【要約四半期連結財務諸表注記】
1 報告企業
住友商事株式会社(以下、親会社)は日本に所在する企業であります。親会社の要約四半期連結財務諸表は2023年6月30日を期末日とし、親会社及び子会社(以下、当社)、並びに当社の関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されております。当社は、長年培ってきた信用、国内外のグローバルネットワーク、あらゆる分野の取引先とのグローバルリレーション、知的資産といったビジネス基盤と、ビジネス創出力、ロジスティクス構築力、金融サービス提供力、IT活用力、リスク管理力、情報収集・分析力といった機能を統合することにより、顧客の多様なニーズに応え、多角的な事業活動をグローバル連結ベースで展開しております。
2 作成の基礎
当社の要約四半期連結財務諸表はIAS第34号に準拠して作成しており、年次連結財務諸表で要求されているすべての情報が含まれていないため、前期の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
3 重要性がある会計方針
本要約四半期連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、以下を除き、前期の連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。
IAS第12号「法人所得税」
当社は、当第1四半期よりIAS第12号「法人所得税」(2021年5月改訂)を適用しております。本改訂により、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせる取引に関する当初認識時の会計処理が明確化されました。これにより、当該将来加算一時差異と将来減算一時差異について繰延税金負債及び繰延税金資産を連結財政状態計算書にそれぞれ認識しております。
当該会計方針の変更は遡及適用され、前期については遡及適用後の連結財務諸表となっております。
この結果、要約四半期連結財政状態計算書の前期末において、「持分法で会計処理されている投資」及び「繰延税金資産」の変動により資産が872百万円減少し、「利益剰余金」及び「非支配持分」の変動により資本が872百万円減少しております。また、要約四半期連結包括利益計算書において、「持分法による投資損益」及び「法人所得税費用」の変動により前第1四半期における四半期利益が40百万円増加しております。加えて、前第1四半期における「基本的1株当たり四半期利益」及び「希薄化後1株当たり四半期利益」が、それぞれ0.03円増加しております。
なお、上記の基準の適用による累積的影響額が反映されたことにより、要約四半期連結持分変動計算書において、前第1四半期における「利益剰余金」の期首残高が980百万円減少し、「非支配持分」の期首残高が51百万円減少しております。
4 見積り及び判断の利用
要約四半期連結財務諸表の作成において、マネジメントは、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられております。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
本要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断は、前期の連結財務諸表と同様であります。
5 表示方法の変更
(要約四半期連結持分変動計算書)
従来、「所有者との取引額」の「自己株式の取得及び処分」として表示していた「自己株式の取得」及び「自己株式の処分」について、表示の明瞭性を高めるため、当第1四半期より区分掲記することとしました。また、従来、「所有者との取引額」において区分掲記していた「非支配持分の取得及び処分」及び「その他」は、重要性を考慮し、当第1四半期より「非支配持分株主との資本取引及びその他」として一括して表示する方法に変更しました。これらの表示方法の変更に伴い、前第1四半期の要約四半期連結持分変動計算書の組替えを行っております。
この結果、前第1四半期の要約四半期連結持分変動計算書において、「所有者との取引額」の「自己株式の取得及び処分」に表示していた41百万円は、「自己株式の取得」△1百万円、「自己株式の処分」42百万円として組替えております。また、「所有者との取引額」の「非支配持分の取得及び処分」に表示していた△2,131百万円及び「その他」に表示していた203百万円は、「非支配持分株主との資本取引及びその他」△1,928百万円として組替えております。
6 セグメント情報
当社のセグメント情報は次のとおりであります。
前第1四半期(自2022年4月1日 至2022年6月30日)
当第1四半期(自2023年4月1日 至2023年6月30日)
(注) 1 当社は、2023年4月1日付で、メディア・デジタル事業部門傘下にあったDX推進支援機能を全社組織傘下の組織に移管しました。これに伴い、前年同期のセグメント情報は、組替えて表示しております。
2 各セグメントに配賦できない全社資産は、主に全社目的のために保有される現金及び現金同等物、及び市場性のある有価証券により構成されております。
3 消去又は全社の四半期利益(親会社の所有者に帰属)には、特定の事業セグメントに配賦されない損益、及びセグメント間の内部取引消去が含まれております。なお、特定の事業セグメントに配賦できない損益のうち、翌期以降に帰属セグメントが確定した損益については、確定した時点で再配分を行っております。
4 セグメント間の取引は、通常の市場価格にて行われております。
5 顧客との契約から生じる収益は、経済的要因別に区分の結果、各セグメントに分解されております。
7 社債
前第1四半期において20,000百万円の社債を発行しております。これは、円建普通社債20,000百万円(利率0.574%、2032年満期)であります。
また、前第1四半期において30,000百万円の社債を償還しております。これは、円建普通社債30,000百万円(利率1.117%、2022年満期)であります。
当第1四半期において10,000百万円の社債を発行しております。これは、円建普通社債10,000百万円(利率0.840%、2033年満期)であります。
また、当第1四半期における社債の償還はありません。
