(1)経緯
2024年3月期決算における最終確認で、当社の連結子会社であるニデックドライブテクノロジーにおいて、連結決算手続における当社グループの連結子会社間取引を伴う売上高等の連結調整の一部について調整対象を誤認し、売上高が過大に計上されていることが判明しました。本件につき、会計監査人であるPwC Japan有限責任監査法人と事実確認の結果および影響額について協議を行い、その影響の重要性を鑑みて過年度の有価証券報告書等および決算短信を訂正することといたしました。また、金融商品取引法第24条の4の5第1項に基づき、内部統制報告書を訂正することといたしました。
企業結合等の実施により、暫定的な会計処理により開示を行っていたものに関しましても、その処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額へ修正をしております。
さらに、過年度の有価証券報告書等および決算短信を訂正するにあたり、個々に重要性のなかった未修正事項についても把握し、訂正後の連結財務諸表に適切に反映しております。
当社は、上記事項の修正等を行い、2022年度から2023年度に係る各四半期における連結財務諸表を訂正いたしました。
(2)概要
①売上高等の調整処理に係る会計処理の修正
当社の連結子会社であるニデックドライブテクノロジーにおいて、連結決算手続における当社グループの連結子会社間取引を伴う売上高等の連結調整の一部について誤りがあったことが判明したため、修正をしております。
②自主チェック等による修正
自主チェック等により判明した事象及びその他重要性の観点から修正を行わなかった事項につきましても、併せて修正をしております。
③法人税等の修正
上記の過年度会計処理の修正にともなう一時差異の変動により、繰延税金資産及び負債の修正をしております。
これらの決算訂正により、2023年2月13日に提出いたしました第50期第3四半期(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)四半期報告書の記載事項の一部を訂正すべき事項がありましたので、金融商品取引法第24条の4の7第4項の規定に基づき、四半期報告書の訂正報告書を提出するものであります。
なお、訂正後の要約連結財務諸表については、PwC Japan有限責任監査法人により四半期レビューを受けており、その四半期レビュー報告書を添付しております。
2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
訂正箇所は を付して表示しております。なお、訂正箇所が多数に及ぶことから、上記の訂正事項については、訂正後のみを記載しております。
(注)1.上記指標は、国際会計基準(IFRS)により作成された要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表に基づいております。
2.当社は要約四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
3.百万円単位で記載している金額は、百万円未満を四捨五入して表示しております。
4.基本的1株当たり四半期(当期)利益及び希薄化後1株当たり四半期(当期)利益については、親会社の所有者に帰属する四半期(当期)利益の数値を基に算出しております。なお、希薄化後1株当たり四半期(当期)利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
5.当第3四半期連結累計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。当第3四半期連結累計期間についての詳細は、「第4 経理の状況 1要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記7.企業結合」に記載のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間において、当社及び当社の関係会社が営む事業の内容について重要な変更はありません。また、主要な関係会社の異動はありません。
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記5.セグメント情報」に記載のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの重要な
変更があった事項は以下のとおりであります。以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書
における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2事業等のリスク」の項目番号に対応したものであります。
(3)ガバナンスリスク
①NIDEC代表取締役会長である永守重信(氏)への依存に係るリスク
NIDECの継続的な成功は主にNIDECの創業者である永守重信氏の能力と手腕に依存してきました。これを脱却すべ
く、後継者候補も含め、これまで外部人材を中心とした幹部登用などを積極的に進めて参りましたが、様々な経済
的・政治的なリスクが顕在化している昨今の状況下においては、NIDECの創業精神でもある「すぐやる、必ずやる、
できるまでやる」という成長を牽引する原動力となる新たなリーダーを輩出することはできませんでした。そのう
えで、この難局を乗り越えるだけの判断・スピード感を持った人材として、永守氏(最高経営責任者)とともに、
NIDECを創業当時から支えてきた小部氏を代表取締役社長(最高執行責任者)とすることとしています。永守氏・小
部氏による経営体制のもと、NIDEC本来のスピード感のある経営を行い、2025年売上4兆円、2030年売上10兆円の実
現を目指して参ります。また、本体制は、後継者計画を踏まえた短期的なものであり、NIDECの企業文化を身に着け
た内部人材から2023年度には、副社長の選任、2024年度には、次期社長を決定する方針にあります。将来に向けた
強固な経営基盤を築くことで、創業者依存体制の変革を進め、当社グループ経営陣が組織的な連携を強化(チーフ
オフィサー制を強化)し、事業計画の過達を実現します。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
(1)経営成績の状況
IMFは2022暦年の世界経済成長率を2022年10月時点で+3.2%と予想しております。2022年10-12月期は、金融市場ではインフレ対策を主眼とした各国中央銀行の利上げ、金融緩和縮小政策が継続し、日本銀行も12月にイールドカーブコントロールの運用見直しを実施しました。当期の為替水準は7-9月期比円高で推移し、10-12月期末には1ドル当たり132.70円となり、マクロ経済環境は逆風が強まりました。
