第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復が続くことが期待されましたが、世界的な金融引締め等に伴う海外景気の下振れリスク、物価上昇、中東地域をめぐる情勢及び令和6年能登半島地震の影響等、先行き不透明な状況で推移いたしました。

 当社グループの係わる電線業界におきましては、電線の主材料である銅の価格が、1トン当たり期中平均1,322千円と前年同期平均1,223千円に比べ8.1%上昇いたしました(銅価格の推移、1トン当たり期初1,270千円、高値1,560千円(2024年4月)、安値1,230千円(2023年12月)、第2四半期末1,560千円)。また、建設・電販向けの出荷量は、前年同期に比べ増加基調で推移いたしました。

 このような情勢の下で当社グループは、提案型営業の推進、配送体制の強化、新規得意先の開拓及び既存得意先の深耕、新商品の拡販など積極的な営業展開を図りました。

 この結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

①財政状態

 当第2四半期連結会計期間末の資産につきましては、資産合計は105,823百万円で前連結会計年度末に比べて4,456百万円の増加となりました。

 流動資産は73,301百万円で売上債権及び商品が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて2,470百万円の増加となり、固定資産は32,522百万円で前連結会計年度末に比べて1,985百万円の増加となりました。

 負債につきましては、負債合計は52,462百万円で前連結会計年度末に比べて1,809百万円の増加となりました。流動負債は49,563百万円で仕入債務が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて1,850百万円の増加となり、固定負債は2,899百万円で前連結会計年度末に比べて40百万円の減少となりました。

 純資産につきましては、純資産合計は53,361百万円で前連結会計年度末に比べて2,646百万円の増加となりました。増加の主な要因は、自己株式の取得による減少があったものの、利益の内部留保により利益剰余金が増加したことなどによります。

②経営成績

 当第2四半期連結累計期間の経営成績は、半導体製造装置向け及び工作機械向けで一部に需要の停滞がありましたが、自動車向け及び建設・電販向けの売上が増加したことにより、売上高は66,125百万円(前年同期比6.9%増)、営業利益は5,104百万円(前年同期比18.6%増)、経常利益は5,327百万円(前年同期比18.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,674百万円(前年同期比22.7%増)となりました。

 なお、当社グループは、電線・ケーブル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ263百万円増加し、27,918百万円となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、3,525百万円(前年同四半期は2,331百万円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益5,440百万円、減価償却費310百万円、仕入債務の増加1,585百万円等の増加要因に対し、売上債権の増加1,336百万円、棚卸資産の増加707百万円、補助金収入112百万円、法人税等の支払額1,504百万円等の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、1,405百万円(前年同四半期は1,213百万円の資金の使用)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入198百万円、保険積立金の解約による収入443百万円等の収入に対し、有形固定資産の取得による支出1,178百万円、定期預金の預入による支出211百万円、保険積立金の積立による支出568百万円等の支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,911百万円(前年同四半期は1,322百万円の資金の使用)となりました。これは主に自己株式の取得による支出865百万円、配当金の支払額1,060百万円等によるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)主要な設備

 当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設計画は次のとおりであります。

会社名

事業所名

所在地

セグメントの名称

設備の

内容

投資予定額

資金調達方法

着手及び完了予定年月

完成後の

増加能力

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

着手

完了

エヌビーエス株式会社

本社

神奈川県

伊勢原市

電線・

ケーブル

事務所・

倉庫

599

132

自己資金

2024年5月

2025年5月

土地

752.41㎡

建物

1,283.04㎡

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。