第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年2月29日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 会社の経営の方針

 当社グループは、国や地域を超えた世界中の人々のために企業活動を行い、すべては人々のために『For the People』を経営理念としています。理念を具現化するための事業活動指針である6つの価値観「うまい、やすい、はやい」「客数増加」「オリジナリティ」「健全性」「人材重視」「挑戦と革新」を共有・実践していくことで、株主、お客様及び従業員などステークホルダーの満足度向上や信頼構築に努めることを基軸として経営展開を図っています。

 

(2) 長期ビジョンを実現するための取組みについて

① 今までにない「新しいビジネスモデル」創り

当社グループは、2025年を最終年度とする長期ビジョン「NEW BEGINNIGS 2025」の実現に向けて、現在のビジネスモデルに代えて長期的に運用できる「新しいビジネスモデル」の構築を課題としています。既存の外食産業の範疇を超えるような市場創造・価値提供を行うモデル創りは、すでに素材開発や商品の提供方法の改善など、従来とは一線を画した踏み込みを開始しています。今後はその踏み込みを一層強めていくと同時に、さらに突出した「革新」による飛躍を図っていきます。

 

② 「飲食業の再定義」を実現するための組織づくりと取組み

「飲食業の再定義」を実現していくため、よりスピーディーな意思決定が可能となるグループ経営体制への見直しを行っていきます。全てのグループ本部の機能発揮を最大化し経営効率を高めて、海外を含めたグループ全事業への能動的な貢献・関与・統制を強化していきます。グループ間での人事交流の活発化およびグループ商品本部による仕入れの共通化も引き続き行っています。海外各地域においては、現地経営体制の確立および現地での意思決定を可能にするエリアと部分的に日本で意思決定するエリアを明確にすることで、今後のグローバル展開を一層加速していきます。

また、「飲食業の再定義」の実現のため、ダイバーシティ(人材構成の多様化)の推進も引き続き行っていきます。

 

③ 「ひと・健康・テクノロジー」の実践へ

当社グループでは、長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」の実現に向け「ひと・健康・テクノロジー」をキーワードとし、これまでの飲食業になかった新しい価値創造にチャレンジしています。

「ひと」に関わる取組みでは、「ひと」を活かすことで生まれる価値を追求し、その価値をお客様に提供していきます。グループ管理本部ではテレワークや出張に代わるWEB会議の促進といった新しい生活様式への対応を含めた本社機能の業務改革に取り組み、同時に従業員の働き方改革も進めています。「健康」に関しては、従業員の心と体の健康を経営の柱とする「ウェルネス経営」の一環として、従業員の健康リテラシーの向上と浸透を図っていきます。また、今後のメニュー開発は、「健康的」から「健康」そのものの追求へ取組みを深化させていきます。

最後に「テクノロジー」に関わる取組みでは、複雑なオペレーションを簡便化・効率化する設備や機器を導入し、職場環境の改善を図ることで、労働力の確保と生産性の向上につなげていきます。2023年3月には、グループ財務経理本部傘下の情報システム機能を切り出し、グループデジタルテクノロジー推進本部を設立しました。経営環境の激しい変化に機動的かつ能動的に対処しつつ、デジタル技術の効果的な活用を推進することでデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現し、既存のビジネスモデルの変革につなげていきます。

 

 

④  グループ中期経営計画

当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会経済活動への影響の継続、テレワークの恒常化やデジタル技術の加速的な進歩、急激なインフレの進行に伴う原材料価格の高騰、地政学的リスクの顕在化、地球温暖化による気候変動など、以前にも増して大きく変容しております。かかる中、生活インフラとして世の中に「食」の楽しさと豊かさをお届けしているという考えのもと、2023年2月期から2025年2月期までの3年間を期間として、「進化」と「再生」をキーワードに中期経営計画を策定しました。

3年以上におよぶコロナ禍への対応とレジリエンスを通じて、当社グループは「構造変化」に取り組んできました。この変化をさらに増進させるべく、中期経営計画の中では各ブランドの業態進化、成長事業の強化、コスト効率化、および財務基盤の安定化を軸に、「既存事業の収益性の拡大」と「投下資本効率の向上」を特に重要な課題として位置付けています。堅固な事業基盤の確立を着実に推し進めることで、当社グループの経済的価値と社会的価値の一層の向上に取り組んでいきます。

 

