【要約四半期連結財務諸表注記】

1.報告企業

キリンホールディングス㈱(以下、当社)は、日本に所在する株式会社であります。当社の登録されている住所は、ウェブサイト(https://www.kirinholdings.com/)で開示しております。

当社及び子会社(以下、当社グループ)は、酒類、清涼飲料、医薬品、健康食品の製造・販売等を行っております。

 

2.作成の基礎

(1) IFRSに準拠している旨

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、四半期連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同93条の規定により、IAS第34号に準拠して作成しております。

要約四半期連結財務諸表は、年度の連結財務諸表で要求されるすべての情報が含まれていないため、2023年12月31日に終了した前年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。

 

(2) 要約四半期連結財務諸表の承認

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、2024年5月13日において当社代表取締役社長COO 南方健志及び取締役常務執行役員 秋枝眞二郎により公表の承認がなされております。

 

(3) 会計上の判断、見積り及び仮定

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、収益及び費用、資産及び負債の測定並びに報告日現在の偶発事象の開示等に関する経営者による会計上の判断、経営者の見積り及び仮定を含んでおります。見積り及び仮定については、実際の結果は、その性質上、これらの見積り及び仮定とは異なる結果となる可能性があります。

見積り及び仮定は経営者により継続して見直しております。これらの見積り及び仮定の見直しによる影響は、その見積り及び仮定を見直した期間及びそれ以降の期間において認識しております。

当社グループの要約四半期連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定は、原則として前年度と同様であります。

 

3.重要性がある会計方針

当社グループの要約四半期連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。

 

 

4.事業セグメント

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっている事業セグメントを基礎に決定しており、「酒類事業」「飲料事業」「医薬事業」「ヘルスサイエンス事業」の4つを報告セグメントとしております。
 「酒類事業」 は、麒麟麦酒㈱、LION PTY LTDを中心に、国内外における酒類事業を行っております。国内においては、麒麟麦酒㈱を中心に、ビール類、洋酒他酒類製品の製造・販売を行っております。海外においては、主にLION PTY LTDを統括会社とした、オセアニア地域等におけるビール、洋酒等の製造・販売、並びに北米におけるクラフトビールの製造・販売を行っております。
 「飲料事業」は、キリンビバレッジ㈱、Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.を中心に、国内外における清涼飲料事業を行っております。キリンビバレッジ㈱は日本における清涼飲料の製造・販売を行っております。Coca-Cola Beverages Northeast, Inc.は、米国におけるコカ・コーラ製品の製造・販売を行っております。
 「医薬事業」は、協和キリン㈱を中心に国内外における医薬品の製造・販売を行っております。
 「ヘルスサイエンス事業」は、Blackmores Limited、協和発酵バイオ㈱を中心に国内外における健康食品事業等を行っております。Blackmores Limitedは、豪州、東南アジアを中心にサプリメント等の栄養補助食品の製造・販売を行っております。協和発酵バイオ㈱は、医薬品原料、各種アミノ酸、健康食品の製造・販売を行っております。
 また、セグメント情報における会計方針は、当社の要約四半期連結財務諸表における会計方針と概ね同一であります。
 セグメント間売上収益は、市場実勢価格に基づいております。

 

(2) 報告セグメントの変更等に関する事項

当社グループの報告セグメントの区分は、前年度まで「国内ビール・スピリッツ事業」「国内飲料事業」「オセアニア酒類事業」「医薬事業」としておりましたが、当第1四半期連結会計期間より「酒類事業」「飲料事業」「医薬事業」「ヘルスサイエンス事業」に変更しております。

当社グループは、長期経営構想「KV2027」において、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ことを目指しています。その実現に向けて、ヘルスサイエンス領域を食領域と医領域に続く当社の第3の柱にすべく取り組んでおり、前年度において豪州企業Blackmores Limitedの議決権100%を取得し、同社に対する支配を獲得しました。同社の買収を機に、ヘルスサイエンス領域の事業規模をより拡大させていきます。これに当たり、2023年11月20日の取締役会において当社グループにおける内部モニタリング単位を2024年度より変更することを決議いたしました。

以上より、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントを「酒類事業」「飲料事業」(食領域)、「医薬事業」(医領域)、及び「ヘルスサイエンス事業」(ヘルスサイエンス領域)の単位に区分して開示するものであります。

