当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 業績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、景気は一部足踏みもみられますが緩やかに回復しております。一方、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念、海外景気の下振れや物価上昇等が我が国における景気の下振れリスクとなっており、引き続き金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
当社を取り巻くBSデジタル放送業界は、動画配信サービス市場の拡大等で、ビジネスの機会が拡大する等、環境が大きく変化しております。なお、テレビメディア広告費は、1兆8,019億円(前年比98.0%)となり、そのうち当社を含む衛星放送メディア関連の広告費は、1,251億円(前年比103.5%)となっております。(「2022年 日本の広告費」㈱電通調べ)
このような状況下、当社は「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」を経営理念として中長期的な成長を実現するため、コンテンツの価値最大化を目指しております。放送事業収入だけではなく、配信ビジネスやイベントの実施といった放送周辺事業の強化にも取り組みました。
[レギュラー番組]
10月の番組改編では、既にご好評いただいておりました『中山秀征の楽しく1万歩!小京都日和』を『中山秀征の楽しく1万歩!街道びより』としてリニューアルし、放送開始いたしました。更に、放送9年目に突入した『アニゲー☆イレブン!』では4代目MCとして声優の前田佳織里さんが就任。スタジオセットもリニューアルしてアニメ・ゲーム等のエンターテイメント情報をお届けしております。また報道番組では、『報道ライブ インサイドOUT』の第2、第4金曜日に新キャスターとしてジャーナリストの太田昌克さんを迎え、世界的視点で様々なテーマをお届けしております。『ディスカバリー傑作選』では、『名車再生!』『探検家クラブ~偉人たちの大冒険』等、様々なジャンルのコンテンツを厳選し放送しております。
また、コラボレーション施策として㈱U-NEXTと協業し、スポーツ情報番組『ワールドスポーツCLIP! Supported by U-NEXT』を共同制作しているほか、ドラマ枠「韓流セレクション Supported by U-NEXT」を新設し、第1弾として韓国ドラマ『模範刑事』を放送し、コンテンツの拡充に努めております。
そのほか、中国時代劇『長歌行』や、向田邦子×石井ふく子ドラマ『花嫁』、ヨーロッパミステリー『アストリッドとラファエル 文書係の事件録 シーズン1』等、ドラマジャンルの拡充にも努め、曜日ごとにテーマを変えた編成枠を設置し、より視聴しやすい番組編成へと変更いたしました。
[特別番組]
レギュラー番組のほかにも、幅広いジャンルの特別番組を制作・放送し、セールスの強化を図りました。新規の特別番組としては、ライブの模様を当社独占放送でお届けした『江口洋介 35周年記念ライブ BE HERE NOW ~35th Anniversary~Yosuke Eguchi LIVE 2023』や、昭和の大スター・三波春夫さんの素顔に迫った『三波春夫あなたに逢いたい~初めて語られる昭和スターの素顔~』、保護猫活動に尽力する人々を追ったドキュメンタリー『吾輩は猫と生きるものである』等をお届けいたしました。また、地方局とのコラボレーション施策として、毎年恒例の『京都紅葉生中継2023~秋を彩る食物語~』を放送したほか、『BSイレブン競馬中継』と㈱京都放送の人気競馬番組『うまDOKI』では、レギュラー出演者がそれぞれの番組に相互出演する等、新たな試みにも取り組みました。このほか、昨年もお届けいたしました『WBSC U-18 ベースボールワールドカップ2023』や『2023年度 全日本学生柔道体重別選手権大会』、『BS11ソフトボール中継 JDリーグ2023』といった各種スポーツコンテンツの特別番組も引き続き放送いたしました。
[アニメ関連事業]
「ANIME+」枠では、製作委員会参画作品を含むアニメ関連番組を、毎クール約40タイトル放送しております。このほか、「アニメプラス」枠では「BS11ガンダムアワー」と題し、『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター版』、続編となる『機動戦士ガンダムSEED DESTINY HDリマスター版』を放送しました。加えて、アニメソング番組『Anison Days』、4代目MCを迎えリニューアルしたエンターテインメント情報番組『アニゲー☆イレブン!』等、幅広い年齢層のファンのニーズにお応えできるよう、様々な切り口でアニメ関連番組を放送しております。
また、10月に徳島県徳島市で開催された『マチ★アソビvol.27』や11月に福岡県北九州市で開催された『北九州ポップカルチャーフェスティバル2023』等のイベントへ出展し、アニメ番組の放送のみならず、イベント事業をはじめとした幅広い活動を実施いたしました。
[配信コンテンツ]
当期の重点施策である「放送周辺事業の強化と発展」を目的とし、自社制作番組及び関連コンテンツのネット配信強化を行いました。
