はその他の日本法上の会社組織再編手続で、かかる手続により本社債に基づく当社の義務が他の会社に引き受けられることとなるものをいう。 |
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(ⅱ)承継会社等 |
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当社による組織再編行為に係る吸収合併存続会社若しくは新設合併設立会社、吸収分割承継会社若しくは新設分割設立会社、株式交換完全親会社、株式移転完全親会社、株式交付親会社又はその他の日本法上の会社組織再編手続におけるこれらに相当する会社のいずれかであって、本社債に基づく当社の義務を引き受けるものをいう。 |
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ホ 当社は、本号①に定める通知を行った後は、当該通知に係る繰上償還通知を撤回又は取り消すことはできない。 |
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② 公開買付けによる上場廃止に伴う繰上償還 |
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イ 当社普通株式について金融商品取引法に基づく公開買付けがなされ、当社が当該公開買付けに賛同する意見を表明し、当該公開買付けの結果、当社普通株式が上場されている全ての日本の金融商品取引所においてその上場が廃止となる可能性があることを当社又は公開買付者が公表又は容認し(但し、当社又は公開買付者が、当該公開買付け後も当社普通株式の上場を維持するよう努力する旨を公表した場合を除く。)、かつ公開買付者が当該公開買付けにより当社普通株式を取得した場合、当社は、本新株予約権付社債権者に対して当該公開買付けによる当社普通株式の取得日(当該公開買付けに係る決済の開始日を意味する。)から15日以内に通知の上、当該通知日から30日以上60日以内の日を償還日として、残存する本社債の全部(一部は不可)を、本号①に記載の償還の場合に準ずる方式によって算出される償還金額で繰上償還するものとする。 |
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ロ 本号①及び②の両方に従って本社債の償還を義務付けられる場合、本号①の手続が適用される。但し、組織再編行為により当社普通株式の株主に支払われる対価を含む条件が公表される前に本号②に基づく通知が行われた場合には、本号②の手続が適用される。 |
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③ スクイーズアウト事由による繰上償還 |
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当社普通株式を全部取得条項付種類株式にする定款の変更の後、当社普通株式の全てを対価をもって取得する旨の当社の株主総会の決議がなされた場合、当社の特別支配株主(会社法第179条第1項に定義される。)による当社の他の株主に対する株式等売渡請求を承認する旨の当社の取締役会の決議がなされた場合又は上場廃止を伴う当社普通株式の併合を承認する旨の当社の株主総会の決議がなされた場合(以下「スクイーズアウト事由」という。)、当社は、本新株予約権付社債権者に対して、実務上可能な限り速やかに、但し、当該スクイーズアウト事由の発生日から14日以内に通知した上で、当該通知において指定した償還日(かかる償還日は、当該スクイーズアウト事由に係る当社普通株式の取得日又は効力発生日より前で、当該通知の日から14銀行営業日(振替機関の休業日でない日をいう。以下同じ。)目以降30銀行営業日目までのいずれかの日とする。)に、残存する本社債の全部(一部は不可)を、本号①に記載の償還の場合に準ずる方式によって算出される償還金額で繰上償還するものとする。 |
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④ 支配権変動事由に基づく社債権者の選択による繰上償還 |
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イ 本新株予約権付社債権者は、支配権変動事由(以下に定義する。)が生じた場合、当該事由が生じた日後いつでも、その選択により、当社に対し、あらかじめ書面により通知し、当該通知日から30日以上60日以内の日を償還日として、その保有する本社債の全部又は一部を、本号①に記載の償還の場合に準ずる方式によって算出される償還金額で繰上償還することを、当社に対して請求する権利を有するものとする。 |
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ロ 「支配権変動事由」とは、以下の事由をいう。 |
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当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいう。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含む。)及びその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含む。)の株券等保有割合(同法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいう。)の合計が50%超となった場合 |
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⑤ 財務制限条項抵触事由による繰上償還 |
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イ 本新株予約権付社債権者は、財務制限条項抵触事由(以下に定義する。)が生じた場合には、当該事由が生じた日以降、その選択により、当社に対して、償還すべき日の20銀行営業日以上前に事前通知を行った上で、当該繰上償還日に、その保有する本新株予約権付社債の全部又は一部を各社債の金額100円につき金100円で繰上償還することを、当社に対して請求する権利を有する。 |
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ロ 「財務制限条項抵触事由」とは、(ⅰ)当社の2024年8月期以降の連結の通期の損益計算書に記載される営業損益若しくは経常損益が2期連続して損失となった場合、又は、(ⅱ)当社の2024年8月期以降の各事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される純資産合計の額が、直前の事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される純資産合計の額の75%を下回った場合 |
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⑥ 上場廃止事由等又は監理銘柄指定に基づく社債権者の選択による繰上償還 |
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イ 本新株予約権付社債権者は、当社普通株式について、上場廃止事由等(以下に定義する。)が生じた若しくは生じる合理的な見込みがある場合、又は東京証券取引所による監理銘柄への指定がなされた若しくはなされる合理的な見込みがある場合には、その選択により、当社に対して、償還すべき日の15銀行営業日以上前に事前通知を行った上で、当該繰上償還日に、その保有する本新株予約権付社債の全部又は一部を各社債の金額100円につき金100円で繰上償還することを、当社に対して請求する権利を有する。 |
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ロ 「上場廃止事由等」とは、以下の事由をいう。 |
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当社又はその企業集団に、東京証券取引所有価証券上場規程第601条第1項各号に定める事由が発生した場合、又は、当社が本新株予約権付社債の払込期日以降その事業年度の末日現在における財務諸表又は連結財務諸表において債務超過となる場合において、当該事業年度の末日の翌日から起算して6か月を経過する日までの期間において債務超過の状態でなくならなかった場合 |
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⑦ 取引停止に基づく社債権者の選択による繰上償還 |
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当社普通株式の取引について東京証券取引所又はその他により、5取引日以上連続して取引停止が課された場合、本新株予約権付社債権者は、その選択により、当社に対して、償還すべき日の15銀行営業日以上前に事前通知を行った上で、当該繰上償還日に、その保有する本新株予約権付社債の全部又は一部を各社債の金額100円につき金100円で繰上償還することを、当社に対して請求する権利を有する。 |
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(3)本項に定める償還すべき日が銀行休業日にあたるときは、その前銀行営業日にこれを繰り上げる。 |
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3 買入消却 |
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(1)当社及びその子会社(下記第(3)号に定義する。)は、本新株予約権付社債権者と合意の上、随時本新株予約権付社債をいかなる価格でも買入れることができる。 |
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(2)当社又はその子会社が本新株予約権付社債を買入れた場合には、当社は、いつでも、その選択により(当社の子会社が買入れた場合には、当該子会社より消却のために当該本新株予約権付社債の交付を受けた後)、当該本新株予約権付社債に係る本社債を消却することができ、かかる消却と同時に当該本新株予約権付社債に係る本新株予約権は消滅する。 |
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(3)「子会社」とは、会社法第2条第3号に定める子会社をいう。 |
募集の方法 |
第三者割当の方法により、すべての本新株予約権付社債を野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合に割り当てる。 |
申込証拠金(円) |
該当事項なし |
申込期間 |
2025年4月30日 |
申込取扱場所 |
ポエック株式会社 管理部 |
払込期日 |
2025年4月30日 |
振替機関 |
株式会社証券保管振替機構 |
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東京都中央区日本橋兜町7番1号 |
担保 |
本新株予約権付社債には担保及び保証は付されておらず、また、本新株予約権付社債のために特に留保されている資産はない。 |
財務上の特約 (担保提供制限) |
当社は、本新株予約権付社債の未償還残高が存する限り、本新株予約権付社債発行後、当社が国内で今後発行する他の転換社債型新株予約権付社債に担保権を設定する場合には、本新株予約権付社債のためにも担保付社債信託法に基づき、同順位の担保権を設定する。 |
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上記に基づき本新株予約権付社債に担保権を設定する場合、本社債を担保するのに十分な担保権を追加設定するとともに、担保権設定登記手続その他担保権の設定に必要な手続を速やかに完了の上、担保付社債信託法第41条第4項の規定に準じて公告するものとする。 |
財務上の特約 (その他の条項) |
当社は、次のいずれかの事由が発生した場合には、直ちに本社債につき期限の利益を喪失するものとする。 |
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(1)上記「償還の方法」欄の規定に違背したとき。 |
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(2)上記「財務上の特約(担保提供制限)」の規定に違背したとき。 |
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(3)本新株予約権付社債の割当てに関して本新株予約権付社債権者と締結した契約に違背し(但し、軽微な違背を除く。)、本新株予約権付社債権者から是正を求める通知を受領した後30日以内にその履行又は是正をしないとき。 |
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(4)本社債以外の社債について期限の利益を喪失し、又は期限が到来してもその弁済をすることができないとき。 |
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(5)社債を除く借入金債務について期限の利益を喪失し、若しくは期限が到来してもその弁済をすることができないとき、又は当社以外の社債若しくはその他の借入金債務に対して当社が行った保証債務について履行義務が発生したにもかかわらず、その履行をすることができないとき。但し、当該債務の合計額(邦貨換算後)が100,000,000円を超えない場合は、この限りでない。 |
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(6)破産手続開始、民事再生手続開始若しくは会社更生手続開始の申立てをし、又は取締役会において解散(合併の場合を除く。)に係る議案を株主総会に提出する旨の決議をしたとき。 |
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(7)破産手続開始、民事再生手続開始若しくは会社更生手続開始の決定又は特別清算開始の命令を受けたとき。 |
(注)1 社債管理者の不設置
本新株予約権付社債は、会社法第702条但書の要件を充たすものであり、社債管理者は設置されない。
2 本新株予約権付社債の社債権者に対する通知の方法
本新株予約権付社債権者に対する通知は、当社の定款所定の公告の方法によりこれを行う。但し、法令に別段の定めがある場合を除き、公告に代えて各本新株予約権付社債権者に書面により通知する方法によることができる。
3 社債権者集会に関する事項
(1)本社債の社債権者集会は、当社がこれを招集するものとし、開催日の少なくとも2週間前までに本社債の社債権者集会を招集する旨及び会社法第719条各号所定の事項を通知する。
(2)本社債の社債権者集会は東京都においてこれを行う。
(3)本社債の種類(会社法第681条第1号に定める種類をいう。)の社債の総額(償還済みの額を除き、当社が有する当該社債の金額の合計額は算入しない。)の10分の1以上にあたる本社債を有する本新株予約権付社債権者は、社債権者集会の目的である事項及び招集の理由を記載した書面を当社に提出して、社債権者集会の招集を請求することができる。
4 社債、株式等の振替に関する法律の適用
本新株予約権付社債は、社債、株式等の振替に関する法律(以下「社債等振替法」という。)の規定の適用を受け、振替機関の振替業に係る業務規程その他の規則に従って取り扱われるものとする。社債等振替法に従い本新株予約権付社債権者が新株予約権付社債券の発行を請求することができる場合を除き、本新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券は発行されない。社債等振替法に従い本新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券が発行される場合、かかる新株予約権付社債券は無記名式とし、本新株予約権付社債権者は、かかる新株予約権付社債券を記名式とすることを請求することはできない。
5 元利金の支払い
本社債に係る元利金は、社債等振替法及び振替機関の業務規程その他の規則に従って支払われる。
6 財務代理人、発行代理人及び支払代理人
本社債の財務代理人は株式会社みずほ銀行とする。
財務代理人は、発行代理人及び支払代理人を兼ねるものとする。
財務代理人は、本新株予約権付社債権者に対していかなる義務又は責任を負わず、また本新株予約権付社債権者との間にいかなる代理関係又は信託関係を有しない。
7 本新株予約権付社債について、当社の依頼により、信用格付業者から提供され、若しくは閲覧に供された信用格付又は信用格付業者から提供され、若しくは閲覧に供される予定の信用格付はない。
(新株予約権付社債に関する事項)
当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の特質 |