なお、前第1四半期連結累計期間のセグメント情報については変更後の区分方法により作成しております。

 

(3) 報告セグメントに関する情報

各報告セグメントに関連する情報を以下に記載しております。

前第1四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
(注1)

調整額
(注2)

連結

酒類

飲料

医薬

ヘルスサイエンス

外部顧客からの
売上収益

225,140

108,014

93,428

17,374

6,373

450,329

セグメント間
売上収益

300

609

107

991

15,961

17,968

225,440

108,623

93,535

18,365

22,335

17,968

450,329

セグメント利益(△は損失)
(注3)

20,922

9,637

16,199

1,415

265

11,505

33,573

 

 

 

 

 

その他の営業収益

3,222

 

 

 

 

 

その他の営業費用

25,803

 

 

 

 

 

金融収益

1,949

 

 

 

 

 

金融費用

1,363

 

 

 

 

 

持分法による投資利益

8,485

 

 

 

 

 

税引前四半期利益

20,063

 

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。

2 調整額は以下のとおりであります。
セグメント利益(△は損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない費用が含まれております。当該費用は、主に純粋持株会社である当社のグループ管理費用及び機能分担子会社において発生する複数の報告セグメントに関わる管理費用であります。

3 セグメント利益(△は損失)は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した金額である事業利益を使用しております。

 

 

当第1四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
(注1)

調整額
(注2)

連結

酒類

飲料

医薬

ヘルスサイエンス

外部顧客からの
売上収益

238,173

121,510

105,503

31,929

4,647

501,762

セグメント間
売上収益

379

645

67

726

15,345

17,162

238,553

122,155

105,569

32,655

19,992

17,162

501,762

セグメント利益(△は損失)
(注3)

18,431

12,245

16,516

1,652

158

12,326

33,055

 

 

 

 

 

その他の営業収益

3,231

 

 

 

 

 

その他の営業費用

5,457

 

 

 

 

 

金融収益

6,667

 

 

 

 

 

金融費用

2,341

 

 

 

 

 

持分法による投資利益

9,017

 

 

 

 

 

税引前四半期利益

44,172

 

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。

2 調整額は以下のとおりであります。
セグメント利益(△は損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない費用が含まれております。当該費用は、主に純粋持株会社である当社のグループ管理費用及び機能分担子会社において発生する複数の報告セグメントに関わる管理費用であります。

3 セグメント利益(△は損失)は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した金額である事業利益を使用しております。

 

 

5.資本

(1) 配当

① 配当金支払額は、以下のとおりであります。

決議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当金額

基準日

効力発生日

2023年3月30日
定時株主総会(注1)

普通株式

29,630

36円50銭

2022年12月31日

2023年3月31

2024年3月28日
定時株主総会(注2)

普通株式

29,630

36円50銭

2023年12月31日

2024年3月29日

 

(注)1 配当金の総額には役員報酬BIP信託が保有する当社株式に対する配当金72百万円が含まれております。

2 配当金の総額には役員報酬BIP信託が保有する当社株式に対する配当金70百万円が含まれております。

 

② 基準日が当第1四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当第1四半期連結会計期間の末日後となるものは、以下のとおりであります。

 

     該当事項はありません。

 

 

6.売上収益

 当社グループは、「酒類事業」、「飲料事業」、「医薬事業」、「ヘルスサイエンス事業」の4つの各報告セグメントごとに、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するための区分にて、売上収益を分解しております。キリンビール及びCoke Northeastは単体の数値であり、それ以外は連結の数値を表示しております。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

酒類

 

 

 

キリンビール

135,794

139,699

 

Lion

62,668

69,593

 

うち豪州・NZ

45,248

47,960

 

うち北米クラフト他

17,420

21,633

 

その他

26,678

28,881

 

合計

225,140

238,173

飲料

 

 

 

キリンビバレッジ

51,258

54,687

 

Coke Northeast

54,535

64,087

 

その他

2,221

2,736

 

合計

108,014

121,510

医薬

93,428

105,503

ヘルスサイエンス

 

 

 

Blackmores

14,732

 

協和発酵バイオ

12,048

11,609

 

その他

5,326

5,588

 

