当社グループは、1884年(明治17年)の創業以来、時代の変化とともに事業内容を様々に進化させてきました。現在では、5つのコアビジネス(環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理)からなる独自の「循環型ビジネスモデル」を形成し、企業理念の実現を目指しています。
当社グループの「循環型ビジネスモデル」を構成する製品・サービスは、いずれも社会の根幹を支えているとともに、経済活動に伴う環境負荷の低減に寄与しています。そのため、これらの製品・サービスを発展的に進化させ続け、様々な社会課題の解決に貢献し続けることが、当社グループの存在意義(パーパス)であると考えています。
これからも社会の変化に適合しながら、5つのコアビジネスをそれぞれに進化させ、サステナブルな社会の実現に貢献する製品・サービスを提供し続けることにより、当社の企業価値の最大化を目指していきます。
① 価値創造プロセス
当社グループは社会や環境を重視した事業運営を通して、すべてのステークホルダーと誠実でオープンに向き合うとともに、サステナブルな社会の実現に資することを最重要のミッションとしています。
当社を取り巻く様々な社会課題を踏まえ、循環型ビジネスモデルをコアとする「価値創造ドライバー」による機会の獲得を目指すとともに、リスク低減の仕組みである「サステナビリティ・マネジメント」を強化することにより、中長期的に価値を創造し続け、「地球を舞台とした事業活動を通じて、豊かな社会の創造と資源循環型社会の構築に貢献する」という企業理念及びビジョン(2030年のありたい姿)の実現を目指していきます。
② 循環型ビジネスモデル
1884年の創業以来、鉱山・製錬事業を中心としてきた当社グループは、これまでも環境保全や地域社会との共生という社会課題の解決に継続的に取り組んできました。今後も当社グループが様々な社会課題の解決に取り組んでいく際に重要な役割を果たすのが、独自の「循環型ビジネスモデル」です。環境・リサイクル、製錬という資源循環を直接的に担う分野と、電子材料、金属加工、熱処理という循環型社会を構築するための素材・技術を提供する分野を併せ持つ「循環型ビジネスモデル」は、企業価値の向上と持続可能な社会の実現の両立というニーズを満たすことができるものであり、当社の大きな強みです。
≪価値創造ドライバー:循環型ビジネスモデル≫
(2) 経営環境及び対処すべき課題等
当社は、2022年5月に「中期計画2024」(対象期間:2022年度~2024年度)を公表しました。「中期計画2024」では、当社グループのビジョン(2030年のありたい姿)の実現に向けて、経済的価値の向上と社会的価値の向上を両立する施策を推進することにより、企業価値の向上と持続可能な社会の実現への貢献に取り組んでいきます。
なお、「中期計画2024」の詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://hd.dowa.co.jp/ja/ir/strategy/plan.html)
① 基本戦略
事業環境やステークホルダーからの期待・要請等を踏まえ、「DOWAグループが解決に貢献すべき社会課題」を選定し、各課題を「DOWAグループのマテリアリティ」として位置付けました。「中期計画2024」においては、「DOWAグループのマテリアリティ」に向けて、「循環型ビジネスモデルの進化」による機会獲得と「サステナビリティ・マネジメントの強化」によるリスク低減を両立する施策を推進することにより、ビジョンの実現を目指していきます。
② DOWAグループのマテリアリティ
当社グループは、2030年までの事業環境(機会・リスク)やステークホルダーからの期待・要請等を踏まえ、「DOWAグループが解決に貢献すべき社会課題(DOWAグループのマテリアリティ)」を特定しています。
《マテリアリティの特定プロセス》
当社グループは2010年度にマテリアリティを特定し、グループ全体でサステナビリティ活動を推進してきました。一方、近年、個人や企業を取り巻く社会環境、事業環境は大きく変化しており、企業には企業活動そのものを社会課題の解決に直結させ、持続可能な社会の実現に寄与することが求められており、その重要性は日を追うごとに増してきています。そのような状況を受け、2021年度にマテリアリティの再特定を行いました。
《DOWAグループのマテリアリティと関連するSDGs》
③ 経営目標
「中期計画2024」の経営目標及び前提条件は、次のとおりです。
《財務目標》
※ROA:総資産経常利益率(経常利益/期首・期末平均総資産)
ROE:自己資本当期純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本)
《前提条件・感応度(営業利益)》
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 全般
当社グループは、サステナビリティ基本方針を制定しています。また、サステナビリティ基本方針を頂点とするサステナビリティ方針体系を整備し、企業理念やビジョンの実現へとつながる、各サステナビリティ分野における方向性を明確にしています。
a サステナビリティ関連方針体系
b サステナビリティ推進体制
当社グループは、企業理念及びサステナビリティ基本方針に基づき、サステナビリティの取り組みをグループ一体で推進していくため、代表取締役社長を議長とする「サステナビリティ推進会議」と、その傘下に経営企画担当役員を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しています。
《サステナビリティ推進会議》
サステナビリティ推進会議では、サステナビリティに関する重要な方針や施策及びその進捗等について審議・決定を行います。重要な事項につきましては取締役会へ報告し、定期的に監督を受けています。