1 本新株予約権の行使請求(以下「行使請求」という。)により当社が当社普通株式を新たに発行し又はこれに代えて当社の保有する当社普通株式を処分(以下、当社普通株式の発行又は処分を当社普通株式の「交付」という。)する当社普通株式の数は株価の下落により増加することがある。当該株式数は行使請求に係る本新株予約権が付された本社債の金額の総額を当該行使請求の効力発生日において適用のある転換価額で除して得られる数であるため、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項に従い転換価額が修正された場合には、本新株予約権の行使請求により当社が交付する当社普通株式の数は増加する。 |
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2 転換価額の修正基準及び修正頻度について |
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2026年4月30日、2027年4月30日及び2028年4月30日(以下、個別に又は総称して「修正日」という。)において、当該修正日に先立つ20連続取引日において東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の平均株価(以下「修正日価額」という。)が、当該修正日の直前に有効な転換価額を1円以上下回る場合には、転換価額は、当該修正日以降、修正日価額に修正される。 |
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3 転換価額の下限等について |
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修正日にかかる修正後の転換価額が1,024円(以下「下限転換価額」といい、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第4項第(1)号乃至第(4)号の規定を準用して調整される。)を下回ることとなる場合には転換価額は下限転換価額とする。なお、本新株予約権の行使により交付される当社普通株式の数は、行使請求に係る本新株予約権が付された本社債の金額の総額を当該行使請求の効力発生日において適用のある転換価額で除して得られる数となる。 |
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4 繰上償還 |
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本新株予約権付社債は、別記「償還の方法」欄第2項第(2)号に従い、繰上償還されることがある。 |
新株予約権の目的となる株式の種類 |
当社普通株式 |
すべて完全議決権株式であり、権利内容に何らの限定のない当社における標準となる株式である。 |
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なお、単元株式数は100株である。 |
新株予約権の目的となる株式の数 |
本新株予約権の行使により当社が新たに発行又はこれに代えて当社の保有する当社普通株式を処分(以下当社普通株式の発行又は処分を当社普通株式の「交付」という。)する当社普通株式の数は、同時に行使された本新株予約権に係る本社債の金額の総額を当該行使時において有効な転換価額で除して得られる数とする。但し、1株未満の端数が生じた場合は、会社法の規定に基づいて現金により精算する(当社が単元株制度を採用している場合において、本新株予約権の行使により単元未満株式が発生する場合には、会社法に定める単元未満株式の買取請求権が行使されたものとして現金により精算し、1単元未満の株式はこれを切り捨てる。)。なお、かかる現金精算において生じた1円未満の端数はこれを切り捨てる。 |
新株予約権の行使時の払込金額 |
1 本新株予約権の行使に際して出資される財産の内容及びその価額又はその算定方法 |
(1)本新株予約権1個の行使に際し、当該本新株予約権が付された各本社債を出資するものとする。 |
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(2)本新株予約権1個の行使に際して出資される財産の価額は、各本社債の金額と同額とする。 |
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2 転換価額 |
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各本新株予約権の行使により交付する当社普通株式の数を算定するにあたり用いられる価額(以下「転換価額」という。)は、当初1,279円とする。なお、転換価額は第3項及び第4項に定めるところに従い修正又は調整されることがある。 |
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3 転換価額の修正 |
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修正日において、修正日価額が、当該修正日の直前に有効な転換価額を1円以上下回る場合には、転換価額は、当該修正日以降、当該修正日価額に修正される。但し、修正日にかかる修正後の転換価額が下限転換価額を下回ることとなる場合には転換価額は下限転換価額とする。また、本項により転換価額の修正を行う場合、当社は、あらかじめ書面によりその旨並びにその事由、修正前の転換価額、修正後の転換価額及びその適用の日その他必要な事項を本新株予約権付社債権者に通知する。但し、適用の日の前日までに前記の通知を行うことができないときは、適用の日以降速やかにこれを行う。 |
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4 転換価額の調整 |
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(1)転換価額の調整 |
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① 当社は、本新株予約権付社債の発行後、本号②に掲げる各事由により当社の発行済普通株式数に変更を生じる場合又は変更を生じる可能性がある場合は、次に定める算式(以下「新株発行等による転換価額調整式」という。)により転換価額を調整する。 |
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② 新株発行等による転換価額調整式により本新株予約権付社債の転換価額の調整を行う場合及びその調整後の転換価額の適用時期については、次に定めるところによる。 |
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イ 時価(本項第(2)号②に定義される。以下同じ。)を下回る払込金額をもって当社普通株式を新たに発行し、又は当社の保有する当社普通株式を処分する場合(無償割当てによる場合を含む。)(但し、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の行使、取得請求権付株式又は取得条項付株式の取得、その他当社普通株式の交付を請求できる権利の行使によって当社普通株式を交付する場合、及び合併、会社分割、株式交換又は株式交付により当社普通株式を交付する場合を除く。) |
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調整後の転換価額は、払込期日(募集に際して払込期間を定めた場合はその最終日とし、無償割当ての場合はその効力発生日とする。)の翌日以降、又はかかる発行若しくは処分につき株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日がある場合にはその日の翌日以降これを適用する。 |
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ロ 株式の分割により普通株式を発行する場合 |
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調整後の転換価額は、株式の分割のための基準日の翌日以降これを適用する。 |
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ハ 時価を下回る価額をもって当社普通株式を交付する定めのある取得請求権付株式又は時価を下回る価額をもって当社普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)を発行又は付与する場合 |
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調整後の転換価額は、取得請求権付株式の全部に係る取得請求権又は新株予約権の全部が当初の条件で行使されたものとみなして新株発行等による転換価額調整式を適用して算出するものとし、払込期日(募集に際して払込期間を定めた場合はその最終日とし、新株予約権の場合は割当日とする。)の翌日以降又は(無償割当ての場合は)効力発生日の翌日以降これを適用する。 |
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但し、株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日がある場合には、その日の翌日以降これを適用する。 |
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ニ 当社の発行した取得条項付株式又は取得条項付新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の取得と引換えに時価を下回る価額をもって当社普通株式を交付する場合 |
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調整後の転換価額は、取得日の翌日以降これを適用する。 |
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ホ 上記イ乃至ニの場合において、基準日が設定され、かつ、効力の発生が当該基準日以降の株主総会、取締役会その他当社の機関の承認を条件としているときには、上記イ乃至ニにかかわらず、調整後の転換価額は、当該承認があった日の翌日以降これを適用する。この場合において、当該基準日の翌日から当該承認があった日までに本新株予約権の行使請求をした新株予約権者に対しては、次の算出方法により、当社普通株式を交付する。 |
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この場合、1株未満の端数を生じたときはこれを切り捨て、現金による調整は行わない。 |
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③イ 当社は、本新株予約権付社債の発行後、下記ロ及びハに定める特別配当の支払いを実施する場合には、次に定める算式(以下「特別配当による転換価額調整式」といい、新株発行等による転換価額調整式と併せて「転換価額調整式」という。)をもって転換価額を調整する。 |
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「1株当たりの特別配当」とは、特別配当を、剰余金の配当に係る当該事業年度の最終の基準日における各本社債の金額(金100,000,000円)当たりの本新株予約権の目的となる株式の数で除した金額をいう。1株当たり特別配当の計算については、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を四捨五入する。 |
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ロ 「特別配当」とは、2030年4月30日までの間に終了する各事業年度内に到来する配当に係る各基準日につき、当社普通株式1株当たりの剰余金の配当(会社法第455条第2項及び第456条の規定により支払う金銭も含む。)の額(金銭以外の財産を配当財産とする剰余金の配当の場合には、かかる配当財産の簿価を配当の額とする。)に当該基準日時点における各本社債の金額(金100,000,000円)当たりの本新株予約権の目的である株式の数を乗じて得た金額の当該事業年度における累計額が、基準配当金(基準配当金は、2030年4月30日までの間に終了する各事業年度につき、当該事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される親会社株主に帰属する当期純利益の金額に60%を乗じた金額を当該事業年度の配当に係る最終の基準日時点の発行済株式総数で除した金額に、当該基準日における各本社債の金額(金100,000,000円)当たりの本新株予約権の目的である株式の数を乗じた金額。但し、当該金額が0円を下回る場合(当該事業年度において親会社株主に帰属する当期純損失を計上する場合を含む。)には0円とする。)(当社が当社の事業年度を変更した場合には、本新株予約権付社債権者と協議の上合理的に修正された金額)を超える場合における当該超過額をいう。 |
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ハ 特別配当による転換価額の調整は、各事業年度の配当に係る最終の基準日に係る会社法第454条又は第459条に定める剰余金の配当決議が行われた日の属する月の翌月10日以降これを適用する。 |
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(2)① 転換価額調整式の計算については、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を切り捨てる。 |
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② 転換価額調整式で使用する時価は、新株発行等による転換価額調整式の場合には調整後の転換価額を適用する日(但し、本項第(1)号②ホの場合は基準日)又は特別配当による転換価額調整式の場合は当該事業年度の配当に係る最終の基準日に先立つ5取引日目に始まる30連続取引日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(終値のない日数を除く。)とする。 |
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この場合、平均値の計算は、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を切り捨てる。 |
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③ 新株発行等による転換価額調整式で使用する既発行株式数は、株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日がある場合はその日、また、かかる基準日がない場合は、調整後の転換価額を適用する日の1か月前の日における当社の発行済普通株式数から、当該日における当社の有する当社普通株式の数を控除した数とし、当該転換価額の調整前に本項第(1)号②又は本項第(4)号に基づき交付されたものとみなされた当社普通株式のうち未だ交付されていない当社普通株式の数を加えた数とする。また、当社普通株式の株式分割が行われる場合には、新株発行等による転換価額調整式で使用する発行又は処分株式数は、基準日における当社の有する当社普通株式に当該株式分割により割り当てられる当社普通株式の数を含まないものとする。 |
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④ 転換価額調整式により算出された転換価額と調整前転換価額との差額が1円未満にとどまるときは、転換価額の調整は行わないこととする。但し、次に転換価額の調整を必要とする事由が発生し転換価額を算出する場合は、転換価額調整式中の調整前転換価額に代えて、調整前転換価額からこの差額を差し引いた額を使用するものとする。 |
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(3)本項第(1)号①及び③のうち複数の規定に該当する場合、調整後転換価額がより低い金額となる規定を適用して転換価額を調整する。 |
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(4)本項第(1)号②及び③ロの転換価額の調整を必要とする場合以外にも、次に掲げる場合には、当社は、本新株予約権付社債権者と協議の上、その承認を得て、必要な転換価額の調整を行う。 |
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① 株式の併合、合併、会社分割、株式交換又は株式交付のために転換価額の調整を必要とするとき。 |
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② その他当社の発行済普通株式数の変更又は変更の可能性が生じる事由の発生により転換価額の調整を必要とするとき。 |
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③ 当社普通株式の株主に対する普通株式以外の種類の株式の無償割当てのために転換価額の調整を必要とするとき。 |
