第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第1四半期におけるわが国経済は、実質賃金の長期低迷によって、内需の牽引役である家計消費が伸び悩み、加えて人手不足やそれに伴う人件費上昇、エネルギー・原材料価格の高止まりが企業経営を圧迫、価格転嫁によって幾分持ち直しが進んでいるものの、当社の主要顧客である外食・小売などの内需型サービス産業においては、先行き不透明な環境が続いております。

このような環境下、基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(以下「MSR」という。)」の売上収益は、前第1四半期と比較し28.9%増、SaaSは21.8%減、コンサルティング・その他(以下「コンサル」という。)は24.1%減となっております。以上の結果、売上収益で11.1%増、営業損益は24百万円減となりました。営業損益減少の主な要因は、労務費の上昇及び前年同四半期に計上された当社対象の事業再構築補助金の計上期間が終了したことによります。

売上面では、前第1四半期と比較し、MSRは今期の活動方針に「MSRの再構築」を掲げ取引拡大に傾注してきたことが功を奏し、通常調査、海外関連調査、送客+調査型サービスが全て増加致しました。SaaSは一部大手企業のカスタマーリサーチによるスポット調査が実施されなかったこと等により減少致しました。コンサルは今年度の事業再構築補助金の第1回採択が10月以降と見込まれるため関連売上が減少致しました。

受注高においては、前第1四半期と比較し、MSRが22.3%増、SaaSが17.7%増、コンサルは上記の補助金関連受注の減少により14.1%減、全体で15.8%増となっております。

生産面では、物価上昇に伴うモニター謝礼や労務費の増加に対応するため、顧客との価格交渉及び調査条件の緩和によるモニターの活性化や1レポートあたり生産コストの抑制、海外関連調査の増加を見据えたオペレーションの強化などに努めております。

管理面では、前第1四半期と比較し、原価が22.8%増、販売費及び一般管理費が6.2%減となりました。原価は、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、MSRのレポート数増加に伴うモニター謝礼の増加、IT関連投資の拡大により増加致しました。一方、販売費及び一般管理費は、業務効率化によって管理業務に従事する人員減に伴い人件費等が減少致しました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上収益426,709千円(前年同期比42,737千円増)、営業損失123,374千円(前年同期は99,258千円の営業損失)、税引前四半期損失123,765千円(前年同期は99,425千円の税引前四半期損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失72,801千円(前年同期は65,212千円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。

なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

(2) 財政状態の分析

 当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、主に現金及び現金同等物が89,274千円、棚卸資産が18,239千円、その他の無形資産が15,199千円、繰延税金資産が42,309千円増加したものの、営業債権及びその他の債権が249,087千円、使用権資産が8,319千円減少したことにより、前連結会計年度末に比べて90,921千円減少し、3,459,067千円となりました。

 負債については、主に営業債務及びその他の債務が28,855千円増加したものの、リース負債が8,364千円、借入金が50,000千円減少したことにより、前連結会計年度末に比べて27,840千円減少し、696,150千円となりました。

 資本については、親会社の所有者に帰属する四半期損失72,801千円を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べて63,080千円減少し、2,762,917千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ89,274千円増加し、418,972千円となりました。

 当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、178,094千円の収入(前年同期比117,283千円増)となりました。これは、税引前四半期損失の計上123,765千円があったものの、減価償却費及び償却費の計上26,986千円、営業債権及びその他の債権の減少249,026千円、営業債務及びその他の債務の増加29,262千円等があったことによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、37,527千円の支出(前年同期比10,305千円増)となりました。これは、無形資産の取得による支出32,239千円、有形固定資産の取得による支出5,288千円によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、51,034千円の支出(前年同期比119,533千円減)となりました。これは、短期借入金の返済50,000千円、リース負債の返済による支出8,184千円等によるものであります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。