⑤  人的資本価値の最大化に向けた取組み

当社グループは、サステナビリティ基本方針にもとづき特定した「5つのマテリアリティ」において、「ダイバーシティ&インクルージョンを実現し『ひと』の成長と活躍を促進する」ことを掲げています。経営理念に「For the People」を掲げ、日常食を提供する当社グループにとって、従業員が仕事を通じて感じる喜びややりがいは、お客様のおいしく豊かな食事を支えるサービスの源泉であり、「ひと」にしか成し得ない価値があります。「ひと」の多様性や個性を尊重し従業員の活躍と成長を促すことは、拡がり変わりゆく顧客ニーズを捉えた価値を生み出し続けることにつながり、企業としての持続的成長と社会への価値還元をもたらしていきます。

 人的資本価値の最大化に向けた取組みの戦略については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」の「(2)戦略」に記載のとおりです。

 

定量情報

指標

2024年2月期実績

女性管理職比率

グループ連結※1 25.3

国内事業※2    10.3

育児休暇取得率※2

男性 52.0%、女性 100.0

男女平均賃金の格差※2※3

および平均勤続年数※2 

部門長

88.1% 男性24.0年 女性22.2年

管理職(エリアマネジャーなど)

97.8% 男性18.0年 女性13.6年

非管理職(店長など)

91.8% 男性12.8年 女性6.6年

 

※1 グループ連結(海外含む)実績 

※2 吉野家ホールディングス、国内吉野家、はなまるの3社実績

※3 男性賃金を100としたときの女性賃金の割合

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 2024年2月期(当期)においては、行動制限の解除以降、店内飲食を中心に既存店売上高が回復しました。様々なコスト上昇の影響を受けましたが、売上高の伸長に伴う粗利益高の増加やコスト低減の取組みによって、本業の儲けを示す営業利益は79億73百万円と、前期を45億38百万円上回りました。コスト上昇の主な要因は、原材料価格の高騰です。牛丼の主要食材である牛肉のほか、調理用油、鶏肉、輸入野菜などの様々な原材料価格が上昇しました。当社グループは、2020年2月期の売上高に対して90%の水準で利益を創出できる構造変化を実現していますが、継続して経費コントロールの強化に取り組むとともに、財務の健全性の回復に向けた借入金の返済や効率的な資金管理を行いました。一方、これらの自社努力だけではコスト上昇分の全てを吸収することはできず、グループの基幹事業である吉野家やはなまるにおいて主力商品の価格改定を行うなど、状況に柔軟かつ適切に対応しました。

 2025年2月期においては、成長性および収益性の向上に向けて「成長投資の加速」と「客数獲得」を最優先事項として取り組みます。特にグループの基幹事業である吉野家において、新サービスモデル店舗への改装転換のスピードを上げ、同期中に100店舗以上の改装を行います。また、量的成長を図るチャンスと捉え、テイクアウト・デリバリー専門店の出店も強化します。新サービスモデルの出店100店舗を計画しており3か年の中期経営計画で掲げた投資300億円を超える計画です。

 「客数獲得」は、魅力的な商品・販売施策の展開と従業員の接客サービスの向上による店舗体験価値を高めることで、既存顧客の来店頻度向上と新規顧客の獲得を図ります。一方、原材料価格や人件費などのコスト上昇影響は、同期も継続すると見込んでおり、引き続き適正な経費コントロールに取り組みます。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方は、次の通りです。

尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。

 

(1) サステナビリティに関する基本的な考え方

 当社グループは、経営理念『For the People ~すべては人々のために~ 』が示す「企業は社会のニーズを満たし、人々の幸せに貢献するための存在である」との認識を具現化すべく、事業活動において環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の視点を重視しています。近年、地球環境や社会を取り巻く様々な問題が顕在化し、グローバルに事業を展開する当社グループにとって、それらへの対応は重要な経営テーマとなっています。当社グループは、ESG経営の推進を通じて環境・社会の課題解決を図り、ステークホルダーの皆様とともに持続可能な社会を実現していきます。

 当社グループは、長期ビジョン『NEW BEGINNINGS 2025』のもと、飲食業を再定義する新たな市場創造と価値提供に取り組んでいます。飲食業の再定義とは、現在のビジネスモデルに代えて長期的に運用でき、力強く持続的な成長をもたらすビジネスモデルづくりであり、事業を存続していくために不可欠な転換です。飲食業の再定義を基本方針に掲げる長期ビジョンは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にもつながるテーマを多く含んでいます。当社グループは、全社を挙げてこれを遂行していきます。

 

