第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、インフレ対策として金融引締めに向かう欧米と、不動産不況やデフレ不安に苦しむ中国経済が併存する中で、米中対立が大きく影を落とし、特に中国に対する規制強化が企業活動に多大な影響を及ぼしました。日本経済におきましては、150円を超える空前の円安が企業業績に反映して業種間に明暗をもたらす結果となりました。

当電子部品業界は、2022年後半以来のスマートフォン、ノートパソコン、タブレット等の不振が継続して部品受注を停滞させ、半導体不足は緩和したものの中国経済低迷や規制強化が響いて産業機器への在庫調整が続いております。

このような事業環境の中、当社グループといたしましては全力で受注確保に努めましたが、全体として低調に推移しました。中国市場では顧客の値下げ要求が顕在化し、日本市場におきましても、インフラ用途の電流センサ向けや、産業機器用小型電源向けは順調に推移したものの、半導体製造装置や工作機械等の主要産業機器向けは低調でした。

その結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は11億6千1百万円(前年同四半期比28.1%減)となりました。損益面では、営業損失は2千7百万円(前年同四半期は1億8千8百万円の営業利益)、経常損失は3千1百万円(前年同四半期は1億7千5百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は3千6百万円(前年同四半期は1億1千万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

① 電子部品材料事業

当第3四半期連結累計期間のフェライトコア販売、コイル・トランス販売は、中国市場においては産業機器向けの在庫調整が長引いている事や、日本市場においては半導体製造装置や工作機械等の主要産業機器向けの低調が続いたことから、売上高は11億1千3百万円(前年同四半期比29.0%減)となり、セグメント損失は6千2百万円(前年同四半期は1億5千2百万円のセグメント利益)となりました。

② 不動産賃貸事業

当事業の売上高は4千8百万円(前年同四半期比0.1%減)となり、セグメント利益は3千5百万円(前年同四半期比0.4%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて2億1千2百万円増加し、47億6千6百万円となりました。このうち、流動資産は26億4千5百万円、固定資産は21億2千万円となりました。

当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて9千2百万円減少し、9億2千1百万円となりました。このうち、流動負債は1億9千9百万円、固定負債は7億2千2百万円となりました。

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3億4百万円増加し、38億4千4百万円となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3千4百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、電子部品材料事業セグメントにおける生産、受注及び販売実績が著しく減少しております。これは主に中国市場の産業機器向けの在庫調整が長引いている事や、日本市場の半導体製造装置や工作機械装置等の主要産業機器向けの低調が続いたことによるものであります。この結果、電子部品材料事業セグメントの生産実績は10億8千8百万円(前年同四半期比36.2%減)、受注実績は11億5百万円(前年同四半期比33.5%減)、受注残高は1億1千7百万円(前年同四半期比72.5%減)、販売実績11億1千3百万円(前年同四半期比29.0%減)となりました。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。