当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、およそ17年ぶりとなる日銀のマイナス金利解除に、賃金と物価の好循環による経済の緩やかな回復が期待されるものの、ウクライナ情勢の長期化による原材料価格の高騰や円安の進行が消費者動向に影響を与えており、引き続き先行き不透明な状況が続いております。
このような情勢の中、当社グループは、「占いの企業」から「働く女性を応援する企業」への変容を目指し、収益を拡大し企業価値を向上させるため、当社が取り組むべき事業の選択と集中について、外部コンサルティングの導入も含めリサーチし、模索してまいりました。その結果、既存事業及び個別のサービスやシステムを精査のうえ、今後当社が飛躍的に成長するために、2つのエンタメマッチングサービス事業サービス(「OneRoof」「CarryGo!」)と韓国食品EC事業からの撤退と、各事業におけるシステムの減損損失の計上を決定し、当第3四半期連結累計期間において、固定資産の減損損失74百万円及び事業撤退損失引当金繰入額19百万円、合計93百万円の特別損失を計上いたしました。また、これに伴い、2024 年8月期の通期業績の予測数値及び今後の業績動向を総合的に勘案し、繰延税金資産17百万円を取崩し、法人税等調整額17百万円を計上しております。
以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,519百万円(前年同期比0.8%減)、営業損失18百万円(前年同期は営業利益37百万円)、経常損失23百万円(前年同期は経常利益30百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失137百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益13百万円)となりました。
なお、当社は、2024年6月19日付開示「特別損失等の計上及び繰り延べ税金資産の取崩し見込み、通期業績予想の修正並びに剰余金の配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」及び「株主優待制度の新設に関するお知らせ」でお知らせいたしましたとおり、2024年6月19日開催の取締役会において、株主優待制度の新設を決定しております。これに伴い生じる株主優待制度にかかる費用については、当連結会計年度の決算において、株主優待引当金として計上する見込みです。
セグメントごとの取組み内容及び経営成績は、以下のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを、今後の事業展開等を踏まえ、変更しております。そのため、当第3四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、下記及び「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)セグメント情報」の「Ⅱ2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
占い事業においては、自社Webサイト、ISP、各移動体通信事業者及びApple や Google 等のプラットフォーム向けに占い鑑定や女性に向けた記事コンテンツを企画・制作・配信する1対N向けのサービス及びユーザーと占い師が電話・チャットで直接、双方向にやり取りできる1対1向けのサービスを行っております。新規コンテンツが不調であったものの、自社メディアの好調であった他、とコンサルティング導入を含む運営見直しにより電話・チャット占いの売上が回復し、売上高は前年同期比で横ばいとなりました。一方、営業利益においては、広告宣伝費及び人件費の増加が影響し、前年同期比で減少しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における占い事業の売上高は1,431百万円(前年同期比1.2%減)、営業利益386百万円(前年同期比5.6%減)となりました。
なお、占い事業においては、事業精査の結果、マーケティングシステム開発費13百万円の減損損失を特別損失として計上しております。
② エンタメ・マッチングサービス事業(旧:SNS事業 / XR事業 / One to One 事業 非占いサービス)
エンタメ・マッチングサービス事業においては、SNSを中心に、ネットとリアルの両面において人々の交流・関係構築の機会や場を提供するサービスを行っております。「きゃらデン」がやや不調となったものの、シミュレーションゴルフ店舗運営により売上は前年同期比で微増いたしましたが、「きゃらデン」及び「OneRoof」の新規ユーザーの獲得に係る広告宣伝費が負担となり、営業損失を計上しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるエンタメ・マッチングサービス事業の売上高は85百万円(前年同期比5.8%増)、営業損失90百万円(前年同期は営業損失113百万円)となりました。
なお、これを受けて、当社では当第3四半期連結累計期間において、「OneRoof」および「CarryGo!」のサービス撤退を決定し、エンタメ・マッチングサービス事業としては、減損損失45百万円及び事業撤退損失引当金繰入額19百万円を特別損失として計上しております。
③ その他事業(ヘルスケア/EC 他)
当社グループでは、企画・開発の初期段階にある事業について、当第3四半期連結累計期間末日時点において、金額又は連結売上高若しくは連結営業利益に占める割合等から重要性が低いと判断した事業等については、一括して「その他」セグメントとして区分し、計上しております。当第3四半期連結累計期間においては、主に韓国コスメEC「Coréelle」および韓国食品EC「アイゴー」の運営の他、医療・美容事業のM&Aの検討並びに新規美容関連サービスに関する先行市場調査及び企画を行ってまいりました。いずれも売上が僅少である中、ECサイトのソフトウェア償却費の他、M&A検討費用、新規美容関連サービス立案に向けた市場調査費の発生により、営業損失を計上しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるその他の売上高は2百万円(前年同期比29.8%増)、営業損失55百万円(前年同期は営業損失11百万円)となりました。
なお、その他事業においては、事業精査の結果、「アイゴー」のサービス撤退による減損損失7百万円を、一方、「Coréelle」については収益性向上のためリニューアルを行うこととし、既存システムの減損損失7百万円をいずれも特別損失として計上しております。
当第3四半期連結会計期間末の当社グループの財政状況は以下のとおりです。
なお、資本の財源及び資金の流動性にかかる情報については、当第3四半期連結累計期間において、重要な変更等はございません。
(資産の状況)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して141百万円増加し、2,854百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加133百万円及び売掛金の減少48百万円によるものです。
資産の内訳は、流動資産2,437百万円、有形固定資産22百万円、無形固定資産133百万円及び投資その他の資産260百万円となっております。
(負債の状況)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して308百万円増加し、1,675百万円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の増加68百万円及び長期借入金の増加244百万円によるものです。
負債の内訳は、流動負債932百万円、固定負債742百万円となっております。
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して166百万円減少し、1,178百万円となりました。これは主に、利益剰余金の減少167百万円によるものです。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。