当社を取り巻く直近の事業環境は、IT機器・家電等の出荷ピークアウト、グローバル自動車生産台数回復の遅れ、米国住宅着工件数のスローダウン継続、設備投資関連需要のピークアウト等厳しい環境が持続しており、EV関連製品は中国でのロックダウン実施による生産減速の影響を受ける形となりました。このような事業環境の変化を反映し、当社は構造改革費用の計上及び2022年度業績予想修正を実施するに至りました。事業環境の変化に対しては、当社グループは「WPR-X」活動(「コストは技術が造る」との考えの下、技術力で圧勝できる製品開発を実施し、大幅な固定費の低減を実現することが目標)を開始し、短期のみならず中長期的な競争力の強化に向けてグループ一丸となって現在取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間における主な経営成績は次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間の継続事業からの連結売上高は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響や顧客における半導体等電子部品の調達困難な状況が続く中、為替の影響(前年同期比約2,213億円の増収)を含め、前年同期比19.9%増収の1兆6,865億73百万円となり、過去最高を更新致しました。
また、原価高騰に対して売価反映を実行するとともに、継続的な原価改善、固定費適正化を実施しました。このような状況下、当第3四半期連結累計期間に事業環境の変化を反映し欧州等で車載事業を中心に構造改革費用約178億円を計上した結果、営業利益は、為替の影響(前年同期比約207億円の増益)を含め、前年同期比13.7%減益の1,151億57百万円となりました。
税引前四半期利益は為替差益約184億円を計上した影響もあり前年同期比2.5%増益の1,326億97百万円となり過去最高を更新致しました。継続事業からの四半期利益は前年同期比2.4%減益の968億84百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比2.6%減益の967億74百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1.総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
2.第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は「第4 経理の状況 1要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記5.セグメント情報」に記載のとおりであります。
「SPMS」の当第3四半期連結累計期間における総売上高は2,686億65百万円(前年同期比60億95百万円増)となりました。これは、販売数量の減少によるHDD用モータの売上減少があったものの、為替影響による増収であります。また、営業利益は205億50百万円(前年同期比107億43百万円減)となりました。これは、継続的な原価改善、固定費適正化を実施したものの、製品構成の変動影響を受けたものであります。
「AMEC」の総売上高は2,338億94百万円(前年同期比716億23百万円増)となりました。これは、トラクションモータシステム(E-Axle)の増収等及び為替影響による増収であります。また、営業損益は事業環境の変化を反映し欧州等で構造改革費用を計上した結果、238億1百万円の営業損失となりました。
「MOEN」の総売上高は2,917億50百万円(前年同期比553億26百万円増)となりました。これは、発電機事業及び為替影響による増収であります。また、営業利益は290億68百万円(前年同期比33億10百万円増)となりました。これは、売上増加によるものであります。
「ACIM」の総売上高は3,284億65百万円(前年同期比426億95百万円増)となりました。これは、為替による増収であります。また、営業利益は206億95百万円(前年同期比25億77百万円減)となりました。これは、原価高騰によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,289億5百万円(前年同期比195億57百万円増)となりました。これは、液晶ガラス基板搬送用ロボット及び半導体ロボットの売上増加によるものであります。また、営業利益は152億69百万円(前年同期比65億28百万円増)となりました。これは、売上の増加よるものであります。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は725億58百万円(前年同期比58億55百万円増)となりました。これは、為替影響による増収であります。また、営業利益は89億9百万円(前年同期比44百万円増)となりました。これは、為替影響による増益であります。
「日本電産モビリティ」の総売上高は878億30百万円(前年同期比163億76百万円増)となりました。これは、為替影響による増収であります。また、営業利益は92億42百万円(前年同期比20億2百万円増)となりました。これは、売上増加によるものであります。
「日本電産シンポ」の総売上高は1,165億23百万円(前年同期比380億24百万円増)となりました。これは、脱プラスチック化の波をとらえた製缶プレス機の増収に加え、工作機械事業への参入による売上増加によるものであります。また、営業利益は67億52百万円(前年同期比51億66百万円減)となりました。
「日本電産リード」の総売上高は477億62百万円(前年同期比72億67百万円増)となりました。これは、半導体検査装置の売上増加によるものであります。また、営業利益は134億24百万円(前年同期比19億96百万円増)となりました。これは、売上の増加によるものであります。
「その他」の総売上高は1,699億36百万円(前年同期比172億62百万円増)となりました。また、営業利益は272億64百万円(前年同期比55億82百万円増)となりました。
製品グループ別の経営成績は次のとおりであります。
「精密小型モータ」製品グループの売上高は、為替の影響(前年同期比約539億円の増収)を含め、前年同期比3.6%増収の3,326億52百万円となりました。HDD用モータの売上高は、販売数量の減少を主因として、為替の影響(前年同期比約183億円の増収)を含め、前年同期比20.5%減収の610億67百万円となりました。その他小型モータの売上高は、為替の影響(前年同期比約356億円の増収)を含め、前年同期比11.1%増収の2,715億85百万円となりました。営業利益は、製品構成の変動による影響に対して、継続的な原価改善、固定費適正化を実施したものの、為替の影響(前年同期比約42億円の増益)を含め、前年同期比22.3%減益の288億48百万円となりました。
「車載」製品グループの売上高は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響や顧客における半導体等電子部品の調達困難な状況に加え、中国での新型コロナウイルス感染拡大の影響もある中、為替の影響(前年同期比約367億円の増収)を含め、前年同期比31.0%増収の3,945億9百万円となりました。また、原価高騰に対して売価反映を実行するとともに、継続的な原価改善、固定費適正化を実施し、特にトラクションモータシステム(E-Axle)の改善効果が現れました。このような状況下、当第3四半期連結累計期間に事業環境の変化を反映し欧州等で構造改革費用を計上した結果、営業損益は、為替の影響(前年同期比約25億円の増益)を含め、前年同期比133億91百万円減少の25億62百万円の損失となりました。
