第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における国内経済は、一部足踏みが見られるものの緩やかな回復傾向にあります。しかし、世界的な金融引き締めによる影響や、中国経済や中東情勢に対する懸念等、先行き不透明な状況は継続しています。

当社の装置関連事業が主な対象とする米国の太陽電池関連市場におきましては、連邦による政策の支援や各自治体の後押しにより、太陽電池メーカーによる生産能力拡大や研究開発のための設備投資が活発化しています。また、日本の太陽電池市場においても、様々な企業が次世代太陽電池であるペロブスカイト型太陽電池の量産に向けた開発を進めています。今後の戦略策定に向けた官民協議会も開催されるなど、導入拡大への動きが活発化しています。

当社の環境関連事業が主な対象とする太陽光発電業界におきましては、太陽光パネルのリサイクル義務化が政府で検討されているなど、使用済み太陽光パネルの将来的な排出に対応する仕組みの整備が進んでいます。太陽光パネルのリサイクルに対する支援については、国内外でリサイクル装置の導入支援やリサイクル費用の補助などが継続的に行われています。また、以前から業界への参入を検討している企業が多い欧州のみならず、国内でも関心の高まりから検討する企業が増加しています。太陽光パネルの検査サービスについては、安定した需要が存在しています。

このような状況下、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,956百万円(前年同期比428百万円の減収)となりました。利益面においては、営業利益966百万円(前年同期比499百万円の増益)、経常利益952百万円(前年同期比485百万円の増益)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は697百万円(前年同期比307百万円の増益)となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりです。

① 装置関連事業

装置関連事業におきましては、売上高は4,717百万円(前年同期比249百万円の減収)、営業利益は1,494百万円(前年同期比641百万円の増益)となりました。

これは、主に米国太陽電池メーカーの工場増設に伴う装置や研究開発用装置を予定どおり売上計上したほか、同社の工場稼働率が高い水準を継続していることもあり、消耗品や予備部品等の販売が好調であったことによるものです。

② 環境関連事業

環境関連事業におきましては、売上高は239百万円(前年同期比179百万円の減収)、営業損失は4百万円(前年同期は営業利益77百万円)となりました。

これは、セミオートの太陽光パネル解体装置(フレーム・J-Box除去装置)を国内の産業廃棄物処理関連企業に対して3台、海外企業に対して1台売上計上したほか、太陽光発電所の検査サービスや植物工場ビジネスで既存の取引先に対して安定的な売上を確保したことによるものです。営業損失は大型案件が第4四半期に売上計上予定であることにより発生いたしました。

 

(2) 財政状態の状況

① 資産

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は12,820百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,856百万円の増加となりました。これは主として、現金及び預金の増加1,424百万円、仕掛品の増加1,816百万円、原材料及び貯蔵品の増加21百万円があった一方で、受取手形、売掛金及び契約資産の減少423百万円、電子記録債権の減少8百万円があったことによるものであります。固定資産は3,576百万円となり、前連結会計年度末に比べ71百万円の減少となりました。これは主として、有形固定資産のその他の増加49百万円があった一方で、建物及び構築物の減少118百万円があったことによるものであります。

この結果、総資産は、16,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,785百万円の増加となりました。

② 負債

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は7,610百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,146百万円の増加となりました。これは主として、前受金の増加2,177百万円、流動負債のその他の増加240百万円があった一方で、電子記録債務の減少308百万円があったことによるものであります。固定負債は80百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円の増加となりました。これは主として、退職給付に係る負債の増加10百万円があった一方で、固定負債のその他の減少3百万円があったことによるものであります。

この結果、負債合計は、7,690百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,153百万円の増加となりました。

③ 純資産

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は8,706百万円となり、前連結会計年度末に比べ631百万円の増加となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益697百万円の計上があった一方で、剰余金の配当129百万円があったことによるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更及び新たに定めた経営方針・経営戦略等はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、36百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。