当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症にかかる行動制限や水際対策の緩和が進み、さらに2023年5月には感染症法上の位置付けが5類へ移行され、社会経済活動も正常化へ向かったことで国内景気は持ち直しの動きとなりました。一方、長引くロシアウクライナ情勢に起因した資源価格の高騰、円安の進行、世界的なインフレ圧力などの世界経済の減速による下振れリスク等、依然として先行き不透明な状況が続いております。また、消費環境におきましては、外出機会の増加に伴い、個人消費に持ち直しの動きが続いているものの、物価上昇を背景とした節約志向の高まりも見られております。
当社グループが属する美容業界におきましては、サロンの来店客数は戻りつつある中で、コロナ禍での顧客ニーズの多様化などにより利用客の増加や顧客単価も上昇してきております。
このような状況のもと、当社グループにおきましても、お客様並びに従業員の安全確保を目的に、一定の感染防止策を継続し、既存事業においては経営効率の最適化を図り、安定したサービスの提供とともに、新たな収益の柱となる事業の創出に注力しております。
直営サロン運営事業、美容室支援事業及びキャリアデザイン事業は堅調に推移し、前年同期に比べ増収となったものの、BSサロン運営事業及びヘアメイク事業の減収を補うには至らず、全社としては前年同期に比べ減収となりました。営業損益及び経常損益につきましては、いずれも営業利益、経常利益となりましたが、前年同期に比べ売上原価が増加したこと、一時的な収益の減少に伴い、いずれも減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましても営業利益及び経常利益の減益を受け前年同期に比べ減益となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,418,986千円(前年同期比0.2%減)、営業利益31,893千円(前年同期比46.3%減)、経常利益35,171千円(前年同期比44.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益19,789千円(前年同期比41.1%減)となりました。
セグメント別の状況については以下のとおりであります。
(直営サロン運営事業)
日本全国に展開するBSサロン(フランチャイズサロン)のフラッグシップサロンとして、首都圏主要地域を中心に直営サロン10店舗(モッズ・ヘアサロン9店舗、美容室セラヴィ1店舗)を展開しております。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、社会経済活動が正常化へ向かう中で既存店の業績は前年同期に比べ回復基調で推移し増収となりました。また、年々、美容師の人材の流動が高まっており、この先のアフターコロナ時代の競争力を高めるうえでも優秀なスタッフの確保に向けた取り組みに係る費用が先行したものの、前連結会計年度末に閉店した店舗の統合効果も相まってセグメント利益は増益となりました。
当第3四半期連結累計期間の直営サロン運営事業の業績は、売上高708,875千円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益55,083千円(前年同期比17.0%増)となりました。
(BSサロン運営事業)
「モッズ・ヘア」では、本部、加盟店という従来のフランチャイズ関係ではなく、共に一つのブランドをシェアするという意味で、ブランドシェアサロン、BSサロンと呼んでおります。当第3四半期連結累計期間の店舗数の異動は、国内BSサロンの新規出店2店舗、中国での新規出店1店舗、台湾での新規出店2店舗、韓国での閉店3店舗となりました。当第3四半期連結会計期間末日現在におきまして、国内41店舗、韓国10店舗、台湾4店舗及び中国5店舗の計60店舗となっております。BSサロン運営事業においては、プライベートブランド(PB商品)をはじめとした商品販売に注力しており、PB商品売上は堅調に推移しているものの、前年同期に比べBSサロンの稼働店舗数が減少したことが影響し減収減益となりました。
当第3四半期連結累計期間のBSサロン運営事業の業績は、売上高183,921千円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益75,021千円(前年同期比18.8%減)となりました。
(ヘアメイク事業)
当社は、「モッズ・ヘア」の原点であるフランス・パリのスタジオワーク専門のヘアメイクチームのプロフェッショナル精神を引き継いだ「モッズ・ヘア」ヘアメイクチームを有しております。
当社のヘアメイクチームは、ヘアメイクアーティストのエージェンシーとして「パリコレクション」や「東京コレクション」などへの参加や、CM・ファッション雑誌など年間2,000件を超える媒体を手掛けるなど、国内及び海外で高い評価を得ております。
ヘアメイク事業におきましては、スタジオ部門、メディア部門の業績は堅調に推移したものの、ブライダル部門の減収減益が大きく影響し、売上高274,820千円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益2,525千円(前年同期比61.4%減)となりました。
(美容室支援事業)
当社グループでは、日本国内でのモッズ・ヘアサロンの事業展開を通じて、様々なスケールメリットが創出されます。それをサービス化したクレジット決済代行サービス、SCAT株式会社との提携による美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムなどを一般のサロンに提供する美容室支援事業を行っております。また、美容室支援事業におきましては、SCAT株式会社、ENECHANGE株式会社、提携各社の有するノウハウを活用し、理美容業界における持続可能な環境経営支援(SDGs)として環境配慮型メニューの開発並びに普及を進めております。
当第3四半期連結累計期間においては、美容室支援事業の主力であるクレジット決済代行サービスの契約件数は堅調に推移しておりますが、新たな取組であるBtoBクレジット決済サービスの費用が先行したこともあり、売上高92,439千円(前年同期比2.8%増)、セグメント利益51,948千円(前年同期比1.6%減)となりました。
(キャリアデザイン事業)
2020年7月より人材派遣事業、人材紹介事業を営む株式会社オンリー・ワンを連結子会社化いたしました。当社グループでは、単に人材派遣事業、人材紹介事業と捉えず、キャリアデザイン事業として新たな成長戦略の柱として位置付けております。
当第3四半期連結累計期間においては、キャリアデザイン事業につきましては、当社グループに加わったスケールメリットを活かした販路の拡大が順調に推移し、現在注力しているタワーマンションを中心としたコンシェルジュの派遣等も、着実に件数を伸ばしております。
当第3四半期連結累計期間の業績は、人材派遣事業は着実に成長しているものの、収益率の高い人材紹介売上が前年同期と比べ減少したことから、売上高222,501千円(前年同期比9.2%増)、セグメント利益13,359千円(前年同期比9.7%減)となりました。
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ15,241千円増加し、1,857,180千円となりました。主な要因としましては、現金及び預金の減少10,678千円、未収入金の増加36,617千円、のれんの減少11,563千円などによるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ6,181千円減少し、1,319,635千円となりました。主な要因としましては、未払金の増加62,717千円、長期借入金の減少15,632千円、社債の減少16,000千円、未払法人税等の減少11,086千円、株主優待引当金の減少9,015千円、資産除去債務の減少19,123千円などによるものであります。
なお、資産科目の未収入金の増加36,617千円のうち66,371千円増加、負債科目の未払金の増加62,717千円のうち57,669千円増加は、美容室支援事業のクレジット決済代行サービスの取扱高の拡大によるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ21,423千円増加し、537,545千円となりました。主な要因としましては、親会社株主に帰属する四半期純利益19,789千円などによるものであります。
なお、当社は、2023年9月27日開催の第34回定時株主総会の決議に基づき、2023年11月10日付で減資の効力が発生し、資本金の額317,040千円を減少し、その他資本剰余金に振り替え、資本準備金の額17,040千円を減少し、その他資本剰余金に振り替えております。また、振替後のその他資本剰余金366,532千円を繰越利益剰余金に振り替え、欠損補填に充当しております。この結果、当第3四半期連結会計期間末において資本金が200,000千円、資本剰余金が69,697千円、利益剰余金が260,828千円となっております。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。