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響が続く中、大型案件を数多く受注した発電機事業の増収等により、為替の影響(前年同期比約1,143億円の増収)を含め、前年同期比18.3%増収の6,813億4百万円となりました。営業利益は、製品構成の変動があるものの、原価高騰に対して売価反映を実行するとともに、継続的な原価改善、固定費適正化を実施した結果、為替の影響(前年同期比約131億円の増益)を含め、前年同期比1.7%増益の589億23百万円となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は、5G向け需要が好調な半導体検査装置や脱プラスチック化の波をとらえた製缶プレス機の増収に加え、工作機械事業への参入により、為替の影響(前年同期比約125億円の増収)を含め、前年同期比36.7%増収の2,108億77百万円となりました。営業利益は、為替の影響(前年同期比約9億円の増益)を含め、前年同期比2.4%減益の293億69百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は、為替の影響(前年同期比約38億円の増収)を含め、前年同期比23.3%増収の641億13百万円となりました。営業利益は、為替の影響(前年同期比約1億円の減益)を含め、前年同期比67.1%増益の122億78百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前年同期比9.5%増収の31億18百万円、営業利益は前年同期比4.9%減益の3億8百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の資産合計残高は、前期末(2022年3月末)比1,882億88百万円増加の2兆8,667億71百万円となりました。この主な要因は、棚卸資産が765億92百万円増加、有形固定資産が549億13百万円増加、営業債権及びその他の債権が316億53百万円増加したことによります。
負債合計残高は前期末比994億74百万円増加の1兆4,612億59百万円となりました。この主な要因は、有利子負債が936億57百万円増加したことによります。有利子負債の内訳は、短期借入金残高が330億41百万円増加の1,636億76百万円、1年以内返済予定長期債務が837億99百万円減少の594億2百万円、長期債務が1,444億15百万円増加の4,662億89百万円であります。
親会社の所有者に帰属する持分は、887億36百万円増加の1兆3,809億77百万円となりました。親会社所有者帰属持分比率は48.2%(前期末48.2%)となりました。この主な要因は、利益剰余金が573億9百万円増加、その他の資本の構成要素が803億74百万円増加したことによります。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加が517億20百万円、営業債務の減少が461億27百万円となりましたが、四半期利益が966億71百万円となったことなどにより、941億95百万円の収入となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比257億18百万円の収入増加となりました。
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が916億94百万円となったことなどにより、1,088億62百万円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは前年同期比182億59百万円の支出増加となりました。
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入が1,200億円、長期債務による調達額が660億9百万円となりましたが、社債の償還による支出が1,350億円、自己株式の取得による支出が466億83百万円、親会社の所有者への配当金の支払額が404億26百万円となったことなどにより、156億50百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは前年同期比163億50百万円の支出減少となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当第3四半期連結会計期間末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の1,996億55百万円に比べ172億1百万円減少し、1,824億54百万円となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、日本円、韓国ウォン、ユーロであります。上記の金額はすべて非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計金額であります。
(4)目標とする経営指標
当社は2025年度をターゲットとする中期戦略目標(Vision2025)を設定しており、環境変化に力強く適応する成長企業を目指します。
その骨子は次のとおりです。
2021年度~2022年度
①連結売上高目標 2兆円
②生産性向上:従業員一人当たりの売上高と営業利益を3割増(2020年度比)
③ROIC(投下資本利益率) 10%以上
④ESGで評価される企業に
2023年度~2025年度
①連結売上高目標 4兆円
②生産性向上:従業員一人当たりの売上高と営業利益を倍増(2020年度比)
③ROIC(投下資本利益率) 15%以上
④ESGで評価される企業に
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は596億11百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社及び当社の連結子会社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、主に「AMEC/MOEN/ACIM/日本電産シンポ」セグメントの生産、受注及び販売の実績が前年同期比で増加しております。
「日本電産シンポ」セグメントには、前第2四半期連結会計期間より三菱重工工作機械株式会社(現 日本電産マシンツール)、前第4四半期連結会計期間においてOKK株式会社(現 ニデックオーケーケー)を買収したことによる増加も含まれております。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
株式譲渡契約
(PAMA S.p.A.)
