1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」)に準拠して作成しています。
連結財務諸表その他の事項の金額については、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」)に基づいて作成しています。
財務諸表その他の事項の金額については、百万円未満を切り捨てて表示しています。
2.監査証明について
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っています。その内容は以下のとおりです。
(1)会計基準等の内容を適切に把握し、連結財務諸表等に適正に反映することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、会計基準設定主体や監査法人等の行う研修に参加しています。
(2)IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRSに準拠したグループ経理規程を作成し、これに基づいて会計処理を行っています。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
資産 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び現金同等物 |
7 |
|
|
営業債権及びその他の債権 |
8 |
|
|
棚卸資産 |
9 |
|
|
契約資産 |
28 |
|
|
未収法人所得税等 |
|
|
|
その他の金融資産 |
10 |
|
|
その他の流動資産 |
11 |
|
|
流動資産合計 |
|
|
|
|
|
|
|
非流動資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
13 |
|
|
使用権資産 |
21 |
|
|
のれん及びその他の無形資産 |
14 |
|
|
投資不動産 |
15 |
|
|
持分法で会計処理されている投資 |
17 |
|
|
その他の金融資産 |
10 |
|
|
繰延税金資産 |
18 |
|
|
その他の非流動資産 |
11,24 |
|
|
非流動資産合計 |
|
|
|
|
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
負債及び資本 |
|
|
|
負債 |
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
19 |
|
|
社債及び借入金 |
20 |
|
|
リース負債 |
21 |
|
|
契約負債 |
28 |
|
|
未払法人所得税等 |
|
|
|
その他の金融負債 |
22 |
|
|
引当金 |
23 |
|
|
その他の流動負債 |
25 |
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
|
|
|
|
非流動負債 |
|
|
|
社債及び借入金 |
20 |
|
|
リース負債 |
21 |
|
|
その他の金融負債 |
22 |
|
|
退職給付に係る負債 |
24 |
|
|
引当金 |
23 |
|
|
繰延税金負債 |
18 |
|
|
その他の非流動負債 |
25 |
|
|
非流動負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
|
|
|
|
資本 |
|
|
|
資本金 |
26 |
|
|
資本剰余金 |
26 |
|
|
自己株式 |
26 |
( |
( |
その他の資本の構成要素 |
|
|
|
利益剰余金 |
26 |
|
|
親会社の所有者に帰属する持分 |
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
資本合計 |
|
|
|
|
|
|
|
負債及び資本合計 |
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
継続事業 |
|
|
|
売上収益 |
28 |
|
|
売上原価 |
|
( |
( |
売上総利益 |
|
|
|
|
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
29 |
( |
( |
その他の収益 |
30 |
|
|
その他の費用 |
30 |
( |
( |
営業利益 |
|
|
|
|
|
|
|
金融収益 |
31 |
|
|
金融費用 |
31 |
( |
( |
持分法による投資損失 |
17 |
( |
( |
継続事業からの税引前利益 |
|
|
|
法人所得税費用 |
18 |
( |
( |
継続事業からの当期利益(損失) |
|
|
( |
|
|
|
|
非継続事業 |
|
|
|
非継続事業からの当期損失 |
41 |
( |
( |
|
|
|
|
当期利益(損失) |
|
|
( |
|
|
|
|
当期利益(損失)の帰属 |
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
継続事業 |
|
|
( |
非継続事業 |
|
( |
( |
合計 |
|
|
( |
非支配持分 |
|
|
( |
当期利益(損失) |
|
|
( |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
1株当たり当期利益(損失)(円) |
|
|
|
基本的1株当たり当期利益(損失) |
|
|
|
継続事業 |
33 |
|
( |
非継続事業 |
33 |
( |
( |
合計 |
33 |
|
( |
|
|
|
|
希薄化後1株当たり当期利益(損失) |
|
|
|
継続事業 |
33 |
|
( |
非継続事業 |
33 |
( |
( |
合計 |
33 |
|
( |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当期利益(損失) |
|
|
( |
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
純損益に振り替えられることのない項目 |
|
|
|
その他の包括利益を通じて測定する資本性金 融商品の公正価値の純変動 |
32 |
|
|
確定給付制度の再測定 |
32 |
|
( |
純損益に振り替えられることのない項目合計 |
|
|
|
|
|
|
|
純損益にその後振り替えられる可能性のある項 目 |
|
|
|
在外営業活動体の換算差額 |
32 |
|
|
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変 動額の有効部分 |
32 |
( |
( |
持分法適用会社におけるその他の包括利益に 対する持分 |
17,32 |
( |
( |
純損益にその後振り替えられる可能性のある 項目合計 |
|
|
|
|
|
|
|
税引後その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益の帰属 |
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
非支配持分 |
|
|
( |
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
親会社の所有者に帰属する持分 |
||||||
|
資本金 |
資本剰余金 |
自己株式 |
その他の資本の構成要素 |
||||
|
その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の純変動 |
確定給付 制度の 再測定 |
在外営業 活動体の 換算差額 |
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 |
||||
2022年4月1日 残高 |
|
|
|
( |
|
|
|
|
超インフレの調整 |
42 |
|
|
|
|
|
|
|
超インフレの調整を反映した2022年4月1日 残高 |
|
|
|
( |
|
|
|
|
当期利益(損失) |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
( |
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
( |
自己株式の取得 |
26 |
|
( |
( |
|
|
|
|
自己株式の処分 |
26 |
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の消却 |
26 |
|
( |
|
|
|
|
|
株式に基づく報酬取引 |
35 |
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
27 |
|
|
|
|
|
|
|
支配が継続している子会社に 対する持分変動 |
|
|
( |
|
|
|
|
|
子会社の支配喪失に伴う変動 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の資本の構成要素から 利益剰余金への振替 |
|
|
|
|
( |
( |
|
|
所有者との取引額等合計 |
|
|
( |
|
( |
( |
|
|
2023年3月31日 残高 |
|
|
|
( |
|
|
|
|
当期利益(損失) |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
( |
|
( |
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
( |
|
( |
自己株式の取得 |
26 |
|
|
( |
|
|
|
|
自己株式の処分 |
26 |
|
( |
|
|
|
|
|
株式に基づく報酬取引 |
35 |
|
( |
|
|
|
|
|
配当金 |
27 |
|
|
|
|
|
|
|
支配が継続している子会社に 対する持分変動 |
|
|
( |
|
|
|
|
|
その他の資本の構成要素から 利益剰余金への振替 |
|
|
|
|
|
|
|
|
所有者との取引額等合計 |
|
|
( |
( |
|
|
|
|
2024年3月31日 残高 |
|
|
|
( |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
親会社の所有者に帰属する持分 |
非支配持分 |
資本合計 |
|||
|
その他の資本の構成要素 |
利益剰余金 |
合計 |
||||
|
その他 |
合計 |
|||||
2022年4月1日 残高 |
|
|
|
|
|
|
|
超インフレの調整 |
42 |
|
|
|
|
|
|
超インフレの調整を反映した2022年4月1日 残高 |
|
|
|
|
|
|
|
当期利益(損失) |
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
( |
|
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
( |
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
26 |
|
|
|
( |
|
( |
自己株式の処分 |
26 |
|
|
|
|
|
|
自己株式の消却 |
26 |
|
|
|
|
|
|
株式に基づく報酬取引 |
35 |
( |
( |
|
|
|
|
配当金 |
27 |
|
|
( |
( |
|
( |
支配が継続している子会社に 対する持分変動 |
|
|
|
|
( |
( |
( |
子会社の支配喪失に伴う変動 |
|
|
|
|
|
( |
( |
その他の資本の構成要素から 利益剰余金への振替 |
|
|
( |
|
|
|
|
所有者との取引額等合計 |
|
( |
( |
( |
( |
( |
( |
2023年3月31日 残高 |
|
|
|
|
|
|
|
当期利益(損失) |
|
|
|
( |
( |
( |
( |
その他の包括利益 |
|
( |
|
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
( |
|
( |
|
( |
|
自己株式の取得 |
26 |
|
|
|
( |
|
( |
自己株式の処分 |
26 |
|
|
|
|
|
|
株式に基づく報酬取引 |
35 |
( |
( |
|
|
|
|
配当金 |
27 |
|
|
( |
( |
|
( |
支配が継続している子会社に 対する持分変動 |
|
|
|
|
( |
|
|
その他の資本の構成要素から 利益剰余金への振替 |
|
|
|
( |
|
|
|
所有者との取引額等合計 |
|
( |
|
( |
( |
|
( |
2024年3月31日 残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
継続事業からの税引前利益 |
|
|
|
非継続事業からの税引前損失 |
41 |
( |
( |
税引前利益(損失) |
|
|
( |
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
|
|
|
減損損失 |
16 |
|
|
売却目的で保有する処分グループを売却コスト 控除後の公正価値で測定したことにより認識し た損失 |
30 |
|
|
未収入金を公正価値で測定したことにより認識 した損失(利益) |
41 |
( |
|
受取利息及び受取配当金 |
|
( |
( |
支払利息 |
|
|
|
持分法による投資損益(益) |
|
|
|
売却目的で保有していた資産の処分益 |
30 |
( |
|
売却目的で保有していた処分グループの処分益 |
30 |
|
( |
有形固定資産処分損益(益) |
|
|
|
投資不動産処分損益(益) |
|
( |
( |
営業債権及びその他の債権の増減額(増加) |
|
( |
( |
棚卸資産の増減額(増加) |
|
( |
|
営業債務及びその他の債務の増減額(減少) |
|
( |
( |
退職給付に係る負債の増減額(減少) |
|
( |
|
その他 |
|
( |
|
小計 |
|
|
|
利息の受取額 |
|
|
|
配当金の受取額 |
|
|
|
利息の支払額 |
|
( |
( |
法人所得税等の支払額 |
|
( |
( |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
定期預金の増減額(増加) |
|
|
( |
有形固定資産の取得による支出 |
|
( |
( |
有形固定資産の処分による収入 |
|
|
|
無形資産の取得による支出 |
|
( |
( |
投資不動産の処分による収入 |
|
|
|
子会社の取得による支出 |
34 |
( |
|
子会社の売却による収入 |
34 |
|
|
短期貸付金の増減額(増加) |
|
( |
|
投資の取得による支出 |
|
( |
( |
投資の売却及び償還による収入 |
|
|
|
吸収分割による収入 |
34 |
|
|
その他 |
|
( |
( |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
|
( |
( |
|
|
|
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
配当金の支払額 |
27 |
( |
( |
短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減 額(減少) |
34 |
( |
|
長期借入金の調達による収入 |
34 |
|
|
長期借入金の返済による支出 |
34 |
( |
( |
社債の発行による収入 |
34 |
|
|
社債の償還による支出 |
34 |
|
( |
リース負債の支払額 |
34 |
( |
( |
自己株式の取得による支出 |
26 |
( |
( |
その他 |
|
|
( |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
( |
|
|
|
|
現金及び現金同等物の増減額(減少) |
|
|
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
|
|
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
|
|
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
7 |
|
|
1.報告企業
当社(株式会社LIXIL)は、日本に所在する株式会社です。当社の連結財務諸表は、当社及び子会社(以下「当社グループ」)、並びにその関連会社に対する持分により構成されています。当社グループは、注記「5.事業セグメント」に記載のとおり、ウォーターテクノロジー事業及びハウジングテクノロジー事業を主要な事業内容とし、関連するサービス等の事業活動を展開しています。
2.作成の基礎
(1)IFRSに準拠している旨
当社の連結財務諸表は連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2)連結財務諸表の承認
当社の2024年3月31日に終了する連結会計年度の連結財務諸表は、2024年6月19日に代表執行役瀬戸欣哉及び最高財務責任者藤田真理子によって承認されています。
(3)機能通貨及び表示通貨
当社の連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨とし、単位を百万円としています。
(4)重要な会計上の見積り及び判断の利用
連結財務諸表の作成において、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を設定することが義務付けられています。実際の結果は、その性質上、これらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの変更は、見積りが見直された会計期間及び将来の会計期間において影響を与えています。
見積り及び判断を行った項目のうち、以下の項目は当社の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与えています。
・収益の認識及び測定(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「28.売上収益」)
・償却原価で測定する金融資産の回収可能性(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「36.金融商品」)
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の評価(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「36.金融商品」)
・金融商品の公正価値(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「36.金融商品」)
・棚卸資産の評価(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「9.棚卸資産」)
・有形固定資産、無形資産及び投資不動産の耐用年数及び残存価額の見積り(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「13.有形固定資産」、注記「14.のれん及びその他の無形資産」、注記「15.投資不動産」)
・非金融資産の減損の認識及び測定(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「13.有形固定資産」、注記「14.のれん及びその他の無形資産」、注記「15.投資不動産」、注記「16.減損損失」)
・使用権資産及びリース負債の認識及び測定(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「21.リース取引(借手リース)」)
・確定給付制度債務の算定(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「24.従業員給付」)
・繰延税金資産の回収可能性(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「18.法人所得税」)
・資産除去債務の算定(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「23.引当金」)
・売却目的保有に分類された非流動資産の測定(注記「3.重要性がある会計方針」、注記「12.売却目的で保有する資産」、注記「30.その他の収益及びその他の費用」)
(5)新基準等の早期適用
連結財務諸表の作成において、早期適用した新基準等はありません。
(6)組替
連結キャッシュ・フロー計算書
前連結会計年度において「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていました「未収入金を公正価値で測定したことにより認識した損失(利益)」及び「投資不動産処分損益(益)」は、重要性が増加したため、当連結会計年度より区分掲記しています。
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
連結財務諸表は、当社及び当社が直接的又は間接的に支配する子会社から構成されています。当社が投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合、その投資先を支配していると判断しています。当社がパワーを有しているか否かは、議決権の保有状況に加え、現時点で行使可能な潜在的議決権等を考慮して決定しています。子会社については、当社が支配を獲得した日を取得日とし、その日より当社が支配を喪失する日までを連結しています。
子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っています。また、子会社の決算日が当社の決算日と異なる場合、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いています。
当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
支配が継続している子会社に対する当社の所有持分の変動は、資本取引として会計処理しています。支配の喪失から生じた利得及び損失は、「受取対価の公正価値及び残存持分の公正価値の合計」と「子会社の資産(のれんを含む)、負債及び非支配持分の従前の帳簿価額」との差額として算定され、純損益として認識しています。
(2)関連会社に対する投資
関連会社とは、当社グループが重要な影響力を有している企業をいいます。当社グループが投資先の議決権の20%以上を直接的に又は間接的に保有している場合、重要な影響力がないことを明確に証明できない限り、当社グループはその企業に対する重要な影響力を有していると判断しています。
関連会社への投資については、持分法によって処理しています。持分法では、投資額は取得原価で当初認識し、その後、関連会社の純資産に対する当社及び子会社の持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させています。関連会社の損失が、当該会社に対する投資持分を超過する場合、実質的に当該会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資を零まで減損し、当社及び子会社が当該会社に対して法的債務若しくは推定的債務を負担する、又は当該会社に代わって支払を行う場合を除き、それ以上の損失は認識していません。重要な内部取引に係る利益は、関連会社に対する持分比率に応じて消去しています。
当社及び子会社は、投資先が関連会社に該当した時点から持分法を適用しています。関連会社に対する投資額の取得対価が、取得日に認識した資産、負債及び偶発負債の正味の公正価値に対する持分を超える金額は、のれんとして認識し、投資の帳簿価額に含めています。
投資を処分し、重要な影響力を喪失した場合には、当社及び子会社は、残存持分を処分日の公正価値で測定し、IFRS第9号「金融商品」に従って金融資産として会計処理しています。残存持分の従前の帳簿価額と公正価値との差額は、当該投資の処分損益として計上しています。関連会社が以前にその他の包括利益に認識していた金額は、関連する資産又は負債を直接処分した場合の処理に準じて会計処理を行っています。
なお、関連会社の会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合、当社の会計方針と整合させるための修正を行っています。また、関連会社の決算日が当社の決算日と異なる場合、連結決算日時点で実施した仮決算に基づく関連会社の財務数値を用いています。
(3)企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理しています。
取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得対価、被取得企業に対する非支配持分の金額及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の持分の公正価値の合計金額が識別可能な資産及び負債の公正価値(以下の項目を除く)の純額を超過する場合、連結財政状態計算書においてのれんとして認識しています。反対に下回る場合、直ちに連結純損益計算書において利得として認識しています。
識別可能な資産及び負債のうち、公正価値で測定していない項目は次のとおりです。
・繰延税金資産又は繰延税金負債
・従業員給付契約に関連する資産又は負債
・「被取得企業の株式に基づく報酬契約」又は「被取得企業の株式に基づく報酬制度を当社グループの制度に置き換えるために発行された当社グループの株式に基づく報酬契約」に関する負債又は資本性金融商品
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループ
段階的に達成される企業結合の場合、当社が以前保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得又は損失は純損益として認識しています。
企業結合が生じた連結会計年度の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合、暫定的な金額で会計処理を行い、取得日から1年以内の測定期間において、暫定的な金額の修正を行います。
非支配持分を公正価値又は被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分相当額のいずれで測定するかについては、企業結合ごとに選択しています。
企業結合に関連して発生した取得関連コストは、発生時に費用処理しています。
支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理し、当該取引からのれんは認識していません。
共通支配下における企業結合取引、すなわち、全ての結合企業又は結合事業が最終的に企業結合の前後で同じ当事者によって支配され、その支配が一時的なものではない企業結合取引については、従前の帳簿価額に基づき会計処理しています。
(4)外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における為替レートにより当社グループ各社の機能通貨に換算しています。外貨建の貨幣性資産及び負債は、連結会計年度末日の為替レートにより機能通貨に換算しています。取得原価に基づいて測定されている非貨幣性項目は、取引日の為替レートを用いて換算しています。
当該換算及び決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて測定される金融資産及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産及び負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)は、連結会計年度末日の為替レートにより円貨に換算しています。収益及び費用は、為替レートが著しく変動している場合を除き、期中の平均レートにより円貨に換算しています。これらの換算差額はその他の包括利益として認識し、在外営業活動体を処分し支配を喪失した場合、当該営業活動体に関連する換算差額の累計額を処分した期の純損益として認識しています。
③ 超インフレの調整
超インフレ経済下の在外営業活動体の業績及び財政状態は、インフレーションの影響を反映させており、収益及び費用は連結会計年度末日の為替レートにより円貨に換算しています。
(5)金融商品
① 金融資産
(ⅰ) 当初認識及び測定
当社グループは、金融資産を、当初認識時において、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、又は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のいずれかに分類しています。
全ての金融資産は、取引約定日において当初認識を行い、公正価値で測定していますが、純損益を通じて公正価値で測定するものではない金融資産の場合、公正価値に取引コストを加算した金額で測定しています。
(ⅱ) 事後測定
(a) 償却原価で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる金融資産を償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルの中で資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しています。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる金融資産をその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動をその他の包括利益として認識しています。その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合、その累計額を利益剰余金に振り替えています。
(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類されず、純損益を通じて公正価値で測定することとされた金融資産のうち、売買目的ではない資本性金融商品への投資については、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行うことが認められており、当社グループでは金融商品ごとに当該指定を行っています。
当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動をその他の包括利益として認識しています。その他の包括利益として認識した金額は、認識を中止した場合、その累積額を利益剰余金に振り替えており、純損益には振り替えていません。なお、配当については純損益として認識しています。
(d) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、その取得に直接起因する取引コストは、発生時に純損益として認識しています。また、当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動を純損益として認識しています。
(ⅲ) 認識の中止
金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんど全てを移転する場合にのみ、金融資産の認識を中止します。当社グループがリスクと経済価値のほとんど全てを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合、当社グループは、資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しています。
② 金融資産の減損
当社グループは、金融資産の減損の認識にあたって、毎連結会計年度末日に償却原価で測定する金融資産又は金融資産グループに当初認識時からの信用リスクの著しい増加があるかどうかを評価しています。信用リスクが著しく増加しているか否かは、当初認識以降の債務不履行の発生リスクの変化に基づいて判断しており、債務不履行の発生リスクに変化があるかどうかを評価するにあたっては、以下を考慮しています。
・金融資産の外部信用格付の著しい変化
・内部信用格付の格下げ
・借手の経営成績の悪化
・期日経過の情報
ただし、支払遅延及び支払延期要請があった場合でも、その原因が一時的な資金需要によるものであり、債務不履行のリスクが低く、近い将来に契約上のキャッシュ・フローの義務を履行するための強い能力を有していることが外部信用格付等の客観的データに基づいて判断された場合には、信用リスクの著しい増大とは判定していません。
一方、支払遅延及び支払延期要請の原因が一時的な資金需要によるものではなく、債務者の重大な財政的困難等に起因するものであり、延期後債権の回収可能性が特に懸念されるものであると判断した場合、信用減損が発生しているものと判定しています。
なお、営業債権及びその他の債権等について、全部又は一部について回収ができず、又は回収が極めて困難であると判断した場合、債務不履行とみなしています。
予想信用損失は、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値です。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増加している場合、当該資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、著しく増加していない場合、12か月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
