当第1四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第1四半期の経営環境についてお伝え致します。令和5年5月、厚生労働省により新型コロナウィルスが5類と位置付けられて以降、消費傾向はレジャーや外食に偏り、当社の属する玩具市場ではトレーディングカード、ゲーム類を除いて下降が続いております。
これは、玩具店への来客数が落ち込んでいる結果と見ています。というのも消費者の視点で見ると、コロナ禍の期間中にできたお家で楽しむエンターテインメントや、その後のレジャー・外食への積極的な行動変化に伴って、玩具店でのウィンドウショッピングに使う時間が相対的に減少している、というタイムシェア問題が根本的には影響していると考えられます。玩具購入行動の多くが、「玩具を買いに店舗に行く」ではなく「ウィンドウショッピングの結果、衝動的に玩具を買う」であったと推定され、つまり玩具市場減少の原因は、玩具店を訪れることより楽しいことがたくさんある、ということと見られます。
しかし玩具は、とくに乳幼児にとっては成長のための必需品。単純に、心に刺さるような商品がないことがこのような行動の遠因となっていると考え、私たちメーカーができることは指名買いを引き出すような、新しい魅力的な商品を次々と生み出し、親御さん方に玩具を選ぶ楽しさ、我が子に渡して喜んでもらう楽しさを伝えることだと考えます。
当社の強みは「デザイン思考」に基づく商品企画・開発プロセス、つまり「子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい!」のパーパスのもと、子どもの本能的な欲求を観察によって見つけ出し、圧倒的に子どもが夢中になって遊ぶおもちゃを作り出し、広報の力でニュースを発信してブランドを育てて、競合の少ない新しい市場を開拓することに注力していきます。
前期、粗利改善と社内リソースの確保を目的とした大規模な事業改革(海外に向けた販売戦略変更および国内販売の一部既存事業の撤退)を実施し、海外・国内ともに新たな舵取りを開始しました。それに伴い、当期より、売上の質が大きく変化していくことから、前期比較においては大きな減少となります。また、新事業のローンチを目標としている来期までは、既存品と既存シリーズでの新商品で売上を支えながらも、研究開発費を中心に一定の先行投資を行って参ります。
このような環境下、当第1四半期は、既存シリーズの「ピタゴラス」が好調を維持し、前期撤退した2事業(自転車、お人形)の売上減少を一定幅に抑えました。
海外販売では、米国向け「Magna-Tiles」の販売先との契約変更に伴い、当期より当社がIPを持つセット品に対するロイヤリティ収入へ変わったことから、前期までとの比較で大幅な売上減となりました。
この結果、総売上高は、前年同期間比62.4%減の3億80百万円となりました。
売上高は大幅減となった一方で、粗利改善は大きな成果が表れ、原価率は前年同期間より21ポイントの改善となったことから、売上総利益段階では前年同期間比34%減の1億86百万円となりました。
経費では、新事業開発のための先行投資等約27百万円を研究開発費に含み、経費全体で前年同期間比16%減となりつつも、売上総利益以上の発生となり、営業損失50百万円(前年同期間は1百万円の営業利益)、経常損失は50百万円(前年同期間は6百万円の経常利益)、四半期純損失は59百万円(前年同期間は4百万円の四半期純利益)となりました。
2025年の好奇心事業ローンチに向けて、当社の取り組みを広く認知していただくことが、商品ブランド育成にとって重要と考え、広報活動を積極的に行ってまいります。
PR TIMES STORY https://prtimes.jp/story/detail/qb6ovduOykB
X(旧Twitter) https://twitter.com/PRTIMES_TV/status/1648884197648478209
これら中期を見据えた施策を行いつつ、短期的な収益性改善策として、以下のような活動を継続的に行って参ります。
① ロングセラー商品の順次値上げ
② 現在ニーズのある商品を集中的にプロモーションし、お届けしていく活動
③ 既存カテゴリーから、まだ接触できていないユーザーに刺さるような新商品の開発
④ 投資家の皆さまはじめ社会に向けた情報発信のためのIR活動
これらの活動状況は、随時当社発信のnoteでもお伝えして参ります。
(https://note.com/people.pr)
(単位:千円)
(注1)旧「乳児・知育玩具カテゴリー」。
(注2)2024年1月期はお人形シリーズ(ぽぽちゃんシリーズ)を含んでおります。
(注3)「その他」には2024年1月期まで別掲しておりました「屋内遊具・乗り物カテゴリー」を含んでおります。そのため、2024年1月期の数値も組み替えております。
当第1四半期会計期間末における資産合計は、前事業年度末から4億50百万円減少の23億18百万円となりました。
流動資産では、主に現金及び預金、受取手形及び売掛金の減少等により、前事業年度末から4億35百万円減少の20億52百万円となり、固定資産では、主に投資その他の資産の減少等により、前事業年度末から14百万円減少の2億66百万となりました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末から1億76百万円減少の1億97百万円となりました。
流動負債では、主に未払法人税等の減少等により、前事業年度末から1億76百万円減少の1億97百万円となりました。
固定負債は、前事業年度末、当第1四半期会計期間末ともに計上はありません。
(純資産)
純資産合計は、主に配当金支払等により、前事業年度末より2億73百万円減少し、21億21百万円となり、結果、自己資本比率は91.5%となりました。
当第1四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は、78,951千円です。
該当事項はありません。