文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、お客様のライフスタイル作りのサポートとして、「より良い商品」「より良い価格」「より良いサービス」をモットーに、新しい価値観の提案・提供を通して社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
インターネット通販市場は、一般に広く浸透しており、当社グループは独自で開発したローコストオペレーションシステムを駆使し、徹底した効率化と顧客サービスの充実、利便性の高いサービス提供等に注力し業容拡大を図っております。このノウハウは、子会社により展開される化粧品、健康食品の販売及び各種販売支援にも活用し、多角的な新規事業の開拓を進めております。
当社グループの主力である、インターネット通販事業の成長性を計るバロメーターとして受注件数並びに資本効率の観点から棚卸資産回転率を重要な指標と認識しております。
当社グループが今後とも継続的に成長していくために、商品の品揃えの充実と在庫適正化を推進するとともに、サービスを含めた利便性を向上させて行くことが重要であると認識しております。
化粧品、健康食品については、最先端バイオ技術を駆使した新商材の開発と、さらなる販売チャネルの拡大を推進しております。
さらに、「ecカレント」をはじめインターネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービス(3PL:Third(3rd)Party Logistics)の強化に努めてまいります。
当社は、「持続可能」な社会の実現に向けて「リユース」活動の推進を行っております。レンタル事業「レントコ」に加え、中古家電販売サービス「ちゅうとこ」の取り組みを通じ、「持続可能」な社会の実現に向け、お客様と共に地道にかつ真摯に取り組んでまいります。
当連結会計年度に関しましては、主力事業であるインターネット通販事業においては、「Yahoo!ショッピング」等の外部サイトの売上高はポイント等の効果的な販促施策の展開により、HDD、スマートフォン、デジタルカメラ、カメラ用レンズ、ディスプレイを中心に好調に推移いたしました。また、冷蔵庫についてもほぼ前年同期並みに堅調に推移いたしました。他方、ビューティー&ヘルスケア事業に関しましては、会員向けビジネスは概ね計画通り推移する一方で、卸販売においては、新型コロナウイルス感染症の規制緩和に伴いインバウンド需要は徐々に戻ってきているものの、売上高は前年同期を下回る結果となりました。
コロナ禍から社会経済活動の正常化が本格化し、インバウンドによる外国人観光客の増加もあり総じて緩やかな回復基調にあります。一方、エネルギー資源や原材料価格の高騰、円安の進行に伴う物価上昇が個人消費に与える影響等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループは、前年に引き続き、以下の課題について優先的に対処してまいります。
当社グループの基本方針である、「より良い商品」「より良い価格」「より良いサービス」を提供し続けることが、お客様に支持され続ける最も重要な課題であると認識しております。当社グループはステークホルダーに対する適切な情報開示、持続的なCSR活動等により、当社グループのコーポレートブランド価値の向上を図ってまいります。
当社グループが持続的に成長するためには、当社グループのサービスの知名度を向上させ、新規ユーザを継続的に獲得し、ユーザ数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのためには、当社グループの会員を有効活用するために、会員の活動状況を分析し、適切な付加価値のある会員向けサービスを実施し、又、インスタグラムやLINE等のSNSを駆使し、集客導線の拡大を図りつつ、インターネット(主に検索連動型)を利用した効果的な広告宣伝活動等により当社グループの知名度を向上させること、又、エアコン、冷蔵庫、洗濯機等の大型商品のお客様のご注文の際、WEB接客ツールや不明な点、質問に対して「ecカレント設置ご相談ダイヤル」を設置し、オペレーターが電話にて丁寧に対応したり等といった多様なサービスを提供し、より多くのユーザに利用してもらえるような施策を積極的に実施することでサイトの回遊性を高め、会員登録・商品購入等のコンバージョン率の一層の向上を図りアクティブなユーザ数の拡大に努めてまいります。
当社グループは、独自システムを用い、効率化やコスト削減及び顧客サービスの充実等による業容拡大を図ってまいりました。
消費者のインターネット通販利用の拡大と、日々変化する顧客対応の充実を図るために、サーバーインフラ強化とネットワークインフラの改善により、パフォーマンスの向上及び耐障害性の向上を図りつつ、又、セキュリティ対策についてもEDRの導入等を行ってきましたが、今後も引き続き強化してまいります。
当社グループが属する業界では技術革新が絶え間なく行われており、近年では、スマートフォンやタブレット型端末の普及率が上昇し、関連するマーケットも拡大しております。このような事業環境の下で当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、どのような商品を取りそろえてどのような価格を設定するのか等、お客様に適正な情報や価格提示ができるよう会話、ストーリー、画像、動画、音楽等の新しいコンテンツやアイデアを作成できる生成AI等の新技術を適宜取り入れることが必要であると認識し、継続的に対応してまいります。
