当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による事業への影響につきましては、現時点で軽微ではありますが、引き続き状況を注視してまいります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及に伴う感染者の減少や各種政策の効果等により、緩やかな回復傾向にありましたが、新たな変異株が確認されるなど依然として予断を許さない状況であり、今後の経済情勢は先行き不透明な状態が続くものと考えております。
学習塾業界におきましても、こうした経済状況や少子化、教育制度改革や大学入試改革、GIGAスクール構想による学校へのICT導入の前倒しなどとも相まって、取り巻く環境が大きく変わろうとしております。
このような外部環境に対して、少子化を前提としたビジネスモデルの当社グループは、「すべては子どもたちの未来のために」という考え方から、高品質な「本物」の教育サービスを提供し、徹底した差別化戦略によって日本を代表するオンリーワン企業を目指すことを経営の基本方針としております。
新型コロナウイルス感染症の影響に対しても、子どもたちの教育の場を守るために、当社グループは、社会的責任を果たすべく、同業他社には例のない徹底した感染防止策を講じることで、子どもたちが安心して通塾し、対面で個別指導を受けることができる環境作りに注力してまいりました。さらには、職域でのワクチン接種を開始する政府発表方針を受け、ワクチン接種の加速化と集団免疫の獲得による早期の経済再生に向けて、約1万人分のワクチンを確保し、当社グループの従業員およびその家族、講師、生徒の保護者、提携先(学校法人駿河台学園等)を対象として接種希望者へのワクチン接種を実施いたしました。当社グループはこれからも1対1の対面指導を継続するために、感染防止対策に取り組んでまいります。
当社グループのそうした取り組みの成果もあり、当第3四半期連結会計期間末における当社グループ各社の生徒数は前年・前々年同期を上回る水準となっており、学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の導入校も増加するなど、既存事業の業績は順調に推移しております。
今後は、ヒューリック株式会社との資本業務提携の強化による積極的な新校展開に加えて、当社、ヒューリック株式会社およびコナミスポーツ株式会社との3社提携による事業拡充や、株式会社伸芽会とコナミスポーツ株式会社との業務提携による「多彩で豊かな人間性をもった文武両道的バランスのとれた子どもを育む」事業の発展、株式会社スクールTOMASとKDDIまとめてオフィス株式会社との提携による学校へのICT導入でのマーケット拡張など、異業種を含めた他社との提携を積極的に行っていくことで、持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。
以上の結果、売上高は22,064百万円(前年同期比23.4%増)、営業利益は2,083百万円(前年同期は営業利益149百万円)、経常利益は2,088百万円(前年同期比516.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,324百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益40百万円)となりました。
当社グループの経営成績は、受験後の卒業等により生徒数が変動することから、新学期スタート時期である第1四半期連結会計期間を底とし、講習会授業を実施する第2・第4四半期連結会計期間に大きく膨らむ季節的な変動要因があります。
セグメント別の経営成績は、次のとおりとなります。
①TOMAS(トーマス)[学習塾事業部門]
完全1対1の進学個別指導による高品質な教育サービスを提供し、売上高は11,314百万円(前年同期比19.6%増)、内部売上を含むと11,314百万円(前年同期比19.6%増)となりました。
②名門会 [家庭教師派遣教育事業部門]
100%プロ社会人講師による教育指導サービスの提供に加え、全国区へ事業展開を図っており、売上高は3,710百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、TOMEIKAI長崎校(長崎県)を移転リニューアルいたしました。
③伸芽会 [幼児教育事業部門]
名門幼稚園・名門小学校受験業界でトップクラスの合格実績を誇る既存事業「伸芽会」に加え、受験対応型の長時間英才託児事業「伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」の2つのブランドの充実を図り、売上高は4,866百万円(前年同期比30.8%増)、内部売上を含むと4,866百万円(前年同期比30.8%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、伸芽‘Sクラブ学童大宮校(埼玉県)を新規開校いたしました。
④スクールTOMAS [学校内個別指導事業部門]
学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の営業展開を推し進め、売上高は1,481百万円(前年同期比60.5%増)、内部売上を含むと1,678百万円(前年同期比52.6%増)となりました。
⑤プラスワン教育 [人格情操合宿教育事業部門]
情操分野を育む多彩な体験学習サービスの提供を行い、売上高は680百万円(前年同期比69.1%増)、内部売上を含むと704百万円(前年同期比65.1%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、TOMAS体操スクール広尾校(東京都)を新規開校いたしました。
⑥その他の事業
売上高は11百万円(前年同期比37.9%増)、内部売上を含むと96百万円(前年同期比55.3%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、現金及び預金、有形固定資産、敷金及び保証金の増加、営業未収入金、未収還付法人税等の減少等により前連結会計年度末と比較して4,373百万円増加し、18,230百万円となりました。
負債は、未払金、未払法人税等、前受金、退職給付に係る負債の増加、賞与引当金、関係会社整理損失引当金の減少等により前連結会計年度末と比較して1,530百万円増加し、8,895百万円となりました。
純資産は、資本剰余金の増加、自己株式、利益剰余金の減少等により前連結会計年度末と比較して2,842百万円増加し、9,334百万円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。