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④ 転換価額を調整すべき事由が2つ以上相接して発生し、一方の事由に基づく調整後の転換価額の算出にあたり使用すべき時価につき、他方の事由による影響を考慮する必要があるとき。 |
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(5)本項第(1)号乃至第(4)号により転換価額の調整を行う場合(下限転換価額が調整される場合を含む。)は、当社は、あらかじめ書面によりその旨並びにその事由、調整前の転換価額、調整後の転換価額及びその適用の日その他必要な事項を本新株予約権付社債権者に通知する。但し、適用の日の前日までに前記の通知を行うことができないときは、適用の日以降速やかにこれを行う。 |
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価額の総額 |
金2,000,000,000円 |
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額 |
1 新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式1株の発行価格 |
本新株予約権の行使により発行する当社普通株式1株の発行価格は、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄記載の転換価額(転換価額が調整された場合は調整後の転換価額)とする。 |
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2 本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項 |
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(1)本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。 |
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(2)本新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、本項第(1)号記載の資本金等増加限度額から本項第(1)号に定める増加する資本金の額を減じた額とする。 |
新株予約権の行使期間 |
本新株予約権の新株予約権者は、2025年5月1日から2030年4月30日(別記「償還の方法」欄第2項第(2)号に定めるところにより、本社債が繰上償還される場合には、当該償還日の2銀行営業日前)までの間(以下「行使期間」という。)、いつでも、本新株予約権を行使することができる。但し、行使期間の最終日が銀行営業日でない場合にはその前銀行営業日を最終日とする。行使期間を経過した後は、本新株予約権は行使できないものとする。 |
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上記にかかわらず、以下の期間については行使請求ができないものとする。 |
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(1)当社普通株式に係る株主確定日(会社法第124条第1項に定める基準日をいう。)及びその前銀行営業日(振替機関の休業日でない日をいう。) |
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(2)振替機関が必要であると認めた日 |
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(3)組織再編行為をするために本新株予約権の行使の停止が必要であると当社が合理的に判断した場合は、それらの組織再編行為の効力発生日の翌日から14日以内の日に先立つ30日以内の当社が指定する期間中は、本新株予約権を行使することはできない。この場合には停止期間その他必要な事項をあらかじめ本新株予約権付社債権者に通知する。 |
新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所 |
1 新株予約権の行使請求の受付場所 |
三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 |
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2 新株予約権の行使請求の取次場所 |
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該当事項なし |
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3 新株予約権の行使請求の払込取扱場所 |
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該当事項なし |
新株予約権の行使の条件 |
各本新株予約権の一部行使はできないものとする。 |
自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件 |
該当事項なし |
なお、本新株予約権の取得事由は定めない。 |
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新株予約権の譲渡に関する事項 |
本新株予約権付社債は、会社法第254条第2項本文及び第3項本文の定めにより、本新株予約権又は本社債の一方のみを譲渡することはできない。 |
代用払込みに関する事項 |
1 本新株予約権1個の行使に際し、当該本新株予約権が付された各本社債を出資するものとする。 |
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2 本新株予約権1個の行使に際して出資される財産の価額は、各本社債の金額と同額とする。 |
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 |
当社が組織再編行為を行う場合は、別記「償還の方法」欄第2項第(2)号①に基づき本新株予約権付社債の繰上償還を行う場合を除き、承継会社等をして、組織再編行為の効力発生日の直前において残存する本新株予約権付社債に付された本新株予約権の所持人に対して、当該本新株予約権の所持人の有する本新株予約権に代えて、それぞれの場合につき、承継会社等の新株予約権で、本項第(1)号乃至第(10)号に掲げる内容のもの(以下「承継新株予約権」という。)を交付させるものとする。この場合、組織再編行為の効力発生日において、本新株予約権は消滅し、本社債に係る債務は承継会社等に承継され、本新株予約権の所持人は、承継新株予約権の所持人となるものとし、本新株予約権付社債の要項の本新株予約権に関する規定は承継新株予約権について準用する。 |
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(1)交付される承継会社等の新株予約権の数 |
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当該組織再編行為の効力発生日直前において残存する本新株予約権付社債の所持人が保有する本新株予約権の数と同一の数とする。 |
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(2)承継会社等の新株予約権の目的たる株式の種類 |
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承継会社等の普通株式とする。 |
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(3)承継会社等の新株予約権の目的たる株式の数 |
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承継会社等の新株予約権の行使により交付される承継会社等の普通株式の数は、当該組織再編行為の条件を勘案の上、本新株予約権付社債の要項を参照して決定するほか、以下に従う。なお、転換価額は別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項と同様の修正及び別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第4項第(1)号乃至第(3)号と同様の調整に服する。 |
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① 合併、株式交換、株式移転又は株式交付の場合には、当該組織再編行為の効力発生日の直後に承継会社等の新株予約権を行使したときに、当該組織再編行為の効力発生日の直前に本新株予約権を行使した場合に得られる数の当社普通株式の保有者が当該組織再編行為において受領する承継会社等の普通株式の数を受領できるように、転換価額を定める。当該組織再編行為に際して承継会社等の普通株式以外の証券又はその他の財産が交付されるときは、当該証券又は財産の公正な市場価値を承継会社等の普通株式の時価で除して得られる数に等しい承継会社等の普通株式の数を併せて受領できるようにする。 |
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② その他の組織再編行為の場合には、当該組織再編行為の効力発生日の直後に承継会社等の新株予約権を行使したときに、当該組織再編行為の効力発生日の直前に本新株予約権を行使した場合に本新株予約権付社債の所持人が得ることのできる経済的利益と同等の経済的利益を受領できるように、転換価額を定める。 |
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(4)承継会社等の新株予約権の行使に際して出資される財産の内容及びその価額又はその算定方法 |
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承継会社等の新株予約権1個の行使に際しては、各本社債を出資するものとし、承継会社等の新株予約権1個の行使に際して出資される財産の価額は、各本社債の金額と同額とする。 |
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(5)承継会社等の新株予約権を行使することができる期間 |
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当該組織再編行為の効力発生日又は承継会社等の新株予約権を交付した日のいずれか遅い日から、別記「新株予約権の行使期間」欄に定める本新株予約権の行使期間の満了日までとし、別記「新株予約権の行使期間」欄に準ずる制限に服する。 |
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(6)承継会社等の新株予約権の行使の条件 |
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別記「新株予約権の行使の条件」欄に準じて決定する。 |
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(7)承継会社等の新株予約権の取得条項 |
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定めない。 |
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(8)承継会社等の新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項 |
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承継会社等の新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。承継会社等の新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額から増加する資本金の額を減じた額とする。 |
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(9)組織再編行為が生じた場合 |
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本欄の規定に準じて決定する。 |
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(10)その他 |
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承継会社等の新株予約権の行使により承継会社等が交付する承継会社等の普通株式の数につき、1株未満の端数が生じた場合は、会社法の規定に基づいて現金により精算する(承継会社等が単元株制度を採用している場合において、承継会社等の新株予約権の行使により単元未満株式が発生する場合には、会社法に定める単元未満株式の買取請求権が行使されたものとして現金により精算し、1株未満の端数はこれを切り捨てる。)。また、当該組織再編行為の効力発生日時点における本新株予約権付社債の所持人は、本社債を承継会社等の新株予約権とは別に譲渡することができないものとする。かかる本社債の譲渡に関する制限が法律上無効とされる場合には、承継会社等が発行する本社債と同様の社債に付された承継会社等の新株予約権を、当該組織再編行為の効力発生日直前の本新株予約権付社債の所持人に対し、本新株予約権及び本社債の代わりに交付できるものとする。 |
(注)1 本社債に付された本新株予約権の数
各本社債に付された本新株予約権の数は1個とし、合計20個の本新株予約権を発行する。
2 本新株予約権の行使請求の方法
(1)本新株予約権の行使請求は、本新株予約権付社債権者が本新株予約権付社債の振替を行うための口座の開設を受けた振替機関又は口座管理機関に対し行使請求に要する手続を行い、行使請求期間中に当該振替機関又は口座管理機関により行使請求受付場所に行使請求の通知が行われることにより行われる。
(2)振替機関又は口座管理機関に対し行使請求に要する手続を行った者は、その後、これを撤回することができない。
3 本新株予約権の行使請求の効力発生時期
(1)本新株予約権の行使請求の効力は、行使請求に要する事項の通知が行使請求受付場所に到達した日に発生する。
(2)本新株予約権の行使の効力が発生したときは、当該本新株予約権に係る本社債について弁済期が到来するものとする。
4 株式の交付方法
当社は、本新株予約権の行使請求の効力発生後、当該行使請求に係る本新株予約権付社債権者に対し、当該本新株予約権付社債権者が指定する振替機関又は口座管理機関における振替口座簿の保有欄に振替株式の増加の記録を行うことにより株式を交付する。
5 本新株予約権と引き換えに金銭の払込みを要しないこととする理由
本新株予約権は、転換社債型新株予約権付社債に付されたものであり、本社債からの分離譲渡はできず、かつ本新株予約権の行使に際して当該新株予約権に係る本社債が出資され、本社債と本新株予約権が相互に密接に関係することを考慮し、また、本新株予約権の価値と本社債の利率、払込金額等のその他の発行条件により当社が得られる経済的価値とを勘案して、本新株予約権と引換えに金銭の払込みを要しないこととする。
6 本新株予約権の行使に関するその他の合意事項
当社は、野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」という。)との間で2025年4月14日付で締結する引受契約(以下「本引受契約」という。)において、本新株予約権付社債及び本新株予約権の転換及び行使並びに譲渡について以下のとおり合意する。
(1)割当予定先は、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間は、本新株予約権を行使しないものとする。但し、①発行要項に規定する繰上償還事由に該当する場合又は該当することが合理的に見込まれる場合、②本引受契約に定める前提条件が払込期日において充足していなかったことが判明した場合、③当社が割当予定先の本新株予約権の行使に同意した場合、④当社が当社と金融機関との間の契約等その他資金調達に関する契約等に定める財務制限条項その他これに類する条項に抵触した場合、⑤当社が本引受契約上の義務に違反した場合、⑥当社が本引受契約上表明及び保証につき違反があったことが払込み後に判明した場合、又は⑦当社が有価証券報告書又は半期報告書を法定の期限までに提出しなかった場合には、割当予定先は、いつでも本新株予約権を行使できる。
(2)割当予定先が、本新株予約権付社債を譲渡する場合には、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。
7 本新株予約権付社債の発行により資金の調達をしようとする理由
(1)資金調達の目的
当社グループは、当社を中心に、連結子会社7社(株式会社三和テスコ、東洋精機産業株式会社、協立電機工業株式会社、株式会社マリンリバー、PBS株式会社、コーベックス株式会社、アイエススプリンクラー株式会社)、及び持分法適用関連会社1社(景観技術株式会社)で構成され、環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器、防災・安全関連機器の製造・販売を主要事業として展開しており、具体的には次の3つの事業を手掛けております。