当社グループが継続的な成長を続けることができる企業体質の確立に向けて、コーポレートガバナンスと内部管理体制のさらなる強化が重要な課題の一つと認識しております。また、広く社会から信頼される経営体制を確立するために、コンプライアンスへの対応も重要な課題であり、行動規範の遵守、当社グループ業務に係る諸法令・規則等の教育等、法令遵守について一層の徹底を図ってまいります。
当社グループはIT・ネット技術に関する知見等高度な専門スキルを持ち、又、幅広い視野に基づいてコミュニケーション能力が高く、コストパフォーマンスを意識しながら各プロジェクトをマネジメントできる有能な人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。引き続き潜在能力の高い人材の獲得に向けて各種採用活動を進めるとともに、引き続き社内の育成環境の強化に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、内部統制室を事務局とするリスク管理委員会において、サステナビリティに関連する課題の特定とリスク分析、課題解決に向けた対応策を協議しております。リスク管理委員会は、代表取締役社長が委員長を務め、常勤取締役、常勤監査役、執行役員、各部門の責任者を委員として構成されており、グループ全体での取り組みを推進しております。
リスク管理委員会での検討結果は、取締役会に定期的に報告され、取締役会はリスク管理委員会の取組みに対し監督を行っております。
当社グループでは、人材育成方針として、資格・試験費用を会社が負担する資格取得支援制度を実施しており、個人のスキルアップを支援しております。
人材の多様性の確保を含む社内環境の整備方針として、性別や年齢、国籍、人種等に関係なく、多様な人材が活躍できるよう、在宅勤務、育児・介護休暇並びに時短勤務、誕生日休暇や看病・介護休暇等の特別休暇、10年勤務・20年勤務等の長期勤務者リフレッシュ休暇、消化できずに残った有給休暇を積み立てる有給休暇制度等を導入しております。
また、当社グループでは、脱炭素社会を実現させる環境への取り組みとして、家電レンタル事業の「レントコ」や中古家電を割引価格で販売する「ちゅうとこ」のサイトを展開しております。
さらに、事業活動を通じた環境負荷低減の取り組みとして、オンプレミス(自社運用)に比べて冷却に使用する消費電力を抑えられる等効率的にエネルギーを使用できる基幹システムのクラウド化や中小企業のEC支援に繋がる3PL事業を行い、受発注システムのIT化を推進することで、ペーパーレスによる労働負荷と環境負荷の低減、それに伴い働きがいと経済成長を促進できるよう努めております。
当社グループでは、不測の事態又は危機の発生に備え、「リスク管理規程」を定め、リスクを網羅的に把握・管理する体制を構築しております。
サステナビリティに関連する事業リスクについても、リスク管理委員会での分析結果を踏まえ、優先順位の高いリスクを特定し、その検討結果は取締役会に報告されます。
上記(2)戦略に係る指標における主な目標及び実績は以下のとおりです。
当社グループの事業展開上のリスクとなる可能性がある主要な事項を記載しております。必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的にこれを開示しております。
また、本項中の記載内容については、特に断りがない限り、本有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は提出日現在において当社グループが判断したもので、現時点で想定できないリスクが発生する可能性もあります。
当社グループの主力事業であるインターネット通販事業は多数の事業者及び競合者が存在しております。インターネット通販事業は比較的参入障壁も低く今後とも更なる競争の激化や大手家電量販店及び大手インターネット通信販売事業者の積極展開等といった市場動向の変化や競合他社の進展状況により、相対的に当社グループの競争力が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループは、お客様満足度を上げるべくカスタマーサービスの向上に努め、WEB接客ツールの活用やお客様と直接対話をしながら商品を提案していく等、価格訴求だけではなく、よりリアル店舗に近づける新たなサービスを提供することにより差別化を図っております。
当社は、㈱ヤマダデンキ(以下同社という)との間でフランチャイズ契約を締結し、主として家電商品の供給を受け、又、資本提携を行っております。
当社は、同社とのフランチャイズ契約に基づき、同社のフランチャイジーとして同社から仕入を行っております。当連結会計年度における仕入額は、当社の仕入額の94.1%を占め、主に家電商品を中心として当社の重要な商品供給元となっているため、同社とのフランチャイズ契約が解消、更新されなかった場合、又は当社に不利な内容に更新された場合には、安定的な仕入に支障が生じる等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループは、同社との緊密なコミュニケーションを取りながら良好な関係の維持を図っております。
