第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクに係る重要な変更及び新たに発生した事業等のリスクはありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況及び分析・検討内容

 当社グループは、情報を必要とする人へ“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”届け、関わる皆さま の心動かす価値を提供するために、お客さま企業に寄り添うことで商材・市場・会社を深く理解し、お客さまの課題に合わせて情報を体系化することで、社会全体の情報価値向上サイクルの実現をめざしております。

 中期経営計画では、「2030年に向け、人財を育てる、データを育てる」を基本方針としております。

 

 当期は投資先行の期と位置付けており、主力・注力市場の環境変化に対応すべく、商材開発など成長戦略を着実に進めております。

 

 当第1四半期連結累計期間は、案件の期ズレにより受注が集中した前年同期の実績に比して減少したことに加えて、コストの上昇や一時的な営業外費用の計上もあり、前年同期比で減収減益となりました。なお、業績予想には変更はございません。

 

① 成長戦略への取組み状況

 市場戦略では、主力市場・注力市場のお客さま企業において、デジタル変革を推進する部門との共創活動を継続しております。また、お客さま企業の製品技術や修理に関する情報の利活用を実現するためのデータづくり、仕組みづくりを支援する取組みを強化しております。医療・医薬品市場では、「はぐふる(※1)」の取組みを強化し、ユーザーに寄り添い、ニーズを正しく理解することで、女性活躍・健康増進の課題に呼応した新事業の検討を進めております。

 

 事業戦略では、社会やお客さま企業のニーズに応えるために、当社グループの知見を活用した業務効率化・働

き方改革につながるサポートを継続的に推進しております。

 当社グループが強みとする、「必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で届ける」プラットフォーム構築

を進めました。具体的には、「楽々エーミング(※2)」をはじめとする自動車整備DXの商材開発においては、M&A(※3)により獲得した自動車整備の現場を活用し、整備エンジニアやユーザーのニーズを把握するとともに、商材開発の企画・検証を加速させております。

 「KAIZEN FARM(カイゼンファーム)(※4)」では、導入ユーザーのニーズに対応した有償機能の販売を開始するとともに、ユーザーの汎用的な課題に対応したパッケージの開発をさらに推し進め、ビジネスモデルの強化を進めております。

 

 引き続き、情報価値のサステナビリティをめざし、継続的な企業価値向上と社会の持続可能な発展に貢献してまいります。

 

※1) はぐふる(子どもを育む医療・ヘルスケアの情報提供サイト)

    https://www.hug-full.com/

※2) 「楽々エーミング」ニュースリリース

    https://www.cmc.co.jp/cms/wp-content/uploads/2022/04/oshirase_20220420.pdf

※3) 府中自動車株式会社の株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

    https://www.cmc.co.jp/cms/wp-content/uploads/2023/08/oshirase_20230810.pdf

※4) KAIZEN FARM公式サイト https://kaizenfarm.jp/

 

 

② 全般的概況

(事業の概要)

[Manuals&Knowledge事業]

 情報を必要とする人へ“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”届け、ユーザーエクスペリエンス(顧客体験価値)の最大化を図るために、お客さま企業の商材・市場・会社を深く理解し、お客さまのニーズに合わせて情報を体系化することで、社会全体の情報価値向上サイクルの実現をめざしております。

 

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当社グループは、事業分類として以下の3つに分類しております。

事業分類

事業内容

Manuals

お客さま企業の商材・市場・会社を深く理解し、利活用の目的(例えばリアルからデジタルコンテンツへの転用など)に合わせて情報を体系化するサービスを提供。

Knowledge

情報を必要とする人のシーンに応じて、最適な尖端技術を活用し、ユーザーエクスペリエンス(顧客体験価値)の最大化を図るサービスを提供。

その他

各種ソフトウエアのライセンス販売など。

(ご参考)

国内市場向け

国内市場向けの商材・サービス。

海外市場向け

海外市場向けの商材・サービス。

 

 

これらを踏まえ、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、次のとおりであります。

 

事業分類別の状況

科目

前第1四半期

連結累計期間

(自 2022年10月1日

至 2022年12月31日)

当第1四半期

連結累計期間

(自 2023年10月1日

至 2023年12月31日)

前年同期比

主な増減理由

金額

(百万円)

売上高

構成比率

又は

利益率

金額

(百万円)

売上高

構成比率

又は

利益率

金額

(百万円)

増減率

売上高

4,141

100.0%

3,672

100.0%

△469

△11.3%

・Manuals領域においては、案件の期ズレにより受注が集中した前年同期の実績に比して減少。

 

・Knowledge領域においては、デジタル化ニーズの対応施策が計画通りに推移。

 

(ご参考)

・アジア地域(特に中国)の市場環境変化の影響により、海外市場向けの受注が減少。

 

Manuals

2,269

54.8%

1,768

48.2%

△500

△22.0%

Knowledge

1,835

44.3%

1,857

50.6%

+21

1.2%

その他

36

0.9%

45

1.2%

+9

25.1%

(ご参考)

 

国内市場

向け

1,801

43.5%

1,664

45.3%

△137

△7.6%

 

海外市場

向け

2,340

56.5%

2,007

54.7%

△332

△14.2%

営業利益

609

14.7%

332

9.1%

△277

△45.5%

・営業利益においては、売上高減少およびコスト上昇により減益。

 

・経常利益においては、過年度の製品補償発生(※)に伴う営業外費用を計上し減益。

経常利益

546

13.2%

157

4.3%

△389

△71.2%

親会社株主に帰属

する四半期純利益

356

8.6%

94

2.6%

△261

△73.4%

※「取扱説明書の記載不備に伴う損失の発生について」(2024年1月17日開示)

  https://www.cmc.co.jp/cms/wp-content/uploads/2024/01/oshirase_20240117.pdf

 

 当第1四半期連結累計期間では、データの蓄積を進めるための投資を継続いたしました。戦略的な選択と集中を意識し、取組みを推進してまいります。

 

 

(2)財政状態の状況及び分析

(資産の部)

 当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末より903百万円減少し、23,843百万円(前連結会計年度末比3.7%減)となりました。これは主として、棚卸資産の増加333百万円、有価証券の増加284百万円があったものの、現金及び預金の減少687百万円、受取手形及び売掛金の減少795百万円によるものであります。

 

(負債の部)

 当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末より495百万円減少し、5,028百万円(前連結会計年度末比9.0%減)となりました。これは主として、流動負債のその他の増加180百万円があったものの、未払法人税等の減少348百万円、賞与引当金の減少306百万円によるものであります。

 

(純資産の部)

 当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末より408百万円減少し、18,814百万円(前連結会計年度末比2.1%減)となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加94百万円があったものの、剰余金の配当による利益剰余金の減少503百万円によるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。