① 環境・エネルギー事業
主要な製品又は商品は、環境関連機器としてポンプ類・撹拌機等の水処理機器、景観配慮型防潮壁「SEAWALL」、オゾンガス発生装置、オゾン水製造装置及びオゾン脱臭装置などの環境改善機器があり、エネルギー関連機器として熱交換器等があります。その他、モーター及び電動機修理、水産養殖設備、溶剤再生装置・洗浄装置等の製造・販売を行っております。
② 動力・重機等事業
主要な製品は、船舶用機械及び部品、プラント関係機器及びその他動力関係部品であります。船舶用機械及び部品は主に、大型の機械として船舶用エンジン台板があり、また、小型精密部品として燃料噴射弁部品等があります。プラント関係機器としては、ボイラー、圧力容器等があります。
③ 防災・安全事業
主要な製品又は商品は、スプリンクラー消火設備用加圧送水装置(製品名「ナイアス」)及び耐衝撃型スプリンクラーヘッドがあり、保守・メンテナンスサービスとして定期点検、上記装置及び機器の修繕等があります。
上記の既存事業に加えて、株式会社三和テスコにおける亜臨界水処理プラント(水を高温高圧下で亜臨界水の状態にし、有機化合物の分解を促進する製品)及びトルクオン(ベルトコンベアの異常を早期に検知する技術を活用した製品)、PBS株式会社におけるメロン等の水耕栽培等に代表されるように、新規事業の投資・育成にも力を入れており、現在の主力事業の強化と並行して、新たな事業領域への挑戦と育成にも積極的に取り組んでいます。
また、当社グループは創業以来、「水と空気」をテーマに、当社グループのビジョンを「誰もが欲しがる『凄い技術とサービス』の創造企業」と掲げ、「投資・育成」の成長サイクルを回すことを経営戦略として定め、既存事業か新規事業かに囚われることなく、設備投資やM&Aによる新規の投資及び、その後の事業育成を繰り返し行う中で、環境保全と安全性の向上に貢献する製品・サービスの開発やラインナップの拡充を実現してまいりました。
昨今、世界的な「環境サステナビリティ」の潮流の中で、企業のESG・SDGs対応、脱炭素化、防災インフラの整備等への意識が急速に高まっている状況において、直近では、当社グループにおける2023年8月期の連結売上高は7,052百万円、前期比21.5%の増収となり、翌2024年8月期の連結売上高は8,371百万円、前期比18.7%の増収となりました。
これらの実績は、当社の有する製品・サービスは益々時代のニーズに合致してきていることを示しており、当社が果たすべき役割や社会における当社の存在意義は一層大きくなっていると認識しております。
今般、本新株予約権付社債を募集する目的は、このような社会からの期待にさらに応えていくことであり、本新株予約権付社債の募集により調達する資金は、当社グループの既存事業への「投資」及び「育成」に主に充当する予定です。
具体的には、既存事業への設備投資やM&Aの実行に活用し、既存事業の製造キャパシティの増強、製品・サービスのラインナップの拡充、販売チャネルの拡大等を図り、これまで十分に応えきれていなかった顧客からのニーズ等や引き合いにも柔軟かつ確実に対応していくことを考えており、割当予定先を管理・運営するファンドである野村キャピタル・パートナーズ株式会社(以下「NCAP」という。)からの経営・事業運営に関する支援や、NCAPが属する野村グループ(野村HD(以下に定義する。)及びNCAPを含むグループ会社を総称した企業集団をいう。)のネットワークの活用により、これらを促進していく予定です。
一方、当社グループの直近の財政状態に目を向けると、2023年7月に実施したノンコミットメント型ライツ・オファリングにより一定の資金調達を行ったものの、その後の成長投資やM&A実行により、手元流動性は相応に消耗しており、今後の成長のための設備投資および案件獲得に向けて追加的な資金確保が必要な局面にあります。
このような中、資金需要の発生時にタイムリーかつ柔軟に対応できる本新株予約権付社債は、希薄化を伴うものの機動的な資金調達手段として適していると判断いたしました。
具体的な資金使途、NCAPを割当先に選定した理由等は下記をご参照ください。
(2)資金調達方法の選択理由
当社は、一層の事業拡大及び収益力向上のための必要資金を確保するにあたり、複数の資金調達方法を検討いたしました。その結果、以下の理由により第三者割当の方法による本新株予約権付社債の発行が最も適した調達方法であるという結論に至りました。
① 公募増資又は第三者割当の方法による新株式の発行により資金調達を行う場合、一度に新株式を発行して資金調達を完了させることができ、かつ償還の必要がない反面、発行済株式数の増加が即時に発生するため、株価に大きな影響を及ぼす可能性があります。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は、即時に希薄化が生じることがないことから、株価への影響が相対的に軽減されることが期待されます。
② 新株予約権による資金調達は、一般に、転換社債型新株予約権付社債と同様に即時の希薄化を避けることができる反面、当初想定していた時期、金額での資金調達ができない可能性があるというデメリットがあると考えられております。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は、払込期日に総額2,000,000,000円が払い込まれるため、発行当初にまとまった資金調達ができます。
③ 銀行借入れにより調達した場合、相応の利息の支払いと満期での元本の返済が必要となるところ、転換社債型新株予約権付社債では一般的に無利息で多額の調達が可能となり、かつ、将来的に株価が上昇し株式への転換が進む場合には、額面相当額の返済を要せず、自己資本の増強や財務基盤の強化が期待されます。
④ 株主割当増資では出資を履行した株主との間では希薄化懸念は払拭されますが、割当先である既存株主の参加率が不透明であることから、当社として調達資金の額を推測することが非常に困難です。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は、払込期日に調達資金の全額が払い込まれます。
⑤ いわゆるライツ・オファリングには、発行会社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・オファリングと、発行会社はそのような契約を締結せず、新株予約権の行使が株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライツ・オファリングがありますが、コミットメント型ライツ・オファリングについては国内で実施された実績が乏しく、資金調達手法としてまだ成熟が進んでいない段階にある一方で、引受手数料等のコストが増大することが予想され、適切な資金調達方法ではない可能性があります。また、ノンコミットメント型ライツ・オファリングは、株主総会の決議等の手続きが必要となることや、資金調達までに相当の手続きや時間を費やすことから、スピード、コスト、また当社の現在の資金需要等を考慮したうえで、本新株予約権付社債の発行が、現在の当社の資金調達手法としては最も適切であると判断して選択いたしました。
<本新株予約権付社債による資金調達スキームの長所及び短所>
[長所]
① 本新株予約権付社債の発行により、証券の発行時に一定のまとまった資金を調達することが可能となります。
② 本新株予約権付社債の発行により、将来的な自己資本の拡充が期待可能でありつつも、前述のとおり、割当予定先との間で、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間、本新株予約権を行使しないことを合意し、本新株予約権付社債は、原則として発行後1年間は転換は行われず、また、その後も1年ごとに転換価額の修正が行われることも勘案し、割当予定先は株価動向を見ながら段階的に新株予約権を行使していくことが経済的に合理的な行動であることから、2030年4月30日までの4年間にわたる行使期間中において株価動向に応じて段階的に転換が行われることが期待できるため、株価インパクトの分散化が可能となっております。
③ 本新株予約権付社債による調達金額のうち転換の対象となった金額はいずれも資本性の資金となるため、財務健全性指標が上昇します。
④ 本新株予約権付社債においては、転換価額の下方修正条項が設定されており、払込期日の1年後、2年後、3年後の各時点における株価が各時点で有効な転換価額を下回る場合には、株価が下限転換価額を上回っている限り、転換価額が下方に修正されることにより、本新株予約権付社債権者による本新株予約権付社債の転換が期待できることから、株主資金増強の蓋然性が高まります。
⑤ 本新株予約権付社債はゼロ金利であるため、金利コストの最小化を図った調達が可能となります。
[短所]
① 前述のとおり、割当予定先との間で、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間、本新株予約権を行使しないことを合意し、本新株予約権付社債は、原則として発行後1年間は転換は行われません。その後も、市場環境に応じて、本新株予約権付社債の転換完了までには一定の期間が必要となります。また、当社の株式の流動性が減少した場合には、転換完了までに時間がかかる可能性があります。
② 本新株予約権付社債の転換価額は、2026年4月30日、2027年4月30日及び2028年4月30日における株価水準が各時点で有効な転換価額を下回る場合には、下方に修正されるため、その場合、交付される当社普通株式数が当初の予定を上回ることとなります。
③ 本新株予約権付社債については、発行時点においては会計上の負債であり資本には算入されず、一時的に負債比率が上昇します。
④ 第三者割当方式という当社と割当予定先のみの契約であるため、不特定多数の新投資家から資金調達を募ることによるメリットは享受できません。
⑤ 本新株予約権付社債には転換価額修正条項が付されているものの、下限転換価額が設定されているため、株価が下限行使価額を下回って推移するような場合、本新株予約権付社債の転換が進まず、結果として自己資本の拡充が図られず、また、社債として償還するための資金が必要となる可能性があります。また、株価が本新株予約権の転換価額を超えている場合でも、割当予定先が本新株予約権社債の転換をするとは限りません。
また、株式価値の希薄化が生じる時期を可能な限り遅らせることができるよう割当予定先と協議した結果、本新株予約権付社債の調達資金による一層の事業拡大及び収益力向上を確認するために相当な期間として、原則として、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間は本新株予約権を行使しない旨を本引受契約で合意します。下記「第3 第三者割当の場合の特記事項 1 割当予定先の状況 f 株券等の保有方針」のとおり、割当予定先は、当社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化を目指すことで得られるキャピタルゲインを獲得すること(本新株予約権付社債を普通株式に転換した上で売却する際における投資資金の回収)を目的としていることから、本新株予約権の行使が可能な期間において、当社普通株式の株価等を勘案の上で割当予定先が適切と判断した時点で、株式への転換が行われることとなります。
以上の点により、既存株主の利益に配慮することを前提に当社の資金ニーズに対応しながら、当社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化を目指すことが割当予定先の利益にもつながるため、本引受契約を締結した上で、第三者割当の方法により本新株予約権付社債を発行することが最も適した調達方法であるという結論に至りました。
8 その他
(1)本新株予約権の発行については、金融商品取引法による届出の効力発生を条件とする。
(2)その他本新株予約権発行に関し必要な事項は、当社代表取締役社長又はその代理人に一任する。
(3)当社が、会社法その他の法律の改正等、本新株予約権の発行要項の規定中読み替えその他の措置が必要となる場合には、当社は必要な措置を講じることとする。
該当事項はありません。
払込金額の総額(円) |
発行諸費用の概算額(円) |
差引手取概算額(円) |
2,000,000,000 |
32,500,000 |
1,967,500,000 |
(注)1.発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
2.発行諸費用は、主に、弁護士費用、反社会的勢力調査費用、新株予約権付社債評価費用、財務代理人費用、登録免許税及びその他事務費用(印刷事務費用、登記費用)等からなります。
上記差引手取概算額1,967,500,000円につきましては、①当社グループの既存事業における成長投資、及び②業容拡大のためのM&A(資本業務提携及び投融資を含み、以下「M&A等」という。)に、それぞれ667百万円及び1,300百万円を充当する予定であります。
なお、調達した資金は、実際の支出までは、当社の銀行預金等の安定的な金融資産で運用保管することを想定しております。
具体的な使途 |
金額(百万円) |
支出予定時期 |
① 当社グループの既存事業における以下を内訳とする成長投資 |
667 |
2025年5月~2028年8月 |
内訳 |
|
|
A.生産能力強化のための工場増設及び機械設備投資 |
300 |
2025年5月~2028年8月 |
B.マーケティングと営業力の強化 |
367 |
2025年5月~2028年8月 |
② 業容拡大のためのM&A等 |
1,300 |
2025年5月~2028年8月 |
合計 |
1,967 |
|
① 当社グループの既存事業における成長投資
当社グループの既存事業が担う製品・サービスは、世界的な脱炭素化の推進、環境規制の強化、エネルギー効率向上といった市場環境への需要拡大等を背景に、関連需要は拡大傾向にあることから、直近数年間は収益拡大に寄与しているところであります。また、防災・安全事業においても、近年の自然災害リスクの高まりや高齢化社会の進展、ならびに福祉施設・有床診療所等へのスプリンクラー設置義務化といった法制度の整備を背景に、スプリンクラー設備の需要は着実に拡大しており、当社グループの該当製品・サービスに対する市場からの期待も高まっております。このような良好な経営環境のもとで、当社グループに対する引き合いや発注案件も増加傾向にあるところ、当社グループの製品供給能力・顧客対応力の不足により、顕在ニーズに十分に対応できない場面が増え、機会損失が生じている点をリスクと捉えております。
このような状況を打破すべく、今般の資金調達により、既存事業の設備投資を実施することで、製品供給能力の大幅な増強により上記の課題へ対応してまいります。また、製品供給能力を増強した後には、設備等の稼働率を高水準に維持するとともに、販売面の強化も併せて実施することで、安定的かつ着実な成長を目指します。
具体的には、以下の施策を講じ、これらの施策に係る費用として、2025年5月から2028年8月までに総額667百万円を充当する予定です。なお、「① 当社グループの既存事業における成長投資」の使途については、当社グループの経営戦略上、既存事業への「育成」に該当いたします。
A 生産能力の強化のための工場増設及び機械設備投資
環境機器生産工場の増設(需要増に対応して製造キャパシティを拡大し、生産工場1棟を増設)、生産機械の導入・アップグレード(製造効率の向上と品質の安定化)及び製造拠点間のシナジー強化(生産プロセスの統合と最適化)に向けた設備投資等の施策に総額300百万円を充当することで、市場の成長に応じた柔軟な供給体制を構築してまいります。これにより、拡大する環境規制・企業のESG対応ニーズに迅速に対応し、収益基盤を強化します。なお、当該設備投資の具体的な金額や計画はありませんが、その内容やタイミングについては、割当予定先であるNCAPとの協議を通じて、当社グループの成長戦略との整合性や投資効果を慎重に検討したうえで順次決定していく予定です。
今後、詳細が確定した段階で、速やかに適時適切な情報開示を行ってまいります。
B マーケティングと営業力の強化
生産能力の強化後にも持続的に顧客ニーズを捕捉していくためには、従来の対面での営業や現状の販路のみならず、販売チャネルの多様化とデジタル化の加速を図ることが肝要と考えております。これらに対応するため、デジタルマーケティングの強化(WEBマーケティング、リード獲得、ECプラットフォームの活用等)及びオンライン販売チャネルの最適化(デジタル戦略を活用した販路拡大)等の実施を予定しており、従来の対面での営業や現状の販路を補完・強化しながら、効率的かつ効果的に市場開拓を図っていきます。
なお、個別具体的な施策については今後詳細を検討してまいりますが、マーケティング施策の立案・実行に際しては、NCAPから、(1)成長戦略の実行支援策として、M&A戦略の支援、事業拡大のサポート、新規市場開拓、(2)ガバナンスの強化支援策として経営管理体制の整備、リスクマネジメントの高度化に寄与する体制の整備、(3)財務基盤の安定化支援策として、資本効率の向上、財務戦略の最適化のための財務管理及びアドバイス、外部機関との折衝並びに(4)業務提携の促進として、新規取引先の紹介、提携ネットワークの拡充策実行といった支援・助言を活用する予定であり、総額367百万円を充当する予定です。
なお、当該施策の具体的な内容および執行時期等については、NCAPとの協議を通じて、当社グループの戦略全体との整合性を踏まえて決定していく方針です。