なお、上記に関わらず、重大な金融要素を含んでいない営業債権及びその他の債権、契約資産については、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。
主として営業債権及びその他の債権については、多数の取引先より構成されているため、リスクの特徴が類似するものごとにグルーピングした上で、過去の貸倒実績率等を考慮して集合的に予想信用損失を測定しています。著しい景気変動等の影響を受ける場合、過去の貸倒実績に基づく引当率を補正し、現在及び将来の経済状況の予測を反映させています。
信用減損した金融資産について、信用調査の結果、その全部又は一部を回収するという合理的な予想を有しておらず、直接償却することが適切と判断された場合、直接償却を行っています。
③ 金融負債
(ⅰ) 当初認識及び測定
当社グループは、金融負債を、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債とに分類しています。
全ての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、取引コスト控除後の公正価値で測定しています。
(ⅱ) 事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、売買目的保有の金融負債及び当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定すると指定した金融負債を含んでいます。
(b) 償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失は、純損益として認識しています。
(ⅲ) 認識の中止
金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止します。
④ 複合金融商品
複合金融商品の負債部分は、当初認識時において、資本への転換オプションがない類似の負債の公正価値で測定しています。資本部分は、当初認識時において、当該金融商品全体の公正価値から負債部分の公正価値を控除した金額で測定しています。直接取引コストは負債部分と資本部分の当初の帳簿価額の比率に応じて配分しています。
当初認識後は、複合金融商品の負債部分は実効金利法を用いた償却原価により測定しています。複合金融商品の資本部分については、当初認識後の再測定は行っていません。
負債部分に関する利息は、金融費用として純損益で認識しています。転換時には、負債部分は資本に振り替え、利得及び損失は認識していません。
⑤ デリバティブ(ヘッジ会計を含む)
為替リスク、金利リスク及び商品価格の変動リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ、金利通貨スワップ及び商品スワップのデリバティブを利用しています。なお、デリバティブ取引はリスクヘッジ目的での利用に限定し、投機目的のものはありません。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初測定され、その後も公正価値で再測定しています。
ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブをヘッジ手段として指定し、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しています。キャッシュ・フロー・ヘッジは、キャッシュ・フローの変動可能性に対するエクスポージャーのうち、認識されている資産又は負債に関連する特定のリスク又は可能性の非常に高い予定取引に起因し、かつ、純損益に影響しうるものに対するヘッジです。
ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するにあたってのリスク管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っています。当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジされるリスクの性質及びヘッジ関係の有効性の評価方法等を含んでいます。これらのヘッジは、ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること、信用リスクの影響が経済的関係から生じる価値変動に著しく優越するものではないこと、ヘッジ関係のヘッジ比率が実際にヘッジしているヘッジ対象及びヘッジ手段の数量から生じる比率と同じであることが見込まれますが、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを判定するために継続的に評価しています。
また、リスク管理目的は変更していないものの、ヘッジ手段とヘッジ対象の経済的関係に変化が生じたため、ヘッジ比率に関するヘッジの有効性の要求に合致しなくなった場合、適格要件を再び満たすように、ヘッジ比率を調整しています。ヘッジ比率の調整後もなお、ヘッジ関係が適格要件を満たさなくなった場合、当該要件を満たさなくなった部分についてヘッジ会計を中止しています。
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分は、その他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに連結純損益計算書において純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しています。
ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がもはや見込まれない場合、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を純損益に振り替えています。ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がまだ見込まれる場合、従来その他の包括利益を通じて資本として認識されていた金額は、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続き資本に計上しています。
なお、ヘッジ会計が適用されていないデリバティブは公正価値で認識し、公正価値変動額は連結純損益計算書において純損益として認識しています。
⑥ 金融商品の相殺
金融資産と金融負債は、認識している金額を相殺する法的に強制可能な権利を現在有しており、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で計上しています。
(6)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない、取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(7)棚卸資産
棚卸資産の取得原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所や状態に至るまでに発生したその他の原価を含んでいます。
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定し、取得原価の算定にあたっては、主として加重平均法を使用しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における予想売価から、完成に要する見積原価及び販売に要する見積コストを控除して算定しています。
連結財政状態計算書に計上される棚卸資産の帳簿価額は、定期的に見直しを行っています。長期にわたり滞留している場合、又は当社グループが販売によって原価の全て若しくは一部を回収できる見込みがない場合、棚卸資産の帳簿価額を見積正味実現可能価額まで減額しています。
(8)有形固定資産
有形固定資産の測定においては、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体、除去及び原状回復費用、並びに資産計上の要件を満たす借入コストを含めています。
土地等の償却を行わない資産を除き、有形固定資産は、各構成要素の見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っています。有形固定資産の主な見積耐用年数は、次のとおりです。
・建物及び構築物 |
:8~50年 |
・機械装置及び運搬具 |
:7~12年 |
・工具、器具及び備品 |
:2~20年 |
なお、減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎連結会計年度末日に見直しを行い、変更があった場合、会計上の見積りの変更として、見積りを変更した連結会計年度及び将来の連結会計年度に向かって適用しています。
処分時又は継続した資産の使用から将来の経済的便益が期待できなくなった時点で、有形固定資産の認識を中止しています。有形固定資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、処分対価と帳簿価額との差額として算定され、純損益として認識しています。
(9)のれん及びその他の無形資産
① のれん
企業結合から生じたのれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
のれんの償却は行わず、資金生成単位(又はそのグループ)に配分し、少なくとも年に1回(主として1月1日)及び減損の兆候がある場合には都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は純損失として認識され、その後の戻し入れは行っていません。のれんは、関連する資金生成単位(又はそのグループ)の処分時に認識を中止し、処分される事業の帳簿価額に含めて純損益として認識しています。
なお、のれんの当初の認識時点における測定は、「(3)企業結合」に記載しています。
② その他の無形資産
無形資産の認識後の測定方法として、原価モデルを採用しています。無形資産は取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
(ⅰ)個別取得した無形資産
当初認識時に取得原価で測定しています。
(ⅱ)企業結合により取得した無形資産
取得日の公正価値で測定しています。
(ⅲ)自己創設無形資産
当社グループ内部で発生した研究開発費は、次の資産計上の要件の全てを満たす開発活動に対する支出を除き、発生時に費用として認識しています。
・使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
・無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという意図
・無形資産を使用又は売却できる能力
・無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
・無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
・開発期間中の無形資産に起因する支出を信頼性をもって測定できる能力
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。耐用年数を確定できる無形資産の主な見積耐用年数は、次のとおりです。
・ソフトウェア |
:5年 |
・顧客関連資産 |
:13~30年 |
・商標権 |
:5~20年 |
・技術資産 |
:6~10年 |
商標権のうち事業期間が確定していないものは、事業が継続する限り基本的に存続するため、将来の経済的便益が期待される期間について予見可能な限度がないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。
耐用年数を確定できない無形資産又は未だ使用可能でない無形資産は償却を行わず、少なくとも年に1回及び減損の兆候がある場合には都度、減損テストを実施しています。
なお、償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎連結会計年度末日に見直しを行い、変更があった場合、会計上の見積りの変更として、見積りを変更した連結会計年度及び将来の連結会計年度に向かって適用しています。
(10)リース(借手リース)
リース開始日に、リース期間が12か月以内の短期リース及び原資産が少額であるリース以外のリース構成部分について、使用権資産及びリース負債を認識しています。また、使用権資産はリース負債の当初測定額に前払リース料等を調整した取得原価で、リース負債は同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しています。
リース期間は、リースの解約不能期間に、リースを延長するオプションの対象期間(当社グループが当該オプションを行使することが合理的に確実である場合)、リースを解約するオプションの対象期間(当社グループが当該オプションを行使しないことが合理的に確実である場合)を加えたものとして決定しています。
リース開始日後において、使用権資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。使用権資産を減価償却する際には、国際会計基準第16号「有形固定資産」の減価償却の要求事項を適用しています。また、減損しているかどうかを判定し、識別された減損損失を会計処理する際には、国際会計基準第36号「資産の減損」を適用しています。使用権資産の減価償却は、原資産の所有権がリース期間の終了時までに当社グループに移転する場合、開始日から原資産の耐用年数の終了時まで、それ以外の場合、開始日から使用権資産の耐用年数の終了時、又はリース期間の終了時のいずれか早い方までにわたって、実施しています。
契約の開始日後において、リース負債は、次のとおり測定しています。
・リース負債に係る金利を反映するように帳簿価額を増額
・支払われたリース料を反映するように帳簿価額を減額
・リース料の変動又はリースの条件変更を反映するか、又は改訂後の実質上の固定リース料を反映するように帳簿価額を再測定
借手は、短期リース又は原資産が少額であるリースに関連したリース料を、定額法で費用認識しています。
(11)投資不動産
投資不動産は、賃貸収益若しくは資本増価、又はその両方を目的として保有する不動産です。
投資不動産の測定においては、有形固定資産に準じて原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
投資不動産は、有形固定資産の建物及び構築物に準じた見積耐用年数にわたって定額法により減価償却を行っています。
なお、減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎連結会計年度末日に見直しを行い、変更があった場合、会計上の見積りの変更として、見積りを変更した連結会計年度及び将来の連結会計年度に向かって適用しています。
(12)非金融資産の減損
有形固定資産、のれん及びその他の無形資産等の非金融資産について、毎連結会計年度末日に各資産に対して減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合、減損テストを実施しています。ただし、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、減損の兆候の有無に関わらず、少なくとも年に1回減損テストを実施しています。なお、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産に関する減損テストの基準日は、主として1月1日としています。個別にテストできない資産は、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループ(資金生成単位)に統合し、その属する資金生成単位(又はそのグループ)ごとに減損テストを実施しています。のれんの減損テストを実施する際には、のれんが配分される資金生成単位(又はそのグループ)は、当該のれんを内部報告目的で管理している最小単位であり、かつ事業セグメントよりも大きくならないように配分しています。なお、持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは別個に認識されておらず、個別に減損テストを実施していませんが、持分法適用会社に対する投資の総額を単一の資産として減損の兆候を判定し、減損テストを実施しています。
個別資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の回収可能価額は、個別資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額で測定しています。個別資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の帳簿価額が回収可能価額を超える場合、その資産について減損損失を認識し、回収可能価額まで評価減しています。使用価値の算定における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価及び当該資産に固有のリスク等を反映した税引前割引率を使用して、現在価値まで割り引いています。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、毎連結会計年度末日において、減損認識時の回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等、減損損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候が存在しているかどうかについて評価を行っています。そのような兆候が存在する場合、当該資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されていなかったと仮定した場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として減損損失を戻し入れることとしています。のれんについて認識した減損損失は、戻し入れを行いません。
(13)売却目的で保有する資産及び非継続事業
継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産又は資産グループのうち、売却計画の実行を確約しており、1年以内に売却する可能性が高く、かつ現在の状態で即時に売却可能なものを、売却目的で保有する資産又は処分グループに分類しています。売却目的保有に分類された資産又は処分グループは、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定し、売却目的保有に分類された有形固定資産及び無形資産、並びに処分グループに含まれる有形固定資産及び無形資産は、減価償却又は償却を行いません。
非継続事業は、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、当社グループの一つの事業若しくは地域を構成し、又は、その一つの事業若しくは地域の処分の計画がある場合に認識しています。
(14)従業員給付
① 確定給付制度
当社及び一部の連結子会社の従業員を対象に、確定給付型の制度として、主に国債等の市場の利回りに応じて給付額が変動するキャッシュバランス制度及び退職一時金制度を設けています。
確定給付制度債務の現在価値並びに関連する当期勤務費用及び過去勤務費用は、予測単位積増方式に基づき、制度ごとに算定しています。割引率は、制度ごとの将来の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、当該割引期間に対応した連結会計年度末日時点の優良社債の市場利回りに基づき設定しています。退職給付に係る負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値(必要な場合には、資産上限額の影響を考慮する)を控除して算定しています。
退職給付に係る負債(資産)の純額の再測定はその他の包括利益で認識し、発生した期において直ちに利益剰余金に振り替えています。再測定は、数理計算上の差異、並びに純利息費用に含まれる部分を除く、制度資産に係る収益及び資産上限額の影響の変動で構成されます。また、勤務費用及び純利息費用は発生した期に純損益として認識しています。
② 確定拠出制度
当社及び一部の連結子会社は、確定拠出年金制度を設けています。確定拠出年金は、雇用主が一定額の掛金を定期的に従業員の個人口座に拠出し、その拠出額以上の支払については法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度となっています。このため、従業員が勤務を提供した期間に応じて、確定拠出年金への拠出額を費用として処理しています。
③ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として処理しています。
賞与及び有給休暇費用については、従業員から過年度及び当連結会計年度に提供されたサービスの対価として支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合、それらの制度に基づいて支払われる将来給付額を負債として処理しています。
④ その他の長期従業員給付
退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、従業員が過年度及び当連結会計年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を負債として処理しています。
⑤ 解雇給付
解雇給付については、当社グループが通常の退職日前に従業員の雇用を終了する場合、又は従業員が給付と引き換えに自発的に退職する場合、解雇給付を支給します。当社グループは、当社グループが当該給付の申し出を撤回できなくなった時、又は当社グループが解雇給付の支払を伴うリストラクチャリングに係るコストを認識した時のいずれか早い方の日に解雇給付を費用として認識しています。
(15)株式に基づく報酬
当社グループは、株式報酬制度として、持分決済型の株式報酬制度及び現金決済型の株式報酬制度を導入しています。
① 持分決済型の株式報酬制度
ストック・オプション制度及び譲渡制限付株式報酬制度を採用しています。ストック・オプションは、付与日における公正価値で見積り、権利確定期間にわたって費用として連結純損益計算書に計上し、対応する金額を資本として連結財政状態計算書に計上しています。譲渡制限付株式報酬は、付与日における付与した当社普通株式の公正価値を参照し、権利確定期間を基礎とする一定の期間にわたって費用として連結純損益計算書に計上し、対応する金額を資本として連結財政状態計算書に計上しています。
② 現金決済型の株式報酬制度
支払額の公正価値を負債として認識し、負債が決済されるまで、当該負債の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(16)引当金
過去の事象の結果として現在の債務(法的債務又は推定的債務)を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合、引当金を認識しています。
引当金は、連結会計年度末日における債務に関するリスク及び不確実性を考慮に入れた、現在の債務の決済のために必要な支出(将来キャッシュ・フロー)の最善の見積りにより計上しています。引当金の貨幣の時間価値が重要な場合、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。
資産除去債務については、原状回復費用及び資産を使用した結果生じる支出に関して引当金を認識するとともに、当該資産の取得原価に加算しています。将来の見積費用及び適用された割引率は毎連結会計年度見直され、修正が必要と判断された場合、当該資産の帳簿価額に加算又は控除し、会計上の見積りの変更として処理しています。
生産拠点の供給能力の最適化を目的とした工場再編に伴い、工場の操業停止の方針を決定及び周知しているため、操業停止に伴う有形固定資産の解体撤去費用等の合理的な見積額を工場再編損失引当金として計上しています。
海外事業において、当連結会計年度に構造改革の実行を決定したため、構造改革の実行に係る損失の合理的な見積額を引当金として計上しています。
(17)偶発債務
連結会計年度末日において発生可能性のある債務を有しているが、「(16)引当金」に記載している引当金の認識要件を満たさないものについては、偶発債務として注記しています。
(18)資本
① 普通株式
普通株式は、資本に分類しています。普通株式の発行に直接関連して発生したコストは、資本から控除しています。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、取得に直接関連して発生したコストを含めた支払対価を資本から控除しています。自己株式を処分した場合には、受取対価と自己株式の帳簿価額との差額を資本として処理しています。
(19)配当金
当社の株主に対する配当は、中間配当及び期末配当のいずれも取締役会により承認された日の属する期間の負債として認識しています。
(20)収益
当社グループは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除き、次の5ステップアプローチに基づき収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務に配分する。
ステップ5:企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
① 商品及び製品の販売
当社グループは、ウォーターテクノロジー事業及びハウジングテクノロジー事業において、直接の顧客である販売店及び代理店に対して商品及び製品を販売しています。当該販売取引については、原則として顧客に商品及び製品が着荷した時点で顧客が支配を獲得し履行義務が充足されると判断しており、着荷時点において収益を計上しています。また、一部の商品及び製品においては販売時に据付作業を伴う場合もあります。当該据付作業については、原則として据付が完了した時点で顧客が支配を獲得し履行義務が充足されると判断しており、完了時点において収益を計上しています。なお、商品及び製品の納入と据付作業とは別個の履行義務として取り扱い、主に予想コストにマージンを加算するアプローチで独立販売価格を見積り、当該独立販売価格に基づき、取引価格をそれぞれの履行義務に配分しています。これらの履行義務に関する支払は、商品及び製品の納入又は据付作業の完了後、短期のうちに受領しており、重大な金融要素は含んでいません。なお、顧客から前受金の支払を受ける場合、契約負債が計上されます。
② 工事契約
当社グループは、主にハウジングテクノロジー事業において、長期の工事契約を締結しています。当該工事契約については、据え付ける製品の原価や作業に係る労務費の発生が顧客の支配する資産の増価と比例すると判断しており、当該工事契約に関連した収益を、連結会計年度末日現在の進捗度に応じて認識しています。進捗度は、工事契約の見積総原価に対し、実施した工事に対してその時点までに発生した工事契約原価の割合で算定しています。一方、工事契約の成果を合理的に測定できない場合、発生した工事契約原価のうち回収される可能性が高い範囲でのみ収益を認識し、工事契約原価を発生した期間に費用として処理しています。なお、発生する可能性が高いと予想される損失は、直ちに費用として処理しています。また、工事契約金額が適時に確定しない場合、契約金額が確定するまでは変動対価として得意先との交渉状況から最も可能性の高い金額を見積り、変動対価に関する不確実性がその後に解消される際に認識した収益の累計額の重大な戻し入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ収益を認識しています。工事代金については、原則として月次で出来高請求し、短期のうちに受領しており、重大な金融要素は含んでいません。
進捗度に応じて認識した収益と顧客の支払との関係に応じて、契約資産又は契約負債が計上されます。契約資産は、連結会計年度末日における進行中の工事契約について、顧客が対価を支払うか支払期限が到来する前に収益認識(認識した損失控除後)を行った場合、受け取る対価に対する権利のうち、債権として計上すべき金額を除いた金額をもって計上しています。一方、契約負債は、履行義務を充足する前に顧客から受け取った又は支払期限が到来した金額が収益認識額(認識した損失控除後)を超える場合、当該超過額をもって計上しています。契約資産及び契約負債の金額は、契約ごとに算定しています。
③ その他
当社グループは、ハウジングテクノロジー事業において、住宅ソリューション事業や不動産事業に関連した住宅フランチャイズチェーン展開、不動産売買等の様々な役務の提供を行っています。住宅フランチャイズチェーン展開について、当社グループは加盟店に対し、主に資材を直接一括購入し納入する義務を負っています。加盟店が資材を検収した時点で加盟店が支配を獲得し履行義務が充足されると判断しており、検収時点において収益計上しています。なお、当該履行義務に関する支払は、加盟店が資材を検収後、短期のうちに受領しています。また、不動産売買については、買主に物件を引き渡した時点で買主が支配を獲得し履行義務が充足されると判断しており、物件引渡時点において収益計上しています。なお、当該履行義務に関する支払は、短期に受領しています。
(21)金融収益及び金融費用
金融収益は、受取利息、受取配当金、金融資産の評価益及び為替差益等から構成されています。受取利息は約定の利率又は実効金利法に基づき発生時に認識し、受取配当金は配当を受領する株主の権利が確定した時点で認識しています。
金融費用は、主として償却原価で測定する金融負債に対する支払利息、金融資産の評価損及び為替差損等から構成されています。支払利息は、実効金利法に基づき発生時に認識しています。
(22)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しています。
資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除し、償却資産の耐用年数にわたって、減価償却費の減額として純損益に認識しています。
(23)借入コスト
意図した使用又は販売が可能となるまでに相当の期間を必要とするような資産に関して、その資産の取得、建設又は製造に直接起因する借入コストは、当該資産の取得原価の一部として資産化しています。その他の借入コストは、発生した期間に費用として認識しています。
(24)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用の合計として表示しています。これらは、その他の包括利益又は資本で直接認識する項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。
当期税金費用は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、連結会計年度末日までに制定又は実質的に制定されたものです。繰延税金費用は、連結会計年度末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて測定しています。なお、当社及び当社の日本国内における100%子会社は、グループ通算制度を適用しています。
繰延税金資産は、将来減算一時差異及び繰越欠損金等について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しています。なお、次の一時差異に対しては、繰延税金資産又は負債を認識していません。
・のれんの当初認識から生じる場合
・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識から生じる場合
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、連結会計年度末日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現される又は負債が決済される期間の税率を見積り、測定しています。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、又は異なる納税主体に課されているもののこれらの納税主体が当期税金資産及び負債を純額ベースで決済することを意図している場合、若しくはこれら税金資産及び負債が同時に実現する予定である場合、相殺しています。
なお、当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、2023年5月23日に公表されたIAS第12号の改訂における認識及び開示に対する例外規定を適用しているため、当該繰延税金資産及び負債についての認識及び開示を行っていません。
(25)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しています。
4.未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の公表の承認日までに新設又は改訂が行われた基準書及び解釈指針のうち、当社グループが適用していない主なものは、以下のとおりです。なお、IFRS第18号の適用による当社グループへの影響は検討中です。
基準書 |
基準名 |
強制適用時期 (以降開始年度) |
当社グループの 適用時期 |
新設・改訂の概要 |
IFRS第18号 |
財務諸表における 表示及び開示 |
2027年1月1日 |
2028年3月期 |
・損益計算書における比較可能性の改善 ・経営者が定義した業績指標の透明性の向上 ・財務諸表における情報のより有用なグルーピング |
5.事業セグメント
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、「ウォーターテクノロジー事業」及び「ハウジングテクノロジー事業」の2区分を報告セグメントとし、報告セグメントごとの業績を執行役会又は取締役会に報告して業績管理する等のセグメント別経営を行っています。