同社は、家電小売業中心の事業を営んでおり、自社にて店舗展開を行っている他、当社同様、フランチャイズ契約を締結している企業に対して家電の卸売を行っております。同社が経営方針、営業戦略等を変更した場合、又は新たに当社グループとの間に競合関係等が生じた場合には、当社グループは基本的な戦略及び資本構成等を見直す必要性に迫られる等、当社グループの事業展開及び当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのインターネット通販事業における集客方法に関して、主力となるものは価格比較サイトをはじめ検索エンジン経由や他のインターネットサイトを介するものであります。
しかしながら、当社グループの施策等の遅れにより、想定通りに集客及び新規顧客の獲得が進捗しない場合、あるいは今後これらの価格比較サイト、インターネットモール、その他インターネットサイトにおいて、システムトラブル、又、当社グループに不利となる契約変更等不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループは、お客様のニーズに合った施策を実行していくとともに、集客導線の一つである検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを広げサイトへの集客力の維持を図っております。また、検索エンジン対応以外の集客対策として、今迄行っていなかったWEB広告の利用による新規顧客の獲得や新聞、雑誌等を利用した集客拡大も図っております。
当社グループはインターネット通販事業に大きく依存しております。成熟された小売市場のなかでEC市場の成長はやや緩やかになっているものの今後も望めるものであり、インターネット通販はさらに広く社会に浸透するものと考えております。
しかしながら、当社グループの期待どおりにインターネット通販市場の拡大が進まず、利用者が増加しなくなった場合は当社グループがインターネット通販市場の拡大にあわせて順調に成長しない可能性もあります。その他、想定しえない外部要因によってインターネット上の通販事業が困難になった場合は、当社グループの事業展開及び業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループは、インターネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に、生活家電商品のレンタル事業や物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービスである3PL(サードパーティロジスティクス)の本格的事業化等、事業の拡大を図っております。
当社グループのインターネット通販事業の運営は、通信ネットワークに依存をしており、何らかの原因により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの営業は困難な状況になります。当社グループにとってシステムの安定稼動は重要な要素であり、当社グループではそのため、システム開発・保守等の人材確保及び障害に対して迅速に対応するべく、日次のシステム監視及び障害検出に関して、当社グループにて管理体制を強化し障害発生の未然防止体制を整えております。
しかしながら、ハードウェア、ソフトウェアの不具合及び人為的ミスによるものの他、アクセス数の突発的な増加、通信回線の障害、コンピュータウィルス、ハッカー等の外部からの侵入、災害等、システムに何らかの障害が発生し、機能不全に陥った場合、又はシステム障害時に当社グループが適切に対応できなかった場合には、当社グループのシステムに対する信頼が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループは、セキュリティ対策の強化を行うとともに、サイト脆弱性については定期的に診断を行い、外部専門家による検証を行っております。また、システムに冗長性を持たせ安定的に稼働できるように、システムインフラへの投資や稼働環境の見直しを継続的に行っております。
当社グループは、商品の保管、入出庫、配送等に係る業務の全部又は一部を外部業者へ委託しております。しかしながら、委託先にて何らかの障害・トラブル等が発生した場合、出荷・配送業務に影響を及ぼす可能性があります。また、地震やその他不可抗力等、仮に何らかの理由により委託先からのサービスの提供の中断・停止及び委託先との契約が当社グループにとって不利な内容に変更され、当社グループが代替策を講じることができない場合等には、当社グループの事業展開及び当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが営む主たる事業であるインターネット通販に係る主な法的規制は、現状の通信販売全般に関し、主に「特定商取引に関する法律」「不正競争防止法」「不当景品類及び不当表示防止法」「個人情報保護法」等があり、当社グループはこれらの規制に従い、業務を行っております。これらの法的規制が強化、又は新たな法的規制等が施行された場合には、管理を強化するための新たな対応を余儀なくされる可能性があります。このような場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループは、法的規制や制度改正等の情報収集に努め、必要に応じて外部専門家の助言を得るなどしてリスクの低減を図っております。