今後、内容が確定した段階で、速やかに適時適切な情報開示を行ってまいります。
② 業容拡大のためのM&A等
当社グループはこれまで、市場の成長が期待される分野や、安定した需要が見込まれる製品・サービスを取り扱う企業を対象に、M&A等を通じて業容を拡大してまいりました。その結果、当社グループ各社はそれぞれの専門分野において供給機能と販売機能を自立的に有する体制を築いております。このような経緯もあり、当社グループ各社が取り扱う製品・サービスは専門性が高く、製品・サービスに関する知識や営業ノウハウの相互共有が容易ではないことから、当社グループ全体としての販売チャネルの相互活用等が充分進んでいないという課題があります。
当社グループとしては、引き続きM&A等は精力的に取り組んでまいりますが、このような課題も踏まえて、今後は以下(1)及び(2)を重視しつつ、「販路開拓」を意識し、主に環境・エネルギー事業と動力重機等事業に係るM&A等を優先的に実行していく方針であります。なお、「② 業容拡大のためのM&A等」の使途は、当社グループの経営戦略において、既存事業への「投資」に該当いたします。
(1)選定基準:当社グループの販路拡大に寄与するか
M&A等のターゲット企業を選定するにあたって、その企業が取り扱う製品やサービスが、当社グループの基本方針である環境関連の市場トレンドに適合していること、そして市場成長が見込まれる分野に属していることを前提条件とします。
その上で、当社グループの販路拡大に直接的な貢献が見込まれる企業を優先的に選定いたします。
具体的には、ターゲット企業が有する顧客基盤、販売チャネル、事業領域が当社グループの既存の販路や顧客層と補完関係にあり、相乗効果が期待できるかどうかを多角的に評価し当社グループとの親和性を重視してまいります。
(2)買収後のシナジー創出:販売チャネルの統合と営業シナジーの最大化
ターゲット企業と当社グループ各社間で、相互に顧客情報を共有し、販売チャネルを統合することで、営業面でのシナジー創出を図ります。具体的には、ターゲット企業が取り扱う製品・サービスと、当社グループ各社の製品・サービスを、相互の販売チャネルを活用し、それぞれの市場に展開してまいります。
なお、現時点において具体的に進行しているM&A等はないものの、上記方針に基づきシナジー創出が期待できる対象先として複数社を選定し、総額1,300百万円を充当することを想定しております。
現状の想定では、4社程度を買収する予定であり、1件あたりのM&A仲介先に対する手数料等を含めた平均買収価額は325百万円となるところ、当社は、過去に同程度の規模のM&A等を複数実施しており、これらの経営統合作業をスムーズに進めることができた実績があるため、適正な想定であると考えております。
また、M&A等の捜索に際しては、M&A等の仲介会社やNCAPのネットワークを積極的に活用してまいります。
さらに、M&A等のターゲット企業の選定、買収後のシナジー創出等においては、NCAPからの支援・助言を得ながら、当社グループが抱える上記の課題に対応しつつ、これまで以上に良質なM&A等を実行してまいります。
以上の方針に基づき、かかるM&A等の実行資金として、2025年5月から2028年8月までに合計1,300百万円を充当する予定であり、今後具体的なM&A等の実行を決定した場合には、適時適切に開示いたします。なお、理想的なターゲット企業に巡り合えない等の理由により、2028年8月までに1,300百万円分のM&A等を実行できなかった場合であっても、引き続き案件の発掘・選定を継続し、具体的な案件が発生又は成約し、支払いが発生した段階で残りの資金を充当する予定であり、現時点において代替使途は想定しておりません。
なお、2023年実施したノンコミットメント型ライツ・オファリングによる資金調達に伴う現在までの調達金額及び充当状況については、以下のとおりです。
具体的な使途 |
調達金額(百万円) |
充当額(百万円) |
支出予定時期 |
① ものづくり技術を活用した新規事業として水耕栽培事業のための栽培用装置の製造工場及び実証用温室(ビニールハウス)の建設を目的とした設備投資資金 |
238 |
197 |
2023年8月から 2025年8月まで |
② M&A、資本・業務提携及び投融資のための待機資金 |
868 |
868 |
2023年10月から 2025年8月まで |
合計 |
1,106 |
1,065 |
|
(注) 資金使途①の調達金額のうち、残額の41百万円につきましては、水耕栽培事業のための栽培用装置の製造工場の建設に係る追加費用として充当する予定です。
資金使途②につきましては、2024年4月にコーベックス株式会社、2024年7月にアイエススプリンクラー株式会社の株式を取得し全額充当しております。
該当事項はありません。
ア ロックアップについて
本引受契約において、下記の内容で合意します。
本引受契約において、当社は、払込期日から割当予定先の株券等保有割合が0.05(5%)未満となった日までの間、割当予定先の事前の書面による承諾なく、株式等の発行、処分、付与等又はこれらに関する合意、決定等(以下「発行等」という。なお、①当社の普通株式の株式分割により当社が当社の普通株式を発行又は交付する場合、②当社が当社の普通株式の無償割当てを行う場合、③会社法第194条第3項に基づく自己株式の売渡しを行う場合、④本新株予約権の行使に基づき当社が当社の普通株式を発行又は交付する場合、⑤その他適用ある法令等に基づき必要となる場合を除く。)をしてはならないことを合意します。
イ 優先交渉権について
本引受契約において、下記の内容で合意します。
本引受契約において、当社は、払込期日から割当予定先の株券等保有割合が0.05(5%)未満となった日までの間、割当予定先以外の第三者に対して、前述の割当予定先の承諾を得て株式等の発行等をしようとする場合、当該第三者との間で当該株式等の発行等について合意する前に、割当予定先に対し、当該株式等の内容及び発行等の条件を通知した上で、当該株式等の全部又は一部について当該条件にて引き受ける意向の有無を確認するものとし、割当予定先がかかる引受けを希望する場合、当社は、当該第三者の代わりに又は当該第三者に加えて、割当予定先に対して当該株式等を当該条件にて発行等することを合意します。
ウ 買入請求権について
本引受契約において、発行要項の定めにかかわらず、本契約上の義務や表明及び保証につき重大な違反があった場合等、本引受契約に定める一定の場合には、割当予定先は、当社に対し、事前に書面により通知する方法により、当該通知日から30日以内の日を買入日として、その保有する本社債のうち当該通知において指定する金額の本社債を、金100円につき100円(但し、当社が本引受契約上の義務に重要な点において違反した場合には110円とする。)で買い入れることを、当社に対して請求する権利を有することを合意します。
a 割当予定先の概要
名称 |
野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合 |
|
所在地 |
東京都千代田区大手町二丁目2番2号 |
|
出資額 |
2,000,000,000円 |
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組成目的 |
投資 |
|
主たる出資者及び出資比率 |
野村IM投資合同会社 99% |
|
業務執行組合員又はこれに類する者 |
名称 |
無限責任組合員 野村キャピタル・パートナーズ株式会社 |
所在地 |
東京都千代田区大手町二丁目2番2号 |
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国内の主たる事務所の責任者の氏名及び連絡先 |
該当事項はありません。 |
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代表者の役職・氏名 |
代表取締役 阿部 敬 |
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資本金の額 |
500,000,000円 |
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事業の内容 |
投資事業組合財産の運営及び管理 |
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主たる出資者及びその出資比率 |
野村ホールディングス株式会社 100% |
(2025年4月14日現在)
b 提出者と割当予定先との間の関係
出資関係 |
該当事項はありません。 |
人事関係 |
該当事項はありません。 |
資金関係 |
該当事項はありません。 |
技術又は取引関係 |
該当事項はありません。 |
(注) 提出者と割当予定先との間の関係の欄は、本有価証券届出書提出日(2025年4月14日)現在におけるものです。
c 提出者と割当予定先の無限責任組合員である野村キャピタル・パートナーズ株式会社との関係
出資関係 |
該当事項はありません。 |
人事関係 |
該当事項はありません。 |
資金関係 |
該当事項はありません。 |
技術又は取引関係 |
該当事項はありません。 |
(注) 提出者と割当予定先の無限責任組合員である野村キャピタル・パートナーズ株式会社との間の関係の欄は、本有価証券届出書提出日(2025年4月14日)現在におけるものです。
d 割当予定先の選定理由
上記「資金調達の目的」のとおり、当社は、成長戦略の実現を支援し、当社の事業拡大と企業価値向上をともに推進できるパートナーを割当対象とすることを前提に、第三者割当による資金調達の検討を進めてまいりました。
その過程において、当社が株式公開を実施する際に主幹事証券会社として中心的な役割を担った野村證券株式会社(以下「野村證券」という。)から、野村グループのファンド運用会社であるNCAPを、当社の成長を支援する適切な投資家として紹介されました。
これを受け、当社はNCAPと資金調達の可能性について協議を開始し、最適な資金調達スキームを構築することを目的として、当社の市場環境、成長フェーズ、そして中長期的な経営戦略を包括的に共有することから進めてまいりました。
こうした検討を進めるなか、NCAPの投資方針が単なる資金提供にとどまらず、投資先企業の事業成長を支援し、経営の効率化や市場競争力の強化を図る「バリューアップ型」の投資手法を採用していることを理解するに至り、この点が持続的な成長を目指す当社の方針と高い親和性を持つことが明らかになってきました。
前述のNCAPによる具体的な投資手法は、成長戦略の実行支援(M&A戦略の支援、事業拡大のサポート、新規市場開拓)、ガバナンスの強化(経営管理体制の整備、リスクマネジメントの高度化)、財務基盤の安定化(資本効率の向上、財務戦略の最適化)、業務提携の促進(新規取引先の紹介、提携ネットワークの拡充)など、包括的な成長支援を提供するものであり、投資先企業の企業価値向上を実現することを目的としております。
当社としては、長年の取引を通じて信頼関係を築いてきた野村證券のグループ会社であるNCAPが、当社の経営環境を充分に理解した上で支援することになるため、NCAPとの協業は当社にとって最適な選択肢であると考えております。
当社は、こうした背景や考えを踏まえてNCAPの提案による本件資金調達スキームは、当社の成長戦略と一致し企業価値の増大に寄与するものとして共感し、今回の資金調達の割当先となる「野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合」の無限責任組合員であるNCAPを単なる資金投資家ではなく、「中長期的な経営支援・事業成長の加速を目的とした継続的なパートナー」として考えるに至っております。
さらに、NCAPは野村グループのファンド運用会社として、安定した財務基盤と高い信用力を有しており、長期的な視点で当社の成長を支援するパートナーとして最適であります。
以上の総合的な判断を踏まえ、当社はNCAPが提案する資金調達スキームが当社の経営戦略と一致していると確信し、本新株予約権付社債の発行決定に至るとともに、本新株予約権付社債の割当先として「野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合」を選定することが合理的かつ戦略的に適切な判断であると考えております。
また、本引受契約において、当社と割当予定先は、払込期日からの株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4号に規定する株券等保有割合をいう。以下同じ。)が0.05(5%)未満となった日までの間、①割当予定先が当社の取締役の候補者を最大2名指名する権利を有し、割当予定先により取締役指名権が行使された場合、当社は当該指名を受けた者が速やかに当社の取締役として当社の株主総会(初回の取締役指名権の行使に関しては、当社の第37期(2025年8月期)に係る定時株主総会とし、遅くとも2025年11月末日までに開催されることを要するものとする。)において、割当予定先が指名する当該各取締役候補者を取締役に選任する旨の議案を上程し、当該各候補者の選任のために必要な手続を履践するとともに、当該株主総会における当該指名を受けた者の取締役選任に係る議案が承認可決されるよう最大限努力する旨、②割当予定先の指名する者最大5名を当社のオブザーバーとして取り扱い、当社の取締役会、経営会議その他の経営上重要な会議体に出席し、その意見を述べることができることとする旨、③当社が取締役指名権に基づき選任された取締役の解任を行う場合、事前に割当予定先の承諾を取得する旨を合意します。
さらに、当社は、2023年7月19日開催の当社臨時株主総会において、「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」を導入しておりますが、本第三者割当による当社株式の取得は、NCAPが、M&A等やバリューアップに関する豊富な知見と経験を有しており、当社の経営戦略である「投資」「育成」のサイクルとの親和性が高いこと、当社の経営環境を十分に理解した上で、当社にとって価値のある経営・事業運営に関するノウハウや助言の多面的な提供を行えることが期待できることに鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保及び向上につながると考えられることから、本第三者割当に対しては、当該買収防衛策を適用しないことを本日開催の取締役会にて決議しております。
e 割り当てようとする株式の数
本新株予約権付社債に付された新株予約権のすべてが、当初転換価額で行使された場合に割当予定先に割り当てようとする本新株予約権付社債に付された本新株予約権の目的である株式の総数は1,563,721株であります。
なお、上記株数は、本新株予約権付社債が、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権付社債(第1回無担保転換社債型新株予約権付社債)(短期社債を除く。) (新株予約権付社債に関する事項)「新株予約権の行使時の払込金額」」欄に記載の当初転換価額においてすべて転換された場合に交付される当社普通株式の数であり、同欄に記載するところにより転換価額が修正又は調整された場合には、これに従い変動します。
f 株券等の保有方針
当社は、割当予定先が当社の中長期的な成長を期待し、当社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化を目指すことで得られるキャピタルゲインを獲得すること(本新株予約権付社債を普通株式に転換した上で売却する際における投資資金の回収)を目的としているため、本新株予約権付社債を割当後短期的な期間内に第三者に譲渡することはない方針である旨の説明を、割当予定先の代表取締役社長阿部敬氏から当社代表取締役会長来山哲二が、2025年3月18日に口頭にて受けております。但し、本新株予約権付社債に係る新株予約権の行使により交付を受けることとなる当社普通株式については、当社グループの業績及び配当状況、市場動向等を勘案しつつ売却する方針である旨の説明を、割当予定先の代表取締役社長阿部敬氏から当社代表取締役会長来山哲二が、上記と同日(2025年3月18日)に口頭にて受けております。
また、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権付社債(第1回無担保転換社債型新株予約権付社債)(短期社債を除く。)(新株予約権付社債に関する事項)(注)6 本新株予約権の行使に関するその他の合意事項」のとおり、本引受契約において、割当予定先は、原則として、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間は本新株予約権を行使できないことを合意いたします。
なお、本新株予約権付社債については、会社法第254条第2項本文及び第3項本文の定めにより、本新株予約権又は本社債の一方のみを譲渡することはできません。また、当社と割当予定先が締結する本引受契約において、本新株予約権付社債を第三者に譲渡する場合には、当社取締役会の決議による承認を要する旨の制限が付されます。取締役会の決議による当社の承認をもって本新株予約権付社債の譲渡が行われる場合には、当社は、事前に譲受人の本人確認・反社チェック、行使の払込原資確認、新株予約権及び行使により取得する株式の保有方針の確認、当社が割当予定先との間で締結する契約上に係る行使制限等の権利・義務についても譲受人が引継ぐことを確認し、譲渡承認が行われた場合には、その内容を開示します。