「ウォーターテクノロジー事業」は衛生設備、水栓金具、バスルーム、システムキッチン等を製造及び販売しています。「ハウジングテクノロジー事業」はサッシ、ドア、シャッター、内装建材類、カーテンウォール等の製造及び販売や、住宅ソリューションの提供、不動産の管理等を行っています。
(2)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失及びその他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計方針は、連結財務諸表作成における会計方針と同一です。
また、報告セグメントの損益は事業損益を使用しており、セグメント間の内部売上収益又は振替高は市場価格等に基づいています。
(3)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失及びその他の項目に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
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報告セグメント |
合計 |
調整額 (注)2 |
連結 |
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ウォーター テクノロジー 事業 |
ハウジング テクノロジー 事業 |
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売上収益 |
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外部顧客への売上収益 |
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セグメント間の 内部売上収益又は振替高 |
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( |
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計 |
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( |
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セグメント利益(注)1 |
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( |
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その他の収益 |
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その他の費用 |
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( |
営業利益 |
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金融収益 |
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金融費用 |
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( |
持分法による投資損失 |
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( |
継続事業からの税引前利益 |
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その他の項目 |
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減価償却費及び償却費 |
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減損損失 |
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持分法による投資利益(損失) |
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( |
( |
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( |
持分法で会計処理されている投資 |
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資本的支出 |
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当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
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報告セグメント |
合計 |
調整額 (注)2 |
連結 |
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ウォーター テクノロジー 事業 |
ハウジング テクノロジー 事業 |
|||
売上収益 |
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外部顧客への売上収益 |
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セグメント間の 内部売上収益又は振替高 |
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( |
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計 |
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( |
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セグメント利益(注)1 |
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( |
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その他の収益 |
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その他の費用 |
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( |
営業利益 |
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金融収益 |
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金融費用 |
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( |
持分法による投資損失 |
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( |
継続事業からの税引前利益 |
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その他の項目 |
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減価償却費及び償却費 |
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減損損失 |
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持分法による投資利益(損失) |
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( |
( |
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( |
持分法で会計処理されている投資 |
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資本的支出 |
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(注)1.セグメント利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した金額である事業利益を使用しています。
2.セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用です。全社費用は、主として当社の人事、総務、経理等の管理部門に係る費用です。
3.従来、「ハウジングテクノロジー事業」に分類していた一部の海外子会社の商流を変更したことに伴い、事業の管理体系を見直した結果、当連結会計年度より、同社の報告セグメントを「ウォーターテクノロジー事業」と「ハウジングテクノロジー事業」に分けて表示しています。
なお、当連結会計年度の同社に関する売上収益、セグメント利益を従前の方法により集計した場合には、ウォーターテクノロジー事業の「外部顧客への売上収益」は5,750百万円減少し、「セグメント間の内部売上収益又は振替高」及び「セグメント利益」はそれぞれ5,707百万円、2,162百万円増加します。ハウジングテクノロジー事業の「外部顧客への売上収益」及び「セグメント間の内部売上収益又は振替高」はそれぞれ5,750百万円、1,668百万円増加し、「セグメント利益」は2,161百万円減少します。調整額の「セグメント間の内部売上収益又は振替高」及び「セグメント利益」はそれぞれ7,375百万円、1百万円減少します。
(4)製品及びサービスに関する情報
売上収益の構成は、次のとおりです。
|
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(単位:百万円) |
品目 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
金属製建材 |
449,504 |
465,397 |
水回り設備 |
874,522 |
856,132 |
その他建材・設備 |
145,033 |
139,056 |
住宅・不動産他 |
26,928 |
22,639 |
合計 |
1,495,987 |
1,483,224 |
(5)地域ごとの情報
① 外部顧客への売上収益
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(単位:百万円) |
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日本 |
アジア |
欧州 |
北米 |
その他 |
合計 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
969,201 |
175,969 |
152,396 |
182,880 |
15,541 |
1,495,987 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
975,227 |
164,764 |
146,078 |
185,275 |
11,880 |
1,483,224 |
(注)1.売上収益は顧客の所在地を基礎として、国又は地域に分類しています。
2.アジア、欧州及び北米の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりです。
・アジア:中国、タイ、ベトナム、インド
・欧 州:ドイツ、フランス、オランダ
・北 米:アメリカ、カナダ、メキシコ
② 非流動資産
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(単位:百万円) |
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日本 |
アジア |
欧州 |
北米 |
その他 |
合計 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
327,587 |
116,362 |
397,742 |
109,902 |
2,328 |
953,921 |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
321,930 |
116,124 |
442,722 |
120,443 |
1,902 |
1,003,121 |
(注)1.非流動資産は金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでいません。
2.非流動資産は資産の所在地を基礎として、国又は地域に分類しています。
3.アジア、欧州及び北米の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりです。
・アジア:タイ、中国、ベトナム
・欧 州:ドイツ、ポルトガル、フランス
・北 米:アメリカ、メキシコ、カナダ
6.企業結合
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しています。
なお、株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳並びに支払対価等は、注記「34.キャッシュ・フロー情報」に記載しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
7.現金及び現金同等物
前連結会計年度及び当連結会計年度における現金及び現金同等物は、現金及び預金です。
8.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
受取手形及び電子記録債権 |
94,615 |
106,825 |
売掛金 |
192,557 |
189,013 |
未収入金 |
7,616 |
7,789 |
その他 |
218 |
33 |
貸倒引当金 |
(3,270) |
(3,481) |
合計 |
291,736 |
300,179 |
(注)1.営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定される金融資産に分類しています。
2.連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しています。
3.信用リスク管理及び貸倒引当金の増減については、注記「36.金融商品 (4)信用リスク管理」に記載しています。
9.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
商品及び製品 |
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仕掛品 |
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原材料及び貯蔵品 |
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その他の棚卸資産(注)1 |
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合計 |
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(注)1.12か月より後に回収が見込まれる予定の棚卸資産は主に販売用不動産であり、その他の棚卸資産に含まれています。なお、当連結会計年度におけるその他の棚卸資産の減少は、当社の連結子会社である株式会社LIXILリアルティの資産流動化事業(不動産買取再販事業)を譲渡したことによるものです。当該譲渡の概要は、注記「30.その他の収益及びその他の費用 (2) その他の費用」に記載のとおりです。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した棚卸資産の評価損は、それぞれ3,599百万円及び4,815百万円です。
10.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
償却原価で測定する金融資産 |
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貸付金 |
11,242 |
6,382 |
差入保証金 |
9,474 |
9,406 |
長期滞留債権 |
6,955 |
7,070 |
定期預金 |
1,610 |
5,235 |
その他 |
3,223 |
3,950 |
貸倒引当金 |
(1,844) |
(1,840) |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
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資本性金融商品 |
33,613 |
40,752 |
デリバティブ |
1,876 |
1,551 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
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デリバティブ |
232 |
217 |
未収入金(注)4 |
6,435 |
- |
合計 |
72,816 |
72,723 |
|
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流動資産 |
20,972 |
13,025 |
非流動資産 |
51,844 |
59,698 |
(注)1.連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しています。
2.信用リスク管理及び貸倒引当金の増減については、注記「36.金融商品 (4)信用リスク管理」に記載しています。
3.前連結会計年度及び当連結会計年度において、直接償却して依然として強制履行活動の対象としている金融商品の未回収残高は、27,355百万円です。当該金額は、2016年3月31日に終了する連結会計年度において計上した債務保証関連損失に関する求償債権です。
4.当社グループは、Permasteelisa S.p.A.(以下「ペルマスティリーザ社」)の株式譲渡にあたり一定の資金を拠出しましたが、当該拠出額のうち、最大100百万ユーロ(前連結会計年度においては14,572百万円)(以下「繰延対価」)については、株式譲渡日から2022年3月31日までの間のペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローが一定の条件を満たした場合、株式譲渡契約に定められた手続に従って当社に返還されることが合意されています。なお、当連結会計年度における当該繰延対価の公正価値の評価に伴う損失計上については、注記「41.非継続事業 (2) 非継続事業からの損益」に記載のとおりです。
11.その他の資産
その他の資産の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
前払費用 |
13,361 |
12,780 |
未収消費税等 |
8,604 |
5,686 |
退職給付に係る資産 |
1,537 |
2,005 |
その他 |
4,661 |
4,414 |
合計 |
28,163 |
24,885 |
|
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|
流動資産 |
25,401 |
21,991 |
非流動資産 |
2,762 |
2,894 |
12.売却目的で保有する資産
該当事項はありません。
13.有形固定資産
増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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取得原価 |
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具 及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
397,240 |
421,156 |
128,886 |
135,592 |
18,539 |
1,101,413 |
取得 |
7,026 |
7,396 |
7,472 |
10 |
19,005 |
40,909 |
企業結合 |
1,646 |
1,546 |
140 |
501 |
75 |
3,908 |
科目振替等 |
(1,900) |
7,607 |
3,273 |
(1,306) |
(17,738) |
(10,064) |
売却目的で保有する資産への振替 |
(1,258) |
(85) |
(63) |
- |
- |
(1,406) |
処分 |
(3,707) |
(8,590) |
(8,836) |
(506) |
(117) |
(21,756) |
為替換算差額 |
3,720 |
8,495 |
2,045 |
724 |
999 |
15,983 |
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
取得 |
5,151 |
9,213 |
7,557 |
- |
13,544 |
35,465 |
科目振替等 |
5,418 |
11,166 |
3,844 |
(122) |
(20,120) |
186 |
売却目的で保有する資産への振替 |
(60) |
(4) |
(60) |
(40) |
- |
(164) |
処分 |
(2,804) |
(22,192) |
(7,040) |
(1) |
(67) |
(32,104) |
為替換算差額 |
6,755 |
15,002 |
4,354 |
1,106 |
1,674 |
28,891 |
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
減価償却累計額及び 減損損失累計額 |
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具 及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
(288,328) |
(325,407) |
(104,791) |
(9,430) |
(156) |
(728,112) |
減価償却費 |
(11,789) |
(21,294) |
(10,210) |
- |
- |
(43,293) |
減損損失 |
(293) |
(642) |
(135) |
- |
- |
(1,070) |
科目振替等 |
9,538 |
(14) |
96 |
- |
10 |
9,630 |
売却目的で保有する資産への振替 |
733 |
67 |
60 |
- |
- |
860 |
処分 |
2,696 |
7,914 |
8,295 |
- |
- |
18,905 |
為替換算差額 |
(1,824) |
(5,743) |
(1,359) |
(4) |
(13) |
(8,943) |
2023年3月31日残高 |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
減価償却費 |
(10,510) |
(20,760) |
(11,026) |
- |
- |
(42,296) |
減損損失 |
(801) |
(2,001) |
(109) |
(141) |
(276) |
(3,328) |
科目振替等 |
(243) |
270 |
170 |
- |
- |
197 |
売却目的で保有する資産への振替 |
35 |
4 |
49 |
- |
- |
88 |
処分 |
2,436 |
21,371 |
6,577 |
- |
- |
30,384 |
為替換算差額 |
(3,183) |
(10,104) |
(2,872) |
(34) |
(34) |
(16,227) |
2024年3月31日残高 |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
帳簿価額 |
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具 及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
108,912 |
95,749 |
24,095 |
126,162 |
18,383 |
373,301 |
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
(注)1.建設中の有形固定資産に関する金額は建設仮勘定として表示しています。
2.減価償却費は、連結純損益計算書における売上原価、販売費及び一般管理費に計上しています。
3.減損損失は、連結純損益計算書におけるその他の費用に計上しています。
4.企業結合は、前連結会計年度に株式の取得により新たに連結子会社となった会社による増加額です。なお、当該会社の資産及び負債の主な内訳並びに支払対価等は、注記「34.キャッシュ・フロー情報」に記載しています。
14.のれん及びその他の無形資産
(1)増減表
のれん及びその他の無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、次のとおりです。
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
取得原価 |
のれん |
ソフト ウェア |
ソフト ウェア 仮勘定 |
顧客関連 資産 |
商標権 |
技術資産 |
その他 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
197,248 |
94,945 |
24,689 |
49,604 |
204,547 |
9,695 |
27,987 |
608,715 |
取得 |
- |
1,995 |
10,357 |
- |
12 |
- |
1,401 |
13,765 |
企業結合 |
2,849 |
- |
- |
5,457 |
2,079 |
- |
- |
10,385 |
科目振替等 |
617 |
7,907 |
(6,402) |
624 |
- |
- |
2 |
2,748 |
処分 |
- |
(1,517) |
(10) |
- |
(2) |
- |
(23) |
(1,552) |
為替換算差額 |
12,665 |
962 |
60 |
2,566 |
13,096 |
688 |
790 |
30,827 |
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
取得 |
- |
1,235 |
12,320 |
- |
7 |
- |
1,441 |
15,003 |
科目振替等 |
- |
19,194 |
(18,010) |
(309) |
- |
- |
- |
875 |
売却目的で保有する 資産への振替 |
- |
(143) |
(3) |
- |
- |
- |
(1) |
(147) |
処分 |
- |
(1,431) |
- |
- |
- |
- |
(442) |
(1,873) |
為替換算差額 |
24,916 |
2,104 |
97 |
6,501 |
26,413 |
1,311 |
1,730 |
63,072 |
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
償却累計額及び減損損失累計額 |
のれん |
ソフト ウェア |
ソフト ウェア 仮勘定 |
顧客関連 資産 |
商標権 |
技術資産 |
その他 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
(3,155) |
(64,501) |
(10,324) |
(25,180) |
(4,629) |
(9,579) |
(20,044) |
(137,412) |
償却費 |
- |
(12,343) |
- |
(3,215) |
(45) |
(92) |
(1,644) |
(17,339) |
減損損失 |
- |
(49) |
- |
(309) |
- |
- |
(510) |
(868) |
科目振替等 |
- |
(49) |
93 |
(308) |
- |
- |
- |
(264) |
処分 |
- |
1,354 |
- |
- |
2 |
- |
17 |
1,373 |
為替換算差額 |
(125) |
(545) |
(5) |
(1,240) |
402 |
(676) |
(457) |
(2,646) |
2023年3月31日残高 |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
償却費 |
- |
(11,515) |
- |
(3,581) |
(39) |
(39) |
(1,619) |
(16,793) |
減損損失 |
(305) |
(59) |
- |
(306) |
- |
- |
(140) |
(810) |
科目振替等 |
- |
1 |
- |
210 |
- |
- |
- |
211 |
売却目的で保有する 資産への振替 |
- |
126 |
- |
- |
- |
- |
1 |
127 |
処分 |
- |
1,428 |
- |
- |
- |
- |
442 |
1,870 |
為替換算差額 |
(343) |
(1,290) |
(7) |
(3,413) |
(296) |
(1,308) |
(1,137) |
(7,794) |
2024年3月31日残高 |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
帳簿価額 |
のれん |
ソフト ウェア |
ソフト ウェア 仮勘定 |
顧客関連 資産 |
商標権 |
技術資産 |
その他 |
合計 |
2022年4月1日 残高 |
194,093 |
30,444 |
14,365 |
24,424 |
199,918 |
116 |
7,943 |
471,303 |
2023年3月31日 残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
2024年3月31日 残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
(注)1.ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定は、主に自己創設無形資産です。
2.商標権のうち事業期間が確定していないものは、事業が継続する限り基本的に存続するため、将来の経済的便益が期待される期間について予見可能な限度がないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。耐用年数を確定できない無形資産に分類した商標権の帳簿価額は、「(2) 重要なのれん及びその他の無形資産」に記載のとおりです。
3.その他には、施設利用権等が含まれています。
4.償却費は、連結純損益計算書における売上原価、販売費及び一般管理費に計上しています。
5.減損損失は、連結純損益計算書におけるその他の費用に計上しています。
6.企業結合は、前連結会計年度に株式の取得により新たに連結子会社となった会社による増加額です。なお、当該会社の資産及び負債の主な内訳並びに支払対価等は、注記「34.キャッシュ・フロー情報」に記載しています。
7.期中に費用認識された研究開発費は、前連結会計年度及び当連結会計年度においてそれぞれ23,536百万円及び24,339百万円です。
(2)重要なのれん及びその他の無形資産
のれん及びその他の無形資産のうち重要なものは、LIXIL Europe S.à r.l.及びASD Holding Corp.の取得により発生したものです。これらの帳簿価額及び残存償却年数は、次のとおりです。
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
||
|
帳簿価額 (百万円) |
残存償却年数 (年) |
帳簿価額 (百万円) |
残存償却年数 (年) |
|
LIXIL Europe S.à r.l. |
のれん |
175,017 |
- |
195,012 |
- |
顧客関連資産 |
12,442 |
5 |
10,936 |
4 |
|
商標権(注)1 |
196,567 |
- |
220,200 |
- |
|
ASD Holding Corp. (注)3 |
のれん |
30,265 |
- |
37,625 |
- |
顧客関連資産 |
9,426 |
11~20 |
15,703 |
15~26 |
|
商標権(注)1 |
16,517 |
- |
21,031 |
- |
|
商標権(注)2 |
5 |
0 |
- |
- |
|
技術資産 |
36 |
0 |
- |
- |
(注)1.商標権のうち、耐用年数を確定できないものです。
2.商標権のうち、耐用年数を確定できるものです。
3.ASD Holding Corp.の当連結会計年度の帳簿価額には、前連結会計年度に取得したBASCO MANUFACTURING COMPANYに関する金額を含めています。
(3)のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
各資金生成単位に配分されたのれんのうち、主要なものの帳簿価額、及び、耐用年数が確定できない無形資産の帳簿価額は、「(2) 重要なのれん及びその他の無形資産」に記載のとおりです。
主要な資金生成単位に配分されたのれん及び耐用年数を確定できない無形資産は、次のとおり減損テストを実施しています。
① LIXIL Europe S.à r.l.