当社は2022年11月28日(日本時間)開催の取締役会において、イタリアの工作機械メーカーであるPAMA社及び同関連会社9社(以下、総称して「PAMA社」)の株式取得(以下、「本株式取得」)等を決議し、2022年11月30日付(日本時間)で本株式取得等に係る譲渡契約を締結致しました。
1.目的
当社は、2021年8月に三菱重工工作機械株式会社(現 日本電産マシンツール)を買収し、また昨年2月にOKK株式会社(現 ニデックオーケーケー)の第三者割当増資の引き受けを実施し、工作機械事業に本格参入致しました。今般のPAMA S.p.A.(以下、「PAMA社」)買収により、既存2社も含めたグループ内の工作機械メーカー間で、製品補完及び販売、開発・製造等におけるシナジー創出がより効率的に加速できるようになります。
PAMA社は、大形機、特に横中ぐり盤において、幅広い製品と高い技術力を有し、欧州を中心に中国、米国及びインドに強力な販売・サービス網を有する業界屈指の工作機械メーカーです。
日本電産マシンツールとニデックオーケーケーの主要製品は、歯車機械、大形機およびマシニングセンタであり、複合加工や5軸加工技術の強化、大形機の中では、横中ぐり盤の更なる製品ラインアップの拡充が課題でした。また、両社とも日本国内市場を中心とした販売をしており、欧米市場及び今後の成長が期待される中国市場等の海外での売上実績は国内大手工作機械メーカー各社と比して劣後しておりました。
本株式取得によって、PAMA社と当社グループ工作機械メーカ2社との経営資源の相互利用により
(1)販売における、広範な品揃えとクロスセルによるアジア市場と欧米市場での売上拡大
(2)製品開発における、3社の得意技術の組み合わせによるあらたな製品やコンポーネントの開発
(3)製造における、欧州・米国・アジアのグローバルな生産最適化による納期とコストの改善
等、販売・開発・製造全ての面においてシナジーを追求することができます。
当社は、本株式取得を完了後、PAMA社への積極的な資源提供と必要な投資を進め、工作機械事業の成長を加速させるとともに、グローバルベースでの工作機械市場の発展に貢献したいと考えております。
2.PAMA S.p.A.の概要
株式交換契約
(日本電産株式会社によるニデックオーケーケー株式会社の完全子会社化)
当社及びニデックオーケーケー株式会社(以下、「ニデックオーケーケー」)は、2022年12月12日開催の両社の取締役会において、当社を株式交換完全親会社、ニデックオーケーケーを株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本件株式交換」)を行うことを決議し、同日株式交換契約を締結致しました。
1.目的
当社は、1973年の創業以来、「省エネ・長寿命・低騒音」という特性を持つブラシレスDCモータを中心に、事業を展開してきました。同時に、積極的なM&Aを実行し、「世界No.1の総合モーターメーカー」として、精密小型モータから超大型の産業システム向けのモータまで、モータラインナップを拡充するとともに、応用製品である機器装置や電子光学部品等へ製品領域を拡大し、情報通信機器、OA分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器など幅広く事業を展開してまいりました。
一方、ニデックオーケーケーは、創業100年を超える老舗の機械メーカーとして、創業期の渦巻ポンプ、水道メーターの製造に始まり、繊維等時代に必要とされる事業を営み成長しており、近年ではあらゆる産業の基盤となる工作機械事業を中心に展開し、そのマザーマシンとしての汎用性を伴う基礎的加工能力の高さで、幅広い業種のお客様の信頼を得ています。
当社は、日本電産グループの既存事業である工作機械の分野でシナジーを発揮することを目的とし、昨年2月1日にニデックオーケーケーの第三者割当増資の引き受けをし、2022年12月12日時点でニデックオーケーケー株式を15,853,444株(2022年9月30日現在の発行済株式総数23,798,708株(自己株式を除く)に占める議決権数の割合にして66.61%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、保有割合の計算において同じです。))所有しております。
当社とニデックオーケーケーは、グループ企業となってからは、経営戦略を共有し、特に日本電産マシンツール株式会社(以下、「日本電産マシンツール」)の工作機械事業との要素技術開発、製造、営業面等においてシナジーを発揮すべく、日本電産グループの総力を挙げた活動を展開しています。
しかしながら、経済のグローバル化が加速する状況において、厳しいグローバル競争に打ち勝ち飛躍的な事業成長を果たすためには、これまで以上に開発投資や人材投資を果敢に実行し、新製品・新市場・新技術への取組みを一段と加速していくことが重要となっております。このような状況において、日本電産とニデックオーケーケーがともに上場会社として独立した事業運営を行っている現状では、両社の共同事業運営、経営資源の相互活用に関して、ニデックオーケーケーの少数株主の利益を考慮した慎重な検討を要する等、日本電産グループ全体として最適な意思決定を迅速かつ柔軟に行うことが十分にできない点があり、グローバルベースでのさらなる事業展開や新規事業開発、技術開発をスピーディに実行するための課題となっていると考えております。このような認識のもと、本件株式交換の実行によりニデックオーケーケーを日本電産の完全子会社とすることは、より迅速な意思決定や経営リソースの有効活用の実現に寄与し、当社及びニデックオーケーケー両社にとって企業価値向上の観点から最適な選択であると考えるに至りました。
2.株式交換の効力発生日
2023年3月1日
3.株式交換の方法
当社を株式交換完全親会社、ニデックオーケーケーを株式交換完全子会社とする株式交換となります。本件株式交換は、当社については会社法第796条第2項の規定に基づく簡易株式交換の手続により株主総会の承認を得ずに、ニデックオーケーケーについては2023年2月15日開催予定の臨時株主総会において承認を受けた上で、2023年3月1日を効力発生日とする予定です。
4.株式交換の比率
ニデックオーケーケーの株式1株に対して、当社の株式0.128株を割当て交付します。ただし、当社が保有するニデックオーケーケー株式15,853,444株(2022年9月30日現在)については、本件株式交換による株式の割当ては行いません。
5.株式交換比率の算定根拠
本件株式交換における株式交換比率の公正性・妥当性を確保するため、当社は株式会社KPMG FAS(以下、「KPMG」)を、ニデックオーケーケーは株式会社AGSコンサルティング(以下、「AGSコンサルティング」)を株式交換比率の第三者算定機関として選定しました。
KPMGは、当社については、当社が東京証券取引所プライム市場に上場しており市場株価が存在していることから、市場株価法を用いて算定を行いました。ニデックオーケーケーについては、同社が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており市場株価が存在していることから市場株価法を、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法を用いて算定を行いました。
