当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の下に、株主をはじめ、顧客、取引先、従業員ひいては社会全体との共栄及び当社グループの持続的な成長と企業価値の最大化を目指して事業展開を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループは、婦人靴及び婦人服を中心とした自社商品の企画開発及び販売を主な事業としており、仕入コスト及び物流コストの圧縮と、販売チャネルの拡大及び販売促進プロモーションの強化等の取組みが業績に大きく影響いたします。そのため、当社グループは、創業以来、靴業界における既存サプライチェーンの見直しを図り極力省力化させることで、販売価格に転嫁される中間マージンの低減に努めてまいりました。今後は、それらの一層の効率化を図るとともに、各販売チャネルの特性に合わせたブランドポートフォリオの最適化に留意しながら、持続可能なビジネスの展開に取り組んでまいります。
(3)経営環境
今後の当社グループを取り巻く経営環境を展望しますと、経済活動の正常化が一段と進むことで、サービス分野を中心に個人消費は緩やかに回復すると見込まれる一方、ウクライナ情勢の長期化や不安定な中東情勢の影響による資源価格等の高騰、日米金利差拡大を背景とした歴史的な円安による物価上昇、また人手不足の深刻化等依然として先行き不透明な状況が続いております。
靴業界におきましては、スニーカーを中心としたカジュアル志向のスポーツ系シューズの需要は依然として拡大傾向にあるほか、社会経済活動の再開に伴いオケージョン需要が回復傾向にあると認識しております。また、今春における各企業の賃金引き上げの動きも今後の消費回復を下支えすると期待されております。
当社グループは、このような環境変化の中、企業理念である「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」を実現し続けるべく、以下の事項を経営上の重点的な課題として取り組むことで、経営基盤の強化を図ってまいります。
(4)優先すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、婦人靴業界におけるイノベーターカンパニーとして「ORiental TRaffic」「卑弥呼」といったWAブランドの顧客層拡大を通じてこれまで成長してまいりました。これからは婦人靴のみならず婦人服業界にも領域を拡大することで、当社グループは、ファッションを通して、これまで以上にお客様満足度の高い、高品質な商品及びサービスの企画開発に取り組んでまいります。そして、当社グループの保有する高品質ブランドの積極的な普及を進め、販売領域及び規模の拡大を目指すとともに、他社ブランドとのコラボレーション事業を推進し、お客様との長期的なつながりの構築を目指すことで、お客様及び社会全体の課題解決に貢献してまいります。
当社グループの商品は、自社で企画開発しパートナー工場で生産、仕入を行っております。商品開発の特徴としては、商品企画担当者が販売スタッフとして店頭で接客を行い直接お客様の声を聞き、同じ企画担当者が検品検査スタッフとして生産工場を巡回し直接指導を行っていることです。これらの商品企画開発から生産品質管理、販売までを分業化せず一気通貫で担当することで、当社グループオリジナルの魅力的な商品提供を可能にしております。
独自サービスとしては、不要になった靴の下取り交換、ヒール先端部分(トップリフト)の無料交換など、企業理念「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の実現に尽力しております。
このようなお客様に寄り添った商品及びサービスの提供を行い続けながら、企業価値の向上に向け、具体的には以下の課題に取り組んでまいります。
①商品企画開発力の向上
日々めまぐるしく変化する社会において価値観やライフスタイルが多様化し消費者に求められる商品基準も高まっています。当社グループは、企業理念である「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」を実現するため、従来から消費者の嗜好に寄り添った商品を提供することで成長してまいりました。今後におきましても、今まで以上に消費者の声に耳を傾け、消費者動向や競合他社の把握・分析のほか、市場全体のニーズ・トレンドを迅速に捉え、タイムリーに消費者とのコミュニケーションを密に重ねることで、より顧客満足度の高い商品・サービスを提供するために企画開発力の向上に取り組んでまいります。
②グローバル・サプライチェーンマネジメントの強化
当社グループにおける商品の企画開発・発注仕入プロセスに関して、日本国内のみならず中国・香港等を含む全社的な商品供給を支えるために、グローバルな視点に基づいたサプライチェーンマネジメントの向上を進めてまいります。そのため、現地のパートナー工場等との価格や技術力、品質面などの条件を勘案した新たな取引先の開拓や、為替相場の変動等に備えた適切なリスクヘッジを実現することにより、企業グループ全体として適時適切な商品仕入が行えるように取り組んでまいります。
③事業構造のデジタル化の推進
ファッション業界におけるテクノロジーの進化は著しく、オンライン販売のみならずオフライン販売におきましても、アプリ連携等による付加サービスに対応しなければ事業の停滞を余儀なくされます。当社グループにおきましても、常に利便性の高いアプリ・サイトの構築及び顧客サービスの拡充に努めておりますが、今後ますます進むデジタル化の波に乗り遅れることがないように、今まで以上に売場最適な顧客リレーションの実現に取り組んでまいります。
④中・高価格帯ブランドの強化
履き心地と綺麗さを兼ね備えた高価格帯ブランド「卑弥呼」やMODEをキーワードに都会的で洗練されたデザインを提案する大人の女性に向けたブランド「NICAL」は新たな顧客層の拡大に寄与しております。今後は、ブランド力を高める商品を企画し、パンプス以外にスニーカーやレインシューズといった商品ジャンルの拡充を図ることによりブランド力を更に強化してまいります。
