第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、2024年春闘における賃上げ率上昇により所得環境は改善し、個人消費は持ち直しに転じ、インバウンド需要の拡大等を背景に緩やかに景気回復に向かっております。しかしながら、世界的な金融引締めに伴う影響や地政学リスクの高まりによる経済活動の抑制の影響に加え、物価上昇、金融資本市場の変動など外部環境の変化には注意する必要があります。

当社主力事業の市場動向につきましては、冷凍食品市場および冷凍食品中華カテゴリーは昨年に引き続き、前年を上回る成長率を示しております。また、外食市場については、インバウンドを中心に観光需要が好調に推移し、回復基調にあります。

このような状況下、食品事業においては、2023年12月に発生した関東第一工場出火の影響に伴い製造ライン数が減少したことにより、販売予定数量に見合った製造量の確保に至らず、苦戦を強いられた一方で、関東第三工場に「大阪王将 羽根つき餃子」および「大阪王将 たれつき肉焼売」のハイブリッド式製造ラインを導入し、製造量のカバーを図るとともに、効率化を推進いたしました。また、本年度の広告戦略として、ブランド認知の向上を企図した全国CM出稿を2024年4月に実施いたしました。

外食事業においては、主力の「大阪王将」ブランドの既存店売上高の回復に加え、セントラルキッチン(埼玉県羽生市)の安定稼働により、直営店を中心とした関東圏ドミナント出店を進めました。また、ベーカリー・カフェ「R Baker」においてもセントラルキッチン(山梨県甲州市)の稼働開始を契機に「R Baker mini」のFC展開および店舗運営効率化を推進いたしました。

メーカーとしての心臓部である生産工場においては、関東第一工場の完全復旧に向けて、罹災の影響があった製造ラインについては、2025年2月を目途に完全復旧を目指します。また、西日本エリアの生産体制強化を企図し、都城インター工業団地桜木地区G区画(敷地面積 8,259.88㎡)の優先交渉権を取得いたしました。これにより、西日本エリアでの新たな供給拠点として宮崎県都城市に新工場建設を進め、2026年の操業開始を目指します。

新規事業においては、中国での「袁記食品集団」との協業により2024年6月21日に1号店を出店し、今後積極的な海外への展開を取り組んでまいります。

 

この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が91億23百万円(前年同四半期比1.7%増)、営業利益3億39百万円(前年同四半期比10.0%減)、経常利益は3億43百万円(前年同四半期比12.0%減)となった一方、出火に伴う受取保険金8億25百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億84百万円 (前年同四半期比193.7%増)となりました。

 

 

なお、セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。

① 食品事業

食品事業につきましては、新商品「大阪王将 羽根つき円盤餃子PREMIUM」、「大阪王将 かけメシ えびあんかけ炒飯」を発売するなど中華カテゴリー強化に努めました。関東第一工場出火に伴う製造ライン数の減少により、販売予定数量に見合った製造量の確保に至らず、苦戦を強いられました。しかしながら、「大阪王将 羽根つき餃子」を中心とした当社商品には引き続き高いニーズをいただいており、供給体制の安定により第2四半期会計期間以降の収益は着実に回復するものと想定しております。また、本年度の広告戦略として、ブランド認知の向上を企図した全国CMを2024年4月に出稿し、積極的な営業活動を実施いたしました。

その結果、当第1四半期連結累計期間における食品事業の売上高は52億32百万円(前年同四半期比4.2%減)、営業利益は2億95百万円(前年同四半期比23.8%減)となりました。

なお、小麦粉や植物油脂などの原材料費、資材費、エネルギー費、物流費の上昇を受けて、2024年9月1日納品分より「焼餃子カテゴリー」の価格改定(5%~15%)を実施し、収益の改善を進めます。

 

② 外食事業

外食事業につきましては、各業態が着実な回復を見せており、主力の「大阪王将」ブランドにおいては、セントラルキッチン(埼玉県羽生市)の安定稼働に加え、調理ロボ「I-Robo」をモデル店3店舗に導入する等、店舗運営の効率化および収益の最大化を図りました。また、ベーカリー・カフェ「R Baker」においてもセントラルキッチン(山梨県甲州市)の稼働を開始し、「R Baker mini」のFC展開および店舗運営効率化を推進いたしました。

その結果、当第1四半期連結累計期間における外食事業の売上高は38億91百万円(前年同四半期比10.9%増)、営業利益は1億86百万円(前年同四半期比45.6%増)となりました。

なお、当第1四半期連結累計期間におきましては、加盟店7店舗、直営店1店舗の計8店舗を出店した一方、加盟店7店舗(うち海外3店舗)、直営店2店舗(うち海外1店舗)の計9店舗を閉店した結果、当第1四半期末店舗数は、加盟店344店舗(うち海外17店舗)、直営店97店舗(うち海外7店舗)の計441店舗(うち海外24店舗)となっております。また、運営形態変更に伴い3店舗を直営店から加盟店へと変更しております。

 

外食事業の店舗数の内訳は以下のとおりです。

業態名

前連結会計年度末
(2024年2月29日)

当第1四半期連結会計期間末
(2024年5月31日)

直営店

加盟店

直営店

加盟店

大阪王将

43

294

337

41

297

338

ラーメン

14

10

24

14

10

24

ベーカリー・カフェ

20

12

32

19

15

34

一品香

9

2

11

9

2

11

その他業態

7

3

10

7

3

10

海外

8

20

28

7

17

24

合計

101

341

442

97

344

441

 

 

(資産の部)

当第1四半期連結会計期間末の総資産の残高は、前連結会計年度末より15億20百万円増加し、271億18百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末より5億88百万円増加し、119億52百万円となりました。主な要因は、売掛金の増加5億36百万円、流動資産のその他の増加3億28百万円によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末より9億32百万円増加し、151億66百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加によるものであります。

 

(負債の部)

当第1四半期連結会計期間末の負債の残高は、前連結会計年度末より8億88百万円増加し、163億9百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末より7億33百万円増加し、116億86百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加2億29百万円、未払金の増加2億16百万円、未払法人税等の増加3億14百万円によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末より1億55百万円増加し、46億22百万円となりました。主な要因は、長期借入金の増加によるものであります。

 

(純資産の部)

当第1四半期連結会計期間末の純資産の残高は、前連結会計年度末より6億32百万円増加し、108億9百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加によるものであります。

この結果、自己資本比率は39.7%(前連結会計年度末39.6%)となりました。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

特記すべき事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。