第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、春闘における賃上げ効果が表れるのは夏場以降とみられているとはいえ、継続している諸物価の上昇に対抗できる水準までの個人消費の回復は見られませんでした。円ドル為替は金利差の縮小開始が遅れるとの見方から、前四半期比さらなる円安方向に振れており、結果としての輸入価格の高止まりがみられることも回復の遅れに繋がりました。企業部門では輸出主体の企業は好調を維持しているものの、米国景気の堅調さは持続する一方で、中国経済の停滞が鮮明となる中、外需の下振れ懸念から輸出に一服感が出ました。また、先行きへの不透明感を払しょくできる状態とはなりませんでした。全体的には「悪い円安」のデメリットが一層鮮明となりました。

 

このような環境のもと、100円ショップ「Watts(ワッツ)」「Watts with(ワッツ ウィズ)」「meets.(ミーツ)」「silk(シルク)」等を展開する当社グループは、収益源の多角化を図るべく、国内100円ショップ事業だけではなく、ファッション雑貨店やディスカウントショップの運営等の国内その他事業、並びに海外事業にも取り組んでおります。

 

国内100円ショップ事業につきましては、食品アイテムの品揃えが多いロードサイド型の大型店を中心に、雑貨アイテムの品揃え増強を目的とした改装を予定通り進めております。また、精算業務効率化に向けたフルセルフレジの導入を着実に進めるとともに、「ワッツオンラインショップ」において地域限定で実施しておりました「店舗受け取り」を、お客様の更なる利便性向上のため受取可能地域を全国へ拡大しております。

出店状況につきましては、通期計画の160店舗に対して124店舗の出店を行いました。一方、不採算店舗の整理や母店閉鎖等による退店が79店舗(うちFC4店舗)あり、当第3四半期連結会計期間末店舗数は、直営が1,799店舗(49店舗純増)、FCその他が15店舗(4店舗減)の計1,814店舗となりました。また、Wattsブランド店舗である「Watts」「Watts with」については、1,360店舗(113店舗純増)と全体の75.0%となりました。

 

国内その他事業につきましては、心地よい生活を提案する雑貨店「Buona Vita(ブォーナ・ビィータ)」は13店舗(2店舗純減)となりました。時間をテーマにしたおうち雑貨店「Tokino:ne(ときのね)」は、直営2店舗(増減なし)に加え当社100円ショップ店舗内でコーナー展開しております。生鮮スーパーとのコラボである「バリュー100」は1店舗(増減なし)、ディスカウントショップ「リアル」は6店舗(1店舗増)となっております。

 

海外事業につきましては、東南アジアを中心とした均一ショップ「KOMONOYA(こものや)」は、タイで17店舗(8店舗減)、ペルーで5店舗(5店舗減)となりました。中国での均一ショップ「小物家園(こものかえん)」は、4店舗(増減なし)となっており、自社屋号の「KOMONOYA」「小物家園」の店舗数は26店舗(13店舗減)となりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は21,037百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,117百万円増加いたしました。これは商品及び製品が1,370百万円、現金及び預金が1,004百万円、それぞれ増加した一方、流動資産のその他に含まれる預け金が233百万円減少したことなどによるものであります。

固定資産は6,146百万円となり、前連結会計年度末に比べて423百万円減少いたしました。これは差入保証金が161百万円、のれんが98百万円、無形固定資産のその他に含まれるソフトウエアが87百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。

この結果、総資産は27,183百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,694百万円増加いたしました。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は11,162百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,196百万円増加いたしました。これは電子記録債務が349百万円、支払手形及び買掛金が293百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が238百万円、1年内返済予定の長期借入金が220百万円、未払法人税等が116百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。

固定負債は3,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ104百万円増加いたしました。これは長期借入金が136百万円増加した一方、資産除去債務が28百万円減少したことなどによるものであります。

この結果、負債合計は14,825百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,300百万円増加いたしました。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は12,358百万円となり、前連結会計年度末に比べ393百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が558百万円増加、自己株式が48百万円減少した一方、資本剰余金が226百万円減少したことなどによるものであります。

この結果、自己資本比率は45.4%(前連結会計年度末は46.9%)となりました。

 

b.経営成績

不採算店舗の整理を進める中、主に100円ショップ事業の売上高が堅調に推移した結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は45,604百万円(前年同四半期比2.6%増)と増加いたしました。

外部環境悪化の状態が継続しておりますが、雑貨売上高構成比率及び100円以外の商品の売上高比率上昇を図る施策等により売上総利益率が改善し、売上総利益が計画を上回ったことを主因として営業利益は1,054百万円(同184.6%増)、経常利益は1,069百万円(同186.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は760百万円(同148.4%増)となりました。

なお、当社グループの事業は、100円ショップの運営及びその付随業務の単一セグメントであるため、セグメントの記載をしておりません。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。