合計

17,374

31,929

その他

6,373

4,647

連結

450,329

501,762

 

 

7.販売費及び一般管理費

「販売費及び一般管理費」の内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

販売促進費・広告宣伝費

35,506

35,252

従業員給付費用

53,940

63,067

運搬費

12,145

13,928

研究開発費

19,363

26,118

減価償却費及び償却費

9,888

11,950

その他

40,031

45,380

合計

170,873

195,694

 

 

 

8.その他の営業収益

「その他の営業収益」の内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

有形固定資産及び無形資産売却益

1,155

2,406

その他

2,067

826

合計

3,222

3,231

 

 

9.その他の営業費用

「その他の営業費用」の内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

減損損失

1,315

503

事業構造改善費用(注1)

1,187

273

ソフトウェア開発費

83

47

有形固定資産及び無形資産除売却損

291

654

子会社株式売却損(注2)

19,358

その他

3,569

3,980

合計

25,803

5,457

 

(注) 1 事業構造改善費用は、連結子会社における特別退職金を計上したものです。

   2 注記「11.キャッシュ・フロー」(2) 子会社株式の売却による支出をご参照ください。

 

10.金融収益及び金融費用

「金融収益」及び「金融費用」の内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

受取利息(注1)

745

3,565

受取配当金(注2)

73

271

為替差益(純額)

1,032

2,688

その他

98

142

金融収益合計

1,949

6,667

支払利息(注1)

1,327

2,189

その他

37

152

金融費用合計

1,363

2,341

 

(注)1 「受取利息」及び「支払利息」は、主に償却原価で測定される金融資産及び金融負債から発生しております。

  2 「受取配当金」はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品から発生しております。

 

 

11.キャッシュ・フロー

(1) 現金及び現金同等物の制限

 当社の連結子会社であるKirin Holdings Singapore Pte. Ltd.は、ミャンマー中央銀行の通達による預金引出制限の影響等により、同社が保有する一部の現金及び現金同等物の利用に一定の制限を受けております。

 前第1四半期連結会計期間及び前第1四半期連結累計期間の現金及び現金同等物には、同社が保有する現金及び現金同等物の内、その利用に一定の制限を受けている21,229百万円が含まれております。

 また、当第1四半期連結会計期間及び当第1四半期連結累計期間の現金及び現金同等物には、同社が保有する現金及び現金同等物の内、その利用に一定の制限を受けている24,752百万円が含まれております。

 

(2) 子会社株式の売却による支出

(前第1四半期連結累計期間)

  当社の連結子会社であるKirin Holdings Singapore Pte. Ltd.は、2023年1月23日に、Myanmar Brewery Limited(MBL)及びMandalay Brewery Limited(MDL)をMBL及びMDLに譲渡(MBL及びMDLによる自己株式取得)し、MBL及びMDLに対する支配を喪失しました。

 支配喪失時の資産及び負債の内訳並びに売却による支出額と売却損益の関係は以下のとおりであります。なお、売却損は「その他の営業費用」に計上しております。

 

 

(単位:百万円)

受取対価

20,478

支配喪失時の資産及び負債の内訳

 

 非流動資産

14,095

 流動資産

34,296

 非流動負債

1,823

 流動負債

6,294

子会社株式売却損

19,358

 

 

受取対価

20,478

支配喪失時に保有していた現金及び現金同等物

25,484

子会社株式の売却による支出

5,006

 

 

(当第1四半期連結累計期間)

 該当事項はありません。 

 

(3) 新株予約権付社債の償還による支出

 当第1四半期連結累計期間における新株予約権付社債の償還による支出9,621百万円は、Orchard Therapeutics plcが企業結合前に発行していた新株予約権付社債に関する支出です。

 

 

12.1株当たり四半期利益

(第1四半期連結累計期間)

(1) 基本的1株当たり四半期利益の算定上の基礎

基本的1株当たり四半期利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。 

 

① 親会社の普通株主に帰属する四半期利益(基本的)

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

親会社の所有者に帰属する
四半期利益

5,591

25,900

親会社の普通株主に帰属しない金額

親会社の普通株主に帰属する
四半期利益

5,591

25,900

 

 

② 加重平均普通株式数(基本的)

(単位:千株)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

加重平均普通株式数

809,827

809,872

 

