第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間(2024年2月1日~2024年4月30日)におけるわが国経済は、高い賃上げ率による実質賃金の改善が期待されたことから、個人消費は緩やかな回復基調となりました。またインバウンド需要の増加や世界的なIT関連需要の回復等も景気にとって追い風となっております。その一方で、為替の円安基調に伴うエネルギー価格や物価などは高止まりの様相を呈しており、家計の節約志向が強まることで個人消費が低迷するリスクが懸念されます。さらには海外経済の減速や人手不足による供給制約といったマイナス材料もあり、日本経済は先行き不透明な状況となっております。

 ゴルフ事業を取り巻く環境におきましては、ゴルフ場売上高の前年同月比は2月3.6%減、3月2.3%減と推移しました。また、ゴルフ場利用者数の前年同月比は2月4.3%減、3月8.0%減となりました(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)。原材料価格の高騰を受けたプレー代の高止まりや余暇の過ごし方の選択肢に他のアクティビティが加わったことが要因となり、市場はややマイナス成長となりました。

 トラベル事業を取り巻く環境におきましては、国内外における相対的な物価安や円安を背景とした訪日需要が増加したことにより、訪日外客数は3月が3,081千人(前年同月比69.5%増)、4月が3,042千人(前年同月比56.1%増)と2ヶ月連続で300万人を突破しました。また、出国日本人数も3月が1,219千人(前年同月比75.7%増)、4月が888千人(前年同月比58.7%増)と増加傾向が継続しております(日本政府観光局「JNTO」)。

 このような経営環境の下、当社グループは各事業において、新規案件獲得やサービス品質の向上といった売上高の拡大及び収益力の強化を進めることで、企業価値の向上を目指してまいりました。当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,008,879千円(前年同期比16.5%増)、営業利益31,323千円(前年同期比150.6%増)、経常利益26,773千円(前年同期比161.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益11,048千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益783千円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(ゴルフ事業)

 ゴルフ事業におきましては、ASPサービス『1人予約ランド』の会員数が引き続き堅調に推移し、2024年4月30日時点では107.5万人(前年同期比10.8%増)となりました。多くのユーザーから日々寄せられる要望を基に継続的に新機能を追加しており、単にプレー予約をするサイトに留まることなく、ゴルフ1人予約のガリバーとして他社との差別化を進めております。また、人手不足をはじめとした経営課題に悩むゴルフ場に対し、その解決策として新サービス『リピ増くんDX』を販売開始いたしました。ゴルフ場経営のDX化を進めることで日々の運営を省力化する他、今後はAIを活用した集客プロモーション等により課題を包括的に解決できるサービスとして機能の拡充を進めてまいります。

 広告プロモーションサービスにおいては、ポータルサイト『VALUE GOLF WEB』へのアクセス数は前期比110%超の水準で推移しております。紙媒体『月刊バリューゴルフ』も従来の関東・関西の2班から全国版へと全面リニューアルを行い、WEB媒体『VALUE GOLF WEB』との連動企画が増加しました。より宣伝効果の高い媒体として、引き続きサービスの改良を進めてまいります。

 ECサービスにおきましては、昨年からの円安の影響を受け海外モデルのゴルフクラブは仕入価格が高止まりしており、販売単価が上昇していることから売上高の確保に苦戦いたしました。現在、ゴルフクラブの販売戦略の転換を図っており、日本モデルの取り扱い割合を増加させ海外モデルの比率を下げることで為替リスクに対応してまいります。また、eBayやWorldShopping Bizなど、いわゆる越境ECサイトに出店したことで海外からの注文が受けられるようになった他、インバウンド需要に対応した免税販売や下取りサービスなど販路の拡充を進めることで売上高は回復基調となりました。これに加え、引き続き利益率の高いプライベートブランド商品を拡充することで利益を確保してまいります。

 レッスンサービスにおきましては、バリューゴルフ大崎、ジーパーズゴルフクラブ浦安 by ValueGolfともに会員数が堅調に推移いたしました。日帰りゴルフツアーやメーカーの試打会といった各種イベントを定期的に開催し、ユーザーに好評をいただいております。インドアレッスンだけでなく、ゴルフショップが併設された複合施設ならではのサービスとして試打やフィッティング、工房でのカスタマイズ等、一人ひとりに合わせたオンリーワンのサービスを提供する複合ゴルフ施設としての存在を確立してまいります。

 以上の結果、売上高828,179千円(前年同期比5.4%増)、営業利益157,950千円(前年同期比46.4%増)となりました。

 

(トラベル事業)

 トラベル事業におきましては、近年、旅行需要が高まる一方、航空便の数はコロナ禍前の水準に達しておらず、これが航空券の価格を押し上げる一因となり、当社グループも苦戦を強いられました。

 このような状況の中、当社グループでは差別化された価値を提供することに焦点を当て、テーマ毎に内容にこだわったゴルフ旅行や、企業の海外からの研修生受入時の様々な手配に注力しました。特に2月より当社グループに加わった株式会社エスプリ・ゴルフでは、マスターズをはじめとする海外メジャーの観戦ツアーという独自の極めて高い旅行が催行でき、他ではできない体験を提供することが可能となりました。今後はさらに、円安の影響でインバウンド需要が依然として高水準を維持していることから、海外の旅行会社や現地法人への営業を積極的に展開し、日本への旅行需要に柔軟かつ迅速に対応していく方針です。

 以上の結果、売上高181,576千円(前年同期比145.6%増)、営業利益23,877千円(前年同期比591.5%増)となりました。

 

(その他の事業)

 その他の事業セグメントにおきましては、広告メディア制作事業におけるメインクライアントであるブライダル業界にて、結婚式場の収益が回復傾向にあります。今期から主要な媒体がウェブを中心としたリニューアルを予定しているため、売上構成を変えるための取り組みとして、グループ内での制作案件を集約し、ゴルフ場向けの広告制作や教育系メディアへの販路を拡大する等、今後に向けた準備を進めました。

 以上の結果、売上高7,760千円(前年同期比12.7%減)、営業利益3,352千円(前年同期比13.4%減)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比較して96,224千円増加し、2,730,717千円となりました。これは主に売掛金の増加56,408千円、商品の増加183,238千円及び旅行前払金の減少13,749千円によるものであります。

 

(負債)

 当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比較して124,688千円増加し、1,595,568千円となりました。これは主に買掛金の増加39,684千円、短期借入金の増加50,000千円及び旅行前受金の減少11,023千円によるものであります。

 

(純資産)

 当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して28,463千円減少し1,135,149千円となりました。これは主に配当金の支払いによる利益剰余金の減少45,170千円及び親会社株主に帰属する四半期純利益11,048千円の計上による利益剰余金の減少28,657千円によるものであります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。