<5つのマテリアリティ>

 当社グループは、新たな価値創造を目指す活動の中で、5つのマテリアリティが示す社会的貢献を果たし、バリューチェーンに携わる多くの人々と未来を築き上げていきます。

① ダイバーシティ&インクルージョンを実現し「ひと」の成長と活躍を促進

 「ひと」が介在することで生まれる価値や喜びを追求する企業として、労働環境の改善や多様性の確保、人材育成に注力します。

② より多くのお客様に「食」の楽しさと健康を提供し、豊かなくらしを実現

 圧倒的なバリューのある「食」の提供や、安全で健康に寄与する商品の開発により、人々の暮らしの豊かさに貢献します。

③ グローバルビジネスの展開による地域社会の発展への貢献

 グローバル出店を通じて高品質なサービスや食文化を提供し、雇用の創出を促進することで、地域社会の発展に寄与します。

④ お取引先様との共創による持続可能なサプライチェーンの構築

 お取引先様とともに環境・社会に配慮した責任ある調達を行うことで、持続可能なサプライチェーンを実現します。

⑤ 環境に配慮した事業活動による気候変動対応

 フードロスの削減やコストダウンを伴う環境負荷軽減施策を実施し、地球環境の保全と経済成長を両立します。

 

(2) 戦略

 当社グループは、吉野家ホールディングスサステナビリティの考え方に基づき、近年の社会環境の変化、社会的要請を踏まえ、さらなる企業価値の向上を推進するため、ESGの観点から事業活動と社会課題の関連性を明確にし「企業の持続的成長」及び「持続可能な社会」の実現に資するマテリアリティ(重要課題)を特定しました。

 中でも、「ダイバーシティ&インクルージョンを実現し『ひと』の成長と活躍を促進する」を5つのマテリアリティの1番最初に掲げています。経営理念に「For the People ~すべては人々のために~ 」を掲げ、日常食を提供する当社グループにとって、従業員が仕事を通じて感じる喜びややりがいは、お客様のおいしく豊かな食事を支えるサービスの源泉であり、「ひと」にしか成し得ない価値があります。「ひと」の多様性や個性を尊重し従業員の活躍と成長を促すことは、拡がり変わりゆく顧客ニーズを捉えた価値を生み出し続けることにつながり、企業としての持続的成長と社会への価値還元をもたらしていきます。

 

 

<人材育成方針>

当社グループでは、全ての社員を幹部候補とみなし、公平な教育機会を提供しています。成長のための挑戦機会の提供や専門教育、配置転換を行い、成長と学びに必要な投資と環境整備を行います。 

 

<社内環境整備方針>

当社グループでは、全ての従業員が心身ともに健康で、安全な環境で働くことができるように、ダイバーシティ&インクルージョンの実践、ライフワークバランスの推進、ウェルネス経営の推進に努めています。

 

<人的資本の最大化に向けた3つの取組み方針>

① ダイバーシティ&インクルージョンの実践

 「一人ひとりの個を活かす」という考えのもと、すべての従業員が互いに信頼関係を育みつつ持てる力を発揮し、いきいきと活躍できる会社を目指します。「個」から生まれる知の多様性をかけ合わせることで、変化への対応力=レジリエンスを高め、新たな価値=イノベーションを創出し、お客様と社会の課題を解決し続けます。

② ライフワークバランスの推進

 仕事以外の生活の充実を促す休暇制度、従業員同士のつながりや関係性を良好にするためのコミュニケーション施策を導入・実施するとともに、社員の心と体の健康を経営の柱の一つに位置付ける「ウェルネス経営」を推進しています。

③ 人材育成・キャリア支援

 従業員一人ひとりの十分な能力発揮と、長期的な成長促進に主眼を置き、人材教育・キャリア支援への積極投資による「ひと」づくりを継続しています。

 

(3) ガバナンス

 当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、サステナビリティの取組みを全社的に検討・推進する組織として2024年3月にサステナビリティ推進委員会を設置しました。サステナビリティ推進委員会は、代表取締役社長を委員長とし、サステナビリティに関わる全社方針や目標の策定、マテリアリティの進捗状況のモニタリングを通じ、グループ全体におけるサステナビリティ推進状況及びKPIの進捗状況を定期的に取締役会へ報告します。

 

(4) リスク管理

 当社グループでは、月に一度、各社のコンプライアンス担当者を中心にリスク管理事務局担当者会議を開催しています。会議では、リスクマネジメント、コンプライアンス推進活動、内部通報制度の運用などに関する情報交換を行っており、優先的な重要課題を抽出し、対応の基本方針及び具体策の検証も行っています。これらの情報は各社関連部門へフィードバックし、現場での改善を図ることで、グループ全体で一体となったコンプライアンス体制を推進しています。

