当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による事業への影響につきましては、現時点で軽微ではありますが、引き続き状況を注視してまいります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策により一部で回復の動きが見られるものの、ロシアのウクライナ侵攻や中国・台湾問題など地政学的リスクに加え、日米金利差に伴う円安進行や急激な国内物価上昇など経済的リスクも高まり続けており、先行き不透明な状況が続いております。
学習塾業界におきましても、こうした経済状況や少子化、教育制度改革や大学入試改革、GIGAスクール構想による学校へのICT導入の前倒しなどとも相まって、取り巻く環境が大きく変わろうとしております。
こうした環境のもと、少子化を前提としたビジネスモデルである当社グループは、「すべては子どもたちの未来のために」という考え方から、高品質な「本物」の教育サービスを提供し、徹底した差別化戦略によって日本を代表するオンリーワン企業を目指すことを経営の基本方針としており、新型コロナウイルス感染症の影響に対しても、子どもたちの教育の場を守るために、可能な限りの感染防止策を講じ、安心して対面授業を受けることができる学習環境作りに注力してまいりました。
さらには、職域でのワクチン接種を開始する政府発表方針を受け、ワクチン接種の加速化と集団免疫の獲得による早期の経済再生に向けて、第1回および第2回の職域接種を2021年7月5日より実施し、8月11日に完了、また、第3回の職域接種を2022年4月に実施するなど、徹底した感染防止対策に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間におきましては、売上高は前年同期を上回ったものの、優秀な人材確保のための人件費・採用広告費の増加や、電力市況の悪化、電力需給逼迫、ウクライナ情勢の影響等による水道光熱費の増加などの費用増により、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期を下回りました。
今後も引き続き、費用の見直しを行うとともに、ヒューリック株式会社との資本業務提携の強化による積極的な新校展開に加えて、当社、ヒューリック株式会社およびコナミスポーツ株式会社との3社提携による事業拡充や、株式会社伸芽会とコナミスポーツ株式会社との業務提携による「多彩で豊かな人間性をもった文武両道的バランスのとれた子どもを育む」事業の発展、株式会社スクールTOMASとKDDIまとめてオフィス株式会社との提携による学校へのICT導入でのマーケット拡張など、異業種を含めた他社との提携を推し進めることで、持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。
以上の結果、売上高は23,245百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は1,639百万円(前年同期比21.3%減)、経常利益は1,675百万円(前年同期比19.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,032百万円(前年同期比22.1%減)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。
当社グループの経営成績は、受験後の卒業等により生徒数が変動することから、新学期スタート時期である第1四半期連結会計期間を底とし、講習会授業を実施する第2・第4四半期連結会計期間に大きく膨らむ季節的な変動要因があるため、第2・第4四半期連結会計期間と比較して、第1・第3四半期連結会計期間の収益性が低くなる傾向にあります。
セグメント別の経営成績は、次のとおりとなります。
①TOMAS(トーマス)[学習塾事業部門]
完全1対1の進学個別指導による高品質な教育サービスを提供し、売上高は11,829百万円(前年同期比4.6%増)、内部売上を含むと11,829百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、TOMAS錦糸町校(東京都)、TOMAS上大岡校(神奈川県)をリニューアル、TOMAS立川校(東京都)を移転リニューアルいたしました。
②名門会 [家庭教師派遣教育事業部門]
100%プロ社会人講師による教育指導サービスの提供に加え、全国区へ事業展開を図っており、売上高は3,692百万円(前年同期比0.5%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、名門会御器所校(愛知県)を新規開校、名門会つくば駅前校(茨城県)を移転リニューアルいたしました。
③伸芽会 [幼児教育事業部門]
名門幼稚園・名門小学校受験業界でトップクラスの合格実績を誇る既存事業「伸芽会」に加え、受験対応型の長時間英才託児事業「伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」の2つのブランドの充実を図り、売上高は4,656百万円(前年同期比4.3%減)、内部売上を含むと4,657百万円(前年同期比4.3%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、伸芽’Sクラブ学童晴海トリトン校(東京都)を新規開校いたしました。
④スクールTOMAS [学校内個別指導事業部門]
学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の営業展開を推し進め、売上高は1,905百万円(前年同期比28.6%増)、内部売上を含むと2,002百万円(前年同期比19.3%増)となりました。
⑤プラスワン教育 [人格情操合宿教育事業部門]
情操分野を育む多彩な体験学習サービスの提供を行い、売上高は1,150百万円(前年同期比69.2%増)、内部売上を含むと1,175百万円(前年同期比66.8%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間におきましては、TOMAS体操スクール市ヶ谷校(東京都)を新規開校いたしました。
⑥その他の事業
売上高は11百万円(前年同期比7.1%減)、内部売上を含むと99百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産の増加、現金及び預金、営業未収入金の減少等により前連結会計年度末と比較して1,068百万円減少し、17,855百万円となりました。
負債は、契約負債(前連結会計年度は前受金)、退職給付に係る負債の増加、未払法人税等、賞与引当金の減少等により前連結会計年度末と比較して429百万円増加し、8,961百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の減少等により前連結会計年度末と比較して1,497百万円減少し、8,894百万円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。