回収可能価額は使用価値にて算定しています。使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した5か年分の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて計算しています。5か年分の事業計画の後の期間の将来キャッシュ・フローの見積りにおいて、成長率は資金生成単位が属する水回り設備市場の長期期待成長率を参考に、インフレーション率を参照した永久成長率まで5年間で逓減するように見積っています(前連結会計年度 1.9%、当連結会計年度 2.1%)。また、割引率は税引前の加重平均資本コストを基礎として算定しています(前連結会計年度 9.1%、当連結会計年度 9.5%)。
当連結会計年度において、仮に成長率が1.6%下落した場合、又は割引率が1.3%上昇した場合に減損損失が発生するものと推定しています。
なお、上記の減損計上の余裕度に関する推定は、成長率の下落及び割引率の上昇がそれぞれ単独で発生するとの仮定に基づき記載しています。また、将来キャッシュ・フローの金額、成長率及び割引率の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、実際に発生した金額及び実績率が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれん及び商標権の金額に重要な影響を与える可能性があります。
② ASD Holding Corp.
回収可能価額は使用価値にて算定しています。使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、マネジメントが承認した5か年分の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて計算しています。5か年分の事業計画の後の期間の将来キャッシュ・フローの見積りにおいて、成長率は資金生成単位が属する水回り設備市場の長期期待成長率を参考に、インフレーション率を参照した永久成長率として見積っています(前連結会計年度 2.5%、当連結会計年度 2.5%)。また、割引率は税引前の加重平均資本コストを基礎として算定しており、割引率には同社の固有リスクを反映しています(前連結会計年度 12.3%、当連結会計年度 10.7%)。
当連結会計年度において、仮に成長率が0.4%下落した場合、又は割引率が0.3%上昇した場合に減損損失が発生するものと推定しています。(注)
なお、上記の減損計上の余裕度に関する推定は、成長率の下落及び割引率の上昇がそれぞれ単独で発生するとの仮定に基づき記載しています。また、将来キャッシュ・フローの金額、成長率及び割引率の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、実際に発生した金額及び実績率が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれん及び商標権の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(注)当該パーセンテージは、減損テストの基準日である2024年1月1日時点の状況に基づく数値です。当社は、2024年2月22日開催の執行役会において、Decorative Panels International, Inc.(以下、DPI社)の解散を決定しています。当連結会計年度において、減損テストにおける将来キャッシュ・フローの見積り及び帳簿価額からDPI社を除いた分析では、仮に成長率が2.0%下落した場合、又は割引率が1.5%上昇した場合に減損損失が発生するものと推定しています。
15.投資不動産
(1)増減表及び公正価値
投資不動産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、帳簿価額並びに公正価値は、次のとおりです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
取得原価 |
期首残高 |
4,942 |
15,236 |
|
取得後の支出 |
17 |
0 |
|
科目振替等(注)1 |
10,882 |
104 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
(1,953) |
|
処分 |
(605) |
(9,081) |
|
期末残高 |
15,236 |
4,306 |
減価償却累計額 |
期首残高 |
(897) |
(10,338) |
及び減損損失累 |
科目振替等(注)1 |
(9,158) |
262 |
計額 |
減価償却費 |
(133) |
(116) |
|
減損損失 |
(663) |
(150) |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
146 |
|
処分 |
513 |
7,974 |
|
期末残高 |
(10,338) |
(2,222) |
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
帳簿価額 |
4,898 |
2,084 |
公正価値(注)2 |
6,916 |
4,851 |
(注)1.科目振替等は、主として有形固定資産から又は有形固定資産への振替及び為替換算差額です。
2.投資不動産の公正価値は、主として、独立の不動産鑑定士から提示された収益還元法による評価額又は類似資産の市場取引価格等に基づいています。当該公正価値のヒエラルキーは、重要な観察可能でないインプットを含むことからレベル3に分類しています。なお、公正価値のヒエラルキーについては、注記「36.金融商品 (8)公正価値 ②公正価値ヒエラルキー」に記載しています。
(2)投資不動産からの損益
投資不動産からの賃貸料収益及びそれに伴って発生する直接営業費の金額は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
賃貸料収益 |
231 |
177 |
直接営業費 |
112 |
93 |
(注)投資不動産からの賃貸料収益及び直接営業費は、連結純損益計算書において、その他の収益及びその他の費用にそれぞれ計上しています。
16.減損損失
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
重要な減損損失は発生していないため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
その他の費用に減損損失を4,575百万円計上しました。なお、減損損失を計上した資産の主な内容は、次のとおりです。
(単位:百万円)
用途 |
セグメント |
種類及び金額 |
|
壁パネル材の製造設備 |
ウォーターテクノロジー事業 |
建物及び構築物 |
345 |
|
|
機械装置及び運搬具 |
792 |
|
|
建設仮勘定 |
276 |
|
|
その他 |
147 |
|
|
計 |
1,560 |
衛生陶器の製造設備 |
ウォーターテクノロジー事業 |
建物及び構築物 |
437 |
|
|
機械装置及び運搬具 |
713 |
|
|
その他 |
58 |
|
|
計 |
1,208 |
壁パネル材の製造設備については、ASD Holding Corp.の子会社であるDecorative Panels International, Inc.が所有する資産でありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下したことにより同社を解散する決定をしたため、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値により測定しています。なお、処分コスト控除後の公正価値は、売却見込額に基づき算定しています。
衛生陶器の製造設備については、中国国内に所在する資産でありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下したことにより、製造設備の一部の稼働を停止したため、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値により測定しています。なお、処分コスト控除後の公正価値は、鑑定評価額等に基づき算定しています。
公正価値のヒエラルキーは、重要な観察可能でないインプットを含むことからレベル3に分類しています。なお、公正価値のヒエラルキーについては、注記「36.金融商品 (8)公正価値 ②公正価値ヒエラルキー」に記載しています。
17.持分法で会計処理されている投資
個々には重要性のない持分法で会計処理されている関連会社に対する投資の合算情報は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
関連会社に対する投資持分の帳簿価額 |
8,633 |
7,709 |
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
継続事業からの当期利益(損失)に対する当社グループ持分 |
(10) |
(153) |
その他の包括利益に対する当社グループ持分 |
(15) |
(2) |
当期包括利益に対する当社グループ持分 |
(25) |
(155) |
18.法人所得税
(1)法人所得税費用
継続事業に係る法人所得税費用の内訳は、次のとおりです。なお、非継続事業に係る法人所得税費用については、注記「41.非継続事業」に記載のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当期税金費用 |
10,161 |
13,105 |
繰延税金費用 |
|
|
一時差異等の発生と解消 |
5,883 |
(3,471) |
繰延税金資産の回収可能性の評価 |
(13,173) |
6,485 |
合計 |
2,871 |
16,119 |
従前は繰延税金資産を未認識であった税務上の欠損金又は過去の期間の一時差異から生じた便益の額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ831百万円及び291百万円であり、当期税金費用の減額に使用しています。
また、当社グループは、2016年3月期に当社の子会社であったJoyou AGの子会社であるHong Kong Zhongyu Sanitary Technology Ltd.に対する求償債権に関して債務保証関連損失を計上していますが、前連結会計年度において、当該損失の損金算入時期を予測することが可能となったことから、前連結会計年度の連結財政状態計算書に繰延税金資産8,327百万円を計上するとともに、法人所得税費用(利益)を同額計上しています。
(2)実効税率の調整
法定実効税率と平均実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:%) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
法定実効税率 |
30.4 |
30.4 |
永久に損金及び益金に算入されない項目 |
4.4 |
10.7 |
繰延税金資産の回収可能性の評価による影響 |
(29.8) |
146.6 |
海外子会社税率差異 |
4.5 |
47.6 |
持分法による投資損益 |
(0.0) |
(0.7) |
在外子会社等の留保利益 |
4.0 |
5.2 |
その他 |
1.0 |
2.1 |
平均実際負担税率 |
14.5 |
241.9 |
当社グループは、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、30.4%となっています。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されています。
(3)繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の増減は、次のとおりです。なお、当社グループは当連結会計年度より「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金(IAS第12号の改訂)」を適用しており、遡及適用後の金額を表示しています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
|
2022年4月1日 |
純損益を通じて 認識 |
その他の包括 利益において 認識 |
その他 (注)1 |
2023年3月31日 |
繰延税金資産 |
|
|
|
|
|
有形固定資産 |
6,020 |
(2,290) |
- |
- |
3,730 |
貸倒引当金 |
3,310 |
952 |
- |
3 |
4,265 |
未払賞与 |
7,023 |
(1,989) |
- |
36 |
5,070 |
有給休暇債務 |
3,481 |
264 |
- |
3 |
3,748 |
退職給付に係る負債 |
14,598 |
(2,006) |
(1,098) |
501 |
11,995 |
繰越欠損金 |
50,969 |
6,751 |
- |
53 |
57,773 |
リース負債 |
14,054 |
1,230 |
- |
419 |
15,703 |
その他(注)2 |
30,750 |
10,391 |
620 |
543 |
42,304 |
繰延税金資産合計 |
130,205 |
13,303 |
(478) |
1,558 |
144,588 |
繰延税金負債 |
|
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
(8,223) |
- |
40 |
1,876 |
(6,307) |
有形固定資産 |
(7,104) |
(1,253) |
- |
(189) |
(8,546) |
無形資産 |
(71,249) |
(2,842) |
- |
(4,426) |
(78,517) |
在外子会社等の留保利益 |
(2,665) |
(780) |
- |
- |
(3,445) |
使用権資産 |
(13,974) |
(1,152) |
- |
(381) |
(15,507) |
その他 |
(5,550) |
(340) |
- |
5 |
(5,885) |
繰延税金負債合計 |
(108,765) |
(6,367) |
40 |
(3,115) |
(118,207) |
純額 |
21,440 |
6,936 |
(438) |
(1,557) |
26,381 |
(注)1.その他には為替換算差額が含まれています。
2.繰延税金資産のその他の純損益を通じて認識される損益には、2016年3月期に当社の子会社であったJoyou AGの子会社であるHong Kong Zhongyu Sanitary Technology Ltd.に対する求償債権に関する債務保証関連損失について計上した繰延税金資産8,327百万円が含まれています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
|
2023年4月1日 |
純損益を通じて 認識 |
その他の包括 利益において 認識 |
その他 (注)1 |
2024年3月31日 |
繰延税金資産 |
|
|
|
|
|
有形固定資産 |
3,730 |
(173) |
- |
- |
3,557 |
貸倒引当金 |
4,265 |
(2,109) |
- |
36 |
2,192 |
未払賞与 |
5,070 |
1,251 |
- |
11 |
6,332 |
有給休暇債務 |
3,748 |
(158) |
- |
6 |
3,596 |
退職給付に係る負債 |
11,995 |
(1,654) |
(29) |
592 |
10,904 |
繰越欠損金(注)2 |
57,773 |
(7,621) |
- |
321 |
50,473 |
リース負債 |
15,703 |
(1,227) |
- |
803 |
15,279 |
その他 |
42,304 |
6,053 |
(11) |
1,358 |
49,704 |
繰延税金資産合計 |
144,588 |
(5,638) |
(40) |
3,127 |
142,037 |
繰延税金負債 |
|
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
(6,307) |
- |
(3,096) |
305 |
(9,098) |
有形固定資産 |
(8,546) |
1,165 |
- |
(430) |
(7,811) |
無形資産 |
(78,517) |
707 |
- |
(8,885) |
(86,695) |
在外子会社等の留保利益 |
(3,445) |
(345) |
- |
- |
(3,790) |
使用権資産 |
(15,507) |
1,144 |
- |
(754) |
(15,117) |
その他 |
(5,885) |
(4,126) |
- |
53 |
(9,958) |
繰延税金負債合計 |
(118,207) |
(1,455) |
(3,096) |
(9,711) |
(132,469) |
純額 |
26,381 |
(7,093) |
(3,136) |
(6,584) |
9,568 |
(注)1.その他には為替換算差額が含まれています。
2.当社及び一部の子会社の繰延税金資産の一部については使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が生じたため、当該繰延税金資産の一部を減額しています。
繰延税金資産及び繰延税金負債の純額は、連結財政状態計算書の次の項目に含まれています。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
繰延税金資産 |
93,066 |
83,284 |
繰延税金負債 |
66,685 |
73,716 |
純額 |
26,381 |
9,568 |
(4)繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び繰越欠損金等
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び繰越欠損金等は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
将来減算一時差異 |
54,169 |
52,787 |
繰越欠損金等(注) |
87,873 |
128,014 |
合計 |
142,042 |
180,801 |
(注)繰延税金資産を認識していない繰越欠損金等の繰越期限ごとの金額は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
1年目 |
1,526 |
1,350 |
2年目 |
2,046 |
3,705 |
3年目 |
2,719 |
3,239 |
4年目 |
2,530 |
3,080 |
5年超 |
79,052 |
116,640 |
合計 |
87,873 |
128,014 |
(5)繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る将来加算一時差異
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、それぞれ197,027百万円及び178,491百万円です。
(6)繰延税金資産の回収可能性について
繰延税金資産は、将来減算一時差異及び繰越欠損金等について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識しており、課税所得の見積額は、マネジメントが承認した事業計画を基礎としています。
なお、繰延税金資産の多くは、当社が計上しています。繰延税金資産の回収可能性は、5か年分の事業計画を基礎とする将来の課税所得に関する見積りを含めた予測等に基づき判断を行っています。
課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、実際に発生した課税所得の時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(7)第2の柱の法人所得税に係る潜在的な影響
当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、2023年5月23日に公表されたIAS第12号の改訂における認識及び開示に対する例外規定を適用しているため、当該繰延税金資産及び負債についての認識及び開示を行っていません。
日本においては、令和5年度税制改正により、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律3号))が2023年3月28日に成立しています。2024年4月1日以後開始する事業年度より、日本に所在する親会社等の子会社等が所在する国・地域での税負担が最低税率(15%)に至るまで、親会社等に対して追加で上乗せ課税されることになります。これらの法制による当社の連結財務諸表への影響は軽微と想定しています。
19.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
支払手形及び電子記録債務 |
2,503 |
771 |
買掛金 |
202,759 |
146,870 |
未払金 |
67,750 |
55,860 |
未払費用 |
47,376 |
45,266 |
その他 |
- |
33 |
合計 |
320,388 |
248,800 |
(注)営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定される金融負債に分類しています。
20.社債及び借入金
(1) 社債及び借入金の内訳
社債及び借入金の内訳は、次のとおりです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
平均利率 (%) |
返済期限 |
流動負債 |
|
|
|
|
短期借入金 |
92,568 |
123,749 |
2.8 |
- |
1年内返済予定の長期借入金 |
91,469 |
85,144 |
1.1 |
- |
1年内償還予定の社債 |
24,991 |
- |
- |
- |
流動負債合計 |
209,028 |
208,893 |
|
|
非流動負債 |
|
|
|
|
長期借入金 |
250,802 |
311,771 |
1.3 |
2025年~2034年 |
社債 |
94,676 |
94,752 |
- |
- |
非流動負債合計 |
345,478 |
406,523 |
|
|
合計 |
554,506 |
615,416 |
|
|
(注)1.社債及び借入金は、償却原価で測定される金融負債に分類しています。
2.借入金の平均利率については、当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しています。
3.長期借入金の当連結会計年度末日後5年以内における返済予定額は、次のとおりです。
|
|
|
(単位:百万円) |
1年超2年以内 |
2年超3年以内 |
3年超4年以内 |
4年超5年以内 |
54,300 |
72,305 |
46,324 |
59,000 |
4.担保に供している資産は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
土地 |
147 |
- |
資本性金融商品 |
43 |
55 |
合計 |
190 |
55 |
担保付債務は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
買掛金 |
407 |
502 |
1年内返済予定の長期借入金 |
19 |
- |
長期借入金 |
130 |
- |
合計 |
556 |
502 |
(2) 社債の発行条件の要約
社債の発行条件の要約は、次のとおりです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
会社名 |
銘柄 |
発行年月日 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
利率 (%) |
償還期限 |
株式会社LIXIL(注)1 |
第7回無担保社債 |
2013年12月20日 |
10,000 |
- |
0.8 |
2023年12月20日 |
(10,000) |
||||||
|
第10回無担保社債 |
2016年8月31日 |
5,000 |
5,000 |
0.3 |
2026年8月31日 |
|
第11回無担保社債 |
2020年7月16日 |
15,000 |
- |
0.0 |
2023年7月18日 |
(15,000) |
||||||
|
第12回無担保社債 |
2020年7月16日 |
25,000 |
25,000 |
0.2 |
2025年7月16日 |
|
第13回無担保社債 |
2020年7月16日 |
10,000 |
10,000 |
0.4 |
2030年7月16日 |
株式会社LIXIL |
第14回無担保社債 |
2022年8月29日 |
39,800 |
39,800 |
0.5 |
2027年8月27日 |
|
第15回無担保社債 |
2022年8月29日 |
6,300 |
6,300 |
0.6 |
2029年8月29日 |
|
第16回無担保社債 |
2022年8月29日 |
8,900 |
8,900 |
0.7 |
2032年8月27日 |
合計 |
120,000 |
95,000 |
|
|
||
(25,000) |
|
(注)1.当社は、2020年12月1日付で、当社を存続会社とし、当社の連結子会社であった株式会社LIXILを消滅会社とする吸収合併を実行しました。また、存続会社である当社の商号を、2020年12月1日付で「株式会社LIXILグループ」から「株式会社LIXIL」に変更しました。表中の会社名は、当社(旧 株式会社LIXILグループ)です。
2.上記の金額は発行価額を記載しています。
3.( )内の金額は内書きで、1年以内の償還予定額です。
4.当連結会計年度末日後5年以内における償還予定額は、次のとおりです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
1年以内 |
1年超2年以内 |
2年超3年以内 |
3年超4年以内 |
4年超5年以内 |
- |
25,000 |
5,000 |
39,800 |
- |
21.リース取引(借手リース)
当社グループは、主として事務所及びショールーム兼営業所用の建物(建物及び構築物)をリースしています。リース契約の一部については、延長オプション及び解約オプションが付与されています。なお、リースにより課されている制限又は特約はありません。
リースに係る損益の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
使用権資産の減価償却費(注)1 |
|
|
建物及び構築物 |
16,340 |
17,091 |
機械装置及び運搬具 |
3,421 |
3,673 |
工具、器具及び備品 |
511 |
673 |
土地 |
863 |
687 |
合計 |
21,135 |
22,124 |
リース負債に係る金利費用(注)2 |
933 |
1,080 |
認識の免除を選択して会計処理した費用(注)3 |
|
|
短期リース |
3,104 |
2,926 |
少額資産リース |
1,053 |
978 |
変動リース料(注)3、4 |
803 |
411 |
(注)1.減価償却費は、連結純損益計算書における売上原価、販売費及び一般管理費に計上しています。
2.リース負債に係る金利費用は、連結純損益計算書における金融費用に計上しています。
3.認識の免除を選択して会計処理した費用及び変動リース料は、連結純損益計算書における売上原価、販売費及び一般管理費に計上しています。
4.リース負債の測定に含めていない変動リース料に係る費用です。
使用権資産の帳簿価額の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
建物及び構築物 |
47,322 |
44,212 |
機械装置及び運搬具 |
8,002 |