 さらに、マテリアリティに関するリスクと機会については、2024年3月に設置したサステナビリティ推進委員会において識別・評価を行い、各委員を通じて主管担当部門が戦略的に取組みを推進していきます。

 

 

(5) 指標及び目標

 当社グループは、2022年2月に5つのマテリアリティを特定した後、取締役及びグループ役員・部門長を交え、継続的にマテリアリティに関する議論・検討を行ってまいりました。2024年1月に、5つのマテリアリティの指標及び目標を設定したことで取組みを一層強化していきます。

 

<5つのマテリアリティの指標及び目標>

マテリアリティ

KPIの設定

2030年目標

2023年実績

 

 

 

 

タイバーシティ&インクルージョンを実現し「ひと」の成長と活躍を推進

女性社員比率

30.0%

22.0%

女性管理職比率

30.0%

10.3%

有給休暇取得率

80.0%

62.0%

従業員エンゲージメント

2.5点

3.0点

 

 

 

 

より多くのお客様に「食」の楽しさと健康を提供し豊かなくらしを実現

健康診断受診率

100%

91%

トク牛、ケア牛販売数

10万食

7万食

健康的な食生活に貢献する食の提供

 

 

 

 

グローバルビジネスの展開による地域社会の発展への貢献

「店舗の地域貢献活動」の拡大(子ども食堂などの食の提供)

全国にネットワークを構築

27都道府県

(47,281食)

 

 

 

 

お取引様との共創による持続可能なサプライチェーンの構築

サプライヤー監査(環境や人権に配慮したサプライチェーン構築)

100%

86%

 

 

 

 

環境に配慮した事業活動による気候変動対応

国内工場から排出する廃棄物の再生利用

57%

53%

特定プラスチックの削減

24.1Kg/億円

25.00Kg/億円

エコレストランの継続認定

認定継続

2017年認定

 

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況および株価等に影響をおよぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの発生可能性やその時期、影響を認識した上で、リスク発生の回避および発生した場合の対応に努める方針です。 なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものですが、下記事項は当社グループが事業を継続する上で、必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要度が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。

(1) 原材料の調達リスク

当社グループ各社が使用する食材は多岐にわたるため、新たな原料産地の開拓や分散調達等へのリスクヘッジに継続的に努めていきますが、疾病の発生や、天候不順、自然災害の発生、紛争による輸出入の停止、新型コロナウイルス感染症等の感染症の影響により、必要量の原材料の安定供給が困難な状況が生じる可能性があります。また、飼料価格や市場価格、為替相場の変動等により仕入価格が高騰し、売上原価が上昇することにより当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

(2) 吉野家事業への依存

当社グループの当該連結会計年度における売上高に占める吉野家セグメントの売上高の割合は67.5%となっており、今後も吉野家を当社グループの主力セグメントとして出店・改装等を進めていきますが、吉野家セグメントに対する依存から脱却すべく中核事業の育成に注力していきます。しかしながら、当社グループが吉野家事業に引き続き依存する割合は高く、国内の吉野家の業績の低迷、消費者の嗜好の変化、牛肉の調達状況の悪化等が生じた場合、グループ全体の業績に大きな影響を与える可能性があります。

(3) 競合リスク

当社グループの業績は、景気動向、特に個人の消費動向に大きく影響を受けます。外食産業全体のマーケット規模が停滞しているなか、コンビニエンスストアによる弁当、惣菜類の販売といった中食市場に加え、デリバリービジネスの飛躍的拡大等、新しい生活様式に即した消費者ニーズに対する販売チャネルの多様化により、主要顧客層にも変動がみられ、競争は一層熾烈化しています。当社グループでは、新業態の開発、商品設計の変更、テイクアウト需要への対応等、引き続きグループ各社の出店等による成長、海外への積極的な展開等により、売上高を向上させる取組みを推進していきますが、今後、更に競合が熾烈化した場合に、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4) 気候変動

世界的規模でエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策のための法規制等、気候変動抑制のための動きが強まっています。当社グループにおいても、気候変動の重要性を認識しており、気候変動の移行リスク(地球温暖化対策の環境規制等によって調達やエネルギーコストが上昇するリスク、当社グループが環境に配慮していないとみなされて来店客が減少するリスク等)と物理的リスク(台風による工場や物流の稼働停止、店舗休業等の急性的リスクや、平均気温の上昇や気象パターンの変化による食材の品質低下や価格高騰等の慢性的リスク)は当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。