g 払込みに要する資金等の状況
当社は、割当予定先である野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合について、本日現在において本新株予約権付社債の発行に係る払込みのために必要かつ十分な資金を保有してはいないものの割当予定先に係る投資事業有限責任組合契約書の写しの抜粋を確認することにより、野村IM投資合同会社等の各出資者と割当予定先との間で、割当予定先において資金が必要なときに無限責任組合員であるNCAPが行うキャピタルコールに応じ、野村IM投資合同会社等の各出資者が、各出資者の出資未履行金額の範囲内で、割当予定先に対する出資を行う旨の約束がある旨を確認することで、割当予定先は、払込期日までに各出資者から本新株予約権付社債の発行に係る払込みのために必要かつ十分な資金を確保する見込みがあることを確認しております。
また、NCAPへのヒアリング等を通じて、割当予定先の各出資者がキャピタルコールに応じて割当予定先に対して出資を行う意思があることを確認しており、キャピタルコールに対応する、各出資者の割当予定先に対する出資の履行の意思及び出資の能力に問題がないことを確認しております。
なお、当社と割当予定先との間で締結する本引受契約において、割当予定先から、払込期日において、割当予定先が払込みに要する十分な現金を有する旨の表明及び保証を得ます。
h 割当予定先の実態
当社は、割当予定先の無限責任組合員であるNCAP及びその代表取締役である阿部敬氏について、暴力団等の反社会的勢力であるか否か、及び反社会的勢力と何らかの関係を有しているか否かについて、第三者調査機関である株式会社トクチョー(住所:東京都中央区日本橋大伝馬町11番8号、代表者:荒川一枝)に調査を依頼し、同社からは、調査対象個人に関わる書類・資料の査閲、分析、検証及び、過去の行為・属性情報・訴訟歴・破産歴等の確認、各関係機関への照会並びに風評収集、現地での調査を行ったとの報告を受けております。これらの調査の結果、上記調査対象者について反社会的勢力等や違法行為に関わりを示す該当情報が無い旨の調査報告書を2025年4月1日付で受領しております。
また、当社は、インターネット上のキーワード検索を利用し、NCAP、その役員及び主要株主について、反社会的勢力等との関わり等を連想させる情報及びキーワードを絞り込み複合的に検索することにより、その関わりを調査した結果、NCAP、その役員と反社会的勢力等との関わりを疑わせるものは検出されませんでした。
なお、NCAPの完全親会社である野村ホールディングス株式会社(以下「野村HD」という。)は、東京証券取引所プライム市場に上場しており、同社が2025年3月3日付で東京証券取引所に提出している「コーポレートガバナンス報告書」に記載している「内部統制システム等に関する事項」において、上場企業として反社会的勢力等に関する方針・行動基準を公表しており、グループ各社は東京証券取引所の定める適時開示及び企業行動規範を始めとする諸規定を遵守し、当社の上場維持に協力を表明していることから、割当予定先、NCAP及びその代表者並びに主要株主が反社会的勢力等とは関係がないものと判断しており、当社は、その旨の確認書を2025年4月9日に東京証券取引所に提出しております。
割当予定先は、当社との間で締結予定の本引受契約の規定により、本新株予約権付社債を譲渡する場合には、当社取締役会の決議による承認を要するものとします。
a 発行価格の算定の根拠及び発行条件の合理性に関する考え方
当社は、本新株予約権付社債の発行条件の決定にあたっては、公正性を期すため独立した第三者機関である株式会社プルータス・コンサルティング(本社:東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビルディング35階、代表者:野口真人)(以下「プルータス」という。)に本新株予約権付社債の価値算定を依頼した上で、2025年4月11日付で本新株予約権付社債の評価報告書(以下「評価報告書」という。)を受領いたしました。
プルータスは、本新株予約権付社債の発行要項等に定められた諸条件を相対的に適切に算定結果に反映できる価格算定モデルとして、ブラック・ショールズモデルや二項モデル等の他の価格算定モデルとの比較及び検討を実施した上でモンテカルロ・シミュレーションを用いて本新株予約権付社債の評価を実施しています。また、プルータスは、本新株予約権付社債の発行要項等に定められた諸条件(転換価額:1,279円、満期までの期間:5年間、利率:0%)及び評価基準日(2025年4月11日)の市場環境等を考慮し、当社の株価(1,324円)、ボラティリティ(54.03%)、配当利回り(4.00%)、無リスク利子率(0.928%)、割引率(2.05%)等について一定の前提を置き、かつ、割当予定先の権利行使行動について一定の前提を仮定した上で、株式市場での売買出来高(流動性)を反映して、本新株予約権付社債の公正価値を算定しております。
なお、本新株予約権付社債の転換価額につきましては、当社の財政状態及び経営状態を鑑み、割当予定先と協議の結果、1,279円と決定いたしました。この転換価額は、2025年4月11日(取締役会決議日の前営業日)における当社普通株式終値に対して3.40%のディスカウント、1か月の終値平均1,420円に対して9.95%のディスカウント、3か月の終値平均1,418円に対して9.79%のディスカウント及び6か月の終値平均1,464円に対して12.64%のディスカウントとなります。また、本新株予約権付社債の転換価額は、割当予定先との協議により、各修正日ごとに各修正日まで(当日を含む。)の20連続取引日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値に修正されるものとし、当初の転換価額については取締役会決議日の前営業日における当社普通株式終値に対して3.40%のディスカウントにとどまる額に設定されており、下限転換価額については当初の転換価額を20%下回る額(取締役会決議日の前営業日における当社普通株式終値1,324円に対して22.66%のディスカウント)に設定されており、発行決議日直前取引日の当社株価と比べて過度に低い水準となることはないことから、特に不合理な水準ではないと考えております。
なお、修正後の行使価額は、当社が取締役指名権や事前承諾事項等を定めた本引受契約を締結し、NCAPがサービスを提供するファンドである割当予定先は本新株予約権付社債を中長期で保有する方針であることや、修正日の前営業日の株価や短期間の株価の平均値を修正後の行使価額とした場合、修正日の終値が修正日前後の当社の株価の動向から逸脱した額となる可能性が否定できないこと等を踏まえて、修正日の前営業日の終値や短期間の終値の平均値ではなく、修正日まで(当日を含む。)の20連続取引日の当社普通株式の普通取引の終値の平均値とすることが合理的と考えております。
その上で、当社は、本新株予約権付社債の発行価格(各社債の金額100円につき金100円)をプルータスによる価値算定評価額(各社債の金額100円につき約93円)を上回る各社債の金額100円につき金100円としております。また、本社債に本新株予約権を付すことにより当社が得ることのできる経済的利益と、本新株予約権自体の金融工学に基づく公正な価値とを比較し、本新株予約権の実質的な対価が本新株予約権の公正な価値を上回っていること、及びその算定手続について著しく不合理な点が認められないこと等から、本新株予約権付社債の発行条件は、特に有利なものには該当せず、適正かつ妥当な価額であると判断いたしました。
なお、当社監査役3名全員から、発行要項の内容に加え、評価報告書の算定結果を踏まえ検討し、当社及び割当予定先から独立した第三者算定機関であるプルータスが本新株予約権付社債の算定を行っていること、プルータスによる本新株予約権付社債の価格算定方法は金融工学により一般的に認められた合理的な方法であること、本新株予約権付社債の評価額に影響を及ぼす可能性のある主要な事実並びに前提条件をその評価の基礎とし、その算定方法並びにプロセス等に関して不合理な点は見当たらないこと、本新株予約権付社債に付された新株予約権の実質的な対価は当該新株予約権の公正な価値を上回っていることから、本新株予約権付社債の発行は割当予定先に特に有利な条件での発行には該当せず、かつ適法であるとの意見が表明されております。
また、本新株予約権及び本新株予約権付社債の発行は、希薄化率が25%以上であることから、東京証券取引所の定める有価証券上場規程第432条等に規定される独立第三者からの意見入手手続として、当社の経営者から一定の独立性を有する者による必要性及び相当性に関する意見を得る必要があるため、当社は、当社の経営者及び割当予定先から一定の独立性を有する者として、柴田・鈴木・中田法律事務所の柴田堅太郎氏、森紀男(社外取締役)、曽川俊洋(社外監査役、公認会計士)を選定しております。なお、社外取締役及び社外監査役については、業界知見・財務知見・法務知見というバランスの取れた構成を意識して選定した結果、各構成員の実績、経験により、両氏を選定しています。そのうえで、当該3名を構成員とする特別委員会(以下「本特別委員会」という。)に対し、本新株予約権付社債の発行の必要性及び相当性について意見を諮問しました。
その結果、下記「6.大規模な第三者割当の必要性」のとおり、本新株予約権付社債の発行につき必要性及び相当性が認められるとの意見を得ております。
b 発行数量及び株式の希薄化の規模の合理性に関する考え方
本新株予約権付社債が転換価額である1,279円によりすべて転換された場合に発行される当社普通株式の数の合計数は1,563,721株(議決権の数15,637個)であり、これは、2025年2月28日現在の当社の発行済株式総数4,700,826株及び2025年2月28日現在の当社の総議決権の総数46,942個の33.26%及び33.31%(本新株予約権付社債が下限転換価額で全て転換されたと仮定した場合は41.55%及び41.61%)にそれぞれ相当します。
しかし、本新株予約権付社債の発行により調達する資金を、上記「第1 募集要項 3 新規発行による手取金の使途 (2)手取金の使途」のとおり、当社グループの既存事業における成長投資及び業容拡大のためのM&A等に充当することにより、当社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化に資するものと考えております。当社株式の過去2年間の1日当たりの平均出来高は60,842株であり、直近6か月間の同出来高においても39,533株となっており、一定の流動性を有しております。一方、本新株予約権付社債が転換価額である1,279円によりすべて転換された場合に発行される当社普通株式の数の合計数1,563,721株を実質的な行使期間である4年間(本新株予約権の発行要項に定める本新株予約権の行使期間は5年間ですが、割当予定先との合意により、当初1年間は本新株予約権の行使ができません。)で行使売却するとした場合の1日当たりの数量は1,591株となり、上記過去2年間の1日当たりの出来高の2.61%、過去6か月間の同出来高の4.02%程度となるため、株価に与える影響は限定的かつ、消化可能なものと考えております。
以上のことから、本新株予約権付社債の発行による株式の希薄化の規模は、市場に過度の影響を与えるものではなく、合理的であると判断しております。
本第三者割当により発行される本転換社債型新株予約権の目的となる株式数1,563,721株に係る割当議決権数は15,637個となり、当社の総議決権数46,942個(2025年2月28日)に占める割合が33.31%となり、割当議決権数が総株主の議決権数の25%以上となることから、「企業内容等の開示に関する内閣府令 第2号様式 記載上の注意(23-6)」に規定する大規模な第三者割当に該当いたします。
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (株) |
総議決権数に対する所有議決数の割合(%) |
割当後の所有株式数 (株) |
割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合(%) |
野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
0 |
0 |
1,563,721 |
24.99 |
来山 哲二 |
広島県福山市 |
623,700 |
13.29 |
623,700 |
9.97 |
東洋額装株式会社 |
広島県福山市加茂町八軒屋3 |
200,000 |
4.26 |
200,000 |
3.20 |
采女 信二郎 |
岡山県笠岡市 |
174,300 |
3.71 |
174,300 |
2.79 |
来山 美佐子 |
広島県福山市 |
136,800 |
2.91 |
136,800 |
2.19 |
宮地 治夫 |
広島県福山市 |
98,600 |
2.10 |
98,600 |
1.58 |
株式会社SBI証券 |
東京都港区 |
87,234 |
1.86 |
87,234 |
1.39 |
小林 正明 |
広島県福山市 |
77,200 |
1.64 |
77,200 |
1.23 |
ポエック従業員持株会 |
広島県福山市南蔵王町2-1-12 |
67,028 |
1.43 |
67,028 |
1.07 |
計 |
― |
1,468,462 |
31.20 |
3,093,583 |
48.39 |
(注)1.2025年2月28日現在の株主名簿を基準として記載しております。
2.「割当後の所有株式数」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2025年2月28日現在の総議決権数に、本新株予約権付社債が転換価額である1,279円によりすべて転換された場合に交付される当社普通株式1,563,721株に係る議決権の数15,637個を加えて算定しております。
3.所有議決権数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入して表示しております。
(1)大規模な第三者割当を行うこととした理由
本新株予約権付社債の発行は、本新株予約権付社債がすべて転換された場合の割当議決権数の合計が2025年2月28日現在の当社の総議決権数46,942個に占める割合が33.31%となり、大規模な第三者割当に該当しますが、本新株予約権付社債を発行することにより、この資金を用いた①当社グループの既存事業における成長投資、②業容拡大のためのM&A等を通じて、当社の企業価値及び株式価値の向上に資するものであり、ひいては既存株主の皆様の利益につながるものと考えております。本新株予約権付社債の発行により、既存株主の皆さまには一時的に大規模な株式の希薄化による既存株主持分割合への影響を招くことになりますが、上記の取組みを通じ、当社グループの一層の事業拡大及び収益力向上を実現し、当社の企業価値及び株式価値の向上に寄与するものと考えており、既存株主の皆さまのメリットがデメリットを上回り、当社としては、中長期的には当社グループの企業価値の向上につながり、株主の皆さまの利益に資するものと考えております。
(2)大規模な第三者割当による既存の株主への影響についての取締役会の判断の内容
本新株予約権付社債がすべて転換された場合に発行される当社普通株式の数は1,563,721株(議決権の数15,637個)であり、これは、本日現在の当社の発行済株式総数4,700,826株及び2025年2月28日時点の当社の総議決権の総数46,942個の33.26%及び33.31%にそれぞれ相当します。
本新株予約権付社債の転換により発行される株式につき、割当予定先は、当社の事業遂行、株価動向、市場における取引状況、市場への影響等に十分に配慮しながら市場等にて売却していく方針であることを口頭で確認しております。当社株式の過去2年間(2023年4月~2025年3月)の1日当たりの平均出来高は60,842株であり、直近6か月間(2024年10月から2025年3月まで)の同出来高においても39,533株となっており、一定の流動性を有しております。したがって、当社といたしましては、今回の第三者割当による本新株予約権及び本新株予約権付社債の発行数量及び株式の希薄化の規模は合理的であると判断しており、既存株主への影響についても合理的な範囲であると判断しております。
(3)大規模な第三者割当を行うことについての判断の過程
本新株予約権付社債がすべて転換された場合に発行される当社普通株式の数は1,563,721株(議決権の数15,637個)となり、その合計が本日現在の当社の発行済株式総数4,700,826株及び2025年2月28日時点の当社の総議決権の総数46,942個に占める割合はそれぞれ33.26%、33.31%となることから、「企業内容等の開示に関する内閣府令 第2号様式 記載上の注意(23-6)」に規定する大規模な第三者割当に該当いたします。
当社は、新株予約権付社債の発行(以下「本資金調達」という。)について、経営者から一定程度独立した者からの意見の聴取のため、本特別委員会に対し、本資金調達の必要性及び相当性に関する意見を求めました。
当社が本特別委員会から2025年4月11日付で入手した本資金調達に関する意見の概要は以下のとおりであります。
(意見)
本資金調達には、必要性・相当性が認められる。
(理由)
1.本資金調達の必要性
(1)本資金調達を実施する目的及び理由