8 その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素の各項目の増減は次のとおりであります。
9 配当
前第1四半期において、1株当たり65円(総額81,250百万円)の配当を支払っております。
また、当第1四半期において、1株当たり57.5円(総額70,960百万円)の配当を支払っております。
10 金融商品の公正価値
(1) 公正価値の測定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、次のとおり決定しております。金融商品の公正価値の見積りにおいて、市場価格が入手できる場合は、市場価格を用いております。市場価格が入手できない金融商品の公正価値に関しては、将来キャッシュ・フローを割引く方法、またはその他の適切な評価方法により見積っております。
現金及び現金同等物、定期預金、有価証券
満期までの期間が短期であるため帳簿価額と公正価値はほぼ同額であります。
その他の投資
市場性のある有価証券の公正価値は市場価格を用いて見積っております。非上場普通株式は、割引将来キャッシュ・フロー、収益、利益性及び純資産に基づく評価モデル、類似業種比較法及びその他の評価方法により、公正価値を算定しております。
営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
帳簿価額と公正価値がほぼ同額であるとみなされる変動金利付貸付金等を除く当該債権債務の公正価値については、同程度の信用格付を有する貸付先または顧客に対して、同一の残存期間で同条件の貸付または信用供与を行う場合の金利を用いて、将来キャッシュ・フローを割引く方法により見積っております。
社債及び借入金
帳簿価額と公正価値がほぼ同額であるとみなされる変動金利付債務を除く社債及び借入金の公正価値については、同一の残存期間で同条件の借入を行う場合の金利を用いて、将来キャッシュ・フローを割引く方法により見積っております。
第三者の債務に対する保証
金融保証の公正価値は、独立した企業間の取引として、保証人の受け取るまたは受け取り得る保証料に基づき見積っております。
金利スワップ、通貨スワップ及び通貨オプション
金利スワップ、通貨スワップ及び通貨オプションの公正価値については、ブローカーによる提示相場や、利用可能な情報に基づく適切な評価方法により見積っております。
為替予約
為替予約の公正価値については、同様の条件により行う為替予約の市場価格に基づき見積っております。
金利先物取引・債券先物取引
金利先物取引・債券先物取引の公正価値については、市場価格を用いて見積っております。
商品先物、先渡及びスワップ取引
商品先物、先渡及びスワップ取引の公正価値については、市場価格等を用いて見積っております。
(2) 償却原価で測定される金融商品
償却原価で測定される金融商品の公正価値は次のとおりであります。
前期末及び当第1四半期末において、償却原価で測定される「有価証券」及び「その他の投資」の帳簿価額は、7,176百万円及び7,476百万円であり、公正価値は7,176百万円及び7,476百万円であります。
(3) 公正価値で測定される金融商品
IFRS第13号「公正価値測定」は、公正価値の測定に利用するインプットの重要性を反映させた公正価値の階層を用いて、公正価値の測定を分類することを要求しております。
公正価値の階層は、以下のレベルとなっております。
レベル1―活発な市場における同一資産・負債の市場価格
レベル2―直接または間接的に観察可能な、公表価格以外の価格で構成されたインプット
レベル3―観察不能な価格を含むインプット
公正価値の測定に使用される公正価値の階層のレベルは、公正価値の測定の重要なインプットのうち、最も低いレベルにより決定しております。
公正価値の階層ごとに分類された、要約四半期連結財政状態計算書に公正価値で認識される金融資産及び金融負債は次のとおりであります。
11 1株当たり情報
基本的1株当たり四半期利益及び希薄化後1株当たり四半期利益は次の情報に基づいて算定しております。
12 関連当事者取引
当社は、持分法適用会社と第三者間の販売及び仕入取引に関し、多様な仲介取引を行っております。それら取引による手数料収入に重要性はありません。持分法適用会社との取引は、独立第三者間取引と同様の一般的な取引条件で行っております。
また、当第1四半期末における要約四半期連結財政状態計算書の「営業債権及びその他の債権」に含まれる持分法適用会社に対する債権の残高は、流動資産において92,453百万円(前期末88,411百万円)、非流動資産において50,410百万円(前期末35,178百万円)であります。
13 契約及び偶発債務
当社は、通常の営業活動において、一部の商品に関して固定価格または変動価格による長期購入契約を締結しております。これらの購入契約に対しては、通常、顧客への販売契約を取り付けております。
当社は、様々な保証契約を締結しております。これらの契約には、持分法適用会社やサプライヤー、顧客に対する信用補完等が含まれます。
主な保証に対する、割引前の将来最大支払可能性額は、次のとおりであります。
当社は、一部の持分法適用会社の銀行借入、仕入先への支払債務及びその他の債務に対して保証を行っております。銀行からの借手である持分法適用会社が返済不能となった場合、当社は返済不能額を負担し、また付随する損失を負担することがあります。
当社は、主にサプライヤーや顧客を中心に第三者の債務に対して保証を行っております。当社は債務者が保証債務の対象となっている債務を返済できない場合、当該債務を負担しなければなりません。一部の保証には、裏保証が付されており、また、一部の保証債務は債務者の資産により担保されております。
上記契約及び保証のうち、発生しうる予想信用損失については、損失評価引当金を計上しており、マネジメントは、これらに関し重大な追加損失は発生しないものと見込んでおります。
当社は、事業遂行上偶発的に発生する訴訟や訴訟に至らない請求等を受けておりますが、当社の経営上、重要な影響を及ぼすものはありません。
14 後発事象
当第1四半期の要約四半期連結財務諸表承認日である2023年8月7日現在において、記載すべき重要な後発事象はありません。
15 要約四半期連結財務諸表の承認
2023年8月7日に、要約四半期連結財務諸表は当社代表取締役 社長執行役員 CEO 兵頭 誠之及び最高財務責任者
諸岡 礼二によって承認されております。
該当事項はありません。