⑤アパレル事業の強化
2023年3月に株式会社ミッシュマッシュを吸収合併したことにより、アパレル事業へ本格的に参入しております。「MISCH MASCH」のブランドコンセプトをリブランディングすることでイメージの刷新を行い、トレンドを捉えた商品提案により、新たな顧客層の獲得に努めております。今後は、オンライン販売の強化や商品の生産・販売体制の見直しを着実に実行するとともに、SNSを利用したイメージ戦略に注力することで、「MISCH MASCH」ブランドの復活を図ってまいります。
⑥海外事業の拡大
当社グループは、現在、台湾、香港、マカオ、中国にて海外事業を展開しております。今後のさらなる成長のためには、グローバル市場、とりわけアジア地域での海外事業の拡大は必要不可欠であります。WAブランドのコンセプトを世界中のお客様に浸透させるためにも、引き続きブランドビルディングを推進してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、収益性と資本効率を重視しております。当該指標として、売上高及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置付け、経営課題に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、中長期的な企業価値の向上のため、サステナビリティを巡る課題への対応は経営の重要課題であると認識しております。当社グループにおける、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視・管理するためのガバナンスに関しては、コーポレート・ガバナンス体制と同様になります。
当社グループのコーポレート・ガバナンスの状況の詳細は、「
(2)戦略
(3)リスク管理
当社グループは、不測の事態または危機の発生に備え「リスクマネジメント規程」を定め、子会社を含む企業集団全体のリスクを把握・管理する体制の構築を行っており、サステナビリティに関連するリスクにつきましても当該規程に則したリスク管理を行っております。
サステナビリティ関連のリスク及び発生の機会につきましては、経営会議において当社グループに関連するものを識別・評価し、その結果として当社グループの経営方針に重要な影響を与えると考えられる内容について管理を行うとともに、当該重要性に応じて取締役会への報告及び対処を行っております。
(4)指標及び目標
サステナビリティに係る指標及び目標につきましては、当社グループとして中長期的な検討課題の1つと考え、今後の取締役会や各種委員会等において議論を重ね定めてまいります。
人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標及び目標に係る具体的な指標としましては、人材育成の対象である従業員の満足度を一義的に捉えるとともに、勤続年数が重要な指標の一部であると認識しております。
また、管理職に占める女性労働者の割合および男性労働者の育児休業取得率ならびに労働者の男女の賃金の差異を指標として用いておりますが、現状、当該指標に関する目標は定めていないため、具体的な目標設定や状況の開示につきまして、今後の課題として検討してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)自然災害及び戦争等の発生について
当社グループは、国内外に店舗及び物流センター等を保有しております。また、商品は、主として海外のパートナー工場及び貿易会社へ発注し仕入しております。そのため、地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、新型インフルエンザウイルス等感染症の流行、火災、停電、発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為等により、事業活動の停止、流通インフラの断絶、施設の損壊等が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)情報セキュリティについて
当社グループは、インターネット取引等をはじめとした販売活動によって、相当数の個人情報を保有しております。また、商品の企画開発に係わる営業機密情報を保有しております。これらの重要な情報の管理は、情報セキュリティ管理体制を整備し厳重に業務執行をしておりますが、万一情報が流出・紛失するような事態となった場合には、社会的信用の失墜による売上高の減少または損害賠償による多額の費用の発生等が考えられ、その場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)海外サプライチェーンについて
当社グループは、自社で生産拠点を保有しておりません。そのため、当社グループでの商品仕入は自社で企画開発した商品のデザインを、海外を含むパートナー工場及び貿易会社に発注・仕入しております。
① 輸入コストの安定化を図るために為替予約取引を導入しております。しかしながら、海外の政治経済の動向または通貨政策により為替相場に急激な変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 国内へ商品を輸送するうえで輸出入申告手続きを通関業者に業務委託しております。関税等の通関手続きについては、社会情勢の変化に応じて法制度の改正、強化、解釈の変更などが想定され、その対応により新たな負担の発生や事業展開の変更を求められることも予測されます。その場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 現地工場の人件費及び物価の高騰等による影響が仕入原価の上昇に繋がるおそれがあります。また、政治的・社会的な不安定要素も存在し、当該影響により経済情勢に著しい変化が生じるおそれがあります。その場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)特定の企業への物流業務の依存について
