当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当第3四半期累計期間における我が国経済は、緩やかな景気の持ち直しの兆しが見られる一方で、ウクライナや中東地域の情勢の影響等から資源価格の高騰や、金融資本市場の変動等により先行きが不透明な状況が継続しております。
当社の経営環境としては、国内企業の人手不足感の高まりやコスト削減への圧力から、コンタクトセンターの効率化及び自動化へのニーズは引き続き高く、またChatGPTなどの生成AIの技術的進化に伴い今まで効率化が困難であった領域における自動化への期待が高まることに伴い、コールセンターへの投資マインドが一段と醸成されつつあります。
当第3四半期累計期間の売上高については、当社の主要事業であるSaaSサービスは、コンタクトセンターの効率化に対する需要の高まりを受け、当社製品を複合的に利用頂く顧客が増えたことにより案件が大型化し、前年同期比で増加となりました。2024年5月末時点で、当社SaaSプロダクトの契約数は307件(前年同期比100.7%)と微増に留まりましたが、新規案件の大型化と既存顧客の追加購入(アップセル/クロスセル)により、契約当たりのMRRは215千円(前年同期比20千円増)となりました。プロフェッショナルサービスは、有償カスタマーサクセス案件の獲得が進んだ一方、カスタマイズ案件では大型の継続案件の開発規模が縮小したことにより、前年同期に対して低い水準となりました。イノベーションラボサービスは、複数案件でのポートフォリオから安定的に売上を計上したものの、前年同期比で微減となりました。また、費用面においては、前事業年度からの組織強化を目的とする積極的な採用に伴う採用費及び人件費の増加から、販売費及び一般管理費が増加いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は1,154百万円(前年同期比6.2%減)、営業損失は271百万円(前年同期は営業損失98百万円)、経常損失は278百万円(前年同期は経常損失91百万円)、四半期純損失は275百万円(前年同期は四半期純損失179百万円)となりました。
なお、当社はSaaSソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりませんが、サービス別の売上高は、以下の通りであります。
また、当社が重視している経営指標の推移は、以下の通りであります。
ARR(注1)の推移
(注1)ARR: Annual Recurring Revenueの略語であり、毎年経常的に得られる当社製品の月額利用料の合計額。
四半期末月のMRR(毎月経常的に得られる当社製品の月額利用料の合計額)を12倍することにより算出。
サブスクリプション売上高(注2)の推移
(注2)経常的に得られる当社製品の利用料の12ヵ月間の合計額。
サブスクリプション型のリカーリングレベニューに関わる契約数(注3)及び契約当たりの平均MRR(注4、注5)の
推移
(注3)OEMを除く。
(注4)MRR: Monthly Recurring Revenueの略語であり、毎月経常的に得られる当社製品の月額利用料の合計額。
(注5)OEMを除く。四半期末月のMRRを契約数で除することにより算出。
直近12ヵ月平均解約率(注6)の推移
(注6)OEMを除く。「当月の解約による減少したMRR÷前月末のMRR」の12ヵ月平均。
(資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は1,669百万円となり、前事業年度末に比べ129百万円増加いたしました。これは主に長期借入金による現金及び預金の増加182百万円があったことによるものであります。固定資産は712百万円となり、前事業年度末に比べ53百万円増加いたしました。これは主にソフトウエアの増加54百万円によるものであります。
この結果、資産合計は2,383百万円となり、前事業年度末に比べ180百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は354百万円となり、前事業年度末に比べ106百万円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金の増加66百万円及び契約負債の増加56百万円があったことによるものであります。固定負債は330百万円となり、前事業年度末に比べ316百万円増加いたしました。これは長期借入金の増加322百万円、繰延税金負債の減少4百万円があったことによるものであります。
この結果、負債合計は685百万円となり、前事業年度末に比べ422百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産合計は1,698百万円となり、前事業年度末に比べ241百万円減少いたしました。これは主に自己株式の処分により38百万円増加した一方で、四半期純損失として275百万円を計上したことによるものであります。
この結果、資本金438百万円、資本剰余金1,402百万円、利益剰余金△92百万円となりました。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
(テクマトリックス株式会社との資本業務提携内容の一部変更)
当社は、2024年3月5日開催の取締役会において、テクマトリックス株式会社との資本業務提携契約の内容を一部変更する旨を決議致しました。
詳細につきましては、同日付で適時開示しております「主要株主である筆頭株主の異動、その他の関係会社の異動、株式の売出し及び 資本業務提携内容の一部変更に関するお知らせ」に記載の通りであります。