当社グループでは、当社グループのインターネット通販事業利用者についての多くの個人情報を保有しております。当社グループではこれらの個人情報の扱いに際し、社内規程「個人情報管理規程」を定め、取得・保有する個人情報の取扱方法並びに個人情報データベースへのアクセス制限について定め、更に、当社グループでは同法遵守のため「情報管理体制」を組織し、「個人情報統括責任者・個人情報管理責任者」を任命し、各部門に対しても情報管理者を任命して対応しております。
しかしながら、当社グループが実施している上記対応策にもかかわらず、個人情報の漏洩を完全に防止できるという保証はありません。今後、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、当社グループのイメージの悪化、ブランド力の低下、損害賠償請求や信用低下等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、一部インターネット上の店舗の名称を商標として登録しており、今後もシステム開発を含めて必要に応じて関連する商標や特許を取得する方針です。
一方で、当社グループが第三者の知的財産権を侵害する可能性について、可能な範囲で調査を行っており、疑義が生じた場合には、弁護士、弁理士への確認を事前に行うようにしております。
しかしながら、当社グループが把握できないところで他社が特許権等を保有しているリスクがあり、その内容によっては当社グループが第三者の知的財産権を侵害することによる損害賠償請求を受ける可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループである㈱エックスワンは、自社ブランドにて化粧品、健康食品等の開発・製造・販売を行っております。品質管理基準に従い、各種製品を製造する等、品質問題に対応しておりますが、製品の予期せぬ不具合や副作用が発現された場合には、製造物責任を負うことにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクへの対応策として、当社グループに起因する製造物責任における損害賠償に備え適切な保険に加入しております。
当連結会計年度(2023年2月~2024年1月)におけるわが国経済は、コロナ禍から社会経済活動の正常化が本格化し、インバウンドによる外国人観光客の増加もあり、総じて緩やかな回復基調にあります。一方、エネルギー資源や原材料価格の高騰、円安の進行に伴う物価上昇が個人消費に与える影響等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループは、お客様のライフスタイル作りのサポートとして「より良い商品」「より良い価格」「より良いサービス」をモットーに、新しい価値観の提案・提供を通して社会の発展に貢献することを経営の基本方針に、既成概念にとらわれることなくチャレンジを続け、インターネット通販事業を中心に事業活動を行っております。
事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は27,450百万円(前年同期比9.1%減)、営業利益182百万円(前年同期比52.3%減)、経常利益162百万円(前年同期比55.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は30百万円(前年同期比86.1%減)となりました。
(注) その他事業は、各種販売支援事業、3PL事業及び不動産事業であります。
インターネット通販事業における売上高は26,232百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益488百万円(前年同期比35.8%減)となりました。
ビューティー&ヘルスケア事業における売上高は824百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益6百万円(前年同期は95百万円の営業損失)となりました。
その他事業における売上高は476百万円(前年同期比7.7%減)、営業利益54百万円(前年同期比22.8%減)となりました。
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ157百万円減少し、6,203百万円となりました。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ147百万円減少し、3,214百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9百万円減少し、2,989百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは578百万円の使用、投資活動によるキャッシュ・フローは348百万円の使用、財務活動によるキャッシュ・フローは442百万円の増加となり、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から484百万円の減少となり、649百万円となりました。