これらリスクに対して、当社グループはサステナビリティ基本方針を策定し、同方針に基づくサステナビリティ推進体制に則り、適宜取締役会に報告をしたうえで経営戦略の立案・修正を講じることとしています。

(5) 自然災害

当社グループは、全国に店舗や工場等を配置しているため、大規模な地震、風水害、火災による事故等が発生し、店舗、工場等の施設や情報システムに損害が生じ、営業活動や仕入、物流に支障が生じた場合、あるいはお客様、従業員に人的被害があった場合等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループでは事業継続計画の策定、防災訓練の実施、社員安否確認システムの導入等、有事の対応マニュアルを整備していますが、これらの自然災害等が発生した場合には、正常な事業活動への復旧までの間、一定程度の時間を要する可能性があります。また感染症の感染拡大等による顧客や従業員の確保不足等の影響で営業活動の継続が困難となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(6) 法的規制

当社グループでは、会社法、金融商品取引法、法人税法等の一般的な法令に加え、食品衛生、店舗設備、労働、環境等店舗の営業に関わる各種法規制や制度の制限を受けています。当社はリスク管理規程に基づきリスク管理委員会を設置し、当社グループ内に影響のある法制度の制改定に対する対応策を共有・実施していますが、法制度の制改定に対して不備や違反が生じた場合には、当社グループの信用に影響を与えるとともに、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは国内外を含め、フランチャイズ契約による事業活動も展開しており、フランチャイジーによるこれらの不備や違反が発生した場合についても、当社グループの信用棄損につながる恐れがあります。加えて、これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用が増加することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(7) 労務関連

当社グループでは、多数のパート・アルバイト社員を雇用しており、その一部は外国人労働者に依存しています。今後の人口態様の変化により、正社員を含めて適正な労働力を確保できない可能性があるほか、各種労働法令や入管法の改正等、あるいは厚生年金保険等、パート・アルバイト社員の処遇に関連した法改正が行われた場合、人件費負担が増加する可能性があるため、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(8) 食品の安全管理

当社グループの中心事業である飲食店および外販(通販)事業においては、商品の安全性確保が極めて重要となります。当社グループでは、専門部門としてグループ品質保証室を設置し、その指導のもとに安全な食品をお客様に提供するため、調達・製造から店舗調理まで一貫した衛生管理を徹底しています。また、商品の改廃に合わせてアレルゲン情報や原産地情報を更新する等、適切な情報開示が可能な状態を構築していますが、当社グループを原因とする集団食中毒等の衛生問題や表示ミス等による商品事故が発生した場合、お客様に多大なご迷惑をおかけするばかりか、ブランドイメージや社会的信用の失墜、また損害賠償金の支払い等によって、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

(9) 減損リスク

当社グループは、現時点で合理的と考えられる業績回復の想定等に基づき店舗資産の評価を実施していますが、回復に要する期間や業績の見通し等の想定に大きな影響を与える事象が発生した場合には、追加の店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度におきましては、9億36百万円の減損損失を計上しています。

(10) 不動産の賃借

当社グループは、事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しています。賃借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、定期建物賃貸借契約の場合には、期間満了をもって再契約を拒否される可能性があるほか、普通賃貸借契約であっても賃貸人側の事情により賃貸借契約を解約される可能性や賃料増額請求を申入れされる可能性があります。また、当社グループが賃借している建物の経年劣化や土地収用等により、明け渡しをせざるを得ない物件が生じる可能性もあり、経営成績に影響をおよぼす可能性があります。なお、賃貸人に対して当該事業年度末時点で総額110億20百万円の保証金を差し入れていますが、このうちの一部が倒産その他の賃貸人に生じた事由により回収できなくなるリスクがあります。

(11) 情報管理

当社グループは、サプライチェーンの管理、店舗からの発注、店舗での注文や決裁等において情報通信システムに大きく依存しています。当社グループの情報システム部門においては、コンピューターウィルス・サイバー攻撃などに対して、適切に防止策を実施しておりリスク低減に努めていますが、情報通信システムが悪意ある攻撃などにより障害が発生した場合には、効率的な運営ができず、また社会的信用の失墜により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(12) 個人情報の漏洩