 

(2) 希薄化後1株当たり四半期利益の算定上の基礎

希薄化後1株当たり四半期利益は、親会社の普通株主に帰属する四半期利益及びすべての希薄化潜在的普通株式の影響を調整した加重平均普通株式数に基づき、以下のように算定しております。

 

① 親会社の普通株主に帰属する四半期利益(希薄化後)

(単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

親会社の普通株主に帰属する
四半期利益

5,591

25,900

子会社及び関連会社が発行する

潜在株式に係る調整額

△3

△2

希薄化後普通株主に帰属する
四半期利益

5,588

25,899

 

 

② 加重平均普通株式数(希薄化後)

(単位:千株)

 

前第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間
(自 2024年1月1日
 至 2024年3月31日)

加重平均普通株式数(基本的)

809,827

809,872

希薄化効果の影響

加重平均普通株式数(希薄化後)

809,827

809,872

 

 

 

13.金融商品

(金融商品の公正価値)

金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しております。

レベル1:

活発な市場における公表価格により測定された公正価値

レベル2:

レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値

レベル3:

観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値

 

    公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、報告期間の末日時点で発生したものとして認識しております。

 

(1) 償却原価で測定される金融商品

 償却原価で測定される金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。

 前年度(2023年12月31日)

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3

合計

長期借入金(注1)

358,499

357,879

357,879

社債(注2)

297,197

296,196

296,196

 

 

当第1四半期連結会計期間末(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3

合計

長期借入金(注1)

438,849

438,254

438,254

社債(注2)

297,246

295,400

295,400

 

1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。

償却原価で測定される短期金融資産、短期金融負債については、公正価値は帳簿価額と近似しております。

(注)1 長期借入金の公正価値については、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。

2 社債の公正価値については、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。

 

 

(2) 公正価値で測定される金融商品

 公正価値で測定される金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。

 前年度(2023年12月31日)

(単位:百万円)

 

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3(注)

合計

資産:

 

 

 

 

 デリバティブ資産

2,202

2,202

 株式

33,105

27,791

60,896

 その他

74

△1,799

△1,725

合計

33,105

2,276

25,992

61,373

負債:

 

 

 

 

 デリバティブ負債

4,875

4,875

 その他

16,310

16,310

合計

4,875

16,310

21,185

 

 

当第1四半期連結会計期間末(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3(注)

合計

資産:

 

 

 

 

 デリバティブ資産

2,146

2,146

 株式

34,876

27,633

62,508

 その他

75

2,123

2,198

合計

34,876

2,221

29,756

66,852

負債:

 

 

 

 

 デリバティブ負債

1,340

1,340

 その他

17,094

17,094

合計

1,340

17,094

18,434

 

   レベル1、2及び3の間の振替はありません。

(注) レベル3の金融商品に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しております。公正価値の測定に際しては、対象となる金融商品の性質、特徴及びリスクをもっとも適切に反映できる評価技法及びインプットを用いております。

また、経常的に公正価値で測定されるレベル3に分類される株式の公正価値の測定に関する重要な観察可能でないインプットは、営業利益倍率及び非流動性ディスカウントであります。公正価値は営業利益倍率の上昇(低下)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの上昇(低下)により減少(増加)します。

レベル3に分類される株式について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。

 

 

14.企業結合

(1) 企業結合の概要

当社の連結子会社である協和キリン(以下「協和キリン」という。)は、2023年10月5日開催の取締役会において、英国のバイオ医薬品企業Orchard Therapeutics plc(以下「Orchard社」という。)の発行済株式の100%を取得することを決議し、英国2006年会社法に基づくスキーム・オブ・アレンジメント手続きによるOrchard社の全発行済株式の買収は2024年1月24日付で完了しました。この買収により、Orchard社は協和キリンの完全子会社となりました。

 

①被取得企業の名称、事業内容

被取得企業の名称

Orchard Therapeutics plc

事業内容

造血幹細胞遺伝子治療(HSC-GT)の開発・商業化

 

 

