当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する傾向にある中で、各種政策の効果もあって、景気は緩やかな回復が続くことが期待されます。一方、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れや物価上昇等が我が国の景気を下押しするリスクとなっており、引き続き金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
当社を取り巻くBSデジタル放送業界は、動画配信サービス市場の拡大等で、ビジネスの機会が拡大する等、環境が大きく変化しております。なお、テレビメディア広告費は、1兆7,347億円(前年比96.3%)となり、そのうち当社を含む衛星放送メディア関連の広告費は、1,252億円(前年比100.1%)となっております。(「2023年 日本の広告費」㈱電通調べ)
このような状況下、当社は「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」を経営理念として中長期的な成長を実現するため、重点施策「Value(バリュー)3」を掲げ、引き続き、「コンテンツ価値の最大化」「投資最適化へ向けた意識改革」「放送周辺事業の強化と発展」をテーマに、放送事業に加えて、その他の様々な施策に取り組みました。
[レギュラー番組]
4月改編では、新番組として、音楽番組『若手人気スター歌謡ショー』、「団塊」世代の方をゲストに招くトーク番組『“団塊”物語』、㈱U-NEXTと共同制作の格闘技情報番組『ワールドファイトCLIP! Supported by U-NEXT』の放送を開始いたしました。また、『大人のバイク時間 MOTORISE』では、第51回 東京モーターサイクルショーに本年も出展し、ライブトークとオリジナルグッズの企画・販売を実施いたしました。
ドラマジャンルでは、中国時代劇『黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~』や、昭和ホームドラマ『ちょっといい姉妹』、アガサ・クリスティー原作の世界的人気ドラマ『名探偵ポワロ』全13シリーズの一挙放送をスタートする等、様々なジャンルの話題作を放送し、コンテンツの拡充に努めました。
[特別番組]
毎年恒例となった㈱京都放送との共同制作番組『京都夜桜生中継2024~世界遺産 東寺を堪能する夜~』の放送や、過去最多の全国各地17の放送局とコラボレーションした『桜前線2024 全国キャスターリレー!~フォトジェニックな桜スポット~』の放送に加え、初の試みとして、オリジナルドラマ『ある日、下北沢で』を東京メトロポリタンテレビジョン㈱と共同で制作し、放送いたしました。このほか、スポーツジャンルでは、各国の代表選手が数多くプレーする女子ソフトボールリーグ『JDリーグ中継2024 第1節 デンソーvsビックカメラ高崎』や、『スポーツで未来をつなぐfrom佐賀』、『2024 羽田盃生中継~ダート三冠 開幕~』を放送、また、俳優でカレーマイスターの資格を持つ山中崇さんがオリジナルカレーづくりに挑戦した『山中崇のオリジナル・カレー ~至福の一杯漫遊記~』等、幅広いジャンルの特別番組の制作・放送にも努めました。
[アニメ関連事業]
「ANIME+」枠では、製作委員会参画作品を含むアニメ関連番組を毎クール約40タイトル放送しており、エンターテインメント情報番組『アニゲー☆イレブン!』や、アニメソング番組『Anison Days』等も引き続き放送しております。また、世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」では、恒例のトークイベントに加え、自社ブース内でのアニメグッズの販売も行いました。このほか、㈱とちぎテレビ主催の「とちてれ☆アニメフェスタ!」に本年も協賛する等、アニメ番組の放送に加え、イベントへの参加や、物販といったアニメ関連の幅広い事業に取り組みました。
[配信コンテンツ]
当社独自の動画配信サイト「BS11+(プラス)」において、アニメ『転生したらスライムだった件』第3期放送に合わせ、アニメ本編の魅力をお伝えする情報番組『転スラ情報局 BS11支部』を制作し、配信いたしました。また、特別番組として放送した『山中崇のオリジナル・カレー ~至福の一杯漫遊記~』では、テレビ放送した本編のほかに、配信オリジナルコンテンツとしてレシピ動画を公開しているほか、テレビ放送終了後も根強い人気のある歴史番組『偉人・素顔の履歴書』では厳選した放送回をBS11公式YouTubeチャンネルにて、期間限定で配信しております。更に、TVerやU-NEXT、FOD、FANYチャンネル、ビデオマーケット等、外部プラットフォームでの配信を充実させるほか、人気のアジアドラマをテレビ放送と連動し配信する等、より多くの方々にBS11のコンテンツを視聴していただけるよう、引き続き配信事業の拡大に努めております。
[その他事業・マルチ展開施策等]
自社制作番組や配信オリジナルコンテンツの派生イベントの実施、通信販売事業等、様々な施策に取り組んでおります。㈱文化放送との協業企画『ワールドダイスターRADIO☆わらじ』では、トークイベント第2弾を実施いたしました。このほか、東京ドームシティプリズムホールで開催された「ご当地よいどれ市2024」にて『太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選』のトークイベントを実施したほか、㈱京都放送、㈱元気な事務所との3社共同で『おやじ京都呑み』発のトークイベント「おやじに乾杯!」を実施いたしました。また、毎回ご好評いただいております人気ピアニストと注目のヴォーカル・ユニットによるコンサート「貴公子たちの音楽会 Vol.4~NEW SEASON~」を開催し、コンサート実施後には、テレビ放送や、YouTube等での配信を実施いたしました。更に、新規事業として、㈱産直と協業で全国各地の食品・逸品を販売する通販サイト「BS11SHOP産直通販」を開設いたしました。今後も放送に加え、配信、その他事業等を通して幅広いニーズに応えることができるよう、努めてまいります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は 9,067,838千円(前年同期比 0.5%減少)となりました。営業利益は 1,556,518千円(前年同期比 3.7%減少)、経常利益は 1,561,958千円(前年同期比 3.3%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 1,076,670千円(前年同期比 2.2%減少)となりました。
② 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 264,908千円増加し、25,021,447千円(前連結会計年度末比 1.1%増加)となりました。主な要因は、現金及び預金が 318,014千円、受取手形及び売掛金が 267,859千円、流動資産のその他に含めて表示している未収消費税等が 102,338千円とそれぞれ減少したことに加え、固定資産の減価償却が進み、有形固定資産が 399,988千円と減少したものの、投資その他の資産に含めて表示している投資有価証券が 1,309,457千円増加したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 348,703千円減少し、1,801,481千円(前連結会計年度末比 16.2%減少)となりました。主な要因は、短期借入金が 100,000千円 、未払法人税等が 51,119千円、流動負債のその他に含めて表示している未払金が 205,860千円とそれぞれ減少したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 613,611千円増加し、23,219,966千円(前連結会計年度末比 2.7%増加)となりました。主な要因は、利益剰余金が、前連結会計年度の期末配当 463,044千円により減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益 1,076,670千円の計上に伴い 613,626千円増加したこと等によるものであります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
(5) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。