(注) 1.各指標は下記の算式に基づき算出しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
4.2024年1月期の営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率並びにインタレスト・カバレッジ・レシオは算定しておりません。
当社グループは、インターネット通販事業を主力に、それに関連するレンタル事業、株式会社エックスワンによるビューティー&ヘルスケア事業のほか、各種販売支援事業、3PL事業及び不動産事業からなるその他事業を行っており、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引は、相殺消去しておりません。
2.その他事業は、各種販売支援事業、3PL事業及び不動産事業であります。
3.インターネット通販事業における商品カテゴリー別仕入は、次のとおりであります。
(注) その他カテゴリーには、時計・ブランド・生活用品・雑貨等が含まれております。
当社は、受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。
2.その他事業は、各種販売支援事業、3PL事業及び不動産事業であります。
3.インターネット通販事業における商品カテゴリー別売上は、次のとおりであります。
(注) その他カテゴリーには、時計・ブランド・生活用品・雑貨等が含まれております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
事業のセグメント別の分析・検討内容は、次のとおりであります。
当連結会計年度(2023年2月~2024年1月)における国内の家電小売業界におきましては、5月より新型コロナウイルス感染症の「5類」への移行に伴い、旅行や各種イベントが再開したこともありデジタルカメラ関連は好調だったものの、電気代高騰や物価高による消費マインドの低下や買い替え需要の鈍化の影響もあり生活家電、テレビ、パソコン等総じて伸び悩む展開となりました。
このような状況の中、当社が出店する「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazonマーケットプレイス」等の外部サイトの売上高は、ポイント等の効果的な販促施策の展開により、HDD、スマートフォン、デジタルカメラ、カメラ用レンズ、ディスプレイを中心に好調に推移いたしました。また、冷蔵庫についてもほぼ前年同期並みに堅調に推移しており、今後も売れ筋商品の在庫施策等により更なる売上高確保に努めてまいります。
商品購入検討時の問い合わせ用にWEB接客ツールのチャット機能を導入している「ecカレント」オリジナルサイト、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」の外部サイトにおける大型家電の配送設置サービスは、きめ細やかな接客を通してそれぞれのユーザーに合った提案を行うよう努めております。また、エアコン、冷蔵庫、洗濯機等の大型商品のご注文の際、不明な点、質問に対して「ecカレント設置ご相談ダイヤル」を設置し、オペレーターが電話にて丁寧に対応させて頂いております。さらに、都内23区を中心としたエリアにおいて最短2日で、大型家電品の設置配送を行うサービスについて、よりお得な商品をお買い求め頂けるよう一層の商材の充実を図りました。また、スピーディーに届けられるよう更なる納期短縮の取組みを行いました。
2023年11月には、合同会社DMM.comが運営する「DMM通販」に当社運営の通販サイト「ecカレント」がグランドオープンし、外部サイトの販路拡大を図り、オープン以降売上高は堅調に推移いたしました。
「必要な機能をシンプルに絞り込み、更に“あったらいいね!”と思える便利機能を加え、そして洗練されたデザインで新しい価値を提案するいいもの(商品)の提供を目指します」をコンセプトに会社設立20周年を記念して立ち上げた当社のプライベートブランド『 enas(イーネーズ)』については、2023年10月に発売した第2弾マイナスイオンドライヤー「Caviar Dryer(キャビアドライヤー)」、第3弾コンパクト除湿機「すみっこドライ」及び第4弾水拭き掃除機「ウェット&ドライ スマートクリーナー」に続いて、第5弾「超音波布団クリーナー」を「ecカレント」はじめ当社運営各サイトで12月より販売を開始しました。
また、当社が運営する家電レンタルサイト「レントコ」において、最新アイテムである「超音波布団クリーナー」をはじめ『 enas(イーネーズ)』のラインナップを拡充しました。
各カテゴリにおける前年同期比では家電18.2%減、パソコン2.5%増、周辺機器・デジタルカメラ2.4%増となりました。
売上高に関しましては、食料等生活必需品の価格高騰による消費者の節約志向の影響もあり、前年同期を下回りました。また、利益面については、消費者の節約志向に伴う競合他社との価格競争による粗利益の低下により前年同期比で減収減益となりました。