AGSコンサルティングは、当社については、当社が東京証券取引所プライム市場に上場しており市場株価が存在していることから、市場株価法を用いて算定を行いました。また、ニデックオーケーケーについては、同社が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており市場株価が存在していることから市場株価法を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映させるため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法を用いて算定を行いました。
これらの算定結果を参考として両社で真摯に交渉・協議を行い、本件株式交換比率を決定しております。
6.株式交換完全子会社となる会社の概要
7.株式交換完全親会社となる会社の概要
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当四半期会計期間は第3四半期会計期間であるため、記載事項はありません。
当第3四半期会計期間末日現在の「議決権の状況」については、株主名簿の記載内容が確認できないため、記載することができないことから、直前の基準日(2022年9月30日)に基づく株主名簿による記載をしております。
(注)1.「完全議決権株式(その他)」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が71,000株、日本電産シンポ株式会社名義(2003年10月1日付で当社と株式交換をした際の失念株分)の株式が400株含まれております。
また、「議決権の数」欄には、同機構名義の完全議決権株式に係る議決権の数710個、日本電産シンポ株式会社名義(2003年10月1日付で当社と株式交換をした際の失念株分)の議決権の数4個が含まれております。なお、当該日本電産シンポ株式会社名義の株式400株(議決権の数4個)については、同社は実質的には株式を所有しておりません。
2.「単元未満株式」の欄の普通株式には、当社の自己保有株式28株が含まれております。
3.「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、役員報酬BIP信託が所有する当社株式317,000株(議決権の数3,170個)及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式158,400株(議決権の数1,584個)が含まれております。
(注)1.2022年12月31日現在の自己名義所有株式数(単元未満株除く)は21,048,600株です。
2.役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式は、上記自己株式には含まれておりません。
前事業年度の有価証券報告書提出日後、当四半期累計期間における役員の異動は、次のとおりであります。
(1)新任役員
(注) 退任した社外取締役(監査等委員)の補欠として就任したため、任期は前任者の任期満了の時である2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。
(2)退任役員
(3)役職の異動
(4)異動後の役員の男女別人数及び女性の比率
男性5名 女性5名 (役員のうち女性の比率50.0%)
当社の要約四半期連結財務諸表は、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内閣府令第64号。以下、「四半期連結財務諸表規則」)第93条の規定により、国際会計基準(IAS)第34号「期中財務報告」に準拠して作成しております。
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、第3四半期連結会計期間(2022年10月1日から2022年12月31日まで)及び第3四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年12月31日まで)に係る要約四半期連結財務諸表について、PwC京都監査法人による四半期レビューを受けております。
なお、金融商品取引法第24条の4の7第4項の規定に基づき、四半期報告書の訂正報告書を提出しておりますが、訂正後の要約四半期連結財務諸表について、PwC Japan有限責任監査法人による四半期レビューを受けております。
前第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
当第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日)
1.報告企業
日本電産株式会社(以下、「当社」)は日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しております。
登記されている当社の本社及び主要な事業所の住所は、ホームページ(https://www.nidec.com/jp/)で開示しております。
要約四半期連結財務諸表は、2022年12月31日を期末日とし、当社及び当社の連結子会社(以下、「NIDEC」)並びにNIDECの関連会社に対する持分により構成されております。
NIDECは、主に以下の製品の設計、開発、生産及び販売に従事しております。
①精密小型モータ(HDD用モータ、ブラシレスモータ、ファンモータ、振動モータ、ブラシ付モータ、モータ応用製品等)
②車載(車載用モータ及び自動車部品、トラクションモータシステム)
③家電・商業・産業用(家電・商業・産業用モータ及び関連製品)
④機器装置(産業用ロボット、カードリーダ、検査装置、プレス機器、変減速機、工作機械等)
⑤電子・光学部品(スイッチ、センサ、レンズユニット、カメラシャッター等)
⑥その他(オルゴール、サービス等)
2.作成の基礎
(1)要約四半期連結財務諸表が国際会計基準(IFRS)に準拠している旨の記載
NIDECの要約四半期連結財務諸表は、四半期連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IAS第34号「期中財務報告」に準拠して作成しております。
要約四半期連結財務諸表は、連結会計年度の連結財務諸表で要求される全ての情報が含まれていないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
(2)測定の基礎
要約四半期連結財務諸表は、デリバティブ金融商品及び公正価値で測定する金融商品等の一部の資産及び負債を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3)表示通貨及び単位
要約四半期連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、特に注釈の無い限り、百万円未満を四捨五入して表示しております。