当社グループ各社において、お客様、従業員ならびに株主の皆様に関する個人情報につきましては、プライバシーポリシーを開示の上、主管部門にて適正に管理し、個人情報の漏洩防止に努めていますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性を完全に排除することは困難であり、これらの個人情報が漏洩した場合、当社グループのブランドイメージおよび社会的信用に影響を及ぼす可能性や、対応費用の発生、損害賠償金の支払い等により、当社グループの事業、業績に影響を与える可能性があります。

(13) インターネットによる風評被害

インターネット上において、当社グループおよびその関係者に関連し不適切な書き込みや画像等の公開によって風評被害や食の安全を毀損するような不安を生じさせることとなった場合、その内容の真偽にかかわらず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響をおよぼす可能性があります。

また、当社グループの競合他社等に対する風評被害等であっても、外食市場全体の社会的評価や食の安全に対する信用が下落するものであれば、当社グループの事業、業績、ブランドイメージおよび社会的信用にも影響を与える可能性があります。
 これらリスクに対して、当社グループは危険な兆候の早期発見に努めると同時に不適切な投稿が確認された場合は、迅速かつ適切な対応を図っています。

(14) 海外展開におけるカントリーリスク

当社グループでは、海外での事業展開を目的に積極的な海外進出を行っており、中国・アセアンにおいては現地統括会社を設立しています。進出国における政情、経済、法規制、ビジネス慣習等の同国特有なカントリーリスクや同国の法改正による事業活動の制限により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、類似商標による権利侵害をされることにより、当社グループのブランドイメージを低下させる可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2023年3月1日から2024年2月29日まで)の業績は、売上高1,874億72百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益79億73百万円(前年同期比132.1%増)、経常利益86億6百万円(前年同期比1.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益56億4百万円(前年同期比22.5%減)となりました。

 国内事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)の規制緩和に伴う人流の増加によって前年同期を大幅に上回りました。また、各事業が「客数増加」に向けた販売施策や季節に応じた商品施策を展開したことで、既存店売上高が好調に推移しました。海外事業の売上高は、中国およびアセアン地区の既存店売上高の回復によって前年同期を上回りました。中国は政府のゼロコロナ政策の転換による人流の増加によって、既存店売上高が回復しました。また、国内事業、海外事業ともに出店および改装を積極的に進めました。

 コストについては、政府による光熱費の負担軽減策の支援もあり、売上高上昇による変動経費の増加を適切に管理しました。一方で、人件費および原材料費の継続的な上昇など依然として先行きは不透明な状況が続いており、食材ロスの低減や適正な経費コントロールに引き続き取り組んでいます。

 

 セグメント概況につきましては、次のとおりです。

 

 [吉野家]

 売上高は1,264億60百万円(前年同期比11.2%増)となりました。

 増収の主な要因は、既存店売上高が伸長したことと外販事業が堅調に推移したことです。当連結会計年度においては、「客数重視」をテーマに、引き続き新規顧客の獲得および既存顧客の来店頻度向上に取り組みました。商品施策として、季節の定番である 「牛皿麦とろ御膳」「牛すき鍋膳」に加え、新商品として「鉄板牛カルビ定食」「焦がしねぎ焼き鳥丼」などを販売しました。また、牛丼に次ぐ第二の柱と位置付けているから揚げについては、5月、12月の二度に渡り「から揚げ祭り」キャンペーンを実施し、12月には当面の目標としておりました販売構成比15%越えを達成することが出来ました。

 販売施策としては、「ウルトラセブン」「太鼓の達人」「るろうに剣心」とのコラボキャンペーンや、テイクアウトに特化したキャンペーンに加え、「朝活クーポン」「あすトククーポン」といった来店頻度の増加に貢献する新たなキャンペーンも展開しました。

 加えて、顧客利便性向上の取組みとして、店内およびテイクアウト注文タブレットの導入、テイクアウト専用受取窓口の設置店舗拡大などの積極的な機能強化を図りました。また、デリバリー対応店舗は1,034店舗(前期末+23店舗)となりました。外販事業では、1993年に販売を開始した「冷凍牛丼の具」の新規顧客の獲得に向けた「30周年記念キャンペーン」を展開しました。

 セグメント利益は、原材料費を中心としたコスト上昇に対し、価格改定など機動的な施策の展開や、適正な経費コントロールに取り組んだことにより、80億29百万円(前年同期比29.2%増)となりました。同期間は60店舗を出店し28店舗を閉鎖した結果、1,229店舗となりました。転換を進めている新サービスモデル(クッキング&コンフォートおよびジグソーカウンター)の店舗数は、21店舗を出店し94店舗を改装した結果、412店舗となりました。また、新たな出店戦略としてテイクアウト・デリバリー専門店を31店舗出店した結果、37店舗となりました。