その結果、インターネット通販事業における売上高は26,232百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益488百万円(前年同期比35.8%減)となりました。
株式会社エックスワンにおいて展開される、ビューティー&ヘルスケア事業においては、新商品として、2023年12月にハンドケアアイテム「エネルマーノ 薬用ハンドソープMD+」及び「エネルマーノ 薬用ハンドトリートメントクリームMD」、2024年1月に一台で7つの機能を搭載した家庭用美顔器「エックスビューティープロ(X-Beauty Pro)」を発売し、おかげさまで売上高は堅調に推移いたしました。
会員ビジネスにおいては、WEB会議アプリケーションによる動画(ライブ含む)配信を活用したオンラインセミナーに加えて、2023年11月から2024年1月にかけて東京、大阪、福岡、新潟で対面でのセミナーを開催し、会員とのきめ細やかなコミュニケーションを行っており、売上高は堅調に推移いたしました。
エックスワンの直営店舗「エックスリュークス横浜」では、11月より豪華プレゼント付きのORIGAMIシリーズ、エックスリュークスシリーズの各セットのクリスマスコフレ(Xmas coffret)、新年を迎えた2024年1月には、数量限定のエックスリュークスシリーズをセットにした3種類の福袋の発売や家庭用美顔器「エックスビューティープロ(X-Beauty Pro)」のお試し体験会等の各種販促施策により化粧品を中心に実際に手にとって実感してもらえるようブランディングの強化を図りました。
また、2023年5月に開業したウェルエイジングクリニック南青山と提携を行い、株式会社エックスワンがこれまで培ってきたエイジングケアに関するノウハウを活用し、インスタライブのイベント、オンライン診療等に係るコンサルティング等のメディカルサービス事業を展開しております。
売上高に関しましては、会員向けビジネスは概ね計画通り推移する一方で、卸販売においては、新型コロナウイルス感染症の規制緩和に伴いインバウンド需要は徐々に戻ってきているものの、全体として前年同期を下回る結果となりました。利益面に関しましては、コスト削減の効果もあり黒字に転換いたしました。
その結果、ビューティー&ヘルスケア事業における売上高は824百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益6百万円(前年同期は95百万円の営業損失)となりました。
「各種販売支援事業」においては、ラオックス・グローバルリテーリング株式会社の国内免税店舗等において訪日観光客向け販売や株式会社エックスワン商品の会員向け販売のシステム・物流支援等を行っております。
「3PL事業」においては、当社が運営する「ecカレント」をはじめインターネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に、販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムをインターネット通販事業者の皆さまに対して提供してきた実績を活かし、物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービスである本事業の更なる強化を図っております。パソコンや家電以外に自転車、エンターテインメントグッズ等のアイテムやスポット対応等柔軟な対応によりビジネスは堅調に推移しております。
また、継続的に新聞やインターネット(主に検索連動型)での同事業の広告展開及び取材対応に伴うメディアへの露出に努めております。
「不動産事業」においては、国内案件のみならず、訪日外国人も対象にした、不動産の売買・賃貸等に関する仲介事業を開始しております。
その結果、その他事業における売上高は476百万円(前年同期比7.7%減)、営業利益54百万円(前年同期比22.8%減)となりました。
2023年6月に、WealthPark株式会社と業務提携契約を締結しました。それに伴い、当社がこれまでインターネット通販サイト及び家電レンタルサイト運営で培った販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムのノウハウや国内外のネットワークを駆使し、WealthPark RealEstate Technologies株式会社と不動産関連情報等の相互シェア、又、 WealthPark社の不動産管理会社向けソフトウェア『WealthPark ビジネス』を活用することにより、当社は賃貸借取引における入居申込から不動産オーナーの承諾まで一気通貫での電子化が可能となり、今後、スピーディーな賃貸借契約の締結と大幅な業務効率化を実現していきます。このようなソフト及びアプリの提供を通じ、入居者のニーズに沿って入居前にあらかじめ家電商品の購入や家電レンタル品の設置を行う家電商品を含めた不動産仲介トータルソリューションサービスを行うべく、当社はこれからウェブを活用した不動産事業をグローバルに展開していきます。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は27,450百万円(前年同期比9.1%減)、営業利益182百万円(前年同期比52.3%減)、経常利益162百万円(前年同期比55.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は30百万円(前年同期比86.1%減)となりました。