3.重要な会計方針
NIDECが本要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表
において適用した会計方針と同様であります。
なお、当第3四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積平均実効税率を基に算定しております。
4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定
要約四半期連結財務諸表の作成は、マネジメントによる決算日における資産・負債の報告金額並びに偶発的な資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。実際の結果は、それらの見積りと異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直され、会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
本要約四半期連結財務諸表における重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断は、前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様であります。
なお、新型コロナウイルス感染症に関しては、今後、変異株の感染拡大など、コロナウイルスが及ぼす新たなマイナス影響が発生すれば、国内外の事業活動が停滞することが予想されるなど、NIDECの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。訂正前の四半期報告書の提出日(2023年2月13日)時点では、当第3四半期連結累計期間の業績等を踏まえ、NIDECの業績に重要な影響を及ぼさないと判断しており、会計上の見積りにも影響を及ぼさないと仮定しております。
5.セグメント情報
(オペレーティング・セグメント情報)
NIDECの報告セグメントは、NIDECの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、マネジメントが経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているセグメントであります。NIDECは、現在の利益管理単位である事業本部及び国内グループ会社を報告セグメントとしております。
第1四半期連結会計期間においてセグメント区分を一部変更しております。これは、最高意思決定者が業務上の意思決定及び業績評価に用いる報告資料の見直しを行ったことによります。従来の「ACIM」セグメントを「ACIM」セグメントと「MOEN」セグメントに分割しております。また、従来「その他」セグメントに含まれておりました日本電産リードグループは、重要性が増したことにより、「日本電産リード」セグメントとして開示しております。
これらの変更に伴い、過年度の数値を当期の表示に合わせて組替再表示しております。
NIDECのオペレーティング・セグメントの内容は次のとおりであります。
セグメント別の外部顧客に対する売上高及びその他の財務情報は次のとおりであります。
外部顧客に対する売上高
(注) 非継続事業に分類した事業は含まれておりません。
(注) 非継続事業に分類した事業は含まれておりません。
セグメント間の売上高
(注) 非継続事業に分類した事業は含まれておりません。
(注) 非継続事業に分類した事業は含まれておりません。
セグメント損益
(注)1.消去又は全社には、各報告セグメントに帰属しない全社が当第3四半期連結累計期間において10,763百万円、前第3四半期連結累計期間において10,177百万円含まれております。全社の主な内容は、基礎研究費及び本社管理部門費であります。
2.非継続事業に分類した事業は含まれておりません。
(注)1.消去又は全社には、各報告セグメントに帰属しない全社が当第3四半期連結会計期間において4,141百万円、前第3四半期連結会計期間において3,248百万円含まれております。全社の主な内容は、基礎研究費及び本社管理部門費であります。
2.非継続事業に分類した事業は含まれておりません。
(関連情報)
製品別売上高情報は次のとおりであります。
製品別売上高情報
(注)1.「精密小型モータ」は、「HDD用モータ」及び「その他小型モータ」により構成されており、「その他小型モータ」は、ブラシレスモータ、ファンモータ、振動モータ、ブラシ付モータ、モータ応用製品等により構成されております。
「車載」は、車載用モータ及び自動車部品、トラクションモータシステムにより構成されております。
「家電・商業・産業用」は、家電・商業・産業用モータ及び関連製品により構成されております。
「機器装置」は、産業用ロボット、カードリーダ、検査装置、プレス機器、変減速機、工作機械等により構成されております。
「電子・光学部品」は、スイッチ、センサ、レンズユニット、カメラシャッター等により構成されております。
「その他」は、オルゴール、サービス等により構成されております。
2.非継続事業に分類した事業は含めておりません。
当社は、ワールプール社の保有するコンプレッサー事業Embraco(以下、「エンブラコ社」)の買収の条件として、コンプレッサー事業(セコップ社)の売却を欧州委員会から命じられました。当社は欧州委員会からの命令に従い、セコップ社に対する実効的な支配権を経営の独立執行者(Hold Separate Manager)及び監視機関(Monitoring Trustee)へ2019年4月12日に譲渡致しました。この結果、当社はセコップ社に対する実効的な支配権を喪失したことにより、セコップ社を連結の範囲から除外し、これによる損失を連結損益計算書上、継続事業から分離し非継続事業に分類致しました。そして、当社は、2019年9月9日にセコップ社をOrlando Management AGが投資助言するESSVP IV L.P.、ESSVP IV (Structured) L.P.及びSilenos GmbH & Co. KG(以下、総称して「ESSVP IV」)に譲渡(以下、「本取引」)致しました。なお、一部の売却コストについては、今後も発生する見込みであります。本取引は、売却価額の価格調整等についてOrlando Management AG並びに譲渡先関係者との協議の結果、合意に至らず、2021年1月12日にドイツ仲裁協会に仲裁裁判の申し立てを行い、同日中に同協会での登録を完了しております。仲裁の確定までは通常18か月から24か月を要する見込みであります。
(1)本取引の理由