8,218 |
工具、器具及び備品 |
2,945 |
3,622 |
土地 |
4,833 |
4,567 |
合計 |
63,102 |
60,619 |
借手リースに関するその他の内容は、次のとおりです。なお、リース負債に係る満期分析は、注記「36.金融商品 (5)流動性リスク管理」に記載しています。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
使用権資産の増加額 |
22,907 |
10,486 |
リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額 |
26,429 |
27,338 |
連結会計年度末において契約を締結しているものの、まだ開始していないリースにより潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフロー |
3,382 |
1,420 |
22.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
預り保証金 |
26,570 |
27,324 |
その他 |
5,211 |
4,993 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
デリバティブ |
777 |
386 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
デリバティブ |
576 |
559 |
合計 |
33,134 |
33,262 |
|
|
|
流動負債 |
4,860 |
4,334 |
非流動負債 |
28,274 |
28,928 |
23.引当金
(1)増減表
引当金の増減は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
|
資産除去債務 |
その他 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
6,719 |
1,965 |
8,684 |
期中増加 |
767 |
637 |
1,404 |
割引計算の期間利息費用 |
24 |
- |
24 |
目的使用による減少 |
(162) |
(535) |
(697) |
戻入による減少 |
- |
(250) |
(250) |
その他 |
6 |
4 |
10 |
2023年3月31日残高 |
7,354 |
1,821 |
9,175 |
|
|
|
|
流動負債 |
73 |
1,821 |
1,894 |
非流動負債 |
7,281 |
- |
7,281 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
|
資産除去債務 |
その他 |
合計 |
2023年4月1日残高 |
7,354 |
1,821 |
9,175 |
期中増加 |
174 |
4,532 |
4,706 |
割引計算の期間利息費用 |
23 |
- |
23 |
目的使用による減少 |
(364) |
(3,383) |
(3,747) |
戻入による減少 |
- |
(629) |
(629) |
その他 |
(544) |
153 |
(391) |
2024年3月31日残高 |
6,643 |
2,494 |
9,137 |
|
|
|
|
流動負債 |
65 |
2,494 |
2,559 |
非流動負債 |
6,578 |
- |
6,578 |
(2)主な内容
当社グループでは、工場又は営業所等の一部について、土地又は建物所有者との間で不動産賃貸借契約を締結しており、賃借期間終了時における原状回復義務を有しているため、主としてこれらの契約上の義務に関して、過去の実績に基づき、将来支払うと見込まれる金額を資産除去債務として計上しています。これらの費用は主に連結会計年度末日から1年以上経過した後に支払われることが見込まれていますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
その他は、工場再編損失引当金や、構造改革のための引当金等です。工場再編損失引当金は、当社グループの工場再編に係る損失に備えるため、また、構造改革のための引当金は、海外事業における構造改革の実行に係る損失に備えるため、その合理的な見積額を計上しています。
24.従業員給付
当社グループは、確定給付制度として、積立型・非積立型の退職年金制度及び退職一時金制度を採用しています。積立型の退職年金制度としては、主に確定給付企業年金法に基づく企業年金基金制度があります。退職時に一時金を給付する退職一時金制度については、当社及び一部の連結子会社が採用しています。これらの制度の給付額は国債等の市場の利回りに応じて給付額が変動するキャッシュバランスプラン、あるいは従業員の勤続年数や給与水準等に基づき算定されています。さらに、当社及び一部の連結子会社においては確定拠出年金法に基づく企業型確定拠出年金制度も採用しています。なお、確定給付企業年金法に基づく企業年金基金制度において、当社及び一部の国内子会社の2023年4月1日以降の積立分(将来分)を確定拠出年金制度へ移行しています。
(1)確定給付制度
積立型の退職年金制度の主たる制度主体である企業年金基金については、確定給付企業年金法等に基づき当該企業年金基金への掛金の拠出等の義務が課されています。基金の理事に対しては、法令、法令に基づき行われる厚生労働大臣の処分、基金の規約、及び代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実に積立金の管理及び運用に関する業務を遂行する忠実義務等の責任が課されています。加えて、理事に対しては第三者の利益を図ることを目的とした資産管理契約の締結の禁止が規定されるとともに、利益相反行為の禁止等の行為準則が明確化されています。
また、当社及び一部の連結子会社が採用している退職一時金制度については、直接受給者への支給義務を負っています。積立に関する法的要請はありませんが、任意に退職給付信託に積立した制度資産が存在します。
① 確定給付制度に係る負債及び資産の状況
連結財政状態計算書に含まれている退職給付に係る負債(資産)の純額は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
確定給付制度債務の現在価値 |
159,072 |
165,289 |
制度資産の公正価値 |
(110,395) |
(118,178) |
小計 |
48,677 |
47,111 |
資産上限額の影響 |
19,888 |
29,834 |
退職給付に係る負債(資産)の純額 |
68,565 |
76,945 |
連結財政状態計算書上の金額 |
|
|
退職給付に係る負債 |
70,102 |
78,950 |
退職給付に係る資産 |
(1,537) |
(2,005) |
(注)退職給付に係る資産は、連結財政状態計算書におけるその他の非流動資産に含まれています。
② 確定給付制度債務の現在価値の増減
確定給付制度債務の現在価値の増減は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
確定給付制度債務の期首残高 |
172,153 |
159,072 |
当期勤務費用 |
5,799 |
2,385 |
過去勤務費用 |
(161) |
(53) |
利息費用 |
2,280 |
3,758 |
再測定 |
|
|
人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 |
(139) |
(7) |
財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 |
(19,823) |
(47) |
その他 |
2,909 |
(139) |
給付支払額 |
(8,209) |
(8,035) |
為替変動による影響 |
5,252 |
8,591 |
その他 |
(989) |
(236) |
確定給付制度債務の期末残高 |
159,072 |
165,289 |
③ 制度資産の公正価値の増減
制度資産の公正価値の増減は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
制度資産の公正価値の期首残高 |
113,230 |
110,395 |
利息収益 |
1,145 |
1,648 |
再測定 |
|
|
制度資産に係る収益 (利息収益に含まれる金額を除く) |
(3,084) |
8,870 |
その他 |
- |
36 |
事業主による拠出 |
3,310 |
912 |
給付支払額 |
(5,166) |
(5,196) |
為替変動による影響 |
976 |
1,423 |
その他 |
(16) |
90 |
制度資産の公正価値の期末残高 |
110,395 |
118,178 |
④ 資産上限額の影響の増減
資産上限額の影響の増減は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
資産上限額の影響の期首残高 |
11,745 |
19,888 |
利息収益の制限 |
136 |
293 |
再測定 |
|
|
資産上限額の影響額の変動 (利息収益の制限に含まれる金額を除く) |
7,887 |
9,456 |
為替変動による影響 |
120 |
197 |
資産上限額の影響の期末残高 |
19,888 |
29,834 |
⑤ 確定給付費用の内訳
確定給付費用の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
勤務費用 |
|
|
当期勤務費用 |
5,799 |
2,385 |
過去勤務費用及び清算損(益) |
(161) |
(53) |
純利息費用 |
1,271 |
2,403 |
その他 |
114 |
(49) |
純損益に認識された確定給付費用の合計 |
7,023 |
4,686 |
退職給付に係る負債(資産)の純額の再測定 |
|
|
制度資産に係る収益 (利息収益に含まれる金額を除く) |
3,084 |
(8,870) |
人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 |
(139) |
(7) |
財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 |
(19,823) |
(47) |
退職給付に係る資産の制限による調整 |
7,887 |
9,456 |
その他 |
2,909 |
(175) |
その他の包括利益に認識された確定給付費用の合計 |
(6,082) |
357 |
合計 |
941 |
5,043 |
⑥ 制度資産の公正価値の内訳
確定給付制度の制度資産の項目ごとの公正価値は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
制度資産の項目 |
活発な市場における 公表市場価格があるもの |
活発な市場における 公表市場価格がないもの |
合計 |
現金及び現金同等物 |
11,657 |
- |
11,657 |
国内株式 |
8,569 |
- |
8,569 |
外国株式 |
20,446 |
- |
20,446 |
国内債券 |
0 |
2,340 |
2,340 |
外国債券 |
3,153 |
11,461 |
14,614 |
合同運用信託(注)1 |
16,569 |
3 |
16,572 |
生命保険一般勘定(注)2 |
- |
14,404 |
14,404 |
オルタナティブ(注)3 |
- |
21,793 |
21,793 |
合計 |
60,394 |
50,001 |
110,395 |
当連結会計年度(2024年3月31日)
(単位:百万円)
制度資産の項目 |
活発な市場における 公表市場価格があるもの |
活発な市場における 公表市場価格がないもの |
合計 |
現金及び現金同等物 |
10,465 |
- |
10,465 |
国内株式 |
5,554 |
- |
5,554 |
外国株式 |
25,287 |
- |
25,287 |
国内債券 |
0 |
7,857 |
7,857 |
外国債券 |
3,663 |
12,615 |
16,278 |
合同運用信託(注)1 |
10,516 |
- |
10,516 |
生命保険一般勘定(注)2 |
- |
14,063 |
14,063 |
オルタナティブ(注)3 |
348 |
27,810 |
28,158 |
合計 |
55,833 |
62,345 |
118,178 |
(注)1.合同運用信託には、バランスファンド等が含まれています。
2.生命保険一般勘定は、生命保険会社により一定の予定利率と元本が保証されています。
3.オルタナティブには、ヘッジファンド等が含まれています。
⑦ 数理計算上の仮定
確定給付制度債務の現在価値の評価にあたり使用された主要な数理計算上の仮定は、次のとおりです。
項目 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
割引率(%) |
2.4 |
2.6 |
死亡率は、企業年金で用いられる標準死亡率表に将来の死亡率の予想される変動を織込んだ見積りとしています。
⑧ 数理計算上の仮定の感応度分析
他の数理計算上の仮定はすべて一定とした上で、前連結会計年度末及び当連結会計年度末で生じるそれぞれの重要な数理計算上の仮定の変化に応じて算定した確定給付制度債務の増減額は、次のとおりです。なお、実際には他の数理計算上の仮定が相互に関連して変化するため、この感応度分析の結果が確定給付制度債務の変化を必ずしも正確に表すものとは限りません。
|
|
(単位:百万円) |
項目 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
割引率が0.5%上昇 |
(9,674) |
(9,147) |
割引率が0.5%低下 |
10,799 |
10,122 |
(注)確定給付制度債務の減少は( )で表示しています。
⑨ 将来キャッシュ・フローに与える影響
(i)制度資産の積立方針、及び翌連結会計年度における制度資産への予想拠出額
当社グループの主たる制度主体である企業年金基金では、資産運用において将来にわたり年金及び一時金の給付を確実に行うため許容されるリスクの範囲内で必要な収益を長期的に確保することを目的としています。そのための運用方針は、各資産のリスク・リターンの特性を分析し、各資産間の相関を考慮した上で分散投資を図ることを基本としています。具体的には、株式や債券等の各種資産を効率的に組み合わせた政策アセットミックスを策定し、それに沿って運用受託機関を選定し投資を実行しています。
また、これらの制度資産の運用方針の決定、運用受託機関の選任・評価等の検討に際しては、当該企業年金基金の理事や当社の役員が委員を務める資産運用委員会に諮ることとなっています。
なお、上記を含む具体的な運用方針は、当該企業年金基金が定める「年金資産運用に関する基本方針書」に沿っています。
当該企業年金基金における年金積立は、確定給付企業年金法の規定に従い、将来にわたり財政の均衡を保つことができるよう、5年ごとに連結会計年度末日を基準日として掛金の額の再計算を行うことが規約において規定されています。再計算では、掛金に係る基礎率(予定利率、予定死亡率、予定脱退率、予定昇給指数、予定新規加入年齢等)を見直し、掛金の妥当性を再検証しています。
翌連結会計年度においては、1,471百万円を掛金として制度資産へ拠出する予定です。
(ⅱ)確定給付制度債務に係る満期分析
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションはそれぞれ13.3年及び12.2年です。
(2)確定拠出制度
確定拠出制度につきましては、前連結会計年度及び当連結会計年度における連結純損益計算書において、それぞれ7,298百万円及び11,107百万円を費用として認識しています。
(3)従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結純損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費、その他の費用に含まれる従業員給付費用の合計額は、それぞれ310,411百万円及び338,388百万円です。
(注)前連結会計年度及び当連結会計年度の上記の金額には、「キャリアオプション制度」に関連する費用の計上額が含まれています。なお、「キャリアオプション制度」の内容については、注記「29.販売費及び一般管理費」に記載のとおりです。
25.その他の負債
その他の負債の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
未払賞与 |
19,694 |
23,600 |
未払消費税等 |
5,210 |
8,592 |
有給休暇債務 |
14,946 |
14,834 |
現金決済型の株式報酬費用 |
1,917 |
1,681 |
その他 |
48,503 |
54,057 |
合計 |
90,270 |
102,764 |
|
|
|
流動負債 |
79,680 |
92,102 |
非流動負債 |
10,590 |
10,662 |
26.資本
(1)発行済株式総数
|
|
(単位:株) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
株式の種類 |
無額面普通株式 |
無額面普通株式 |
授権株式数 |
1,300,000,000 |
1,300,000,000 |
発行済株式数 |
|
|
期首 |
313,319,159 |
287,109,659 |
期中増加 |
- |
102,131 |
期中減少 |
(26,209,500) |
- |
期末 |
287,109,659 |
287,211,790 |
(2)資本金及び資本剰余金
資本剰余金は、資本取引から発生した金額のうち資本金に含まれない金額により構成されています。
日本の会社法では、株式の発行に対しての払込又は給付の2分の1以上を資本金に、残りを資本剰余金(資本準備金)に組み入れることが規定されています。
(3)自己株式
|
|
(単位:株) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
自己株式数 |
|
|
期首 |
22,580,170 |
51,992 |
期中増加 |
3,937,562 |
8,156 |
期中減少 |
(26,465,740) |
(825) |
期末 |
51,992 |
59,323 |
(注)自己株式の取得及び自己株式の消却について
当社は、2022年4月28日開催の取締役会における決議に基づき、会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得を行い、次のとおり完了しました。また、当社は、2022年8月31日に自己株式26,209,500株の消却を行いました。
自己株式の取得状況
① 取得対象株式の種類 |
当社普通株式 |
② 取得した株式の総数 |
3,929,500株 |
③ 株式の取得価額の総額 |
10,000百万円 |
④ 取得期間 |
2022年5月2日~2022年7月29日 |
⑤ 取得の方法 |
東京証券取引所における市場買付 |
自己株式の消却に係る事項
① 消却した株式の種類 |
当社普通株式 |
② 消却した株式の総数 |
26,209,500株 |
③ 消却日 |
2022年8月31日 |
(4)利益剰余金
利益剰余金は、利益準備金及び未処分の留保利益から構成されています。
日本の会社法では、利益剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社の配当額は当該規制に遵守して決定しています。
27.配当金
配当金の支払額の内訳は、次のとおりです。
決議 |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
基準日 |
効力発生日 |
2022年5月23日 取締役会 |
普通株式 |
13,083 |
45 |
2022年3月31日 |
2022年6月6日 |
2022年10月31日 取締役会 |
普通株式 |
12,918 |
45 |
2022年9月30日 |
2022年11月25日 |
2023年5月22日 取締役会 |
普通株式 |
12,918 |
45 |
2023年3月31日 |
2023年6月6日 |
2023年10月31日 取締役会 |
普通株式 |
12,922 |
45 |
2023年9月30日 |
2023年11月30日 |
配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは、次のとおりです。
決議 |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
基準日 |
効力発生日 |
2024年5月20日 取締役会 |
普通株式 |
12,922 |
45 |
2024年3月31日 |
2024年6月4日 |
28.売上収益
(1) 分解した売上収益とセグメント収益の関連は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
報告セグメント |
連結 |
|
|
ウォーター テクノロジー事業 |
ハウジング テクノロジー事業 |
|
日本 |
409,780 |
559,421 |
969,201 |
アジア |
144,984 |
30,985 |
175,969 |
欧州 |
152,299 |
97 |
152,396 |
北米 |
182,689 |
191 |
182,880 |
その他 |
14,774 |
767 |
15,541 |
合計 |
904,526 |
591,461 |
1,495,987 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
報告セグメント |
連結 |
|
|
ウォーター テクノロジー事業 |
ハウジング テクノロジー事業 |
|
日本 |
411,754 |
563,473 |
975,227 |
アジア |
138,065 |
26,699 |
164,764 |
欧州 |
145,982 |
96 |
146,078 |
北米 |
184,964 |
311 |
185,275 |
その他 |
11,792 |
88 |
11,880 |
合計 |
892,557 |
590,667 |
1,483,224 |
(注)1.グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
2.売上収益は顧客の所在地を基礎として、国又は地域に分類しています。
3.アジア、欧州及び北米の区分に属する主な国又は地域は、次のとおりです。
・アジア:中国、タイ、ベトナム、インド
・欧 州:ドイツ、フランス、オランダ
・北 米:アメリカ、カナダ、メキシコ
4.従来、「ハウジングテクノロジー事業」に分類していた一部の海外子会社の商流を変更したことに伴い、事業の管理体系を見直した結果、当連結会計年度より、同社の報告セグメントを「ウォーターテクノロジー事業」と「ハウジングテクノロジー事業」に分けて表示しています。なお、従前の方法により集計した場合と比較して、当連結会計年度の「ウォーターテクノロジー事業」の売上収益は、「アジア」が5,145百万円、「その他」が605百万円増加し、「ハウジングテクノロジー事業」の売上収益は、それぞれ同額減少しています。
(2) 契約残高
(単位:百万円)
|
前連結会計年度期首 (2022年4月1日) |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
契約資産 |
19,408 |
19,218 |
16,816 |
契約負債 |
9,377 |
8,962 |
8,982 |
前連結会計年度及び当連結会計年度における契約資産残高の重大な変動はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度における契約負債残高の重大な変動はありません。また、前連結会計年度に認識した収益のうち、前連結会計年度の期首において契約負債残高に含まれていた金額は6,279百万円であり、当連結会計年度に認識した収益のうち、当連結会計年度の期首において契約負債残高に含まれていた金額は7,451百万円です。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益に重要な金額はありません。
(3) 残存履行義務に配分した取引価格
前連結会計年度(2023年3月31日)
連結会計年度末における残存履行義務に配分した取引価格の総額は87,981百万円であり、当社グループは工事が完成するにつれてこの収益を認識しています。これは今後1か月から48か月にわたり発生すると見込まれます。ただし、当初予想期間が1年未満の取引については、実務上の便法を適用しているため、上記金額に含めていません。また、顧客から受け取る対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
当連結会計年度(2024年3月31日)
連結会計年度末における残存履行義務に配分した取引価格の総額は91,198百万円であり、当社グループは工事が完成するにつれてこの収益を認識しています。これは今後1か月から72か月にわたり発生すると見込まれます。ただし、当初予想期間が1年未満の取引については、実務上の便法を適用しているため、上記金額に含めていません。また、顧客から受け取る対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
29.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
販売運賃 |
|
|
委託手数料 |
|
|
広告宣伝費 |
|
|
従業員給与手当 |
|
|
減価償却費及び償却費 |
|
|
賃借料 |
|
|
その他(注) |
|
|
合計 |
|
|
(注)「キャリアオプション制度」に関連する費用の計上について
当社グループでは、あらゆる世代の従業員のキャリア計画と育成を支援する人事制度の拡充を進めています。その一環として、キャリアオプションの対象となる国内のグループ会社において一定の年齢及び勤続年数に達した正社員が、自身のライフプランまで含めたキャリアを総合的に考え、定年を待たずに当社グループ外へのキャリア転進を選択することができる「キャリアオプション制度」を導入しています。
「キャリアオプション制度」に関連する費用である特別退職金及び再就職支援金について、連結純損益計算書の売上原価及び、販売費及び一般管理費に、それぞれ次の金額を計上しています。
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|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
売上原価 |
721 |
667 |
販売費及び一般管理費 |
1,677 |
1,728 |
合計 |
2,398 |
2,395 |
30.その他の収益及びその他の費用
(1)その他の収益
その他の収益の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
有形固定資産処分益 |
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投資不動産処分益 |
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売却目的で保有していた資産の処分益(注)1 |
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売却目的で保有していた処分グループの処分益 (注)2 |
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その他 |
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合計 |
