当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による事業への影響につきましては、現時点で軽微ではありますが、引き続き状況を注視してまいります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策により一部で回復の動きが見られるものの、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクに警戒すべき状況が続いており、依然として不確実性は高く予断を許さない状況となっております。
学習塾業界におきましても、こうした経済状況や少子化、教育制度改革や大学入試改革、GIGAスクール構想による学校へのICT導入の前倒しなどとも相まって、取り巻く環境が大きく変わろうとしております。
こうした環境のもと、少子化を前提としたビジネスモデルの当社グループは、「すべては子どもたちの未来のために」という考え方から、高品質な「本物」の教育サービスを提供し、徹底した差別化戦略によって日本を代表するオンリーワン企業を目指すことを経営の基本方針としており、新型コロナウイルス感染症の影響に対しても、子どもたちの教育の場を守るために、同業他社には例のない徹底した感染防止策を講じ、安心して対面授業を受けることができる環境作りに注力してまいりました。
さらには、職域でのワクチン接種を開始する政府発表方針を受け、ワクチン接種の加速化と集団免疫の獲得による早期の経済再生に向けて、第1回および第2回の職域接種を2021年7月5日より実施し、8月11日に完了、また、第3回の職域接種を2022年4月に実施するなど、徹底した感染防止対策に取り組んでおります。
当社グループのこうした取り組みの成果もあり、当第1四半期連結累計期間における、当社グループ全社での生徒数は前年・前々年同期を上回る水準となっております。
今後も引き続き、ヒューリック株式会社との資本業務提携の強化による積極的な新校展開に加えて、当社、ヒューリック株式会社およびコナミスポーツ株式会社との3社提携による事業拡充や、株式会社伸芽会とコナミスポーツ株式会社との業務提携による「多彩で豊かな人間性をもった文武両道的バランスのとれた子どもを育む」事業の発展、株式会社スクールTOMASとKDDIまとめてオフィス株式会社との提携による学校へのICT導入でのマーケット拡張など、異業種を含めた他社との提携を推し進めることで、持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。
以上の結果、売上高は6,443百万円(前年同期比5.4%増)、営業損失は344百万円(前年同期は営業損失200百万円)、経常損失は324百万円(前年同期は経常損失158百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は259百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失161百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。
当社グループの経営成績は、受験後の卒業等により生徒数が変動することから、新学期スタート時期である第1四半期連結会計期間を底とし、講習会授業を実施する第2・第4四半期連結会計期間に大きく膨らむ季節的な変動要因があるため、第2・第4四半期連結会計期間と比較して、第1・第3四半期連結会計期間の収益性が低くなる傾向にあります。
セグメント別の経営成績は、次のとおりとなります。
①TOMAS(トーマス)[学習塾事業部門]
完全1対1の進学個別指導による高品質な教育サービスを提供し、売上高は3,220百万円(前年同期比6.7%増)、内部売上を含むと3,220百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間におきましては、TOMAS二俣川校(神奈川県)、TOMAS浜田山校(東京都)、TOMAS尾山台校(東京都)、インターTOMAS三鷹校(東京都)を新規開校、TOMAS川口校(埼玉県)を移転リニューアルいたしました。
②名門会 [家庭教師派遣教育事業部門]
100%プロ社会人講師による教育指導サービスの提供に加え、全国区へ事業展開を図っており、売上高は1,057百万円(前年同期比1.1%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間におきましては、MEDIC名門会大阪本部校(大阪府)、MEDIC名門会神戸校(兵庫県)を新規開校いたしました。
③伸芽会 [幼児教育事業部門]
名門幼稚園・名門小学校受験業界でトップクラスの合格実績を誇る既存事業「伸芽会」に加え、受験対応型の長時間英才託児事業「伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」の2つのブランドの充実を図り、売上高は1,339百万円(前年同期比3.5%減)、内部売上を含むと1,339百万円(前年同期比3.5%減)となりました。
当第1四半期連結会計期間におきましては、コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー品川校(東京都)を新規開校いたしました。
④スクールTOMAS [学校内個別指導事業部門]
学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の営業展開を推し進め、売上高は548百万円(前年同期比25.7%増)、内部売上を含むと580百万円(前年同期比17.4%増)となりました。
⑤プラスワン教育 [人格情操合宿教育事業部門]
情操分野を育む多彩な体験学習サービスの提供を行い、売上高は272百万円(前年同期比25.0%増)、内部売上を含むと280百万円(前年同期比24.1%増)となりました。
⑥その他の事業
売上高は3百万円(前年同期比5.6%増)、内部売上を含むと31百万円(前年同期比2.1%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産、繰延税金資産の増加、現金及び預金、営業未収入金の減少等により、前連結会計年度末と比較して2,769百万円減少し、16,155百万円となりました。
負債は、未払金、契約負債(前連結会計年度は前受金)、賞与引当金の増加、未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末と比較して76百万円増加し、8,608百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の減少等により、前連結会計年度末と比較して2,846百万円減少し、7,546百万円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
業務提携契約
当社は、2022年3月28日開催の取締役会において、株式会社Kids Smile Holdings(以下「Kids Smile Holdings」という。)との間で、業務提携を行うことを決議し、同日付で業務提携契約を締結しております。
(業務提携契約)
契約先 |
契約年月日 |
契約の内容 |
株式会社Kids Smile Holdings |
2022年3月28日 |
本提携では、当社子会社である伸芽会とKids Smile Holdingsの子会社である株式会社Kids Smile Project(以下「Kids Smile Project」という。)で相互に役員(取締役)を派遣し、それぞれのサービスの相互支援を実効的におこなうとともに、伸芽会とKids Smile Projectで共同開発したオリジナル教育プログラム「KID’S PREP. PROGRAM」および本業務提携にて構築する事業スキームを全国にある保育園や認定こども園等へ展開、また、優秀な保育者の確保を目的とした採用システム、研修制度の確立によって、優秀な人材の確保をおこない、コンテンツ力、ブランド力、集客力の強化を図り今後の成長戦略の基盤を築いてまいります。 また、それぞれの親会社である当社およびKids Smile Holdingsを含めた4社で包括的に業務提携契約を締結することでより関係を強化し、0歳から生徒を囲い込み、持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。 加えてKids Smile Projectの会員(約4,000名)および上記事業の顧客(小学校受験および中学校受験を希望する顧客層)へ当社グループ(伸芽会、TOMAS、名門会)のサービスを紹介することで、当社グループの囲い込み戦略を全国規模でさらに推し進めてまいります。 |