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社の担当者からの回答等に基づき、貴社が本資金調達を実施する目的及び理由は大要以下のとおりである。
① 本資金調達の目的は、世界的な「環境サステナビリティ」の潮流の中で、企業のESG・SDGs対応、脱炭素化、防災インフラの整備等への意識が急速に高まっていることにより、貴社の有する製品・サービスの役割や存在意義の重要性が増しているため、後述する貴社グループの既存事業への投資、育成及び成長を行うことで、市場環境の変化に対応しつつ、資本効率を最大化しながら、貴社グループの競争力をさらに高め、持続的な成長と企業価値の向上を実現する点にある。具体的には、本資金調達により調達した資金を利用した(Ⅰ)既存事業への設備投資を通じて、既存事業の製造キャパシティの増強、製品・サービスのラインナップの拡充、販売チャネルの拡大等を図り、これまで十分にこたえきれていなかった顧客からのニーズ等や引き合いにも柔軟かつ確実に対応すること、及び(Ⅱ)業容拡大のためのM&A(資本業務提携及び投融資を含み、以下「M&A等」という。)を実行し既存事業への投資・育成を行うことの2点である。貴社は、本資金調達により調達した資金を基に、割当予定先を管理・運営するファンドであるNCAPからの経営・事業運営に関する支援や、NCAPが属する野村グループ(以下、NCAPの完全親会社である野村ホールディングス株式会社及びNCAPを含むグループ会社を総称した企業集団をいう。)のネットワークの活用を通じて、これらを促進していくことを検討している(割当予定先としての相当性については、第4「意見の理由及び検討内容」2.(4)も併せて参照されたい。)。
② 貴社グループは、貴社を中心に、連結子会社7社(株式会社三和テスコ、東洋精機産業株式会社、協立電機工業株式会社、株式会社マリンリバー、PBS株式会社、コーベックス株式会社、アイエススプリンクラー株式会社)、及び持分法適用関連会社1社(景観技術株式会社)で構成されており(以下、総称して「貴社グループ」という。)、(Ⅰ)既存事業として、(ⅰ)環境・エネルギー事業、(ⅱ)動力・重機等事業、及び(ⅲ)防災・安全事業の3事業を手掛けている。
③ (ⅰ)事業については、主要な製製品又は商品として、環境関連機器であるポンプ類・撹拌機等の水処理機器、景観配慮型防潮壁「SEAWALL」、オゾンガス発生装置、オゾン水製造装置及びオゾン脱臭装置、並びにエネルギー関連機器である熱交換器等を製造・販売している。(ⅱ)事業については、主要な製品として、船舶用機械及び部品、プラント関係機器、並びにその他動力関係部品を製造・販売している。(ⅲ)事業については、主要な製製品又は商品として、スプリンクラー消火設備用加圧送水装置(製品名「ナイアス」)及び耐衝撃型スプリンクラーヘッドがあり、保守・メンテナンスサービスも実施している。近年、国内外での防災意識の高まりや消防法改正により、スプリンクラー設備市場が拡大傾向にある。特に、高齢化社会の進行に伴い、病院や有床診療所、介護施設などへの防災設備の設置義務が強化され、貴社の事業領域における市場成長が見込まれる。
④ 上記(ⅰ)乃至(ⅲ)の既存事業が担う製品・サービスは、世界的な脱炭素化の推進、環境規制の強化、エネルギー効率向上といった市場環境への需要拡大等を背景に、関連需要は拡大傾向にあり、直近数年間は貴社グループの収益拡大に寄与している。また、(ⅲ)事業においても、上記のとおり、スプリンクラー設備の需要は着実に拡大しており、貴社グループの該当製品・サービスに対する市場からの期待も高まっている。このように、貴社グループの既存事業の成長可能性が見込まれ、現に、貴社グループに対する引き合いや発注案件も増加傾向にある。現状の貴社グループの製品供給能力・顧客対応力では、顕在ニーズに十分に対応できない場面が増え、機会損失が生じているが、本資金調達により、既存事業への設備投資を実施することで、製品供給能力を大幅に増強することが可能となり、貴社グループの成長戦略を実現し、さらなる市場優位性の確保につながることが期待される。また、貴社グループは、製品供給能力を増強後に、販売面の強化も併せて実施することで、安定的かつ着実に成長することを目標としている。
⑤ 上記(ⅰ)乃至(ⅲ)の既存事業の強化と並行して、貴社グループでは、(Ⅱ)M&A等を通じた既存事業の投資・育成にも注力しており、新たな事業領域への挑戦と成長にも積極的に取り組んでいる。貴社は、既存事業への投資により、2024年8月期の連結売上高は8,371百万円を計上し、前年(2023年8月期)の7,052百万円から1,319百万円の増収を達成した。上記のとおり、貴社グループは、市場の成長性あるいは堅調なニーズが見込まれる製品・サービスを扱う企業を、M&A等を通じて投資することで、積極的に業容を拡大してきた実績を有しており、貴社自身も、当該実績により、実施したM&A等が確実に事業成長へと結びつき自社の成長戦略が奏功していることが裏付けられたものと認識している。
⑥ 今後も、M&A等は実施予定であるが、貴社グループはM&A等を通じてグループ会社を形成した経緯から、それぞれが供給機能及び販売機能を自立的に有する体制を築いており、貴社グループが取り扱う製品・サービスの専門性の高さや、製品・サービスに関する知識や営業ノウハウの相互共有の困難性を理由に、貴社グループ全体としての販売チャネルの相互活用等が充分進んでいないという課題を有している。このような現状も踏まえ、今後は「販路開拓」を意識し、主に環境・エネルギー事業と動力重機等事業に係るM&A等、具体的には、買収対象の候補先企業(以下「ターゲット企業」という。)と貴社グループとの間で、相互に顧客情報を共有して販売チャネルを統合し、ターゲット企業と貴社グループの取扱う製品・サービスを、相互の販売チャネルを通じて市場に展開することで営業面でのシナジーを創出するM&A等の実施を想定している。M&A等のターゲット企業は、(ⅰ)ターゲット企業の取り扱う製品やサービスが貴社グループの基本方針である環境関連の市場トレンドに適合していること、(ⅱ)貴社グループの販路拡大に直接的な貢献(具体的には、ターゲット企業が有する顧客基盤、販売チャネルや事業領域が貴社グループの既存の販路顧客層と補完関係にあり、相乗効果が期待できること)が見込まれることの双方を満たす企業を優先的に選定予定である。
(2)本資金調達に係る資金の具体的な使途
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社の担当者からの回答等に基づき、本資金調達により貴社が調達する金額合計1,967,500,000円(差引手取概算額)の具体的な資金使途をまとめると以下のとおりである。
差引手取概算額については、主に①貴社グループの既存事業における成長投資、②業容拡大のためのM&A等に、それぞれ667百万円及び1,300百万円を充当予定である。
具体的な使途 |
金額(百万円) |
支出予定時期 |
① 貴社グループの既存事業における以下を内訳とする成長投資 |
667 |
2025年5月~2028年8月 |
内訳 |
|
|
A.生産能力強化のための工場増設及び機械設備投資 |
300 |
2025年5月~2028年8月 |
B.マーケティングと営業力の強化 |
367 |
2025年5月~2028年8月 |
② 業容拡大のためのM&A等 |
1,300 |
2025年5月~2028年8月 |
合計 |
1,967 |
|
① 貴社グループの既存事業における成長投資
貴社グループの既存事業が担う製品・サービスは、第4「意見の理由及び検討内容」1.(1)に記載のとおり、直近数年間は収益拡大に寄与しており、防災・安全事業においてもスプリンクラー設備の需要が拡大していることから、貴社グループの該当製品・サービスに対する市場からの期待も高まっている。現状の貴社グループの製品供給能力・顧客対応力では、顕在ニーズに十分に対応できない場面が増え、機会損失が生じているが、既存事業への設備投資を実施することで、製品供給能力を大幅に増強することが可能となり、貴社グループの成長戦略を実現し、さらなる市場優位性の確保につながることが期待される。具体的には、以下の施策に関連して、2025年5月から2028年8月までに総額667百万円を充当する予定である。なお、当該設備投資の具体的な金額や計画は現時点では存在しないが、その内容やタイミングについては、割当予定先との協議を通じて、貴社グループの成長戦略との整合性や投資効果を慎重に検討したうえで順次決定することを想定しており、今後、詳細が確定した段階で、速やかに適時適切な情報開示を行う予定である。
A 生産能力の強化のための工場増設及び機械設備投資
環境機器生産工場の増設(需要増に対応して製造キャパシティを拡大し、生産工場1棟を増設。)、生産機械の導入・アップグレード(製造効率の向上と品質の安定化)及び製造拠点間のシナジー強化(生産プロセスの統合と最適化)に向けた設備投資等の施策に総額300百万円を充当することで、市場の成長に応じた柔軟な供給体制を構築することを検討している。これにより、拡大する環境規制・企業のESG対応ニーズに迅速に対応し、収益基盤を強化することが可能となる。
B マーケティングと営業力の強化
生産能力の強化後にも持続的に顧客ニーズを捕捉していくためには、従来の対面での営業や現状の販路のみならず、販売チャネルの多様化とデジタル化の加速を図ることが肝要である。これらに対応するため、デジタルマーケティングの強化(WEBマーケティング、リード獲得、ECプラットフォームの活用等)及びオンライン販売チャネルの最適化(デジタル戦略を活用した販路拡大)等の実施を予定しており、従来の対面での営業や現状の販路を補完・強化しながら、効率的かつ効果的に市場開拓を図る予定である。
なお、個別具体的な施策については今後詳細を検討するが、マーケティング施策の立案・実行、営業力の強化のための人材採用や育成等に際しては、NCAPから、(1)成長戦略の実行支援策として、新規市場開拓、M&A戦略の支援、事業拡張のサポート、(2)ガバナンスの強化支援策として経営管理体制の整備、リスクマネジメントの高度化に寄与する体制の整備、(3)財務基盤の安定化支援策として、資本効率の向上、財務戦略の最適化のための財務管理及びアドバイス、外部機関との折衝、並びに(4)業務提携の促進として、新規取引先の紹介、提携ネットワークの拡充策実行といった支援・助言を活用する予定であり、総額367百万円を充当する予定である。
② 業容拡大のためのM&A資金
現時点において具体的に進行しているM&A等はないものの、第4「意見の理由及び検討内容」1.(1)記載の方針に基づきシナジー効果が期待できる対象先として複数社を選定し、総額1,300百万円を充当することを想定している。現状の想定では、4社程度を買収する予定であり、M&A仲介先に対する手数料等を含めた1件あたりの平均買収価額は325百万円となるところ、貴社は、本②にて後述するとおり、過去に同程度の規模のM&A等及びその後の経営統合作業を円滑に実施した実績があるため、買収価額に関する想定は適正であると考えている。
また、M&A等の仲介会社やNCAPのネットワークを積極的に活用し、M&A等を実施する機会を伺いつつ、NCAPからの支援・助言を得ながら、M&A等のターゲット企業の選定及び買収後のシナジー創出等に努め、貴社グループが抱える相互の販売チャネルの活用が不十分であるという問題にも対応し、これまで以上に良質なM&A等を実行する予定である。貴社は、かかるM&A等の実行資金として、2025年5月から2028年8月までに合計1,300百万円を充当する予定であり、今後具体的なM&A等の実行を決定した場合には、適時適切に開示することを予定している。なお、理想的なターゲット企業の不存在等により、2028年8月までに1,300百万円相当額のM&A等を実行できなかった場合であっても、現時点では当該資金を別の資金使途で使用することは想定しておらず、M&A等の実施に向けた検討を継続し、具体的な案件が成約した段階で当該資金を充当する予定である。なお、2023年に実施したノンコミットメント型ライツ・オファリングによる資金調達(以下「本ライツ・オファリング」という。)では、資金使途として「M&A、資本・業務提携及び投融資のための待機資金」が挙げられ、2025年8月までを支出予定時期としており、本資金調達と資金使途及び資金調達期間が重複する。本ライツ・オファリングで調達した資金のうち、上記資金使途に充当予定だった資金は、2024年4月にコーベックス株式会社、2024年7月にアイエススプリンクラー株式会社の株式を取得し全額充当済みであり、手元流動性は相応に消耗しており、今後の成長のための設備投資および案件獲得に向けて追加的な資金確保が必要な局面にあるため、貴社は、今後の今後の成長のための設備投資及び案件獲得、並びにM&A等の実施に向けて新たに資金を調達する必要性があると考えている。
(3)検討
上記(1)及び(2)記載の貴社の本資金調達の目的及び理由、並びに具体的な資金使途の説明からすれば、これらの資金使途は、売上及び利益を向上させるとともに、更なる業績の拡大に寄与し、貴社既存株主の利益に資するため、貴社の企業価値の向上及び株主利益に資するものと認められ、資金調達を行う客観的かつ合理的な必要性が認められる。
2.本資金調達の相当性
資金調達手法として本新株予約権及び本新株予約権付社債の発行を選択した理由・意義は大要以下のとおりである。
(1)資金調達方法の特徴
本資金調達は、本新株予約権付社債のみを利用したスキーム(以下「本スキーム」という。)である。かかる方法による調達のデメリットは、(ⅰ)割当予定先との間で、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間、本新株予約権を行使しないことを合意しており、本新株予約権付社債の発行後1年間は転換が行われず、その後も、市場環境に応じて、本新株予約権付社債の転換完了までには一定の期間を要し、貴社の株式の流動性が減少した場合には、転換完了までに時間がかかる可能性があること、(ⅱ)本新株予約権付社債の転換価額は、2026年4月30日、2027年4月30日及び2028年4月30日における株価水準が各時点で有効な転換価額を下回る場合には、下方に修正されるため、その場合、交付される貴社普通株式数が当初の予定を上回ること、(ⅲ)本新株予約権付社債については、発行時点においては会計上の負債であり資本には算入されず、一時的に負債比率が上昇すること、(ⅳ)第三者割当方式という貴社と割当予定先のみの契約であるため、不特定多数の新投資家から資金調達を募ることによるメリットは享受できないこと、(ⅴ)本新株予約権付社債には転換価額修正条項が付されているものの、下限転換価額が設定されているため、株価が下限行使価額を下回って推移するような場合、本新株予約権付社債の転換が進まず、結果として自己資本の拡充が図られず、また、社債として償還するための資金が必要となる可能性があり、株価が本新株予約権の転換価額を超えている場合でも、割当予定先が本新株予約権社債の転換をするとは限らないこと等が挙げられる。
他方で、本スキームのメリットとしては、(ⅰ)本新株予約権付社債の発行により、証券の発行時に一定のまとまった資金を調達することが可能となること、(ⅱ)本新株予約権付社債の発行により、将来的な自己資本の拡充が期待可能でありつつも、前述のとおり、割当予定先との間で、2025年5月1日から2026年4月30日までの期間、本新株予約権を行使しないことを合意しており、本新株予約権付社債は、原則として発行後1年間は転換は行われず、また、その後も1年ごとに転換価額の修正が行われることも勘案し、割当予定先は株価動向を見ながら段階的に新株予約権を行使していくことが経済的に合理的な行動であることから、2030年4月30日までの4年間にわたる行使期間中において株価動向に応じて段階的に転換が行われることが期待できるため、株価インパクトの分散化が可能となること、(ⅲ)本新株予約権付社債による調達金額のうち転換の対象となった金額はいずれも資本性の資金となるため、財務健全性指標が上昇すること、(ⅳ)本新株予約権付社債においては、転換価額の下方修正条項が設定されており、払込期日の1年後、2年後、3年後の各時点における株価が各時点で有効な転換価額を下回る場合には、株価が下限転換価額を上回っている限り、転換価額が下方に修正されることにより、本新株予約権付社債権者による本新株予約権付社債の転換が期待できることから、株主資金増強の蓋然性が高まること、(ⅴ)本新株予約権付社債はゼロ金利であるため、金利コストの最小化を図った調達が可能となること等が挙げられる。
(2)他の資金調達手段との比較
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社の担当者からの回答等に基づき、本件の資金調達手法と他の資金調達手段との比較をまとめると以下のとおりである。
① 公募増資又は第三者割当による資金調達
公募増資又は第三者割当の方法による新株発行は、一度に新株式を発行して資金調達を完了することが可能となり、かつ償還の必要がない反面、発行済株式数の増加が即時に発生するため、株価に大きな影響を及ぼす可能性がある。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は、即時に希薄化が生じることがないことから、株価への影響が相対的に軽減されることが期待される。
② 新株予約権のみによる資金調達
新株予約権は、転換社債型新株予約権付社債と同様に即時の希薄化を避けることができる反面、当初想定していた時期及び金額での資金調達ができない可能性がある。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達方法は、転換社債型新株予約権付社債部分については、払込期日にまとまった資金調達が可能である。