当社は、家電・商業・産業用モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつと位置づけ、成長、強化に努めてまいりました。セコップ社は家庭用・商業用冷蔵庫のコンプレッサーの開発・製造・販売を行っており、2017年のセコップ社買収によりグローバルアプライアンス部門は、売上高の飛躍的な成長機会が期待できる冷蔵庫市場に本格的に参入致しました。しかしながら、当社によるワールプールのコンプレッサー事業エンブラコ社の買収に関する欧州委員会の条件付承認を2019年4月12日に取得し、セコップ社を譲渡することとなりました。更に、ESSVP IVがセコップ社の適切な購入者であることについての欧州委員会からの認可取得を経て、2019年6月26日に欧州委員会よりエンブラコ社買収認可を取得致しました。本取引は、当社がセコップ社を適切な購入者に売却するという、当該承認の条件に基づいて行われたものです。
(2)譲渡した相手会社の名称及び本取引の時期
(3)子会社の名称、事業内容及び当該子会社が含まれていたセグメントの名称
(4)子会社に対する持分の推移
(5)非継続事業からの損益
(単位:百万円)
(注)1.2019年4月12日において、セコップ社に対する実効的な支配権の喪失により、連結の範囲より除外しております。
2.セコップ社の売却に関連する各種条件は当第3四半期連結累計期間末日時点の情報に基づいており、最終的な売却損失額は価格調整等により今後変動する可能性があります。
(6)非継続事業から生じたキャッシュ・フロー
(単位:百万円)
(注)1.2019年4月12日において、セコップ社に対する実効的な支配権の喪失により、連結の範囲より除外しております。
2.投資活動によるキャッシュ・フローには、セコップ社の売却に関連する入出金額が含まれております。
買収価額の資産負債への配分
前連結会計年度の三菱重工工作機械株式会社(現 日本電産マシンツール)の株式の取得及び工作機械事業を専業とする海外子会社3社の三菱重工グループが保有する株式の全持分、並びに海外子会社が営む工作機械事業の事業買収により取得した資産、引き継いだ負債に関する公正価値評価が第1四半期連結会計期間に完了致しました。これにより前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。また、前連結会計年度のOKK株式会社(現 ニデックオーケーケー)の株式取得により取得した資産、引き継いだ負債に関する公正価値評価が当第3四半期連結会計期間に完了致しました。これによる前連結会計年度の連結財務諸表の金額に与える影響はありません。
前連結会計年度の買収により取得した資産、引き継いだ負債の修正による前連結会計年度の連結財政状態計算書への影響額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度の買収により取得した資産、引き継いだ負債の修正による前連結会計年度の連結損益計算書への影響額は次のとおりであります。
(単位:百万円)
8.のれん及び無形資産
のれんの推移は次のとおりであります。
償却の対象となる無形資産は次のとおりであります。
(注) 「ソフトウエア」の帳簿価額には使用権資産312百万円が含まれております。
(注) 「ソフトウエア」の帳簿価額には使用権資産181百万円が含まれております。
前連結会計年度及び当第3四半期連結累計期間における無形資産償却費はそれぞれ14,906百万円、12,788百万円であります。前連結会計年度及び当第3四半期連結会計期間における非償却性無形資産の総額はそれぞれ64,886百万円、70,067百万円であります。
前第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
償還した社債の発行条件の要約は、次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日)
発行した社債の発行条件の要約は、次のとおりであります。
償還した社債の発行条件の要約は、次のとおりであります。
年金及び退職金費用の内訳は次のとおりであります。
報告期間中に行われた、関連当事者との取引は次のとおりであります。
(製品及びサービスの販売)
(注)※1.役員が議決権の過半数を所有している会社
※2.役員が議決権の過半数を所有している会社
※3.役員が理事長を兼任している財団
※4.役員が理事長を兼任している法人
※5.役員が代表理事を兼任している財団
関連当事者に対する製品及びサービスの販売は、市場価格を勘案して一般取引条件と同様に決定しております。
(製品及びサービスの購入)
関連当事者からの製品及びサービスの購入は、市場価格を勘案して一般取引条件と同様に決定しております。
(製品及びサービスの販売及び購入から発生した未決済残高)
関連当事者に対する債権については、当第3四半期連結会計期間末、前連結会計年度末において、損失評価引当金は認識しておりません。また、関連当事者に対する債権について、当第3四半期連結累計期間もしくは前連結会計年度において認識された費用はありません。
所有者への分配として認識された普通株式に関する配当額は次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(注)1.2021年5月27日取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金5百万円が含まれております。
2.2021年10月26日取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金14百万円が含まれております。
当第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日)
(注)1.2022年5月26日取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金16百万円が含まれております。
2.2022年10月24日取締役会決議による配当金の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式に対する配当金17百万円が含まれております。
基本的1株当たり四半期利益(△損失)の算定上の基礎は次のとおりであります。
なお、希薄化後1株当たり四半期利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
(注) 基本的1株当たり四半期利益(△損失)の算定において、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が所有する当社株式を自己株式として処理していることから、加重平均株式数から当該株式数を控除しております。
公正価値は、測定日における市場参加者間の通常の取引において、資産の売却により受け取るであろう価格または負債を移転するのに支払うであろう価格と定義されます。
なお、公正価値ヒエラルキーは、以下のように定義付けられております。
レベル1-活発な市場における同一の資産・負債の市場価格
レベル2-活発な市場における類似の資産・負債の市場価格、活発でない市場における同一または類似の資産・負債の市場価格、観察可能な市場価格以外のインプット、相関関係その他の方法により観察可能な市場データに裏付けられるインプット
レベル3-観察が不能なインプット