②企業結合の主な理由

本件株式取得は、協和キリンが2030年に向けたビジョンの実現に向けたマテリアリティ(重要経営課題)として選定している「革新的な医薬品の創出」のための重要なステップとなります。Orchard社が開発した遺伝子治療のアプローチは、患者さん自身の造血幹細胞の遺伝子を改変し投与することを特徴としており、一度の投与で遺伝性疾患の根本的な原因を治す可能性があります。Orchard社は、造血幹細胞遺伝子治療(hematopoietic stem cell gene therapy、以下「HSC-GT」という。)のリーディング・プロバイダーとして、すでに欧州でライソゾーム病の適応を有するHSC-GTの製品を上市して、また2024年3月に米国でも承認を取得した、本領域において着実に実績を積んでいる会社です。協和キリンは、自社のバイオ医薬品に対する強みとOrchard社が持つ細胞遺伝子治療研究に関する強みを掛け合わせることで、将来のアンメットメディカルニーズを満たす医薬品の開発及びLife-changingな価値の創出を目指します。

 

③取得日

2024年1月24日

 

④取得企業が被取得企業の支配を獲得した方法及び取得した議決権付資本持分の割合

協和キリンの連結子会社であるKyowa Kirin International plcが、現金を対価とする株式取得によりOrchard社の議決権株式の100%を取得しています。

 

⑤取得対価の公正価値

(単位:百万円)

項目

金額

現金

条件付対価

54,093

3,043

合計

57,135

 

(注)Orchard社が小児の早期発症型異染性白質ジストロフィー(MLD)の治療法として開発したOTL-200(欧州製品名:Libmeldy/米国製品名:Lenmeldy)について、米国で製造販売承認を取得した場合に、株主は1ADSあたり1.00米ドルを受け取る権利を有するため、取得日時点における当該承認を取得する可能性を見積り、決済見込額3,043百万円を条件付対価として認識していました。その後、2024年3月18日に承認を取得したため、取得日の公正価値と決済見込額の差額335百万円を要約四半期連結損益計算書の「その他の営業費用」に計上しています。

 

(2) 取得した資産及び引き受けた負債

取得日に取得した資産及び引き受けた負債は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

項目

金額

非流動資産

流動資産

35,606

13,230

資産合計

48,836

非流動負債

流動負債

12,718

20,815

負債合計

33,533

純資産

15,303

 

(注)1. 当第1四半期連結会計期間末において、企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の金額について
は、企業結合日における識別可能資産及び負債を精査中であり、取得価額の配分が完了していないため、暫定的な会計処理を行っています。

2. 非流動資産のうち、無形資産に配分された30,848百万円の主な内訳は、販売権17,483百万円、仕掛研究開発費13,305百万円となります。

3. 流動資産には、現金及び現金同等物が9,099百万円含まれています。

 

(3) 取得により生じたのれん

(単位:百万円)

項目

金額

取得の対価

57,135

協和キリングループが取得した識別可能な純資産の公正価値

15,303

取得により生じたのれん

41,832

 

(注)1. 当第1四半期連結会計期間末において、発生したのれんの金額については、企業結合日における識別可能資産及び負債を精査中であり、取得価額の配分が完了していないため、暫定的な会計処理を行っています。

2. のれんの主な内容は、Orchard社が保有する、HSC-GTという従来の薬剤とは異なる治療法に必要な研究から開発、製造、サプライチェーンで患者さんに届けるまでの、バリューチェーン全体に係るインフラ及びノウハウであるビジネスプラットフォームの価値を評価したものです。なお、のれんについて、税務上損金算入を見込んでいる金額はありません。

 

(4) 取得の対価と子会社株式の取得による支出額の関係

(単位:百万円)

項目

金額

取得対価合計

57,135

条件付対価

△3,043

被取得企業が保有していた現金及び現金同等物

△9,099

子会社株式の取得による支出

45,062

 

 

(5) 取得関連費用

当企業結合に係る取得関連費用は、1,501百万円です。このうち、624百万円を前年度の連結損益計算書の「その他の営業費用」に、877百万円を当第1四半期連結累計期間の要約四半期連結損益計算書の「その他の営業費用」に、それぞれ計上しています。

 

(6) 当社グループの業績に与える影響

取得日以降に生じた損益及び取得日が2024年1月1日であると仮定した場合の損益(いわゆる「プロ・フォーマ情報」)については、重要性が乏しいため開示していません。

 

15.後発事象

該当事項はありません。

 

 

2 【その他】

該当事項はありません。