サステナビリティ推進会議は、「DOWAグループのマテリアリティ」等当社グループのサステナビリティに関する重要課題を検討テーマとしています。
《サステナビリティ委員会》
サステナビリティ委員会は、経営企画担当役員を委員長とし、DOWAホールディングス㈱(以下、HDという。)各部長、事業会社企画室長等で構成されています。関連部署が連携しながらグループ全体で各種の取り組みを推進しています。
本委員会は毎月開催し、「DOWAグループのマテリアリティ」に関して、方針や対応策の検討、取り組みの進捗確認等を行っています。特に重要度の高い案件につきましては「サステナビリティ推進会議」に報告し、審議する仕組みとしています。
「中期計画2024」において「DOWAグループのマテリアリティ」を特定し、「循環型ビジネスモデルの進化」による機会獲得と「サステナビリティ・マネジメントの強化」によるリスク低減を両立する施策を推進することを基本戦略としています。
「DOWAグループのマテリアリティ」のうち、「マテリアリティ1 資源循環型社会の形成」「マテリアリティ2 社会リスク・環境リスクを低減する製品・サービスの拡充」に関する取り組みは、主に「循環型ビジネスモデルの進化」に関連するものです。また、「マテリアリティ3 気候変動対応」「マテリアリティ4 環境保全」「マテリアリティ5 労働安全衛生の確保」「マテリアリティ6 組織力の強化(ダイバーシティ推進、雇用確保、人材育成など)」「マテリアリティ7 リスクマネジメントの推進」「マテリアリティ8 コーポレート・ガバナンスの強化」「マテリアリティ9 DX(データ利活用)の推進」に関する取り組みは、主に「サステナビリティ・マネジメントの強化」に関連するものです。
a 基本的な考え方
当社グループは、経営に重大な影響を及ぼす危機を未然に防止し、万一発生した場合の被害を極小化するため、リスクマネジメントの高度化に取り組んでいます。また、各事業活動における顕在的・潜在的リスクの洗い出し、対応策の実施、レビュー、監査という一連のリスクマネジメントフローの強化・充実を進めています。
b リスクマネジメント体制
当社グループは、下図のとおり、3線ディフェンスをモデルとした内部統制上の「Ⅳ線ディフェンス体制」を基軸とするリスクマネジメント体制を構築しています。
生産等の操業を担う事業子会社(第Ⅰ線)及びそれらを統括する5つの事業会社(第Ⅱ線)が定期的なリスク評価を含むリスクマネジメントサイクルを実施し、持株会社である当社各部(第Ⅲ線)が必要な指示・監督・サポートを行います。また、当社監査部(第Ⅳ線)が監査を実施し、これらの有効性を評価します。
リスクは、「戦略リスク」、「経済リスク」、「オペレーションリスク」、「ハザードリスク」の4つを大区分とし、それぞれにリスクシナリオ詳細を設け、COSO及びJISQ2001を参照した統合的なリスクマネジメントを図っています。「戦略リスク」、「経済リスク」は主に経営戦略会議及び経営執行会議にて、「オペレーションリスク」、「ハザードリスク」は主にサステナビリティ推進会議にて、リスクマネジメントの状況を監督します。更に、各会議の審議において重要とされた事項は、取締役会へ報告し、監督を受けます。
DOWAグループのマテリアリティの指標及び目標は次のとおりです。
(注) 1 本項目の「リサイクル原料」には、小坂製錬向けリサイクル原料以外の2次製錬原料等を含みます。
2 取組の詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候変動対応」に記載しています。
(2) 気候変動対応
気候変動は、世界中のあらゆる産業や人々が直面する重大な社会課題です。当社は、地球温暖化が進む足元の状況を踏まえ、2021年8月に定めた気候変動対応方針に基づき、2050年のカーボンニュートラル達成を目指しています。
① ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、グループ全体のガバナンスに統合されています。詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ① ガバナンス」をご参照ください。
また、気候変動への対応を具体的に推進する組織として、事業会社や技術部門(HD技術部、DOWAテクノロジー)等の実務者を主体とする「気候変動対応ワーキンググループ」を設置し、温室効果ガス(GHG)排出削減計画やモニタリングの仕組みづくり等の取り組みを推進しています。
② 戦略
2022年度からスタートした「中期計画2024」においては、気候変動対応を重要課題(マテリアリティ)の一つとし、全社の推進体制を整え、2050年までのカーボンニュートラル実現を目指した活動を推進しています。
2022年2月には、TCFD提言に賛同することにより、改めて気候変動への対応姿勢をグループ内外に示しました。
また、TCFD提言のフレームワークに基づき、シナリオ分析及び気候変動に起因するビジネス上のリスク及び機会の整理等を進め、同年5月にこれらを取りまとめた「TCFDレポート」を発行しました。
「
https://www.dowa-csr.jp/content/files/DOWA_TCFD_report_2205.pdf
2023年5月には、「カーボンニュートラル社会の実現に向けて ~2030年度に向けた取組みと2050年カーボンニュートラル実現に向けたロードマップ~」を公表し、TCFDレポート発行以降の気候変動を巡る状況変化を踏まえ、当社グループの気候変動に対する活動状況と新たな目標等を公表しました。
「
https://www.dowa-csr.jp/content/files/DOWA_2050CN_roadmap_ja.pdf
③ リスク管理
