第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス禍からの社会経済活動の正常化が進み、個人消費の持ち直し、インバウンド需要の回復が見られ、緩やかな景気回復が継続いたしました。しかしながら、全般的な物価上昇、長期化するロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化等、世界経済の不確実性の高まりを受けております。さらに、令和6年能登半島地震の経済に与える影響に十分留意する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 

このような状況の下において、非接触型ソリューション需要の高まり等から当社が関連する国内BtoCのEC市場は拡大傾向にあり、「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によりますと、令和4年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、22.7兆円(前年20.7兆円、前々年19.3兆円、前年比9.91%増)に拡大し、日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模においても420.2兆円(前年372.7兆円、前々年334.9兆円、前年比12.8%増)に拡大しました。

また、EC化率は、BtoC-ECで9.13%(前年比0.35ポイント増)、BtoB-ECで37.5%(前年比1.9ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しております。

 

このような環境の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高については、連結子会社であるZETA株式会社(以下「ZETA」という。)の提供する「CX改善サービス」が、前年同期比で大きく伸長しました。

 

構造改革の一環として当社の連結子会社であるデクワス株式会社が運営していたネット広告サービス事業を、2023年6月26日に開催の取締役会決議に基づき、2023年7月1日をもって株式会社ジーニーに譲渡いたしました。この事業譲渡により、売上高が前年同期と比較して減少しております。

 

その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,012,581千円(前年同期比39.9%減)、営業利益は82,622千円(前年同期比7.9%増)、経常利益は74,317千円(前年同期比2.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は921千円(前年同期は45,232千円の利益)となりました。

 

当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 

② 財政状態

(流動資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末より204,446千円減少し、1,624,468千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が116,863千円、売掛金が77,378千円それぞれ減少したことによるものであります。

 

(固定資産)

当第3四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末より102,895千円減少し、648,830千円となりました。その主な内訳は、顧客関連資産が57,750千円、差入保証金が25,241千円それぞれ減少したことによるものであります。

 

(繰延資産)

当第3四半期連結会計期間末における繰延資産は、前連結会計年度末より957千円減少し、13,967千円となりました。その内訳は、主にZETAの社債発行費の償却によるものであります。

 

(流動負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末より173,023千円減少し、557,885千円となりました。その主な内訳は、買掛金が33,580千円、未払法人税等が76,461千円それぞれ減少したことによるものであります。

 

(固定負債)

当第3四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末より125,546千円減少し、937,684千円となりました。その主な内訳は、長期借入金が76,050千円、繰延税金負債が32,906千円それぞれ減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末より9,729千円減少し、791,696千円となりました。その主な内訳は、資本剰余金が17,145千円減少したことによるものであります。

なお、2023年9月28日開催の第18期定時株主総会の決議に基づき、その他資本剰余金25,654千円を原資とした剰余金の配当を行っております。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。