NIDECは、各期末日までに区分を再評価することにより、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振り替えが生じていないかを判断しております。
償却原価で評価される金融商品の公正価値
金融商品の公正価値の見積方法は次のとおりであります。
(1) 短期投資及び短期貸付金、短期借入金
通常の事業において、ほとんどの短期投資(定期預金)、短期貸付金、短期借入金はきわめて流動性が高く、その簿価はおおむね公正価値と同額であります。
(2) 長期投資
長期投資の公正価値は、主に業績連動型株式報酬制度に伴う信託金であり、期待される将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引いた金額で見積っており、レベル2に分類しております。
(3) 長期貸付金
長期貸付金の公正価値は、期待される将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引いた金額で見積っており、レベル2に分類しております。
(4) 長期債務
長期債務(含1年以内返済予定長期債務、除リース負債及び社債)の公正価値は、それらと類似した負債をNIDECが新たに借入れる場合に適用される利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割り引いた金額で見積っており、レベル2に分類しております。
(5) 社債
NIDECが発行した社債(含1年以内償還予定社債)の公正価値は、活発でない市場における同一負債の市場価格により評価しており、レベル2に分類しております。
なお、「現金及び現金同等物」、「営業債権及びその他の債権」、「営業債務及びその他の債務」については短期間で決済され、帳簿価額と近似しているため、上記の表には含めておりません。
経常的に公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーに基づくレベル別分類
以下は金融商品を当初認識した後、公正価値で測定された金融商品の分析であります。
分析に使用する公正価値ヒエラルキーの各レベルに分類された、金融資産及び金融負債の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度(2022年3月31日)
(注) 前連結会計年度においてレベル1、レベル2及びレベル3の間における振り替えはありません。
当第3四半期連結会計期間(2022年12月31日)
(注) 当第3四半期連結累計期間においてレベル1、レベル2及びレベル3の間における振り替えはありません。
レベル1の有価証券や商品先物等のデリバティブ金融商品は主に時価のあるもので、十分な取引量と頻繁な取引がある活発な市場における調整不要な市場価値で評価しております。
レベル2の有価証券は、活発でない市場における同一資産の市場価格により評価しております。レベル2のデリバティブは先物為替予約等のデリバティブ金融商品であり、取引相手方または第三者から入手した相場価格に基づき評価され、外国為替レート及び金利等の観察可能な市場インプットを使用した価格モデルに基づき定期的に検証しております。
レベル3の有価証券は、主に非上場株式により構成されております。非上場株式の公正価値は、割引キャッシュ・フロー・アプローチ等を適用して算定しております。レベル3の有価証券について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の重要な公正価値の変動は見込まれておりません。
レベル3に分類されている金融商品の調整表は次のとおりであります。
(注) 要約四半期連結包括利益計算書の「FVTOCI資本性金融資産の公正価値の純変動」及び「在外営業活動体の換算差額」に含まれております。
当第3四半期連結会計期間において、NIDECは持分法適用会社の銀行借入に対し、総額10,288百万円の債務保証を行っております。NIDECは現在、これらの保証に抵触するような重要な要求は認識しておらず、また今後、重要な要求をされるような事象も認識しておりません。
当第3四半期連結会計期間において、NIDECはBid bonds(入札保証)、Advance payment bonds(前払金保証)、Performance bonds(契約履行保証)、Warranty bonds(契約不適合保証)及びPayment bonds(支払保証)に関連して総額17,179百万円の偶発債務を認識しております。これらは主にNIDECのプロジェクトに関連するパフォーマンスに対して負うものであり、現在実行中、もしくは保証期間中のものであります。NIDECは現在、これらの保証に抵触するような重要な要求は認識しておらず、また今後、重要な要求をされるような事象も認識しておりません。
当第3四半期連結会計期間において、NIDECは車載事業にて一部の自動車メーカーと製品保証に関して意見の相違があり、費用負担の要否について話合いを実施しております。なお、NIDECの立場が著しく不利になる可能性があるため、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」の92項に従い、詳細な開示は行っておりません。
決算日以降の支出に関するコミットメントは次のとおりであります。
(1)自己株式の取得について
当社は、2023年1月24日開催の取締役会において、会社法第459条第1項第1号の規定による定款の定めに基づき、同法第156条第1項に規定する自己株式の取得枠を設定することを決議致しました。これは、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行するために行うものであります。取得の内容については次のとおりであります。
(2)PAMA S.p.A.及び同関連会社の買収完了
当社グループは、2023年2月1日に、PAMA S.p.A.の全株式と同関連会社(総称して以下、「PAMA社」)の取得(以下、「本件取引」)を完了致しました。要約四半期連結財務諸表の承認日において、本件取引に関する当初の会計処理が完了していないため、企業結合の会計処理に関する詳細な情報は開示しておりません。
なお、訂正前の四半期報告書の提出日(2023年2月13日)までを対象に後発事象の評価を行っています。
要約四半期連結財務諸表は、2023年2月13日に、当社の代表取締役社長執行役員小部博志及び常務執行役員(最高財務責任者)佐村彰宣によって承認されております。
また、訂正報告書の要約四半期連結財務諸表は、2024年5月24日に、当社の代表取締役グローバルグループ代表永守重信、常務執行役員(最高財務責任者)佐村彰宣によって承認されております。
2022年10月24日開催の取締役会において、2022年9月30日現在の株主名簿に記録された株主に対し、次のとおり配当を行うことを決議致しました。
①配当金の総額………………………………………201億33百万円
②1株当たりの金額…………………………………35円00銭
③支払請求の効力発生日及び支払開始日…………2022年12月1日
該当事項はありません。