気候変動に関するリスク管理は、グループ全体のリスク管理に統合されています。詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ③ リスク管理」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社グループの気候変動への対応は、自社のGHG排出削減と社会の気候変動対策に貢献する製品・サービスの創出・拡大の両輪で推進しています。私たちは、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けたこれらの取り組みを、グループの持続的な成長に結びつけるため、2030年度の「GHG排出削減目標」と「製品・サービスによる貢献目標」をそれぞれ設定しています。
a 2030年度のGHG排出削減目標
当社グループの日本国内で排出するスコープ1及び2※1の2030年度のGHG排出目標は、1,200千t-CO2です。今後、社会動向や技術革新等の変化を注視し、中長期の視点でさらなる削減に取り組んでいきます。なお、スコープ3※1のGHG排出量につきましては、今後実態把握の上で、目標への取り入れについて検討を行います。
上記のGHG排出目標は、日本政府が掲げる「2030年度において温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指す」ために策定された『地球温暖化対策計画』※2の区分ごとに設定した削減目標に基づいています。
《2030年度のGHG排出削減目標(区分別)》
当社グループのGHG排出量の実績(スコープ1、スコープ2)は、当社のサステナビリティサイトをご参照ください。なお、当該サイトは2024年12月までに順次更新予定です。
「
https://www.dowa-csr.jp/esg/data/environment
b 2030年度の製品・サービスによる貢献目標
当社グループは、社会の気候変動対策に貢献する幅広い製品・サービスを提供しています。再生可能エネルギーに欠かせない太陽光パネル用銀粉や燃料電池・EV向けの金属材料、また使用済みリチウムイオン電池や太陽光パネルのリサイクル等、サプライチェーンを通じてGHG排出削減に貢献する製品・サービスが数多くあります。また、今後の脱炭素社会に向けて欠かせない非鉄金属を、リサイクルをはじめとする持続可能な資源循環プロセスを組み入れた循環型ビジネスモデルによって社会に提供しています。
このような当社グループならではの貢献を「DOWAグリーンアクション(略称:DGA)」と名付けるとともに、2030年度の目標を設定し、取り組みを推進しています。
《2030年度のDOWAグリーンアクション売上目標》
DGA製品・サービスの供給拡大、技術開発や新規事業の創出に努めることで、社会全体のGHG排出削減に貢献し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて取り組みます。これらの成長目標として、DGA製品・サービスの売上を指標としています。
c 2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組み
当社は2021年度にTCFDのフレームワークを活用したシナリオ分析を行っています。将来予測は不確実性が高く、分析が難しいことから、複数のシナリオを参照し1.5℃、2℃シナリオ及び4℃シナリオ下の事業環境を想定し実施しました。また、取り組みの具体性を高めるため、TCFDのシナリオ分析をベースとしながら、2030年までの予測精度を上げるべく、あらためて社会環境と当社事業について足元の状況整理を行い、施策の検討を行いました。それらを踏まえ、2023年5月に「2050年のカーボンニュートラル実現に向けたロードマップ」を策定・公表しました。
《2050年のカーボンニュートラル実現に向けたロードマップ》
当社は2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、既存技術を最大限に活用し、新たな技術の導入にも計画的に取り組みます。省エネルギーや再生可能エネルギー、燃料転換、電化等に加え、バイオマス燃料やアンモニアバーナー等の自社開発も積極的に進めていきます。将来的にはCO2を回収・貯留するネガティブエミッション技術の活用も検討する等、複数のオプションで気候変動対策を推進していきます。
(3) 人的資本
当社グループは、人材がすべての企業活動の基本と考えています。長い歴史の中で多くの困難を乗り越えられたのは、その時々に顕在化した課題に正しく向き合って、課題解決に取り組むために開発、製造、販売、管理等当社グループ各職場の最前線で働く一人ひとりの力が結集したからです。
グループの永続的な発展のためにも、更には世の中から求められる企業グループであり続けるためにも、私たちは企業理念に共感した一人ひとりの力を結集させて「成長し続ける組織」を目指します。
① ガバナンス
② 戦略
《人材育成の環境整備に向けた取り組み》
・現場の最前線で働く社員を対象とした研修プログラムを充実させます。
・学びたいという意欲さえあれば、日程や時間帯や地域等縛られずに受講できる、充実したオンライン研修プログラムを用意します。
・個人の能力に留まらず一人ひとりの力を結集させるために、メンバーの長所を活かしてチーム力を高める組織運営プログラムを導入します。
人的資本に関する2030年のありたい姿を、「経済的価値と社会的価値との両立を図り、成長し続ける組織」と定め、「成長し続ける組織」につきましては、次のとおり3つに分けて定義しました。
・様々な社会課題の解決に貢献する当社事業の価値と役割に共感する集団
・チームワークやコミュニケーションを重視し、DOWA全体で成果を発揮できる組織
・多様な働き方を許容し、多様な人材により変化とチャレンジを受け入れる組織
ありたい姿の達成に向けた取り組みは次のとおりです。
ⅰ 人材確保と中核人材の育成
