第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間(2023年2月21日から2023年5月20日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類感染症」に移行し、ようやく収束したことで、経済活動は活発化しました。今年の春闘では企業側の満額回答が相次ぎ、平均賃上げ率は近年では最も高い水準となり、個人消費の回復が期待されています。一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、それに伴う原材料・エネルギー価格の高騰、為替変動に伴う物価上昇圧力の強まりによる消費の下振れリスクなど、依然として先行きは不透明な状況です。

国内小売業界及び飲食業界におきましては、物価上昇による一品単価の上昇や外出需要の回復により、売上は伸びた一方で、供給面の不安や原材料価格の動向により、商品仕入価格は上昇し、光熱費が高騰するなど販売管理費は増加しました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、営業収益1,009億5百万円前年同期比2.2%増)、営業利益25億95百万円前年同期比37.7%増)、経常利益29億15百万円前年同期比32.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、15億72百万円前年同期比30.7%増)となりました。

セグメント別の業績は次のとおりであります。

[小売事業]

グループ中核企業である「株式会社平和堂」は、食品の堅調な販売と外出需要の回復により衣料品の販売・旅行代理店収入およびテナント不動産賃貸収入が増加したことで、光熱費の上昇、投資による一時費用増加などの販売管理費増加分を補い営業利益は増加しました。しかしながら連結子会社である平和堂(中国)有限公司からの配当金が減少したことで経常利益では減少しました。
 4月には既存店の活性化として、アル・プラザ草津(滋賀県草津市)において売場の改装を実施し、商圏の特性に合わせた品揃えや売場展開の変更、大型テナントを導入する一方で、直営非食品売場面積の適正化を図りました。

京都府で総合小売業を展開する「株式会社エール」は、前期に実施した改装による一時費用の反動と当期は改装効果の発揮により増収・黒字に転じました。

滋賀県でスーパーマーケットを展開する「株式会社丸善」は、競合環境の悪化と不採算店舗の閉鎖、光熱費増加により減収・赤字幅が拡大しました。

書籍販売やCD・DVDの販売レンタル業とフィットネス事業を展開する「株式会社ダイレクト・ショップ」は、不採算のレンタル事業縮小により減収・赤字幅は縮小しました。

中国湖南省で小売事業を展開する「平和堂(中国)有限公司」は、前年5月に東塘店を閉店したことにより減収となりましたが、東塘店の販売管理費が削減されたことにより増益となりました。

小売事業連結営業収益

954億22百万円

(前年同期比

1.6%増)

小売事業連結経常利益

30億50百万円

(前年同期比

1.0%減)

 

[小売周辺事業]

惣菜・米飯および生鮮品の製造加工を営む「株式会社ベストーネ」は、平和堂単体の惣菜部門好調に出荷量の増加と食品加工センターの供給店舗拡大により増収となった一方で、5月31日に稼働した新デリカセンターに向けての人件費増加・光熱費増加により、減益となりました。

ビル管理事業を営む「株式会社ナショナルメンテナンス」は、清掃警備業務の減少、人件費増加により減収減益となりました。

小売周辺事業連結営業収益

15億67百万円

(前年同期比

2.7%増)

小売周辺事業連結経常利益

2億14百万円

(前年同期比

10.9%増)

 

[その他事業]

外食事業を展開する「株式会社ファイブスター」は、行動制限の解除により客数が増加し、人件費・光熱費が増加したものの生産性改善に努めたことで増収増益となり黒字化しました。

外食事業を展開する「株式会社シー・オー・エム」は、主力のフランチャイズ契約しているケンタッキーフライドチキンが堅調に推移し増収増益となりました。

その他事業連結営業収益

39億15百万円

(前年同期比

19.7%増)

その他事業連結経常利益

1億85百万円

(前年同期比

434.7%増)

 

 

(2) 財政状態の状況

 当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ80億48百万円増加し、3,084億70百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が39億78百万円、有形固定資産が26億25百万円、商品及び製品が15億89百万円増加したこと等であります。

負債は、前連結会計年度末に比べ74億35百万円増加し、1,255億59百万円となりました。この主な要因は、短期借入金が71億1百万円、支払手形及び買掛金が17億1百万円、賞与引当金が15億1百万円、流動負債その他が43億54百万円増加した一方で、長期借入金が70億12百万円減少したこと等であります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ6億13百万円増加し、1,829億10百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が3億71百万円増加したこと等であります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。