第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

(経営成績)

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い活動制限が解除され、社会経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により回復基調にあるものの、ウクライナ情勢やイスラエル・パレスチナ情勢での地政学上のリスクの深刻化、原材料及びエネルギー価格の高騰、為替の変動、国内物価の高騰などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 医療・介護を取り巻く環境としましては、今年度は診療報酬及び介護報酬のダブル改定の年に当たり、診療報酬本体は+0.88%、介護報酬は+1.59%といずれもプラス改定となり、経営環境の厳しさは緩和されていくものと思われます。しかしながら医療従事者・介護従事者の処遇改善への配分も多く、ここ数年の諸物価高騰による医療・介護機関の経営圧迫への不安が完全に払拭されるまでには至らず、経営環境の改善に懸念も残ります。

 このような環境の中、当社グループ(当社及び連結子会社)の第3四半期連結会計期間の売上は前年並みまで戻り、累計期間では前年同期比4.1%減と減収幅が縮小してまいりました。主力のコア市場では、遅れていた更新需要のキャッチアップ物件が増加してきており、売上は回復基調にあります。また周辺市場では、手術ウェア、患者ウェアともに第3四半期連結会計期間は増収に転じました。一方、海外市場は順調に推移、二桁の伸び率を達成しております。第4四半期連結会計期間は、市場環境の不安定さが懸念されるものの、コア市場での増収に注力し、目標の達成に努めてまいります。

 利益面におきましては、原材料費の高騰や国内加工賃の上昇および、前年同期比大幅な円安水準での為替レートといった原価上昇要因がありましたが、海外生産比率の上昇によるシフト効果や販売価格の改定を行い、第3四半期連結累計期間の売上総利益率は、前年同期比0.6ポイント減に抑え、43.2%となりました。

 販売費及び一般管理費におきましては、賃金引き上げ等による人件費の増加等により、前年同期比4.2%増となりました。

 このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間の売上高につきましては12,646百万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は3,132百万円(同11.5%減)、経常利益は3,182百万円(同11.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、2,195百万円(同11.5%減)を計上いたしました。

 

 当社グループの事業は、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(財政状態)

 a.資産

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は46,400百万円となり、前連結会計年度末に比べ977百万円減少いたしました。流動資産合計は38,041百万円となり953百万円減少し、主な要因は、現金及び預金の減少2,537百万円、受取手形及び売掛金の減少40百万円、電子記録債権の増加1,119百万円、棚卸資産の増加346百万円等であります。固定資産合計は8,358百万円となり、23百万円減少いたしました。その内訳として有形固定資産は7,220百万円となり91百万円減少、無形固定資産は66百万円となり6百万円増加、投資その他の資産は1,071百万円となり61百万円増加いたしました。

 b.負債

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計は3,796百万円となり、前連結会計年度末に比べ367百万円減少いたしました。流動負債合計は2,915百万円となり308百万円減少し、主な要因は、未払法人税等の減少313百万円、支払手形及び買掛金の減少177百万円等であります。固定負債合計は880百万円となり、59百万円減少いたしました。

 c.純資産

 当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は42,603百万円となり、前連結会計年度末に比べ610百万円減少いたしました。主な要因は、配当の実施による1,926百万円の減少、親会社株主に帰属する四半期純利益2,195百万円の計上による増加等であります。

 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の91.2%から91.8%となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、138百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。