b.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ157百万円減少し、6,203百万円となりました。これは主に、現金及び預金484百万円減少、商品162百万円増加、工具、器具及び備品56百万円増加、貸倒引当金73百万円増加、長期貸付金131百万円増加によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ147百万円減少し、3,214百万円となりました。これは主に、買掛金456百万円減少、短期借入金600百万円増加、未払金200百万円減少、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)71百万円減少によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9百万円減少し、2,989百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益30百万円の計上、自己株式42百万円減少、配当金の支払81百万円によるものであります。
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは578百万円の使用、投資活動によるキャッシュ・フローは348百万円の使用、財務活動によるキャッシュ・フローは442百万円の増加となり、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から484百万円の減少となり、649百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、578百万円(前年同期は147百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益86百万円、非資金項目である減価償却費171百万円、貸倒引当金の増加額73百万円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加額154百万円、仕入債務の減少額456百万円、未払金の減少額等による「その他」の減少額197百万円、法人税等の支払額73百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、348百万円(前年同期は172百万円使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出94百万円、無形固定資産の取得による支出132百万円、貸付けによる支出146百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は、442百万円(前年同期は635百万円使用)となりました。収入の内訳は、短期借入金の純増額600百万円、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出71百万円、配当金の支払額81百万円によるものであります。
1)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金であります。
運転資金は、商品仕入費用と人件費、広告宣伝費、販売手数料、荷造発送費等の販売費及び一般管理費等によるものであります。また、設備投資資金は基幹システムのソフトウエア等によるものであります。
2)財政政策
当社グループの運転資金と設備投資資金につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで充当するとともに、950百万円のコミットメントライン契約を結ぶ等、金融機関からの借入により資金調達を実施し充当しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1「連結財務諸表等」の(1)「連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積もり及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得が十分確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りと異なり将来の課税所得が減少した場合には、繰延税金資産の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、目標とする経営指標として、当社グループの主力であるインターネット通販事業の成長性を計るバロメータとして受注件数並びに資本効率の観点から棚卸資産回転率を重要な指標として認識しております。各指標に対する当連結会計年度の実績は次のとおりであります。
インターネット通販事業の受注件数・棚卸資産回転率推移
当連結会計年度は受注件数及び棚卸資産回転率が前年度実績を下回りました。来期は売れ筋商品の在庫施策等により、目標指標の達成に取り組んでまいります。
(3)シンジケーション方式によるコミットメントライン
該当事項はありません。