文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、依然として先行き不透明な状況が続いております。国内ではワクチン接種が進み、経済活動の回復に伴い、個人消費が回復傾向にあります。しかし、8月に新型コロナウイルス感染症拡大により、緊急事態宣言が再発令され、対象地域が全国に拡大しました。また、世界的な半導体不足や東南アジアでの新型コロナウイルス感染症拡大による工場停止に伴い、サプライチェーンが寸断され、自動車業界を中心に生産が大きく減少しました。
このような経済情勢のもと、当社グループの電子部品については、コロナ禍からの回復に伴い、受注は増加しておりますが、半導体不足の影響により、原材料の入手が困難な状況が続いております。その一方で、脱炭素社会への取り組みとして、欧州・中国市場での自動車関連向けの電子部品、産業機器市場向けの電子部品の受注拡大に努めるとともに、高い品質・高い信頼性を必要とされる市場への販路拡大を進めております。それと同時に、工程の自動化・省力化によるコスト削減、新製品の開発に努め、収益力の強化に取り組んでまいりました。
当第3四半期連結累計期間の売上高は4,512百万円(前年同四半期比9.4%増)となりました。
地域別の内訳を示しますと、日本国内では3,432百万円、アジアでは521百万円、欧州では542百万円、その他地域では15百万円となりました。半導体装置用電子機器の受注は堅調に推移し、産業機器用電流センサーの受注は前年同四半期比で増加したため、売上高は前年同四半期比で増加しております。
また、利益面では、経費は増加しましたが、売上高がこの増加幅を上回ったことにより、営業利益は81百万円(前年同四半期比227.2%増)、経常利益は72百万円(同138.2%増)となりました。しかし、非支配株主に帰属する四半期純利益が増加したため、親会社株主に帰属する四半期純利益は8百万円(同70.5%減)となりました。
セグメントの業績につきましては、当社グループは電子部品の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
②財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して910百万円増加し、7,197百万円となりました。変動の主なものは、現金及び預金の341百万円の増加、電子記録債権の266百万円の増加、原材料及び貯蔵品の325百万円の増加であります。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して861百万円増加し、5,405百万円となりました。変動の主なものは、支払手形及び買掛金の268百万円の増加、電子記録債務の122百万円の増加、短期借入金の504百万円の増加であります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比較して48百万円増加し、1,792百万円となりました。変動の主なものは、為替換算調整勘定の48百万円の増加であります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分
析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は241百万円であります。