日本は少子高齢化が進行しており、総務省の労働力調査によると日本の労働力人口は、2023年平均で6,925万人と、前年に比べ23万人増加していますが、近年の出生率低下もあり、今後の労働力は加速度的に減少していく見通しです。この労働人口の減少幅は都市部より当社が多くの拠点を構える地方の方が大きいため、その影響はより深刻であると認識しています。従って、当社にとって人材確保は喫緊の課題です。まずは、採用活動において採用対象の拡大を図り、各拠点への採用支援やノウハウの共有等にグループ全体で取り組んでいきます。
また、当社では、若手社員に対する定期的な面談を継続して実施しており、仕事への動機づけや上司部下間のコミュニケーション向上に努めています。職場全体での計画的な育成を通じて新入社員の着実な成長を促進するほか、全社員を対象としたサーベイを導入し社員のエンゲージメントを高める施策を推進します。
ⅱ 変革を実現する人材の育成と組織づくり
当社はこれまで組織全体のレベルを底上げするために階層別教育を推進してきました。今後は、成長し続ける組織の実現に向けて、自ら進んで学び、変革を起こせる人材の育成に注力していきます。外部環境変化が激しく正解を見出しづらい時代においては、社員一人ひとりが自己の能力を最大限発揮できる組織とすることが組織力強化につながります。
一方で、新人・若手教育においては、階層別教育が非常に重要であるため、継続して取り組みます。より「個人」にフォーカスし、「個人」のスペシャリティを高める教育への移行を企図しています。また、学びたいときに学べるプラットフォームも整備し、主体的な社員の学びをいつでも支援する仕組みを構築していきます。
ⅲ 多様な働き方の実現
日本において人口の減少が見込まれる中、出産・育児そして介護といったライフステージの変化を経ながらも、長く働くことができ、そしてそれぞれの社員が自己実現に向け取り組めるような環境づくりが必要です。多様な働き方につきましては、個人の裁量が増すことで自己実現的な働き方も可能となること、また仕事だけではなくプライベートを充実させることもできるため、生産性の向上及び定着率の向上という両面の効果が期待できます。
また、共働きが当たり前となり、夫婦が一緒に子育てをするという考え方が主流となりつつあります。当社は、多様な働き方を実現することで、社員一人ひとりの事情を尊重しつつ、業務に邁進できる環境を整備することで社員の能力を最大限発揮してもらい、当社を成長させていきます。その根幹には、社員の幸せが当社の発展につながるという考えがあります。そのために、労働時間の削減、育児・介護と仕事の両立支援等に取り組んでいきます。
ⅳ ダイバーシティ推進と人権意識の浸透
当社は、多様な人材による多様な働き方がイノベーションの源と考えています。「企業の中核人材における多様性の確保」は企業経営において重要であることは間違いありませんが、当社は中核人材のみならず全社員を対象とした多様性を推進しています。これは人材確保にもつながるため、全社を挙げて強力に進めていきます。
採用においては、女性や外国籍の人材確保を強化しており、特に、女性採用は「中期計画2024」の最終年度には新卒採用全体の30%以上とすることを目標としています。更に、女性用厚生施設の整備や女性のキャリア教育の拡充等、女性が活躍しやすい環境整備も同時に行っていきます。
また、2022年3月に人権方針を策定し、グループ全社員への人権意識の浸透やハラスメントの撲滅に取り組んでいます。
ⅴ 人事のDX推進
当社は、2022年7月にDX認定を取得し、全社の取り組みとしてDXを推進することを社内外に宣言しました。人事部においては、過去から蓄積してきた膨大な人事関連データの統合・解析・活用を進めています。
情報を的確かつ適時に引き出せる体制づくりを進め、人材の発掘、効果的な育成、公平な処遇を目指します。
③ リスク管理
人的資本に関するリスク管理は、グループ全体のリスク管理に統合されています。詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ③ リスク管理」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社グループは、「DOWAグループのマテリアリティ」それぞれに指標及び目標を設定しています。人的資本に関する指標及び目標は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ④ 指標及び目標」に記載していますので、ご参照ください。
1 基本的な考え方及びリスクマネジメント体制
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ③ リスク管理」をご参照ください。
2 具体的なリスクの内容
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。また、当該リスクが顕在化する時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載していません。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
戦略リスク
経済リスク
オペレーションリスク
ハザードリスク
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度における当社グループの事業の状況につきましては、自動車の生産が堅調であったことから、自動車関連製品及びサービスの受注が増加しました。情報通信関連製品は中国経済の停滞等により販売が減少しました。また、新エネルギー関連製品は太陽光パネル向けの堅調な需要を受けて販売が増加しました。環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。相場環境につきましては、前期と比較して平均為替レートは円安ドル高となりましたが、亜鉛及びPGM(白金族金属)の平均価格は大幅に下落しました。一方で、エネルギー価格の高騰を受け、電力代等のエネルギーコストは前期と比較して増加しました。