 

 [はなまる]

 売上高は292億37百万円(前年同期比15.4%増)となりました。

 増収の主な要因は、感染症の規制緩和に伴う人流の回復と、季節に応じた商品施策と来店頻度向上を喚起する販売施策を展開したことによる既存店売上高の伸長です。

 当連結会計年度においては、引き続き「商品の磨き上げ」と「店舗運営力の強化」をテーマに来店頻度向上を喚起する販売施策に取り組みました。商品施策として、「担々うどんフェア」「濃厚つけ麺フェア」「2種類のサラダうどんフェア」として、季節にあわせた商品を販売しました。販売施策として、「かけうどん100円引きセール」「春と秋の天ぷら定期券」を展開しました。加えて、おでん販売店舗数を増加させ、テイクアウト、デリバリー需要の獲得に向けた取組みも継続して行い、デリバリー対応店舗は270店舗(前期末+1店舗)となりました。

 セグメント利益は、原材料費や光熱費の上昇の影響を強く受けましたが、増収および価格改定により吸収し、前年同期と比べて19億92百万円増加し17億24百万円となりました。同期間は6店舗を出店し33店舗を閉鎖した結果、418店舗となりました。

 

 [海外]

 売上高は270億98百万円(前年同期比6.8%増)となりました。

 増収の主な要因は、中国およびアセアン地区の既存店売上高が回復したことです。中国は前期に政府の感染症拡大防止に向けた厳格な措置の影響を受けましたが、ゼロコロナ政策からの転換により人流が増加したことで既存店売上高が回復しました。また、上海では新たな出店戦略に基づき出店を進めました。アセアン地区は人流の増加によって既存店売上高が回復し、インドネシアを中心に出店を進めました。アメリカは引き続き顧客ニーズを捉えた新商品の導入や効果的な販売施策を展開しました。

 セグメント利益は、原材料費や光熱費上昇の影響を受けましたが、増収により吸収し、22億88百万円(前年同期比67.9%増)となりました。同期間は115店舗を出店し84店舗を閉鎖した結果、994店舗となりました。なお、海外は暦年決算のため1~12月の実績を取り込んでいます。

 

 当連結会計年度末の財政状態につきましては、次のとおりです。

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ47億6百万円増加し1,129億36百万円となりました。これは主に、現金及び預金が31億11百万円、建物及び構築物(純額)が35億8百万円それぞれ増加した一方、受取手形及び売掛金が10億70百万円減少したことによるものです。

負債は、前連結会計年度末に比べ5億40百万円減少し520億86百万円となりました。これは主に、未払法人税等が15億50百万円、支払手形及び買掛金が7億65百万円、リース債務(固定)が10億69百万円それぞれ増加した一方、長期借入金が41億71百万円減少したことによるものです。

純資産は、前連結会計年度末に比べ52億46百万円増加し608億49百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末比で2.5%増加し53.4%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、換算差額を加え、前連結会計年度末より28億78百万円増加して262億75百万円となりました。 

 営業活動によるキャッシュ・フローは、200億71百万円の収入(前年同期は72億45百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益82億60百万円、減価償却費62億62百万円、減損損失9億36百万円、仕入債務の増加額7億21百万円等です。 

 投資活動によるキャッシュ・フローは、83億7百万円の支出(前年同期は40億14百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出93億71百万円、差入保証金の回収による収入4億41百万円等です。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、89億57百万円の支出(前年同期は141億96百万円の支出)となりました。主な内訳は、長期借入金の返済による支出89億67百万円等です。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(ⅰ)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

吉野家

15,069

24.4

はなまる

1,403

11.1

その他

211

17.4

合計

16,684

23.1

 

(注)  海外は生産実績がないため、記載していません。

 

(ⅱ)受注実績

 該当事項はありません。

 

(ⅲ)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

吉野家

125,460

11.2

はなまる

29,053

15.6

海外

27,098

6.8

その他

5,860

21.5

合計

187,472

11.5

 

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しています。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(ⅰ)売上高

 売上高は前年同期に比べて193億73百万円増加し、1,874億72百万円(前年同期比11.5%増)となりました。主な要因は、人流の回復に伴い既存店売上高が回復したことおよび価格改定に加え、店舗数が増加したことです。

(ⅱ)営業利益

 営業利益は前年同期に比べて45億38百万円増加し、79億73百万円(前年同期比132.1%増)となりました。主な要因は、原材料価格や光熱費などコスト上昇はあったものの、変動費を適正にコントロールしたことおよび増収により経費率が低減したことです。