当社独自の動画配信サイトBS11+(プラス)では、9月に特別番組として放送した『江口洋介 35周年記念ライブ BE HERE NOW ~35th Anniversary~Yosuke Eguchi LIVE 2023』をディレクターズカット版として配信。プロ格闘技イベント『QUINTET』の第3回大会の模様を期間限定配信したほか、新たなコンテンツとして、心地よい音楽と美しい映像で綴る音楽番組『Healing Music hour』の配信も行いました。また、『如意芳霏(にょいほうひ)~夢紡ぐ恋の道~』をはじめとした中国時代劇・韓国ドラマ等のドラマコンテンツも引き続き配信しております。
BS11公式YouTubeでは、2023年日本民間放送連盟賞 番組部門テレビドラマで優秀賞を受賞した、BS11開局15周年スペシャルドラマ『恋は50を過ぎてから』の無料配信を期間限定で実施。また前期に引き続き、放送では紹介できなかったエピソードやアフタートーク満載の番組派生コンテンツ『偉人・敗北からの教訓・こぼれ噺』を配信しているほか、グループ会社である㈱国土社の児童書を映像化した『歌で聴く絵本「ようかいむら」シリーズ』や、アニメジャンルからは、㈱文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」とのコラボ企画『ワールドダイスターRADIO☆わらじ』も配信しております。
そのほかにもTVer、U-NEXT、FOD、FANYチャンネル、ビデオマーケット等、外部プラットフォームでの配信も充実させ、より多くの方々にBS11のコンテンツを視聴していただけるよう配信事業の拡大に努めてまいります。
[その他事業・マルチ展開施策等]
その他事業としては、自社制作番組や、配信オリジナルコンテンツ等の関連イベントの開催や番組関連グッズのネット販売等、様々な施策に取り組んでおります。
自社制作番組関連イベントでは、4月よりレギュラー放送が復活した人気番組『太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選』の初の有観客イベントを開催。このイベントは「太田和彦×松尾貴史 居酒屋を語る!~居酒屋番組の先駆者と酒場好き俳優のトークライブ~」と題し、太田和彦さんとゲストの松尾貴史さんが、酒場エピソードの披露や、イベント参加者からの質問コーナーの実施等、大変盛況となるとともに、イベント終了後にはグッズ販売、サイン会等も実施いたしました。また、配信オリジナルコンテンツ関連イベントとしては、11月に東京ビッグサイトにて行われた「TOKYO『食』サミット」において、『ボクの即興ごはん~竹財輝之助のひとりキッチン~』の初の公開収録を実施いたしました。こうした関連イベント施策は、視聴者とのタッチポイントとして、大きな宣伝施策の一つともなりました。
また、上記の新施策に加え、毎回ご好評いただいております人気ピアニストと注目のヴォーカル・ユニットによるコンサート「貴公子たちの音楽会」も10月に開催いたしました。第3弾となる今回は、初めて東京を飛び出し、愛知県・博物館明治村内の帝国ホテル中央玄関よりお届けし、会場だけでなく、配信でも多くの方にお楽しみいただきました。
今期も放送に加え、配信、その他事業等を通して幅広いニーズに応えることができるよう、努めてまいります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は 2,954,507千円(前年同期比 2.8%減少)となりました。営業利益は 377,513千円(前年同期比 38.9%減少)、経常利益は 378,861千円(前年同期比 38.6%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 248,294千円(前年同期比 40.7%減少)となりました。
② 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 311,759千円減少し、24,444,780千円(前連結会計年度末比 1.3%減少)となりました。主な要因は、棚卸資産が 65,355千円増加したものの、受取手形及び売掛金が 167,971千円、流動資産のその他に含めて表示している未収消費税が 52,916千円とそれぞれ減少したことに加え、有形固定資産の減価償却が進み、建物及び構築物(純額)が 26,399千円、有形固定資産その他(純額)が 113,789千円減少したこと等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 97,016千円減少し、2,053,168千円(前連結会計年度末比 4.5%減少)となりました。主な要因は買掛金が 83,709千円、流動負債のその他に含めて表示している未払費用が 40,255千円、賞与引当金が 17,746千円とそれぞれ増加したものの、流動負債のその他に含めて表示している未払金が 140,555千円、未払法人税等が 90,159千円減少したこと等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 214,742千円減少し、22,391,611千円(前連結会計年度末比 0.9%減少)となりました。主な要因は、利益剰余金が、親会社株主に帰属する四半期純利益 248,294千円の計上により増加したものの、前連結会計年度の期末配当 463,044千円により減少したことに伴い 214,750千円減少したこと等によるものであります。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
(5) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。