当社グループは、商品の仕入または出荷に係る倉庫および物流業務について特定の外部業者に委託しております。現在、当該業務委託先との間で何ら問題は生じておりませんが、今後、事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化並びに取引条件の変更等があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)特定の企業が運営する商業施設への出店集中について
当社グループは、全国のルミネ・アトレ等の駅ビル、ららぽーと・イオンモール等の大型ショッピングセンター、三越・髙島屋等の百貨店への出店により、安定した集客と費用対効果の高い販促施策を展開しております。しかしながら、出店先を取り巻く環境の変化等により、当社グループの出店条件に合致した物件がないなど計画通りに出店が進まない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)ファッショントレンドの転換について
当社グループが取り扱う婦人靴及び婦人服を中心とした商品は、流行性・季節性が高く、かつ気候・気温の変化による影響を受けやすい商品財に分類されます。現在、消費者の支持を受け事業展開を進めておりますが、ファッショントレンドの変化に適応できず消費者の嗜好に対応する商品の提供ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)働き方の多様化について
政府が推奨する働き方改革の1つであるカジュアルワーク(業務中の服装自由化)の普及により、スニーカーをはじめとしたオフィスカジュアルに対応した靴へと消費者の嗜好の変化が見受けられます。一方で、働く場所に縛られないテレワークの活用拡大に伴い、都心部から地方へ移転する企業も増加しており、そのような働き方の変化に対応する商品・サービスの提供ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)景気の悪化について
靴はいわゆる「衣食住」の「衣」に含まれており、生活必需品の1つに数えられるため、将来にわたって靴そのものの利用価値が失われ代替製品に取って代わられることは想定し難いと考えております。一方で、ファッションアイテムの一つに位置付けられております靴は、景気に係る個人消費の動向に大きく左右されるため、需要に対してタイムリーに商品供給ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)人口分布の変化について
今後の日本の人口減少及び少子高齢化の進行により、国内の小売市場が低調に推移していくことが予想されます。そのため当該市場縮小が及ぼす影響に対して、新市場の開拓や新業態への進出、実効性の高い商品企画や営業施策を適切に展開し、消費者の支持を得ることができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)市場競争による販売シェア及び利益率の低下について
近年、各種SNSやオンライン等の販売チャネルの多様化により、同業他社との競争が一層激しくなることが予想されます。そのため、今後、販売価格の見直しや広告宣伝費の増加といった諸活動を伴う競合他社との市場競争により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)商品の過剰在庫について
当社グループは、適正な商品在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防止するよう努めております。しかしながら、消費者需要や市況の変化、天候の変化などの影響により、当初予測した需要が実現せず、商品の過剰在庫となるおそれがあります。その場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)人材確保の困難について
当社グループは、継続的な事業拡大及び収益基盤の確立のために優秀な人材の確保及び育成が最も重要な経営資源と位置付けております。しかしながら、採用活動の展開、教育研修制度の充実、人事制度の整備運用がうまく機能せず、当社グループが求める人材の確保、育成が計画通りに進捗しない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは、第1四半期連結会計期間において株式会社ミッシュマッシュを吸収合併したため、当連結会計期間の財政状態及び当連結累計期間の経営成績並びにキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼしております。
①財政状態の状況
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べて、1,542,682千円増加して12,377,118千円となりました。これは主に、売掛金が337,757千円、棚卸資産が1,045,136千円、吸収合併等の影響による敷金及び保証金が139,052千円それぞれ増加したことによるものです。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べて、364,144千円増加して2,438,508千円となりました。これは主に、買掛金が114,031千円、未払法人税等が146,438千円、未払金(その他流動負債)が45,661千円、未払消費税等(その他流動負債)が45,812千円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて、1,178,537千円増加して9,938,610千円となりました。これは主に、配当金119,087千円の支払により利益剰余金が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,163,788千円増加したこと、為替換算調整勘定が115,436千円増加したことによるものです。