このような状況の中、当社は企業価値の向上と持続可能な社会の実現への貢献に向け、「循環型ビジネスモデルの進化」と「サステナビリティ・マネジメントの強化」を「中期計画2024」の基本戦略とし、引き続き5つのコアビジネスのさらなる強化と経営基盤の充実化のための諸施策を着実に推進しています。
これらの結果、当期の連結売上高は前期比8.1%減の717,194百万円、連結営業利益は同32.7%減の30,003百万円、連結経常利益は同19.4%減の44,745百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.2%増の27,853百万円となりました。
主要セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
環境・リサイクル部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
廃棄物処理事業では焼却の処理量は増加し処理単価は上昇しました。また、溶融・再資源化の処理量は増加しました。土壌浄化事業では土壌浄化や不燃性廃棄物の再資源化の受注が前期を下回りました。リサイクル事業では当社製錬所向けのリサイクル原料の集荷量及び家電リサイクルの処理量は前期並みとなりました。東南アジア事業では廃棄物処理の受注が前期を下回りました。一方で、人件費を中心に販売費及び一般管理費が増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比1.6%増の150,389百万円、営業利益は同5.3%減の10,537百万円、経常利益は同6.7%減の11,181百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2023年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
製錬部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
貴金属銅事業では金、銀及び銅の生産量が減少しました。PGM事業ではPGMの平均価格が前期比で大幅に下落した影響を受け、使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷量が減少しました。また、デリバティブ評価損を計上しました。亜鉛事業では亜鉛の生産量は前期を下回りました。また、電力代等のエネルギーコストが増加しました。一方で、亜鉛の棚卸資産の簿価切下げによる損失幅は縮小しました。営業外損益では海外亜鉛鉱山の運営会社における持分法投資利益を計上しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比26.7%減の317,848百万円、営業利益は同60.7%減の8,942百万円、経常利益は同45.0%減の18,202百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2023年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
電子材料部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
半導体事業ではウェアラブル機器向け需要の停滞を受けて、近赤外LED及び受光素子(PD)の販売が減少しました。電子材料事業では太陽光パネル向けの堅調な需要に伴って銀粉の販売が増加しました。また、半導体事業と電子材料事業では、平均為替レートが前期比で円安ドル高となったことが業績に寄与しました。機能材料事業では磁性粉の販売が低調に推移しました。営業外損益ではサンプル収入が増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比32.5%増の183,174百万円、営業利益は同44.4%減の1,652百万円、経常利益は同23.1%減の3,508百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2023年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
金属加工部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
伸銅品事業では堅調な自動車生産を受けて、当社の自動車向け製品の販売は第2四半期連結会計期間から増加に転じ、通期では前期並みとなりました。情報通信関連製品の販売は中国経済の停滞等により減少しました。また、デリバティブ評価損を計上しました。めっき事業では自動車向けの需要が堅調に推移しました。回路基板事業の販売は堅調に推移しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比0.2%増の116,447百万円、営業利益は同7.0%減の4,940百万円、経常利益は同5.9%減の5,187百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2023年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
熱処理部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