③ 銀行借入れによる資金調達
銀行借入れによる資金調達では、相応の利息の支払いと満期での元本の返済が必要となる。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は無利息で多額の調達が可能となり、かつ、将来的に株価が上昇し株式への転換が進む場合には、額面相当額の返済を要せず、自己資本の増強や財務基盤を強化することが期待できる。
④ 株主割当増資では、出資を履行した株主との間では希薄化の懸念は払拭されるが、割当先である既存株主の参加率が不透明であることから、貴社として調達資金の額を推測することが非常に困難である。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は、払込期日に調達資金の全額が払い込まれる。
⑤ いわゆるライツ・オファリングには、発行会社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・オファリングと、発行会社はそのような契約を締結せず、新株予約権の行使が株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライツ・オファリングがあるが、コミットメント型ライツ・オファリングについては国内で実施された実績が乏しく、資金調達手法としてまだ成熟が進んでいない段階にある一方で、引受手数料等のコストが増大することが予想され、適切な資金調達方法ではない可能性がある。また、ノンコミットメント型ライツ・オファリングは、株主総会の決議等の手続が必要となることや、資金調達までに相当の手続や時間を要する。一方、転換社債型新株予約権付社債による資金調達手法は、スピード及びコストの両面で、上記資金調達方法に比べて貴社への負担が相対的に軽減されることが期待される。
以上を踏まえると、貴社が、既存株主の利益に配慮することを前提に貴社の資金ニーズに対応しながら、貴社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化を目指すことが割当予定先の利益にもつながるため、本引受契約を締結した上で、本スキームにより資金調達を行うことが最も適した調達方法であると判断したことは合理的と考える。
(3)発行条件等の相当性
① 本新株予約権付社債の発行価額の算定根拠並びに発行条件の合理性
貴社は、(ⅰ)本新株予約権付社債の発行要項及び割当予定先との間で締結予定の本引受契約に定められた諸条件を考慮した本新株予約権付社債の価値評価を、公正性を期すため貴社及び割当予定先から独立した第三者評価機関であるプルータスに依頼し、2025年4月11日付で、本評価報告書を取得しており、当委員会はそのドラフトについて事前に確認している。プルータスは、他の価格算定モデルとの比較及び検討を実施した上で、本新株予約権の発行要項等に定められた諸条件を相対的に適切に算定結果に反映できる価格算定モデルとして採用したモンテカルロ・シミュレーションを基礎として、評価基準日(2025年4月11日)の市場環境や割当予定先の権利行使行動等を考慮した一定の前提(貴社の株価、ボラティリティ、配当利回り、無リスク利子率、割引率、割当予定先の権利行使行動等)を置き、株式市場での売買出来高(流動性)を反映した上で、本新株予約権付社債の評価を実施した。
貴社は、算定に用いられた手法、前提条件及び合理的に想定された仮定等について、特段の不合理な点はなく、公正価値の算定結果は妥当であると判断し、この算定結果をもとに割当予定先と協議した結果、本新株予約権付社債の当初転換価額を2025年4月11日(取締役会決議日の前営業日)における貴社普通株式終値1,324円に対して3.40%のディスカウント、1か月の終値平均1,420円に対して9.95%のディスカウント、3か月の終値平均1,418円に対して9.79%のディスカウント及び6か月の終値平均1,464円に対して12.64%のディスカウントをした金額に決定した。また、本新株予約権付社債の転換価額は、割当予定先との協議により、各修正日ごとに各修正日まで(当日を含む。)の20連続取引日の東京証券取引所における貴社普通株式の普通取引の終値の平均値に修正されるものとし、当初の転換価額については取締役会決議日の前営業日における貴社普通株式終値に対して3.40%のディスカウントにとどまる額に設定されており、下限転換価額については当初の転換価額を20%下回る額(取締役会決議日の前営業日における貴社普通株式終値1,324円に対して22.66%のディスカウント)に設定されており、発行決議日直前取引日の貴社株価と比べて過度に低い水準となることはないことから、特に不合理な水準ではないと貴社は考えている。その上で、貴社は、本新株予約権付社債の発行価格(各社債の金額100円につき金100円)をプルータスによる価値算定評価額(各社債の金額100円につき約93円)を上回る各社債の金額100円につき金100円としている。
以上の本評価報告書及び発行条件に関する貴社の考え方について、特に不合理な点は認められず、また、プルータスによる本新株予約権付社債の価格算定方法は金融工学により一般的に認められた合理的な方法であること、本新株予約権付社債の評価額に影響を及ぼす可能性のある主要な事実、並びに前提条件をその評価の基礎とし、その算定方法並びにプロセス等に関して不合理な点は見当たらないこと、本新株予約権付社債に付された新株予約権の実質的な対価は当該新株予約権の公正な価値を上回っていることから、本新株予約権付社債の発行条件には合理性が認められ、相当であると考えられる。
② 希薄化についての評価
本新株予約権付社債がすべて転換された場合に発行される貴社普通株式の合計数は1,563,721株(議決権の数15,637個)であり、これは、2025年2月28日現在の貴社の発行済株式総数4,700,826株及び2025年2月28日現在の貴社の総議決権の総数46,942個の33.26%及び33.31%(本新株予約権付社債が下限転換価額で全て転換されたと仮定した場合は41.55%及び41.61%)にそれぞれ相当する(小数点以下第3位を四捨五入。)。
しかし、(ⅰ)本新株予約権付社債の発行により調達する資金を、上記第4「1.本資金調達の必要性」(2)に記載のとおり、貴社グループの既存事業における成長投資及び②業容拡大のためのM&A等に充当することにより、貴社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化に資すると考えられる。また、(ⅱ)貴社株式の過去2年間の1日当たりの平均出来高は60,842株であり、直近6か月間の同出来高においても39,533株となっており、一定の流動性を有している。一方、本新株予約権付社債が転換価額である1,279円によりすべて転換された場合に発行される貴社普通株式の数の合計数1,563,721株を実質的な行使期間である4年間(本新株予約権の発行要項に定める本新株予約権の行使期間は5年間だが、割当予定先との合意により、当初1年間は本新株予約権の行使ができない。)で行使売却するとした場合の1日当たりの数量は1,591株となり、上記過去2年間の1日当たりの出来高の2.61%、過去6か月間の同出来高の4.02%程度となるため、株価に与える影響は限定的かつ、消化可能なものと考えられる。さらに、(ⅲ)貴社は、割当予定先が貴社の中長期的な成長を期待し、貴社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化を目指すことで得られるキャピタルゲインを獲得することを目的としているため、本新株予約権付社債を割当後短期的な期間内に第三者に譲渡することはない方針である旨の説明を割当予定先から口頭にて受けている。かかる保有方針からすると、本新株予約権付社債の普通株式への転換は貴社の企業価値が向上した時点で行われることが想定され、かかる場合には、貴社普通株式の1株当たりの価値は本資金調達以前よりも上昇する可能性が相当程度認められる。これらの事情から、貴社としては、本新株予約権付社債の発行による株式の希薄化の規模は、市場に過度の影響を与えるものではなく、合理的であると判断している。
以上の貴社の説明について、特に不合理な点は認められないと考えられる。
(4)割当予定先の相当性
貴社は、上記の方針に基づく必要資金の調達及び財務戦略等について検討するに際して、貴社が株式公開を実施する際に主幹事証券会社として中心的な役割を担った野村證券株式会社(以下「野村證券」という。)より、同社のグループ会社であるNCAPを、貴社の成長を支援する適切な投資家として紹介された。
これを受け、貴社はNCAPと資金調達の可能性について協議を開始し、最適な資金調達スキームを構築することを目的として、貴社の市場環境、成長フェーズ、そして中長期的な経営戦略を包括的に共有し、検討を進めた。かかる検討のなかで、貴社は、同社の投資方針が単なる資金提供にとどまらず、投資先企業の事業成長を支援し、経営の効率化や市場競争力の強化を図る「バリューアップ型」の投資手法、具体的には、成長戦略の実行支援(新規市場開拓、M&A戦略の支援、事業拡張のサポート)、ガバナンスの強化(経営管理体制の整備、リスクマネジメントの高度化)、財務基盤の安定化(資本効率の向上、財務戦略の最適化)、業務提携の促進(新規取引先の紹介、提携ネットワークの拡充)など、包括的な成長支援を提供し投資先企業の企業価値向上を実現する戦略を採用していることを理解するに至り、この点が持続的な成長を目指す貴社の方針と高い親和性を持つことを認識した。
貴社は、こうした背景を踏まえて、長年の取引を通じて信頼関係を築いてきた野村證券のグループ会社であるNCAPの提案による本スキームは、貴社の成長戦略と一致し企業価値の増大に寄与するものとして共感し、割当予定先の無限責任組合員であるNCAPを単なる資金投資家ではなく、中長期的な経営支援・事業成長の加速を目的とした継続的なパートナーシップとして考えるに至った。
また、NCAPは野村グループのファンド運用会社として、安定した財務基盤と高い信用力を有しており、長期的な視点で貴社の成長を支援するパートナーとして最適といえる。
さらに、貴社は、割当予定先が貴社の中長期的な成長を期待し、貴社の中長期的な企業価値の向上と株式価値の最大化を目指すことで得られるキャピタルゲインを獲得することを目的としているため、本新株予約権付社債を割当後短期的な期間内に第三者に譲渡することはない方針である旨の説明を割当予定先から口頭にて受けている。但し、本新株予約権付社債に係る新株予約権の行使により交付を受けることとなる貴社普通株式については、貴社グループの業績及び配当状況、市場動向等を勘案しつつ売却する方針である旨の説明を割当予定先から口頭にて受けている。
加えて、貴社と割当予定先が締結する本引受契約において、本新株予約権付社債を第三者に譲渡する場合には、貴社取締役会の決議による承認を要する旨を合意する予定である。
上記の総合的な判断を踏まえ、貴社はNCAPが提案する本スキームが貴社の経営戦略と一致していると確信し、本新株予約権付社債の発行決定に至るとともに、本新株予約権付社債の割当先として野村キャピタル・パートナーズ第二号投資事業有限責任組合を選定することが合理的かつ戦略的に適切であると判断した。
以上を理由とする貴社の第三者割当の割当予定先の選定について、特に不合理な点は認められない。したがって、本資金調達に係る第三者割当の割当予定先として相当である。
(5)検討
資金調達方法の選択理由、他の資金調達手段との比較、発行条件等の相当性及び割当予定先の相当性を総合的に考慮した結果、本資金調達の相当性が認められる。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
1.事業等のリスクについて
「第四部 組込情報」に記載の有価証券報告書(第36期、提出日2024年11月28日)及び半期報告書(第37期中、提出日2025年4月14日)(以下「有価証券報告書等」という。)の提出日以降、本有価証券届出書提出日(2025年4月14日)までの間において、当該有価証券報告書等に記載された「事業等のリスク」について、変更及び追加すべき事項はありません。
また、当該有価証券報告書等に記載されている将来に関する事項は、本有価証券届出書提出日(2025年4月14日)現在においても変更の必要はないものと判断しております。なお、当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
2.臨時報告書の提出
「第四部 組込情報」に記載の第36期有価証券報告書の提出日(2024年11月28日)以降、本有価証券届出書提出日(2025年4月14日)までの間において、以下の臨時報告書を中国財務局長に提出しております。
(2024年11月28日提出の臨時報告書)
1 提出理由
当社は、2024年11月28日開催の当社第36期定時株主総会において、決議事項が決議されましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
2 報告内容
(1)当該株主総会が開催された年月日
2024年11月28日
(2)当該決議事項の内容
第1号議案 剰余金の処分の件
① 期末配当に関する事項及びその総額
当社普通株式1株につき金53円 総額246,413,218円
② 剰余金の配当が効力を生ずる日
2024年11月29日
第2号議案 定款一部変更の件
現行定款第6条の発行可能株式総数を18,000,000株に変更するものであります。
第3号議案 監査役1名選任の件
木村洋佑氏を監査役に選任するものであります。
(3)当該決議事項に対する賛成、反対及び棄権の意思の表示に係る議決権の数、当該決議事項が可決されるための要件並びに当該決議の結果
決議事項 |
賛成(個) |
反対(個) |
棄権(個) |
可決要件 |
決議の結果及び賛成割合(%) |
第1号議案 |
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(注)1 |
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剰余金処分の件 |
28,979 |
60 |
- |
可決 97.97 |
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第2号議案 |
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(注)3 |
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定款一部変更の件 |
28,318 |
721 |
- |
可決 95.74 |
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第3号議案 |
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監査役1名選任の件 |
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(注)2 |
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木村 洋佑 |
28,977 |
62 |
- |
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可決 97.96 |
(注)1.出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数の賛成による。
2.議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席及び出席した当該株主の議決権の過半数の賛成による。
3.議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席及び出席した当該株主の議決権の3分の2以上の賛成による。
(4)議決権の数に株主総会に出席した株主の議決権の数の一部を加算しなかった理由
本株主総会前日までの事前行使分及び当日出席の一部の株主から各議案の賛否に関して確認できた議決権の集計により各決議事項が可決されるための要件を満たし、会社法に則って決議が成立したため、本株主総会当日出席の株主のうち、賛成、反対及び棄権の確認ができていない一部の議決権の数は加算しておりません。
次に掲げる書類の写しを組み込んでおります。
有価証券報告書 |
事業年度 (第36期) |
自 2023年9月1日 至 2024年8月31日 |
2024年11月28日 中国財務局長に提出 |
訂正有価証券報告書 |
事業年度 (第36期) |
自 2023年9月1日 至 2024年8月31日 |
2025年2月4日 中国財務局長に提出 |
半期報告書 |
事業年度 (第37期中) |
自 2024年9月1日 至 2025年2月28日 |
2025年4月14日 中国財務局長に提出 |
なお、上記書類は、金融商品取引法第27条の30の2に規定する開示用電子情報処理組織(EDINET)を使用して提出したデータを開示用電子情報処理組織による手続の特例等に関する留意事項について(電子開示手続等ガイドライン)A4-1に基づき本有価証券届出書の添付書類としております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。