②経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高が21,260,649千円(前期比20.8%増)、営業利益が1,762,708千円(前期比48.5%増)、経常利益が1,692,096千円(前期比56.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,163,788千円(前期比68.9%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前年同期に比べて、221,235千円減少して2,863,806千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、605,446千円(前年同期は314,922千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が1,677,197千円、減価償却費が530,373千円あった一方で、売上債権の増加額が298,440千円、棚卸資産の増加額が923,124千円、法人税等の支払額が496,039千円それぞれあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、428,880千円(前年同期は555,777千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が229,400千円、敷金及び保証金の差入による支出が47,357千円、第1四半期連結会計期間において、株式会社ミッシュマッシュを吸収合併したことに伴う合併による支出が69,128千円それぞれあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、441,501千円(前年同期は416,112千円の使用)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出が324,700千円、配当金の支払額が119,087千円それぞれあったことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、婦人靴の企画・販売事業とその他事業の2つを事業セグメントとしておりますが、その他事業のセグメントは重要性が乏しく、婦人靴の企画・販売事業の単一セグメントとみなせるため、セグメント別に記載しておりません。なお、仕入実績につきましては、取扱品目の合計額を記載しており、販売実績につきましては、販売形態別に記載しております。
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
品目別
|
当連結会計年度 (自 2023年2月1日 至 2024年1月31日) |
前年同期比(%) |
|
婦人靴等 |
(千円) |
8,803,513 |
123.6 |
合計 |
(千円) |
8,803,513 |
123.6 |
(注)金額は、仕入価格によっております。
c.販売実績
当社グループは、婦人靴の企画・販売事業を主要な事業としており、当連結会計年度における販売実績を販売形態別に示すと、次のとおりであります。
販売形態別 |
当連結会計年度 (自 2023年2月1日 至 2024年1月31日) |
前年同期比(%) |
|
店舗販売 |
(千円) |
15,297,098 |
118.6 |
オンライン販売 |
(千円) |
4,940,098 |
128.2 |
委託販売 |
(千円) |
760,241 |
95.6 |
その他 |
(千円) |
263,210 |
462.5 |
合計 |
(千円) |
21,260,649 |
120.8 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の影響が限定的となり社会経済活動の正常化が進み、個人消費が回復基調になるとともに、訪日外国人観光客数の増加によるインバウンド需要の拡大により、景気は穏やかに持ち直しの動きがみられました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や不安定な中東情勢の影響による資源価格等の高騰、日米金利差拡大を背景とした歴史的な円安による物価上昇、また人手不足の深刻化等依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが所属する靴業界におきましては、業界全体の市場規模は減少傾向にあるものの、スニーカーを中心としたカジュアル志向の靴及び履き心地等の機能を重視した靴の需要は依然として拡大傾向にあります。また、社会経済活動の正常化に伴い、オケージョン需要が回復傾向にあります。
このような状況の中、当社グループは、「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の企業理念のもと、引き続き好立地かつ好条件の店舗展開と、更なる成長が期待されるオンライン販売の拡大に取り組んでまいりました。
当社につきましては、新型コロナウイルス感染症の位置づけが季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げられ、社会経済活動や人々の生活様式がコロナ禍前の状況へと変化していく市場環境のなか、消費者の購買行動の高まりやインバウンド重要の回復に伴い、店舗売上高は大幅に増加いたしました。
また、株式会社ミッシュマッシュの吸収合併によりアパレル事業へ本格的に参入するとともに、リブランディングによるイメージの刷新や新規顧客層の獲得を実現し、売上高の増加に寄与いたしました。
出店状況としましては、新規出店は11店舗、株式会社ミッシュマッシュの吸収合併による承継が22店舗、退店は3店舗となり、当連結会計年度末における店舗数は155店舗(純増30店舗)となりました。