(ⅲ)経常利益

 経常利益は前年同期に比べて1億34百万円減少し、86億6百万円(前年同期比1.5%減)となりました。主な要因は、各自治体からの営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金などの助成金等が48億81百万円減少したことです。

(ⅳ)特別利益

 特別利益は、主に前期に関係会社株式売却益17億25百万円計上したことの反動により、前年同期に比べて15億11百万円減少し9億27百万円となりました。

(ⅴ)特別損失

 特別損失は、主に閉店決定や店舗資産の収益力の低下に伴う減損損失9億36百万円、固定資産の廃棄に伴う除却損2億33百万円などを計上した結果、前年同期に比べて9億30百万円減少し12億73百万円となりました。

(ⅵ)親会社株主に帰属する当期純利益

 法人税、住民税及び事業税26億49百万円、法人税等調整額△50百万円、非支配株主に帰属する当期純利益56百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は56億4百万円となりました(前年同期比22.5%減)。

 

② 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの主な資金需要は、将来の事業展開や経営基盤強化のための新規出店や既存店舗の改装および生産設備の増強等です。こ設備投資資金は、自己資金および長期借入金により、短期運転資金については、自己資金および短期借入金により調達しています。

 国内連結子会社における余剰資金を当社へ集中、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図り、現預金残高と有利子負債残高を一定範囲にコントロールし、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保しながら資金管理を行っています。

 

2020年2月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

2024年2月

流動比率

108.8%

122.4%

154.4%

153.8%

141.8%

自己資本比率

37.9%

30.0%

42.9%

50.9%

53.4%

時価ベースの自己資本比率

109.8%

102.8%

137.5%

140.0%

182.4%

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率

3.6年

25.1年

1.6年

3.5年

0.9年

インタレスト・カバレッジ・
レシオ

26.9倍

5.2倍

50.4倍

17.4倍

55.1倍

 

 

 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たりまして、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(国内子会社)

(1) 会社名 ㈱吉野家

 フランチャイジーとの加盟契約
① 契約の名称

吉野家フランチャイズ・チェーン加盟契約書

② 契約の本旨

本部の許諾による牛丼チェーン経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

③ 契約の期間

加盟者の店舗開店日より5年間

④ 契約の更新

契約期間満了の際は自動的に契約が終了し、継続して契約を更新する場合は、新たに契約を締結する。

⑤ 登録商標・マークの使用、ノウハウの提供に関する事項

本部は、加盟者との契約が存続する間は、店舗において登録商標およびマークを使用することを許可する。また、加盟者に対し店舗のカラー、デザイン、レイアウト、看板並びに商品化方法およびサービス方法など、フランチャイズ・システムのノウハウを提供する。

⑥ 加盟に際し、徴収する加盟金、保証金、その他金銭に関する事項

 

内容

加盟金

一律150万円

更新料

一律75万円

預託保証金

一律75万円

ロイヤリティ

毎月総売上の3%相当額

広告宣伝費

毎月総売上の1%相当額

事務管理費

機器一式に付38千円/月、ポスレジ1台に付6千円/月ほか

 

 

 

(2) 会社名 ㈱はなまる

 フランチャイジーとの加盟契約
① 契約の名称

まんまるはなまるうどんフランチャイズチェーン加盟契約書

② 契約の本旨

本部の承諾による、まんまるはなまるうどん経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

③ 契約の期間

加盟契約締結の日より5年間

④ 契約の更新

契約期間満了の3ヶ月前に双方協議の上決定する。継続して契約を更新する場合は、新たに契約を締結する。

⑤ 登録商標・マークの使用、ノウハウの提供に関する事項

本部は、加盟者との契約が存続する間は、店舗において登録商標およびマークを使用することを許可する。また、加盟者に対し店舗のカラー、デザイン、レイアウト、看板並びに商品化方法およびサービス方法など、フランチャイズ・システムのノウハウを提供する。

⑥ 加盟に際し、徴収する加盟金、保証金、その他金銭に関する事項

 

内容

加盟金

350万円(6店舗以上250万円)

更新料

初回更新料 無料 2回目以降の契約更新 一律50万円  更新事務手数料 一律5万円

開店指導料

一律150万円

預託保証金

一律250万円

ロイヤリティ

1店舗当たり18万円/月

広告宣伝費及び
販売促進費

毎月総売上の0.5%

事務管理費

21千円/月

 

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。