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(注)1.前連結会計年度の売却目的で保有していた資産の処分益は、在外子会社の生産拠点について現地政府の要請により移転を行ったことに伴い、土地等の資産を売却したことにより計上したものです。
2.当連結会計年度の売却目的で保有していた処分グループの処分益、及び連結キャッシュ・フロー計算書の子会社の売却による収入は、ハウジングテクノロジー事業セグメントの連結子会社であったソニテック株式会社(以下「ソニテック社」)の全株式を日本みらいキャピタル株式会社(以下「日本みらいキャピタル社」)が投資に関するサポート業務を提供するNMC四号投資事業有限責任組合が全額を出資する特別目的会社であるSKYホールディングス株式会社に譲渡したことに伴い計上したものです。なお、当該譲渡は2023年12月1日に実行しました。
当社は、これまで事業の効率化や財務体質の強化に向けて、事業ポートフォリオの最適化を図り、基幹事業への注力を進めてきました。今回の決定は当社がこれまで推進してきた取り組みの一環です。
譲渡対象であるソニテック社では、多種多様な建築副資材をご要望に合わせて図面から積算し、建築工程ごとに供給する業務・物流システムを構築しサービスを提供しています。これによって、大手のビルダーやハウスメーカーなど大口のお客さまから、個人経営の工務店などの小口のお客さままで、それぞれの状況に合わせたワンストップのサービスを提供し、お客さまの生産性向上に貢献しています。
今回譲渡先となる日本みらいキャピタル社は投資先企業における経営上の課題解決や成長戦略策定とその実行支援の取り組みに高いノウハウを有しています。日本みらいキャピタル社がソニテック社の新たな株主となることにより、ソニテック社の今後の事業成長・発展を支援し、お客さまにとってより付加価値の高いサービスを展開していくことが可能になると考え、ソニテック社の企業価値向上に資する最適なパートナーと判断し、今回の決定に至りました。
(2)その他の費用
その他の費用の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
有形固定資産処分損 |
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減損損失(注)1 |
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構造改革費用(注)2 |
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売却目的で保有する処分グループを売却コスト 控除後の公正価値で測定したことにより認識 した損失(注)3 |
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|
その他 |
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合計 |
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(注)1.Decorative Panels International, Inc.の解散決定に伴う損失について
当社は、当社の連結子会社であるASD Holding Corp.(以下「ASD社」)が保有するDecorative Panels International, Inc.(以下「DPI社」)を解散することを決定しました。
当社グループは、起業家精神にあふれた組織を構築し、持続的な競争力と成長の実現を通じて、世界中の人びとのより豊かで快適な暮らしの実現に貢献することを目指しています。これを達成するため、当社グループでは、ガバナンスの強化、生産性と効率性の向上を図るため基幹事業への専念と事業間シナジーの推進、将来成長と財務体質の強化を図るための事業ポートフォリオの最適化など、事業運営における様々な変革を進めています。
DPI社は、壁パネル材の製造・販売を担っており、当社が2013年にASD社の株式を取得した際に傘下の連結子会社として、当社米国事業とのシナジー効果の創出に努めて参りました。しかしながら、昨今の経済状況と厳しい事業環境の下で、これに対処するため、再生に向けて必要な様々な施策を講じて参りましたが、今般、それらの取り組みを行ってなお、同社の事業再生は困難であると判断するに至りました。そのため、当社としては、あらゆる選択肢を検討した結果として、事業の簡素化と組織の統合を進め、一層の生産性と効率性の向上を図るため、同社を解散することを決定しました。
当該決定に伴い、当連結会計年度において、棚卸資産の評価損を売上原価に583百万円、また、減損損失をその他の費用に1,560百万円計上しました。
なお、減損損失の概要は注記「16.減損損失」に記載のとおりです。
2.海外事業において、当連結会計年度に構造改革を推進し、人員配置の最適化、サプライチェーンの再構築、事業ポートフォリオの最適化等を図りました。構造改革費用は、これらの取組みの実行に伴い発生した費用です。
3.当連結会計年度の売却目的で保有する処分グループを売却コスト控除後の公正価値で測定したことにより認識した損失、及び連結キャッシュ・フロー計算書の吸収分割による収入は、ハウジングテクノロジー事業セグメントの連結子会社である株式会社LIXILリアルティ(以下「LIXILリアルティ社」)の資産流動化事業(不動産買取再販事業)を、トーセイ株式会社(以下「トーセイ社」)の子会社であるトーセイ・アール株式会社を承継会社とする吸収分割を通じて譲渡することを決定したことに伴い計上したものです。なお、当該譲渡は、2023年9月1日に実行しました。
当社は、これまで事業の効率化や財務体質の強化に向けて、事業ポートフォリオの最適化を図り、基幹事業への注力を進めてきました。今回の決定は、当社がこれまで推進してきた取り組みの一環です。譲渡対象であるLIXILリアルティ社の資産流動化事業では、収益不動産の売買や運用を行っており、多くの不動産資産を保有しているため、同分野における豊富な実績とノウハウを有するトーセイ社に事業を運営いただくことが、当事業のさらなる成長へと繋がると判断し今回の決定に至りました。
なお、売却目的で保有する処分グループを売却コスト控除後の公正価値で測定したことにより認識した損失の計上にあたって使用した公正価値は、譲渡価格を基に算出しています。
31.金融収益及び金融費用
(1)金融収益
金融収益の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
受取利息 |
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|
償却原価で測定する金融資産 |
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|
受取配当金 |
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その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
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デリバティブ評価益(注)1 |
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為替差益(注)2 |
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|
その他 |
|
|
合計 |
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(2)金融費用
金融費用の内訳は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
支払利息 |
|
|
償却原価で測定する金融負債(注)2 |
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|
デリバティブ評価損(注)1 |
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|
為替差損(注)2 |
|
|
その他 |
|
|
合計 |
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(注)1.デリバティブ評価損益は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債に係るものです。
2.当社は一部の借入金に係る金利スワップ契約について、ヘッジ会計を適用しています。この評価差額について、資本から純損益に振り替えられた金額は、為替差損益及び支払利息に含めています。
32.その他の包括利益
その他の包括利益に含まれている、各包括利益項目別の当期発生額及び純損益への組替調整額、並びに税効果の影響は、次のとおりです。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の純変動(注)1 |
|
|
当期発生額 |
197 |
9,852 |
税効果調整前 |
197 |
9,852 |
税効果額 |
40 |
(3,096) |
その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の純変動 |
237 |
6,756 |
確定給付制度の再測定(注)2 |
|
|
当期発生額 |
6,082 |
(357) |
税効果調整前 |
6,082 |
(357) |
税効果額 |
(1,098) |
(29) |
確定給付制度の再測定 |
4,984 |
(386) |
在外営業活動体の換算差額(注)3 |
|
|
当期発生額 |
28,298 |
50,512 |
組替調整額 |
(92) |
142 |
税効果調整前 |
28,206 |
50,654 |
税効果額 |
- |
- |
在外営業活動体の換算差額 |
28,206 |
50,654 |
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分(注)4 |
|
|
当期発生額 |
(772) |
197 |
組替調整額(注)5 |
205 |
197 |
資産の取得原価調整額 |
(1,398) |
(462) |
税効果調整前 |
(1,965) |
(68) |
税効果額 |
620 |
(11) |
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 |
(1,345) |
(79) |
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
|
|
当期発生額 |
(15) |
(2) |
組替調整額 |
- |
- |
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
(15) |
(2) |
その他の包括利益 |
32,067 |
56,943 |
(注)1.その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の純変動は、決算期末日におけるその他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の変動額です。
2.確定給付制度の再測定は、期首における数理計算上の仮定と実際の結果との差額、数理計算上の仮定の変更による影響額、純利息費用を除く制度資産に係る収益額及び純利息費用を除く資産上限額の影響の変動額です。
3.在外営業活動体の換算差額は、連結財務諸表に含まれる在外営業活動体の財務諸表を表示通貨に換算する際に生じた換算差額です。
4.キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定したデリバティブに係る公正価値の変動のうち有効と認められる部分です。
5.資本から純損益に振り替えられた、ヘッジ手段の公正価値の変動から生じた損失(利得)は、連結純損益計算書上、主として金融費用に含まれています。
33.1株当たり利益(親会社の所有者に帰属)
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
親会社の所有者に帰属する継続事業からの当期利益(損失) |
16,864 |
百万円 |
(8,749) |
百万円 |
親会社の所有者に帰属する非継続事業からの当期損失 |
(873) |
百万円 |
(5,159) |
百万円 |
親会社の所有者に帰属する当期利益(損失) |
15,991 |
百万円 |
(13,908) |
百万円 |
希薄化に伴う継続事業に係る当期利益調整額 |
- |
百万円 |
- |
百万円 |
希薄化に伴う非継続事業に係る当期利益調整額 |
- |
百万円 |
- |
百万円 |
希薄化後当期利益(損失) |
15,991 |
百万円 |
(13,908) |
百万円 |
発行済普通株式の加重平均株式数 |
287,910,363 |
株 |
287,140,640 |
株 |
希薄化に伴う普通株式増加数(注) |
|
|
|
|
ストック・オプションによる増加 |
1,913 |
株 |
- |
株 |
希薄化後の普通株式の加重平均株式数 |
287,912,276 |
株 |
287,140,640 |
株 |
基本的1株当たり当期利益(損失) |
|
|
|
|
継続事業 |
58.57 |
円 |
(30.46) |
円 |
非継続事業 |
(3.03) |
円 |
(17.97) |
円 |
合計 |
55.54 |
円 |
(48.43) |
円 |
|
|
|
|
|
希薄化後1株当たり当期利益(損失) |
|
|
|
|
継続事業 |
58.57 |
円 |
(30.46) |
円 |
非継続事業 |
(3.03) |
円 |
(17.97) |
円 |
合計 |
55.54 |
円 |
(48.43) |
円 |
希薄化効果を有しないために 希薄化後1株当たり当期利益(損失)の 算定に含めなかった潜在株式の概要
|
- |
- |
(注)当連結会計年度末時点において、潜在株式は存在していません。
34.キャッシュ・フロー情報
(1)財務活動から生じた負債の変動
財務活動から生じた負債の変動は、次のとおりです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
短期借入金 (注)1 |
長期借入金 (注)2 |
社債 (注)3 |
リース負債 |
合計 |
2022年4月1日残高 |
89,563 |
315,138 |
64,838 |
55,164 |
524,703 |
キャッシュ・フローを伴う変動 |
(1,488) |
23,489 |
54,747 |
(21,005) |
55,743 |
キャッシュ・フローを伴わない変動 |
|
|
|
|
|
支配の獲得又は喪失に伴う変動 |
- |
- |
- |
191 |
191 |
為替変動による換算影響 |
4,154 |
3,628 |
- |
1,363 |
9,145 |
新規リース契約 |
- |
- |
- |
22,907 |
22,907 |
その他 |
339 |
16 |
82 |
5,274 |
5,711 |
2023年3月31日残高 |
92,568 |
342,271 |
119,667 |
63,894 |
618,400 |
キャッシュ・フローを伴う変動 |
22,443 |
46,871 |
(25,000) |
(22,128) |
22,186 |
キャッシュ・フローを伴わない変動 |
|
|
|
|
|
為替変動による換算影響 |
8,731 |
7,047 |
- |
3,213 |
18,991 |
新規リース契約 |
- |
- |
- |
10,486 |
10,486 |
その他 |
7 |
726 |
85 |
6,311 |
7,129 |
2024年3月31日残高 |
123,749 |
396,915 |
94,752 |
61,776 |
677,192 |
(注)1.コマーシャル・ペーパーの金額を含んでいます。
2.1年内返済予定の金額を含んでいます。
3.1年内償還予定の金額を含んでいます。
(2)重要な非資金取引
重要な非資金取引(現金及び現金同等物の使用を必要としない投資及び財務取引)は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
リースにより取得した使用権資産 |
22,907 |
10,486 |
(3)株式の譲渡により連結子会社でなくなった会社等の資産及び負債の主な内訳並びに受取対価等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
株式の譲渡により連結子会社でなくなったソニテック株式会社及び吸収分割を通じて譲渡した株式会社LIXILリアルティの資産流動化事業(不動産買取再販事業)に関する、支配喪失時の資産及び負債の主な内訳並びに受取対価等の合計額は、次のとおりです。
|
(単位:百万円) |
流動資産 |
13,618 |
非流動資産 |
983 |
流動負債 |
(2,640) |
非流動負債 |
(215) |
受取対価の合計 |
13,924 |
支配喪失時の資産のうち現金及び現金同等物 |
(1,937) |
子会社の売却による収入及び吸収分割による収入の合計 |
11,987 |
(4)株式の取得により連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳並びに支払対価等
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
株式の取得により新たに当社の連結子会社となったBASCO MANUFACTURING COMPANY及び同社子会社の支配獲得時の資産及び負債の主な内訳並びに支払対価等は、次のとおりです。
|
(単位:百万円) |
流動資産 |
3,878 |
非流動資産 |
14,456 |
流動負債 |
(1,322) |
非流動負債 |
(1,025) |
支払対価の合計 |
15,828 |
支配獲得時の資産のうち現金及び現金同等物 |
(655) |
子会社の取得による支出 |
15,173 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
35.株式に基づく報酬
当社及び一部の連結子会社は、当社グループの取締役、執行役及び従業員に対して、持分決済型の株式報酬制度及び現金決済型の株式報酬制度を採用しています。
(1)持分決済型の株式報酬制度
① ストック・オプション制度
当社は、執行役(取締役を兼務する執行役を含む。)に対して、当社株式を購入する権利としてストック・オプションを付与しています。
当該オプションは、当社の取締役会決議で承認された対象者に対して付与されています。行使期間は割当契約に定められた期間であり、その期間内に行使されない場合は、当該オプションは失効します。また、付与日以降、対象者が当社グループを退職する場合には、退職後の一定期間の権利行使が妨げられないとき(会社都合による退職等)を除き、当該オプションは失効します。
当社のストック・オプション制度の概要は、次のとおりです。
|
第9回 |
付与日 |
2016年10月7日 |
付与数(株) |
300,000 |
行使期限 |
2023年10月7日 |
行使価格(円) |
2,253 |
付与日の公正価値(円) |
433 |
ストック・オプションの行使可能株式総数及び平均行使価格は、次のとおりです。
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
株数 (株) |
加重平均行使価格 (円) |
株数 (株) |
加重平均行使価格 (円) |
|
期首未行使残高 |
294,700 |
2,253 |
39,400 |
2,253 |
満期消滅 |
- |
- |
(39,400) |
2,253 |
期中行使 |
(255,300) |
2,253 |
- |
- |
期末未行使残高 |
39,400 |
2,253 |
- |
- |
期末行使可能残高 |
39,400 |
2,253 |
- |
- |
前連結会計年度末における未行使のストック・オプションの行使価格は2,253円であり、残存契約年数は0.5年です。
② 譲渡制限付株式報酬制度
(ⅰ)2018年7月17日に割り当てた譲渡制限付株式
当該制度は、当社の取締役及び執行役並びに当社の連結子会社であった株式会社LIXIL(2020年12月1日付で当社を存続会社とする吸収合併により消滅。)の取締役に対して支給される金銭報酬債権を現物出資財産として給付させることにより、当社の普通株式を発行し、これを保有させるものです。
当社は、割当対象者との間で譲渡制限付株式割当契約を締結し、割当対象者は、当該割当契約によって交付された株式を当該割当契約に定める一定の期間(以下「譲渡制限期間」)中は、第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為をすることができないものです(以下「譲渡制限」)。譲渡制限は、割当対象者が一定期間継続して、当社の取締役及び執行役並びに当社の完全子会社の取締役のいずれかの地位にあったことを条件として、譲渡制限期間が満了した時点で割当対象者が保有する株式の全部について解除されます。他方で、譲渡制限期間が満了した時点において、譲渡制限が解除されていない株式については、当社が無償で取得することとなります。
2018年7月17日に割り当てた譲渡制限付株式の主な内容は、次のとおりです。
譲渡制限付株式の割当数 |
264,904株 (譲渡制限が解除されていない株式の数及びその保有人数は、前連結会計年度末時点及び当連結会計年度末時点において、それぞれ84,848株及び6名です。) |
譲渡制限期間(注) |
譲渡制限付株式の割当数のうち、 132,452株は割当日から2021年7月16日まで、 132,452株は割当日から2048年7月16日まで |
割当日における公正価値 |
1株につき2,237円 |
公正価値測定の算定方法 |
取締役会決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値を基礎として算定 |
(注)割当対象者が、当社の取締役及び執行役並びに当社の完全子会社の取締役のいずれの地位からも任期満了若しくは定年その他当社の取締役会が正当と認める理由により退任若しくは退職した場合、又は死亡により退任若しくは退職した場合、当該退任若しくは退職の直後の時点で譲渡制限が解除されます。
(ⅱ)2023年5月16日に割り当てた譲渡制限付株式
当該制度は、当社の執行役(取締役を兼務する執行役を含み、国内非居住者を除く。)に対して支給される金銭報酬債権を現物出資財産として給付させることにより、当社の普通株式を発行し、これを保有させるものです。
当社は、割当対象者との間で、大要、以下の内容をその内容に含む譲渡制限付株式割当契約(以下「割当契約」)を締結すること等を条件として支給することとしています。
割当契約の概要は、次のとおりです。
(イ)譲渡制限期間
2023年5月16日から割当対象者が当社の取締役及び執行役のいずれの地位からも退任するまでの期間
上記に定める譲渡制限期間(以下「本譲渡制限期間」)において、割当対象者は、当該割当対象者に割り当てられた譲渡制限付株式(以下「本割当株式」)につき、第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一 切の処分行為をすることができません(以下「譲渡制限」)。
(ロ)譲渡制限の解除
当社は、割当対象者が、本譲渡制限期間の開始日以降、最初に到来する当社の事業年度末日まで継続して、当社の執行役の地位にあったことを条件として、本割当株式の全部につき、当社の取締役及び執行役のいずれの地位からも退任した時点をもって譲渡制限を解除いたします。ただし、割当対象者が、当社取締役会が正当と認める理由により、本譲渡制限期間の開始日以降、最初に到来する当社の事業年度末日の前日までに当社の執行役の地位から退任した場合には、2023年4月から割当対象者が当社の執行役の地位から退任した日を含む月までの月数を12で除した数(ただし、計算の結果1を超える場合には1とする)に、当該時点において割当対象者が保有する本割当株式の数を乗じた数(ただし、計算の結果1株未満の端数が生ずる場合には、これを切り捨てるものとする)の本割当株式につき、割当対象者が当社の取締役及び執行役のいずれの地位からも退任した時点をもって、これに係る譲渡制限を解除するものといたします。
(ハ)譲渡制限付株式の無償取得
当社は、割当対象者が、本譲渡制限期間の開始日以降、最初に到来する当社の事業年度末日の前日までに当社の執行役の地位から退任した場合には、当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、本割当株式を、割当対象者が当社の取締役及び執行役のいずれの地位からも退任した時点をもって、当然に無償で取得するものといたします。
また、本割当株式につき、本譲渡制限期間が満了した時点(以下「期間満了時点」)において上記(ロ)の譲渡制限の解除事由の定めに基づき譲渡制限が解除されていない本割当株式がある場合には、期間満了時点の直後の時点をもって、当社はこれを当然に無償で取得するものといたします。
2023年5月16日に割り当てた譲渡制限付株式の主な内容は、次のとおりです。
譲渡制限付株式の割当数 |
102,131株 (譲渡制限が解除されていない株式の数及びその保有人数は、当連結会計年度末時点において、それぞれ102,131株及び7名です。) |
譲渡制限期間 |
2023年5月16日から当社の取締役及び執行役のいずれの地位からも退任するまでの期間 |
割当日における公正価値 |
1株につき2,204円 |
公正価値測定の算定方法 |
2023年4月1日の前日から遡って30営業日における各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値の単純平均値を基礎として算定 |
(2)現金決済型の株式報酬制度
当社及び一部の連結子会社は、報酬の付与において、権利確定時の当社株式の株価を基礎とした金額を現金で決済するファントム・ストック制度を導入しています。
当該制度は、当社グループの一部の役員及び従業員を対象としています。権利確定条件は、付与日以降、原則として3年間(当社の非業務執行取締役については1年間)勤続していることとなっています。なお、当該制度は、当社株式の株価を基礎として報酬額が決定され、支払がなされるものであるため、行使価格はありません。
当該制度に関する負債の帳簿価額は、前連結会計年度末現在において1,917百万円、当連結会計年度末現在において1,681百万円です。
(3)株式報酬費用
連結純損益計算書に計上した株式報酬費用の内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
持分決済型(ストック・オプション制度) |
- |
- |
持分決済型(譲渡制限付株式報酬制度) |
8 |
83 |
現金決済型 |
1,291 |
1,886 |
合計 |
1,299 |
1,969 |
36.金融商品
(1)資本管理
当社グループは負債と資本の構成を最適化し、企業価値の最大化を図っていくことを資本管理の基本方針としています。自己資本(親会社の所有者に帰属する持分)の管理にあたっては、次の指標を使用し、内外環境の変化を注視しながら適宜モニタリングしています。
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
親会社所有者帰属持分比率(%) |
33.7 |
34.1 |
(注)親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/総資産
(2)市場リスク管理
当社グループの活動は、主に経済環境・金融市場環境の変動リスクに晒されています。経済環境・金融市場環境の変動リスクとして、具体的には、①為替変動リスク、②金利変動リスク、③資本性金融商品の価格変動リスク、及び④商品の価格変動リスクがあります。
① 為替変動リスク
(ⅰ)為替変動リスク管理
為替変動リスクは、当社グループ各社が機能通貨以外の通貨により取引を行うことから生じます。また、外貨建で取引されている製品の価格及び売上収益等にも影響を与える可能性があります。