オンライン販売につきましては、デジタルマーケティング活動の推進によって会員登録者数の増加に寄与し、店舗とオンラインストアのシナジーが更に強化されたことで、前連結会計年度に引き続き好調に推移いたしました。
子会社卑弥呼につきましては、レインシューズ、スニーカー等の商品ラインナップの充実を図ったことや、50周年記念を迎えた広告宣伝等の販売促進活動が功を奏し、ブランド力の更なる向上と大幅な増収増益を果たせました。出店状況としましては、新規出店は2店舗、退店は2店舗となり、当連結会計年度末における店舗数は55店舗(純減0店舗)となりました。
海外子会社につきましては、香港が新規出店3店舗、退店は3店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、前年同期比20.8%増加の21,260,649千円となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、売上高の増加に伴い前年同期比で15.0%増加の11,637,973千円となり、テレビCMの放映に伴う広告宣伝費が前期に比べ減少したことにより、売上高販管費率は54.7%(前年同期比2.8ポイント減少)となりました。また、子会社卑弥呼につきましては、店舗採算性の見直しによる大幅な増益を受けた結果、当連結会計年度における営業利益は、前年同期比48.5%増加の1,762,708千円となり、営業利益率は8.3%(前年同期比1.6ポイント増加)となりました。
営業外損益につきましては、営業外収益は、受取利息等が増加した結果、前年同期比18,784千円増加の22,647千円となりました。営業外費用は、仕入債務決済等に係る為替差損が減少した結果、前年同期比12,879千円減少の93,259千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、1,692,096千円(前年同期比56.0%増加)となり、経常利益率は8.0%(前年同期比1.8ポイント増加)となりました。
特別損益につきましては、特別利益は、株式会社ミッシュマッシュの吸収合併に伴う負ののれん発生益が発生した結果、前年同期比47,068千円減少の1,482千円となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ減損損失が減少した結果、前年同期比9,661千円減少の16,382千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、1,163,788千円(前年同期比68.9%増加)となりました。
なお、店舗の出退店等の状況は、次のとおりであります。
店舗・地域 |
店舗数 |
||||||
前連結 |
当連結会計年度 |
当連結 会計年度末 |
|||||
出店 |
退店 |
その他 |
増減 |
||||
|
ORiental TRaffic |
52 |
2 |
△3 |
- |
△1 |
51 |
WA ORiental TRaffic |
40 |
1 |
- |
- |
1 |
41 |
|
ORiental TRaffic OUTLET |
13 |
2 |
- |
- |
2 |
15 |
|
|
ORTR |
1 |
- |
- |
- |
- |
1 |
|
NICAL |
8 |
2 |
- |
- |
2 |
10 |
|
卑弥呼 |
50 |
2 |
△2 |
- |
- |
50 |
|
MISCH MASCH |
- |
1 |
- |
17 |
18 |
18 |
国内合計 |
164 |
10 |
△5 |
17 |
22 |
186 |
|
|
香港 |
18 |
2 |
△3 |
- |
△1 |
17 |
|
マカオ |
2 |
- |
- |
- |
- |
2 |
海外合計 |
20 |
2 |
△3 |
- |
△1 |
19 |
|
|
ダブルエー |
11 |
3 |
- |
5 |
8 |
19 |
|
卑弥呼 |
5 |
- |
- |
- |
- |
5 |
国内EC合計 |
16 |
3 |
- |
5 |
8 |
24 |
|
|
香港 |
- |
1 |
- |
- |
1 |
1 |
|
中国 |
1 |
- |
- |
- |
- |
1 |
海外EC合計 |
1 |
1 |
- |
- |
1 |
2 |
|
グループ合計 |
201 |
16 |
△8 |
22 |
30 |
231 |
(注)1.運営管理及び運営代行管理している店舗・地域別に集計しております。
2.店舗数は、他社EC店舗、自社EC店舗を含めて集計しております。
3.海外販売ライセンス契約に基づき展開されている台湾16店舗及びEC1サイトは含めておりません。
4.第1四半期連結会計期間において、株式会社ミッシュマッシュを吸収合併したことにより増加した店舗数を「その他」に含めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、店舗の設備投資、システム投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金及び設備資金につきましては、まず営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存有利子負債の返済時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適時判断していくこととしております。
当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計1,900,000千円の当座貸越契約を締結し、資金需要に備えております(借入未実行残高1,900,000千円)。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,863,806千円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。