熱処理事業では堅調な自動車生産に伴い国内外における熱処理受託加工の受注が増加しました。また、コストの増加に対する一時金収入が一部の顧客からありました。工業炉事業では設備販売及びメンテナンスの需要が堅調に推移しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比7.0%増の32,227百万円、営業利益は同64.6%増の2,428百万円、経常利益は同69.7%増の3,218百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2023年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より35,288百万円増加し、73,049百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は118,630百万円の収入(前期比67,904百万円収入増)となりました。主に、税金等調整前当期純利益43,768百万円、棚卸資産の減少61,899百万円、及び減価償却費25,298百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は26,261百万円の支出(前期比4,082百万円支出減)となりました。主に、有形固定資産の取得による支出36,443百万円、投資有価証券の売却による収入7,620百万円、及び関係会社の有償減資による収入5,022百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は59,204百万円の支出(前期比39,445百万円支出増)となりました。主に、有利子負債の減少38,792百万円、社債の償還による支出10,000百万円、及び配当金の支払7,980百万円等によるものです。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資資金、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。
また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2023年3月30日~2025年3月29日)を行っています。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
(注) 1 金額は、販売価格によっています。
2 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。
3 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。
4 その他は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。
(注) 1 上記以外のその他主要な製品に関しては、概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しています。
2 受注残高の増加は、熱処理部門(熱処理炉)の連結子会社であるHIGHTEMP FURNACES LTD.、その他(工事の請負)の連結子会社であるDOWAテクノエンジ㈱において受注高が増加したこと等によるものです。
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
(注) 1 金額は販売価格によっています。
2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。
3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
(注) 当連結会計年度の住商マテリアル㈱に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満で
あるため記載を省略しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
a 資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して22,511百万円減少し632,770百万円となりました。流動資産で37,182百万円の減少、固定資産で14,670百万円の増加となります。
流動資産の減少は、棚卸資産の減少61,143百万円、流動資産のその他の減少8,358百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少3,948百万円、及び現金及び預金の増加36,247百万円等によるものです。
固定資産の増加は、有形固定資産の増加20,897百万円、投資有価証券の減少2,649百万円、その他の減少2,142百万円、及び無形固定資産の減少932百万円等によるものです。
b 負債の部
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して50,698百万円減少しました。これは、コマーシャル・ペーパーの減少26,000百万円、長期借入金の減少12,289百万円、及び流動負債のその他の減少11,225百万円等によるものです。
c 純資産の部
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が27,853百万円となり、配当金の支払い等を行った結果、株主資本が18,816百万円増加しました。また、為替換算調整勘定やその他有価証券評価差額金の増加等により、その他の包括利益累計額が9,281百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し28,187百万円増加しました。この結果、自己資本比率は58.9%となりました。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
a 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、PGMの平均価格が前期比で大幅に下落した影響を受け、使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷量が減少したこと等から、製錬部門で減収となりました。この結果、前連結会計年度の780,060百万円に対し、8.1%減の717,194百万円となりました。