当社グループは、これら外貨建取引から生じる為替変動リスクを管理することを目的として、為替予約及び金利通貨スワップの利用によりリスクの軽減を図っています。
当社グループの主な為替リスクに対するエクスポージャー(純額)は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
米ドル |
10,187 |
9,653 |
ユーロ |
(1,800) |
(720) |
人民元 |
943 |
303 |
(注)負債は、( )で表示しています。
(ⅱ)為替感応度分析
各連結会計年度末において保有する外貨建金融商品について、米ドル、ユーロ、人民元が機能通貨に対して1%増価した場合の税引前利益に与える影響額は、次のとおりです。計算にあたり使用した通貨以外の通貨は変動しないものと仮定しています。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
税引前利益 |
|
|
米ドル |
102 |
97 |
ユーロ |
(18) |
(7) |
人民元 |
9 |
3 |
(注)マイナスの影響額は、( )で表示しています。
② 金利変動リスク
(ⅰ)金利変動リスク管理
当社グループ内の企業は固定金利と変動金利で資金を借入しているため、変動金利によるものは金利変動リスクに晒されています。当社グループは、固定金利と変動金利の借入金の適切な組み合わせを維持すること、並びに金利スワップ及び金利通貨スワップを利用することによりリスクの軽減を図っています。
(ⅱ)金利感応度分析
各連結会計年度末において、金利が1%上昇した場合の税引前利益に与える影響額は、次のとおりです。計算にあたり使用した変動要因以外の要因(為替レート等)は一定であると仮定しています。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
税引前利益 |
(1,816) |
(1,728) |
(注)マイナスの影響額は、( )で表示しています。
③ 資本性金融商品の価格変動リスク
(ⅰ)資本性金融商品の価格変動リスク管理
資本性金融商品の価格変動リスクは、主として当社グループが業務上の関係を有する企業の資本性金融資産(株式)を保有していることにより生じます。
当社グループは、この価格変動リスクを管理するために、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握し、必要により保有の見直しを図っています。
(ⅱ)資本性金融商品の価格変動リスクの感応度分析
各連結会計年度末において、活発な市場のある資本性金融資産(株式)の公正価値が一律10%下落した場合のその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響額は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
その他の包括利益(税効果考慮前) |
(2,737) |
(3,580) |
(注)マイナスの影響額は、( )で表示しています。
④ 商品の価格変動リスク
商品の価格変動リスクの管理
当社グループは、原材料(主にアルミ地金及び銅)の価格変動を管理することを目的として、商品スワップの利用によりリスクの軽減を図っています。
(3)デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替リスク、金利リスク及び商品価格の変動リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ、金利通貨スワップ及び商品スワップのデリバティブを利用しています。
当社グループでは、連結財政状態計算書に計上された資産又は負債に付随する受払い及び予定取引に関連するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのキャッシュ・フロー・ヘッジとして、当該デリバティブを指定しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジにおいてはヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効なヘッジと判定される部分は、その他の包括利益に認識しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジのキャッシュ・フローが発生すると見込まれる期間は1年から4年であり、純損益に影響を与えると見込まれる期間はほぼ同じであると予測されます。
デリバティブの詳細は、次のとおりです。
① 連結財政状態計算書におけるヘッジの影響
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されているヘッジ手段の主な内容は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
|
契約額等 (百万円) |
うち1年超 (百万円) |
帳簿価額(注) |
平均レート ・平均価格 |
|
資産 (百万円) |
負債 (百万円) |
||||
為替リスク |
|
|
|
|
|
為替予約取引 |
|
|
|
|
|
円売り米ドル買い |
9,043 |
- |
103 |
212 |
132.08 米ドル/円 |
円売りバーツ買い |
6,496 |
- |
95 |
24 |
3.82 バーツ/円 |
円売り中国元買い |
9,451 |
- |
98 |
106 |
19.15 人民元/円 |
米ドル売りメキシコペソ買い |
6,520 |
- |
741 |
- |
20.48 米ドル/メキシコペソ |
米ドル売りユーロ買い |
11,247 |
1,813 |
236 |
106 |
1.09 ユーロ/米ドル |
金利リスク |
|
|
|
|
|
金利スワップ取引 |
|
|
|
|
|
変動受取・固定支払 |
70,000 |
70,000 |
14 |
42 |
0.83 % |
商品価格リスク |
|
|
|
|
|
アルミ地金先物買契約 |
7,263 |
- |
155 |
90 |
322,029 円/トン |
銅先物買契約 |
2,603 |
- |
189 |
35 |
1,001,472 円/トン |
亜鉛先物買契約 |
1,271 |
- |
27 |
90 |
412,778 円/トン |
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
契約額等 (百万円) |
うち1年超 (百万円) |
帳簿価額(注) |
平均レート ・平均価格 |
|
資産 (百万円) |
負債 (百万円) |
||||
為替リスク |
|
|
|
|
|
為替予約取引 |
|
|
|
|
|
円売り米ドル買い |
8,732 |
- |
292 |
- |
143.51 米ドル/円 |
円売りバーツ買い |
8,128 |
- |
97 |
22 |
4.07 バーツ/円 |
円売り中国元買い |
7,498 |
- |
229 |
4 |
19.98 人民元/円 |
米ドル売りメキシコペソ買い |
9,457 |
- |
514 |
8 |
17.29 米ドル/メキシコペソ |
米ドル売りユーロ買い |
13,195 |
1,471 |
15 |
197 |
1.11 ユーロ/米ドル |
金利リスク |
|
|
|
|
|
金利スワップ取引 |
|
|
|
|
|
変動受取・固定支払 |
70,000 |
70,000 |
145 |
- |
0.83 % |
商品価格リスク |
|
|
|
|
|
アルミ地金先物買契約 |
1,286 |
- |
23 |
- |
342,941 円/トン |
銅先物買契約 |
2,055 |
- |
123 |
2 |
1,074,244 円/トン |
亜鉛先物買契約 |
674 |
- |
2 |
32 |
390,941 円/トン |
(注)デリバティブの帳簿価額は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」又は「その他の金融負債」に計上された金額であり、満期までの期間が1年超の金額は非流動資産又は非流動負債に分類しています。
② 連結純損益計算書及びその他の包括利益におけるヘッジの影響
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブに係る損益は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 |
|||
為替リスク |
金利リスク |
商品価格リスク |
合計 |
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
当期発生額(注)1 |
2,451 |
383 |
(3,606) |
(772) |
当期利益への組替修正額(注)2 |
1 |
204 |
- |
205 |
非金融資産等への振替 |
(3,006) |
- |
1,608 |
(1,398) |
税効果額 |
179 |
(182) |
623 |
620 |
合計 |
(375) |
405 |
(1,375) |
(1,345) |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分 |
|||
為替リスク |
金利リスク |
商品価格リスク |
合計 |
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
当期発生額(注)1 |
1,015 |
(57) |
(761) |
197 |
当期利益への組替修正額(注)2 |
- |
197 |
- |
197 |
非金融資産等への振替 |
(805) |
- |
343 |
(462) |
税効果額 |
1 |
(11) |
(1) |
(11) |
合計 |
211 |
129 |
(419) |
(79) |
(注)1.ヘッジの非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ対象の価値の変動は、ヘッジ手段の公正価値の変動に近似しています。
2.ヘッジ対象が純損益に影響を与えたことにより振り替えられた金額であり、連結純損益計算書において「金融収益」又は「金融費用」として認識しています。なお、ヘッジ非有効部分の金額に重要性はありません。
(4)信用リスク管理
当社グループの営業活動から生じる債権は、取引先の信用リスクに晒されています。
信用リスクに関して、当社グループは、与信限度額の設定、継続した与信調査及び取引先のモニタリングを行っています。また、信用リスクの集中、契約相手先の債務不履行等の潜在的リスクを最小限に抑える必要があるため、モニタリングの結果によって、信用供与の程度を調整しています。さらに、取引先の信用状態に応じて、担保・保証等の保全処置も講じています。なお、当社グループの顧客基盤は広範囲にわたっており相互に関連していないため、過度に集中したリスクのエクスポージャーを有していません。
デリバティブ取引の利用にあたっては、信用リスクを最小限にするため、信用度の高い金融機関に限定して取引を行っています。
各連結会計年度の末日現在における、保有する担保の評価額を考慮に入れない場合の信用リスクの最大エクスポージャーは、信用リスクに晒される金融資産の帳簿価額及び注記「39. 偶発債務」に記載の金額により表されています。
① 予想信用損失から生じた金額に関する定量的・定性的情報
(ⅰ)貸倒引当金の増減
営業債権及びその他の債権、契約資産、及びその他の金融資産に係る貸倒引当金の増減は、次のとおりです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
12か月の 予想信用損失 |
全期間の予想信用損失 |
合計 |
|
常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 |
信用減損金融資産 |
|||
2022年4月1日残高 |
- |
1,158 |
5,125 |
6,283 |
信用減損金融資産への振替 |
- |
(0) |
0 |
- |
期中新規発生又は回収 |
11 |
(394) |
(380) |
(763) |
目的使用による減少 |
- |
(229) |
(250) |
(479) |
その他 |
- |
6 |
67 |
73 |
2023年3月31日残高 |
11 |
541 |
4,562 |
5,114 |
信用減損金融資産への振替 |
- |
(3) |
3 |
- |
期中新規発生又は回収 |
(6) |
98 |
(8) |
84 |
目的使用による減少 |
- |
(64) |
(58) |
(122) |
その他 |
- |
44 |
202 |
246 |
2024年3月31日残高 |
5 |
616 |
4,701 |
5,322 |
(ⅱ)総額での帳簿価額
貸倒引当金控除前の営業債権及びその他の債権、契約資産、及びその他の金融資産の帳簿価額の合計額の増減は、次のとおりです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
12か月の 予想信用損失 |
全期間の予想信用損失 |
合計 |
|
常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 |
信用減損金融資産 |
|||
2022年4月1日残高 |
32,520 |
291,630 |
11,249 |
335,399 |
信用減損金融資産への振替 |
- |
(277) |
277 |
- |
期中新規発生又は回収 |
384 |
9,222 |
(475) |
9,131 |
目的使用による減少 |
- |
(1,144) |
(250) |
(1,394) |
その他(注) |
37 |
3,482 |
73 |
3,592 |
2023年3月31日残高 |
32,941 |
302,913 |
10,874 |
346,728 |
信用減損金融資産への振替 |
- |
(184) |
184 |
- |
期中新規発生又は回収 |
(600) |
817 |
(158) |
59 |
目的使用による減少 |
- |
(478) |
(65) |
(543) |
その他(注) |
43 |
5,997 |
237 |
6,277 |
2024年3月31日残高 |
32,384 |
309,065 |
11,072 |
352,521 |
(注)その他は、主として為替換算差額です。
② 信用リスク・エクスポージャー
営業債権及びその他の債権、契約資産、及びその他の金融資産に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャーは、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
延滞日数 |
貸倒引当金を12か月の予想信用損失に等しい金額で算定している金融資産 |
全期間の予想信用損失 |
合計 |
|
常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 |
信用減損金融資産 |
|||
延滞なし |
30,780 |
285,314 |
1,127 |
317,221 |
30日以内 |
904 |
8,206 |
18 |
9,128 |
30日超90日以内 |
824 |
5,605 |
52 |
6,481 |
90日超 |
433 |
3,788 |
9,677 |
13,898 |
合計 |
32,941 |
302,913 |
10,874 |
346,728 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
延滞日数 |
貸倒引当金を12か月の予想信用損失に等しい金額で算定している金融資産 |
全期間の予想信用損失 |
合計 |
|
常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産 |
信用減損金融資産 |
|||
延滞なし |
29,610 |
288,181 |
1,099 |
318,890 |
30日以内 |
964 |
11,484 |
213 |
12,661 |
30日超90日以内 |
731 |
4,037 |
4 |
4,772 |
90日超 |
1,079 |
5,363 |
9,756 |
16,198 |
合計 |
32,384 |
309,065 |
11,072 |
352,521 |
(5)流動性リスク管理
当社グループは、社債及び借入金等により資金を調達しており、それらの負債は、資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払を実行できなくなる流動性リスクに晒されています。そのため、適時資金繰り計画を作成・更新するとともに十分な手元流動性及び金融機関からの借入枠を維持すること等によりリスクの軽減を図っています。
デリバティブ以外の金融負債(保証債務を除く)及びデリバティブの期日別残高は次のとおりであり、契約上のキャッシュ・フローは利息支払額を含んだ割引前のキャッシュ・フローを記載しています。
前連結会計年度(2023年3月31日) (単位:百万円)
|
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 2年以内 |
2年超 3年以内 |
3年超 4年以内 |
4年超 5年以内 |
5年超 |
デリバティブ以外の金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
320,388 |
320,388 |
- |
- |
- |
- |
- |
社債及び借入金 |
563,791 |
211,468 |
71,832 |
80,553 |
72,356 |
55,434 |
72,148 |
リース負債 |
64,932 |
18,922 |
11,555 |
8,300 |
7,360 |
5,047 |
13,748 |
その他の金融負債 |
5,411 |
3,536 |
860 |
108 |
3 |
- |
904 |
合計 |
954,522 |
554,314 |
84,247 |
88,961 |
79,719 |
60,481 |
86,800 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 |
|
|
|
|
デリバティブ |
|
|
|
|
|
|
|
デリバティブ資産 |
(2,108) |
(2,108) |
- |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
1,353 |
1,325 |
28 |
|
|
|
|
合計 |
(755) |
(783) |
28 |
|
|
|
|
当連結会計年度(2024年3月31日) (単位:百万円)
|
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 2年以内 |
2年超 3年以内 |
3年超 4年以内 |
4年超 5年以内 |
5年超 |
デリバティブ以外の金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
248,800 |
248,800 |
- |
- |
- |
- |
- |
社債及び借入金 |
629,484 |
212,771 |
86,478 |
74,986 |
88,038 |
59,978 |
107,233 |
リース負債 |
62,904 |
19,654 |
12,670 |
8,469 |
5,812 |
4,411 |
11,888 |
その他の金融負債 |
5,209 |
3,388 |
977 |
99 |
32 |
51 |
662 |
合計 |
946,397 |
484,613 |
100,125 |
83,554 |
93,882 |
64,440 |
119,783 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 |
|
|
|
|
デリバティブ |
|
|
|
|
|
|
|
デリバティブ資産 |
(1,768) |
(1,623) |
(145) |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
946 |
946 |
- |
|
|
|
|
合計 |
(822) |
(677) |
(145) |
|
|
|
|
(注)1.デリバティブ資産の契約上のキャッシュ・フローについては、( )で表示しています。
2.当社グループは一部の借入金について、一定の純資産水準の維持等を要求する財務制限条項が付されています。ただし、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において抵触するような事象はありません。当該条項につきましては、要求される水準を維持するようにモニタリングしています。
当社グループにおいて、資金の流動性・安定性の確保のために、金融機関等からの借入に加え、コマーシャル・ペーパー発行枠の確保、コミットメントラインの確保、受取手形の流動化への取組み等の調達手段の多様化を図っています。
(6)金融資産と金融負債の相殺
金融資産及び金融負債について、連結財政状態計算書上での相殺額、及び強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約の対象であるが金融資産と金融負債の相殺の要件の一部又は全部を満たさないため相殺していない金額は、次のとおりです。
強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約に関する相殺の権利は、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなる等の特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
金融資産 (単位:百万円)
|
金融資産の総額 |
連結財政状態計 算書で相殺した 金融負債の総額 |
連結財政状態計 算書に表示した 金融資産の純額 |
連結財政状態計 算書で相殺して いない金融商品 |
純額 |
営業債権及びその他の債権 |
143,580 |
5,177 |
138,403 |
28,832 |
109,571 |
その他の金融資産 |
3,124 |
- |
3,124 |
181 |
2,943 |
合計 |
146,704 |
5,177 |
141,527 |
29,013 |
112,514 |
金融負債 (単位:百万円)
|
金融負債の総額 |
連結財政状態計 算書で相殺した 金融資産の総額 |
連結財政状態計 算書に表示した 金融負債の純額 |
連結財政状態計 算書で相殺して いない金融商品 |
純額 |
営業債務及びその他の債務 |
102,567 |
5,177 |
97,390 |
11,367 |
86,023 |
その他の金融負債 |
24,777 |
- |
24,777 |
17,646 |
7,131 |
合計 |
127,344 |
5,177 |
122,167 |
29,013 |
93,154 |
当連結会計年度(2024年3月31日)
金融資産 (単位:百万円)
|
金融資産の総額 |
連結財政状態計 算書で相殺した 金融負債の総額 |
連結財政状態計 算書に表示した 金融資産の純額 |
連結財政状態計 算書で相殺して いない金融商品 |
純額 |
営業債権及びその他の債権 |
116,330 |
4,659 |
111,671 |
26,704 |
84,967 |
その他の金融資産 |
3,099 |
- |
3,099 |
134 |
2,965 |
合計 |
119,429 |
4,659 |
114,770 |
26,838 |
87,932 |
金融負債 (単位:百万円)
|
金融負債の総額 |
連結財政状態計 算書で相殺した 金融資産の総額 |
連結財政状態計 算書に表示した 金融負債の純額 |
連結財政状態計 算書で相殺して いない金融商品 |
純額 |
営業債務及びその他の債務 |
80,812 |
4,659 |
76,153 |
10,100 |
66,053 |
その他の金融負債 |
25,329 |
- |
25,329 |
16,738 |
8,591 |
合計 |
106,141 |
4,659 |
101,482 |
26,838 |
74,644 |
(7)金融資産の譲渡
当社では、当社及び当社の子会社が取引先から受領した手形債権を金融機関に譲渡することにより資金調達を行っています。当該契約上、当社は、譲渡した手形債権に債務不履行が生じた場合、契約上定められている買戻し限度額を上限として、当該手形を額面金額にて買戻す義務を負っています。このような譲渡手形債権は認識の中止の要件を満たさないことから、認識の中止を行っていません。
また、譲渡資産及び譲渡資産に関連する負債は、それぞれ連結財政状態計算書における「営業債権及びその他の債権」及び「社債及び借入金」に計上しています。
当該負債は、譲渡資産に対して支払が行われた場合に決済されることとなりますが、その間、当社グループが当該譲渡資産を利用することはできません。
認識の中止の要件を満たさない方法で譲渡された譲渡資産及び関連する負債に関する帳簿価額は、次のとおりです。なお、これらの帳簿価額は概ね公正価値です。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
譲渡資産の帳簿価額 |
- |
28,904 |
関連する負債の帳簿価額 |
- |
28,904 |
(8)公正価値
① 公正価値の測定方法
資本性金融商品 |
市場性のある株式は、活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を算定しており、観察可能であるためレベル1に分類しています。非上場株式は、類似公開会社比較法、割引キャッシュ・フロー法等の評価技法により算定しています。算定に使用する相場価格や割引率等のインプットのうち、全ての重要なインプットが観察可能である場合はレベル2に分類し、重要な観察可能でないインプットを含む場合にはレベル3に分類しています。 |
その他の金融資産、 社債及び借入金 |
取引先又は当社グループの信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値により算定しています。観察可能な市場データを利用して公正価値を算定しているため、レベル2に分類しています。重要な観察可能でないインプットを含む場合にはレベル3に分類しています。 なお、前連結会計年度のその他の金融資産のうち、未収入金の公正価値は、株式譲渡契約の条件及びPermasteelisa S.p.A.(以下「ペルマスティリーザ社」)のキャッシュ・フローの情報等を基に独立の評価専門家を利用して評価を実施しており、レベル3に分類しています。 |
デリバティブ |
取引金融機関及び評価機関から提示された割引キャッシュ・フロー法等の評価技法を使用して算定された価額等に基づいています。算定に使用する外国為替レートや割引率等のインプットのうち、全ての重要なインプットが観察可能である場合はレベル2に分類し、重要な観察可能でないインプットを含む場合にはレベル3に分類しています。 |
② 公正価値ヒエラルキー
公正価値のヒエラルキーは、次のように区分しています。なお、レベル間の振替は、連結会計年度末日に発生したものとして認識しています。
レベル1 |
企業が測定日現在でアクセスできる同一の資産又は負債に関する活発な市場における(無調整の)相場価格により測定された公正価値 |
レベル2 |
資産又は負債について直接又は間接に観察可能なインプットのうち、レベル1に含まれる相場価格以外により算出された公正価値 |
レベル3 |
資産又は負債についての観察可能でないインプットにより算出された公正価値 |
③ 金融商品の帳簿価額及び公正価値
連結財政状態計算書において、経常的に公正価値で測定されないが、公正価値の開示が要求される金融商品の帳簿価額と公正価値は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日) |
