当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナの経済活動が日常化しつつあるものの、記録的な円安の影響を受けた物価高や不安定な国際情勢など、依然として先行き不透明な景況が続いております。
当社グループが主にサービスを提供する情報産業分野においては、デジタル技術の進展・普及に伴い、あらゆる産業で企業の生産性向上や競争力強化を目的としたIT・DX関連への投資需要は引き続き拡大しています。また、昨今の人材不足等の状況を反映し、多くの企業でクラウドサービスや生成AI等の新たな技術を活用した業務効率化や業務変革を推進する動きが加速しています。企業のITニーズが複雑化する中、当社ではビジネスパートナーを積極的に活用し、多様なニーズを捉えたITサービスの提供を行っております。
このような環境の下、良質なエンジニアの育成や社内エンジニアのDXシフト等によるサービスの価値向上に取り組むほか、ビジネスパートナーリソースの活用も含め、IT・DX領域の社会実装と運用を担う「デジタルインテグレーター」としての事業基盤の整備を行いました。また、自社サービスにおいては、農業・畜産・水産のDX化を支援する「みどりクラウド らくらく出荷」、法人向けChatGPT導入・活用支援サービス「NewtonX」の拡販に注力しました。
これらの結果、当社グループの売上高は16,450,289千円(前年同期比6.4%増)、営業利益は1,786,732千円(前年同期比9.1%増)、経常利益は1,803,935千円(前年同期比2.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,151,483千円(前年同期比3.6%減)となりました。
また、事業分野別のセグメント概況は、以下のとおりであります。
① デジタルインテグレーション事業
デジタルインテグレーション事業においては、ITインフラソリューションとしてITシステムの構築・運用・保守を手掛けるほか、IoTクラウドサポートセンターでは24時間365日体制でクラウドインフラやIoTサービスの運用を提供し、企業のICT環境のクラウド化を幅広く支援しております。また、クラウドシステムの運用・定着化領域として統合人事システム「COMPANY」の導入・定着化支援を手掛けるほか、株式会社セラクの完全子会社である株式会社セラクCCCにおいて、「Salesforce」の定着化支援を軸としたカスタマーサクセスソリューションサービスを提供しております。
当第3四半期連結累計期間においては、自社エンジニアの育成、ビジネスパートナーのリソース活用により、新規顧客の取引開始及び既存顧客の取引拡大を推進してまいりました。また、株式会社セラクCCCでは、エンジニアの育成に注力し、サービスの拡充と付加価値向上に努めました。
これらの結果、当セグメントの売上高は15,741,972千円(前年同期比6.7%増)、セグメント利益は1,788,583千円(前年同期比11.1%増)となりました。
② みどりクラウド事業
みどりクラウド事業では、ITを用いて農業・畜産・水産のDX化を支援する「みどりクラウド」「ファームクラウド」などのプラットフォームサービス、一次産業をはじめとした各産業分野の個別課題を解決するソリューションサービスを展開しております。2023年3月には、青果流通の現場に二次元バーコードやクラウドシステムなどを用いたデジタル技術を導入する「みどりクラウド らくらく出荷」をリリースし、全国のJAに向けた拡販を行っております。
当第3四半期連結累計期間においては、顧客ニーズを反映したサービス開発を継続し、「みどりクラウド らくらく出荷」の普及拡大に向け、営業活動を続けてまいりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は223,171千円(前年同期比24.7%減)、セグメント損失は50,145千円(前年同期はセグメント損失20,596千円)となりました。
③ 機械設計エンジニアリング事業
機械設計エンジニアリング事業においては、連結子会社である株式会社セラクビジネスソリューションズでの3DCAD分野の技術、実験や性能検査などの品質管理に関わる技術、通信建設及び情報通信に関する技術を提供しております。
当第3四半期連結累計期間においては、エンジニアの採用・育成に注力し、安定した稼働率で売上高は堅調に推移いたしました。引き続き、企業規模の拡大に向け、グループシナジーを活かした営業活動を推進しております。
これらの結果、当セグメントの売上高は562,692千円(前年同期比21.2%増)、セグメント利益は35,634千円(前年同期比17.0%減)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ920,092千円増加し12,173,757千円となりました。これは主に、現金及び預金が487,823千円、繰延税金資産が172,510千円、保険積立金が85,976千円、のれんが75,826千円、敷金及び保証金が46,084千円、流動資産(その他)が26,853千円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ215,185千円増加し4,564,633千円となりました。これは主に、賞与引当金が518,389千円、未払消費税等が172,107千円、1年内返済予定の長期借入金が147,000千円、流動負債(その他)が66,945千円、長期借入金が20,993千円減少したものの、未払金が1,142,127千円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ704,906千円増加し7,609,124千円となりました。これは主に、利益剰余金が1,006,005千円増加し、自己株式が300,496千円増加したことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は36,194千円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。