b 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、売上数量の減少に伴う原料代が減少したこと等により、前連結会計年度の689,241百万円に対し、7.8%減の635,748百万円となりました。
これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の88.4%に対し、88.6%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により、前連結会計年度の46,208百万円に対し、11.3%増の51,443百万円となりました。
c 営業利益
当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の44,610百万円に対し、32.7%減の30,003百万円となりました。
d 営業外収益(費用)
当連結会計年度は、持分法による投資利益の増加等により、前連結会計年度の10,891百万円の収益(純額)に対し、14,742百万円の収益(純額)となりました。
e 特別利益(損失)
当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等7,639百万円を計上しましたが、特別損失では、事業整理損等8,616百万円を計上しました。
これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の9,571百万円の損失に対し、977百万円の損失となりました。
f 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の45,930百万円に対し、4.7%減の43,768百万円となりました。
g 法人税等
当連結会計年度の法人税等は14,234百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より1.2ポイント高い32.5%となりました。
h 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、CONSTANTINE MINING LLC.等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の4,472百万円に対し、62.4%減の1,680百万円となりました。
i 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の25,041百万円に対し、11.2%増の27,853百万円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
a 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。
b 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。
c 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。
d 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。
当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。
e 固定資産の減損
当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。
減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、正味売却価額及び使用価値により減損損失を測定し、計上しています。
f その他有価証券等の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い市場価格のある株式と、株価の決定が困難である市場価格のない株式が含まれます。
当社グループにおいて、市場価格のある株式は期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また市場価格のない株式は当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回り、かつ回復する見込があると認められない場合に、減損処理を行うこととしています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の44.3%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度における「開発研究費」は
各セグメントの研究開発活動、主な成果及び開発研究費は次のとおりです。
《開発研究費》
(単位:百万円)
(1) 研究開発目標
DOWAグループは、社会課題の解決に貢献する次世代の製品やサービスの実現に向けて、研究開発に注力しています。各事業会社はディビジョンラボ等を活用し、現行製品・サービスの改良・改善を行うとともに、DOWAホールディングス事業開発部を中心とするグループ内及び社外との連携促進活動により、近未来のニーズに対応する新しいコンセプトの製品・サービスや革新的新技術の開発を推進しています。
中期計画2024においては、「自動車」「情報通信」「環境・エネルギー」「医療・ヘルスケア」の4分野を高い成長が見込める市場と位置付け、独自の循環型ビジネスモデルで培ってきた、優れた素材・技術の社会実装を通じて、社会課題の解決と新たな価値創造に取り組んでいます。
(2) 各セグメントにおける研究開発テーマ及び主な成果
① 環境・リサイクル部門
② 製錬部門
③ 電子材料部門
④ 金属加工部門
⑤ 熱処理部門
⑥ 全社・その他