|
|
|
||
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
帳簿価額 |
公正価値 |
|||
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
資産 |
|
|
|
|
|
償却原価で測定する金融資産 |
|
|
|
|
|
その他の金融資産 |
30,660 |
- |
25,383 |
5,365 |
30,748 |
負債 |
|
|
|
|
|
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
|
|
|
社債及び借入金 |
554,506 |
- |
557,110 |
- |
557,110 |
|
|
|
|
|
|
当連結会計年度(2024年3月31日) |
|
|
|
||
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
帳簿価額 |
公正価値 |
|||
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
資産 |
|
|
|
|
|
償却原価で測定する金融資産 |
|
|
|
|
|
その他の金融資産 |
30,204 |
- |
25,177 |
5,042 |
30,219 |
負債 |
|
|
|
|
|
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
|
|
|
社債及び借入金 |
615,416 |
- |
613,759 |
- |
613,759 |
(注)連結財政状態計算書に認識される金融商品の帳簿価額が公正価値と極めて近似しているものは含めていません。
④ 連結財政状態計算書において認識された公正価値の算定
連結財政状態計算書において、経常的に公正価値で測定されている資産及び負債の公正価値の内訳は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
資産 |
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
資本性金融商品 |
27,366 |
- |
6,247 |
33,613 |
デリバティブ資産 |
- |
1,876 |
- |
1,876 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
デリバティブ資産 |
- |
232 |
- |
232 |
その他の金融資産(未収入金) (注)3 |
- |
- |
6,435 |
6,435 |
合計 |
27,366 |
2,108 |
12,682 |
42,156 |
負債 |
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
777 |
- |
777 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
576 |
- |
576 |
合計 |
- |
1,353 |
- |
1,353 |
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
資産 |
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
資本性金融商品 |
35,798 |
- |
4,954 |
40,752 |
デリバティブ資産 |
- |
1,551 |
- |
1,551 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
デリバティブ資産 |
- |
217 |
- |
217 |
合計 |
35,798 |
1,768 |
4,954 |
42,520 |
負債 |
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
386 |
- |
386 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
559 |
- |
559 |
合計 |
- |
945 |
- |
945 |
(注)1.資本性金融商品及びデリバティブ資産は、連結財政状態計算書におけるその他の金融資産に計上しています。
2.デリバティブ負債は、連結財政状態計算書におけるその他の金融負債に計上しています。
3.当社グループは、ペルマスティリーザ社の株式譲渡にあたり一定の資金を拠出しましたが、当該拠出額のうち、最大100百万ユーロ(前連結会計年度においては14,572百万円)(以下「繰延対価」)については、株式譲渡日から2022年3月31日までの間のペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローが一定の条件を満たした場合、株式譲渡契約に定められた手続に従って返還されることが合意されています。公正価値の測定方法及びヒエラルキーは、「① 公正価値の測定方法」に記載のとおりです。なお、当連結会計年度における当該繰延対価の公正価値の評価に伴う損失計上については、注記「41.非継続事業 (2) 非継続事業からの損益」に記載のとおりです。
レベル3に分類された金融商品の増減は、次のとおりです。
なお、資本性金融商品のうちレベル3に区分される非上場株式については、類似公開会社比較法、割引キャッシュ・フロー法等の評価技法により、公正価値で測定しています。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
期首残高 |
12,048 |
12,682 |
利得及び損失 |
|
|
純損益 |
684 |
(6,435) |
その他の包括利益 |
(165) |
(1,254) |
購入 |
395 |
- |
売却 |
(128) |
(39) |
その他 |
(152) |
- |
期末残高 |
12,682 |
4,954 |
(注)上記の純損益に含まれている利得及び損失は、連結純損益計算書の「非継続事業からの当期損失」に含まれており、その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値の純変動」に含まれています。
(9) その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品に対する投資
当社グループでは、営業活動の円滑化又は事業活動に必要な外部提携の必要性が認められる場合に保有する資本性金融商品に対する投資について、その保有目的に鑑み、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
① 主な銘柄ごとの公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定した資本性金融商品に対する投資の主な銘柄ごとの公正価値は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
大和ハウス工業㈱ |
11,965 |
17,398 |
大東建託㈱ |
4,814 |
6,369 |
住友不動産㈱ |
1,492 |
2,899 |
㈱三井住友フィナンシャルグループ |
1,412 |
- |
リゾートトラスト㈱ |
1,374 |
1,729 |
その他 |
12,556 |
12,357 |
合計 |
33,613 |
40,752 |
② 受取配当金
受取配当金のうち、連結会計年度末日で保有している投資に関するものと期中に認識の中止を行った投資に関するものの内訳は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
連結会計年度末で保有している投資に関するもの |
1,136 |
1,083 |
期中に認識の中止を行った投資に関するもの |
241 |
66 |
合計 |
1,377 |
1,149 |
③ 期中に認識を中止したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
当社グループでは、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等について、定量的・定性的な観点から総合的に評価した上で、保有の必要性がないと判断される場合は速やかに売却処理を行う等、政策保有株式の縮減に努めています。
認識中止時の公正価値、及びその他の包括利益として認識されていた累積利得又は損失の金額は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
公正価値 |
11,923 |
2,708 |
累積利得(損失) |
6,184 |
1,795 |
④ 利益剰余金への振替額
当社グループは、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の公正価値の変動による累積利得又は損失を、投資を処分した時点で利益剰余金に振り替えることとしています。その他の包括利益の累積利得又は損失の金額を利益剰余金へ振り替えたことに伴う利益剰余金の増減額は、連結持分変動計算書において、「その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替」として表示しています。
37.関連当事者
(1)関連当事者間取引及び債権債務の残高
当社グループは、次の関連当事者との取引を行っています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
種類 |
名称又は氏名 |
事業の内容又は職業 |
取引の内容 |
取引金額 |
未決済残高 |
役員及びその近親者 |
瀬戸 欣哉 |
当社取締役及び執行役 |
新株予約権の行使(注) |
575 |
- |
(注)新株予約権の行使は、第9回新株予約権の権利行使です。なお、取引金額は、新株予約権の権利行使による付与株式に払込金額を乗じた金額を記載しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
種類 |
名称又は氏名 |
事業の内容又は職業 |
取引の内容 |
取引金額 |
未決済残高 |
役員及びその近親者 |
瀬戸 欣哉 |
当社取締役及び執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
125 |
- |
役員及びその近親者 |
松本 佐千夫 |
当社取締役及び執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
22 |
- |
役員及びその近親者 |
ファ・ジン・ ソン・ モンテサーノ |
当社取締役及び執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
40 |
- |
役員及びその近親者 |
金澤 祐悟 |
当社執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
13 |
- |
役員及びその近親者 |
吉田 聡 |
当社執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
11 |
- |
役員及びその近親者 |
大西 博之 |
当社執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
10 |
- |
役員及びその近親者 |
君嶋 祥子 |
当社執行役 |
譲渡制限付株式の割当 (注)1 |
4 |
- |
役員及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社 |
㈱Proton Investment (注)2 |
不動産の管理等 |
製品の販売等(注)3 |
- |
15 |
(注)1.2023年4月28日開催の取締役会での決議に基づき、2023年5月16日に行った新株式の発行について記載しています。なお、取引金額は、2023年4月1日の前日から遡って30営業日における各日の東京証券取引所における当社普通株式の終値の単純平均値2,204円に割当株式数を乗じた金額を記載しています。
2.瀬戸欣哉の近親者が代表取締役である会社です。
3.取引条件は、市場実勢を勘案して決定しています。なお、未決済残高は、受注金額66百万円のうち、前受額を記載しています。
(2)主要な経営幹部に対する報酬
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
短期報酬 |
939 |
766 |
長期報酬 |
- |
- |
株式に基づく報酬 |
595 |
497 |
合計 |
1,534 |
1,263 |
38.コミットメント
各連結会計年度末日以降の資産の取得に係るコミットメントは、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
有形固定資産の取得 |
17,263 |
12,754 |
無形資産の取得 |
657 |
530 |
合計 |
17,920 |
13,284 |
39.偶発債務
当社グループは、次のとおり保証を行っています。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
株式譲渡契約に基づく補償(注) |
4,388 |
4,807 |
(注)当該補償の内容は、注記「41.非継続事業 (1) 売却後の当社グループとの関係」に記載のとおりです。
40.子会社及び関連会社等
当連結会計年度末の主要な子会社及び関連会社の状況は、次のとおりです。
なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、個々に重要性のある非支配持分を有する子会社はありません。
名称 |
所在地 |
報告セグメント |
議決権の 所有割合 (%) |
株式会社LIXILトータルサービス |
日本 |
ウォーターテクノロジー事業、 ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社テムズ |
日本 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
株式会社ダイナワン |
日本 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL Europe S.à r.l. |
Luxembourg |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
Grohe AG |
Germany |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
ASD Holding Corp. |
USA |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
A-S (China) Co., Ltd. |
中国 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL Vietnam Corporation |
Vietnam |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL (Thailand) Public Co., Ltd. |
Thailand |
ウォーターテクノロジー事業 |
99 |
LIXIL AFRICA HOLDINGS (Pty) Ltd. |
南アフリカ共和国 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
驪住(中国)投資有限公司 |
中国 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
台灣驪住設備股分有限公司 |
台湾 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
驪住科技(蘇州)有限公司 |
中国 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
驪住衛生潔具(蘇州)有限公司 |
中国 |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL India Sanitaryware Private Limited |
India |
ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
株式会社LIXILトータル販売 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
Gテリア株式会社 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社LIXIL住宅研究所 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
旭トステム外装株式会社 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
80 |
株式会社LIXILリニューアル |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社LIXIL TEPCOスマートパートナーズ |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
60 |
名称 |
所在地 |
報告セグメント |
議決権の 所有割合 (%) |
株式会社LIXILトーヨーサッシ商事 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社クワタ |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社LIXILリアルティ |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
大分トステム株式会社 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
西九州トステム株式会社 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社ジーエイチエス |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社LIXIL住生活ソリューション |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
株式会社LIXILホームファイナンス |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL INTERNATIONAL Pte. Ltd. |
Singapore |
ハウジングテクノロジー事業、 ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
TOSTEM THAI Co., Ltd. |
Thailand |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL GLOBAL MANUFACTURING VIETNAM Co., Ltd. |
Vietnam |
ハウジングテクノロジー事業、 ウォーターテクノロジー事業 |
100 |
驪住通世泰建材(大連)有限公司 |
中国 |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
LIXIL WINDOW SYSTEMS PRIVATE LIMITED |
India |
ハウジングテクノロジー事業 |
100 |
PT. LIXIL ALUMINIUM INDONESIA |
Indonesia |
ハウジングテクノロジー事業 |
75 |
サンヨーホームズ株式会社 |
日本 |
ハウジングテクノロジー事業 |
27 |
(注) |
(注)議決権の所有割合欄は、当連結会計年度末時点の同社の発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する当社の所有株式数の割合を記載しています。
41.非継続事業
当社は、2020年5月1日開催の取締役会において、当社の連結子会社であったPermasteelisa S.p.A.(以下「ペルマスティリーザ社」)の発行済株式の100%を譲渡することを決定し、2020年9月30日に株式譲渡を実行しました。
(1) 売却後の当社グループとの関係
売却後の 当社グループとの 関係 |
・株式譲渡日までに発生しているペルマスティリーザ社の一定の係争事件について、株式譲渡日以降にペルマスティリーザ社が損失を被った場合、当社は当該損失を補償する義務があります。また、株式譲渡日以降にペルマスティリーザ社で再生計画が実行された場合、その実行に当たって生じた費用のうち、当社が再生計画の実行に必要な費用として認めるものについては、当社は当該費用を補償する義務があります。 これらの義務に係る偶発債務の金額は、注記「39.偶発債務」に記載のとおりです。なお、義務の履行が見込まれる金額については負債を計上済みです。 ・当社グループは、株式譲渡にあたり一定の資金を拠出しましたが、当該拠出額のうち、最大100百万ユーロについては、株式譲渡日から2022年3月31日までの間のペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローが一定の条件を満たした場合、株式譲渡契約に定められた手続に従って当社に返還されることが合意されています。なお、当連結会計年度における当該繰延対価の公正価値の評価に伴う損失計上については、「(2)非継続事業からの損益」に記載のとおりです。 |
(2) 非継続事業からの損益
非継続事業からの損益は、次のとおりです。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
為替差損 |
(108) |
(343) |
未収入金を公正価値で測定したことにより認識した利益(損失)(注)1 |
298 |
(6,939) |
その他の損益(注)2 |
(1,445) |
(134) |
非継続事業からの税引前損失 |
(1,255) |
(7,416) |
法人所得税費用 |
382 |
2,257 |
非継続事業からの当期損失 |
(873) |
(5,159) |
(注)1.当社は、2020年9月30日に、当社の連結子会社であったペルマスティリーザ社の株式譲渡を完了しました。当該株式譲渡において、当社グループは一定の資金を拠出し、当該拠出金のうち最大100百万ユーロ(以下「繰延対価」)については、株式譲渡日から2022年3月31日までの間のペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローが一定の条件を満たした場合、株式譲渡契約に定められた手続に従って当社に返還されることが合意されています。なお、この繰延対価の決定に用いられるペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローとしては、株式譲渡契約において一定項目について調整を行うこととなっています。
当社は、株式譲渡日以降において、買主よりペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローの情報等を継続的に入手し、当該繰延対価を独立の評価専門家を利用して算出した公正価値により評価し、その結果を連結財務諸表に計上していました。当該繰延対価について、売主及び買主間の合意に基づき選任した会計事務所(以下「独立会計士」)にキャッシュ・フローの調整を含め繰延対価の条件についての評価を求めていましたが、当該独立会計士による評価結果を受領し、これに基づき公正価値の再評価を実施した結果、当連結会計年度において、未収入金を公正価値で測定したことにより認識した損失を6,939百万円計上しました。
2.株式譲渡日以降にペルマスティリーザ社で再生計画が実行された場合、その実行に当たって生じた費用のうち、当社が再生計画の実行に必要な費用として認めるものについては、当社は当該費用を補償する義務があります。
2022年3月31日に終了する連結会計年度において偶発債務としていた当該補償義務の金額について、前連結会計年度において義務の履行が見込まれる状況になったことから、前連結会計年度の連結財政状態計算書において負債を計上しました。
前連結会計年度のその他の損益は、主として当該負債を計上したことによるものです。
(3) 非継続事業から生じたキャッシュ・フロー
非継続事業から生じたキャッシュ・フローは、次のとおりです。
|
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(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(3,101) |
(4,338) |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
- |
- |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
- |
- |
合計 |
(3,101) |
(4,338) |
42.超インフレの調整
当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号を適用して連結財務諸表に含めています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
前連結会計年度において、トルコにおける3年間の累積インフレ率が100%を超えたことを示したため、トルコ・リラを機能通貨とするトルコの子会社について、超インフレの状況にあると判断しています。トルコにおける子会社の財務諸表の修正のため、Turkish Statistical Instituteが公表するトルコの消費者物価指数を用いています(2022年3月31日:843.64、2023年3月31日:1,269.75)(注)。
取得原価で表示されている有形固定資産等の非貨幣性資産及び負債の帳簿価額の調整は、前連結会計年度の期首日時点において、資本として認識しています。現在原価で表示されている貨幣性項目及び非貨幣性項目については、報告期間の末日現在の測定単位で表示されていると考えられるため、修正していません。
トルコにおける子会社の財務諸表は、連結会計年度末の直物為替相場により換算し、連結財務諸表に反映しています。なお、当該会計処理による連結純損益計算書への影響は軽微です。
(注)消費者物価指数 100の基準時は、2003年です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度においても、トルコの子会社について、超インフレの状況にあると判断しています。
なお、トルコの子会社の財務諸表の修正が当社の連結財務諸表に与える影響は重要ではないため、注記は省略しています。
43.後発事象
該当事項はありません。
当連結会計年度における四半期情報等
(累計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
当連結会計年度 |
売上収益(百万円) |
359,157 |
732,249 |
1,122,938 |
1,483,224 |
税引前四半期利益又は税引前利益 (百万円) |
378 |
2,645 |
19,176 |
6,664 |
親会社の所有者に帰属する四半期利益又は親会社の所有者に帰属する当期損失(百万円) |
377 |
489 |
6,781 |
(13,908) |
基本的1株当たり四半期利益又は 基本的1株当たり当期損失(円) |
1.31 |
1.70 |
23.62 |
(48.43) |
(会計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
基本的1株当たり四半期利益(損失)(円) |
1.31 |
0.39 |
21.91 |
(72.05) |
(注)税引前四半期利益又は税引前利益の金額は、継続事業に係る金額を記載しています。