文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和に伴い、社会経済活動にもようやく正常化の兆しが見えはじめ、一部で景気回復の動きが見られるものの、依然としてロシアによるウクライナ侵攻に起因する原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクに警戒すべき状況が続いており、依然として不確実性は高く予断を許さない状況となっております。
当社グループの主要な事業にあたる学習塾業界におきましても、こうした経済状況や少子化、教育制度改革や大学入試改革、GIGAスクール構想による学校へのICT導入の前倒しなどとも相まって、取り巻く環境が大きく変わろうとしております。
こうした環境のもと、少子化を前提としたビジネスモデルである当社グループは、「すべては子どもたちの未来のために」という考え方から、高品質な「本物」の教育サービスを提供し、徹底した差別化戦略によって日本を代表するオンリーワン企業を目指すことを経営の基本方針としており、新型コロナウイルス感染症の影響に対しても、子どもたちの教育の場を守るために、徹底した感染防止策を講じ、安心して対面授業を受けることができる学習環境作りに注力してまいりました。
また、2023年3月にはこれまで業務提携しておりました株式会社Kids Smile Holdingsと新たに資本業務提携を締結いたしました。今後は顧客情報の相互活用、相互支援を行うことでサービスを利用しやすい環境整備および顧客サービスの向上を図ってまいります。
加えて今後も引き続き、ヒューリック株式会社との資本業務提携の強化による積極的な新校展開に加えて、当社、ヒューリック株式会社およびコナミスポーツ株式会社との3社提携による事業拡充や、株式会社伸芽会とコナミスポーツ株式会社との業務提携による「多彩で豊かな人間性をもった文武両道的バランスのとれた子どもを育む」事業の発展など、異業種を含めた他社との提携を推し進めることで、持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。
以上の結果、売上高は6,692百万円(前年同期比3.9%増)、営業損失は364百万円(前年同期は営業損失344百万円)、経常損失は357百万円(前年同期は経常損失324百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は273百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失259百万円)となりました。
当社グループの経営成績は、受験後の卒業等により生徒数が変動することから、新学期スタート時期である第1四半期連結会計期間を底とし、講習会授業を実施する第2・第4四半期連結会計期間に大きく膨らむ季節的な変動要因があるため、第2・第4四半期連結会計期間と比較して、第1・第3四半期連結会計期間の収益性が低くなる傾向にあります。
セグメント別の経営成績は、次のとおりとなります。
①TOMAS(トーマス)[学習塾事業部門]
完全1対1の進学個別指導による高品質な教育サービスを提供し、売上高は3,328百万円(前年同期比3.3%増)、内部売上を含むと3,328百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間におきましては、TOMAS中目黒校(東京都)を新規開校、TOMAS二子玉川校(東京都)、TOMAS千葉校(千葉県)、TOMAS武蔵境校(東京都)をリニューアルいたしました。
②名門会 [家庭教師派遣教育事業部門]
100%プロ社会人講師による教育指導サービスの提供に加え、全国区へ事業展開を図っており、売上高は1,043百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
③伸芽会 [幼児教育事業部門]
名門幼稚園・名門小学校受験業界でトップクラスの合格実績を誇る既存事業「伸芽会」に加え、受験対応型の長時間英才託児事業「伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」の2つのブランドの充実を図り、売上高は1,303百万円(前年同期比2.7%減)、内部売上を含むと1,305百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
当第1四半期連結会計期間におきましては、コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー西宮校(兵庫県)、伸芽’Sクラブ学童二子玉川校(東京都)を新規開校、コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー品川校(東京都)をリニューアル、伸芽会二子玉川教室(東京都)を移転リニューアルいたしました。
④スクールTOMAS [学校内個別指導事業部門]
学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の営業展開を推し進め、売上高は632百万円(前年同期比15.3%増)、内部売上を含むと632百万円(前年同期比8.9%増)となりました。
⑤プラスワン教育 [人格情操合宿教育事業部門]
情操分野を育む多彩な体験学習サービスの提供を行い、売上高は379百万円(前年同期比39.3%増)、内部売上を含むと382百万円(前年同期比36.3%増)となりました。
⑥その他の事業
売上高は4百万円(前年同期比11.9%増)、内部売上を含むと34百万円(前年同期比11.8%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、営業未収入金、有形固定資産、繰延税金資産の増加、現金及び預金の減少等により、前連結会計年度末と比較して2,519百万円減少し、15,606百万円となりました。
負債は、未払金、契約負債、賞与引当金、その他の流動負債(預り金)、退職給付に係る負債の増加、未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末と比較して206百万円増加し、9,106百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の減少等により、前連結会計年度末と比較して2,725百万円減少し、6,500百万円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
資本・業務提携契約
当社は2023年3月20日開催の取締役会において、当社および当社子会社の株式会社伸芽会(以下「伸芽会」という。)と、株式会社Kids Smile Holdings(以下「Kids Smile Holdings」という。)および株式会社Kids Smile Project(以下「Kids Smile Project」という。)との間で、資本業務提携契約を締結することを決議し、同日付で資本業務提携契約を締結しております。
契約先 |
契約年月日 |
契約の内容 |
株式会社伸芽会 株式会社Kids Smile Holdings 株式会社Kids Smile Project |
2023年3月20日 |
当社は当社子会社の伸芽会とKids Smile Holdingsおよびその子会社であるKids Smile Projectの4社で、それぞれのサービスの相互支援を実効的に行うとともに、伸芽会とKids Smile Projectで共同開発したオリジナル教育プログラム「KID’S PREP. PROGRAM」および本業務提携にて構築する事業スキームの全国にある保育園や認定こども園等への展開および、優秀な保育者の確保を目的とした採用システム、研修制度の確立によって、優秀な人材の確保を行うことならびにコンテンツ力、ブランド力、集客力の強化を図り今後の成長戦略の基盤を築くことを目的に、包括的に業務提携を行っております。 当社およびKids Smile Holdingsは、これらの業務内容の推進に向けた長期的な提携関係の構築・強化のために、以下の内容で相互に株式を取得いたしました。当社およびKids Smile Holdingsは2023年3月20日付で、当社が同日にKids Smile Holdingsが発行する普通株式を市場外での相対取引により、Kids Smile Holdingsの発行済株式総数(3,242,150株)に対し1.5%(小数点以下第2位を四捨五入)の50,000株を代表取締役社長 中西正文氏より取得、また、Kids Smile Holdingsは2023年3月31日までの間に、当社が発行する普通株式を市場買付の方法により、当社の発行済株式総数(156,209,829株)の0.1%(小数点以下第2位を四捨五入)の165,300株を取得することに合意し、2023年3月27日付で株式を取得いたしました。 |