当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化からの資源価格の高騰や外国為替相場の急激な変動等を背景とした物価高に伴う個人消費への影響、および欧米中央銀行の金融引き締めの長期化による海外経済の減速懸念等が重なり、国内経済の先行きは不透明な状況が続いております。
国内の情報通信分野においては、電通グループ5社(CCI/D2C/電通/電通デジタル/セプテーニ・ホールディングス)が発表したインターネット広告媒体費に関する詳細分析によると、2023年は全体で前年比12.5%増の成長が見込まれ、ビデオ(動画)広告市場については前年比15.7%増の拡大が予測されております。
このような状況の中、当社グループは「ファクト-事実-を情報化する」という経営理念のもと、客観的、公平な立場から事実を情報化し広く提供することで、社会からの信頼を獲得してまいりました。信頼を基盤とした事業成長を通じて、豊かでサステナブルな社会の実現を目指し、企業価値の創出に努めております。
当第1四半期連結累計期間の当社グループの連結業績は、次のようになりました。
売上高は、コミュニケーション事業とモバイル事業が前年同期比で減収となり、データサービス事業は前年同期比で増収となりました。この結果、全体では前年同期比61,241千円減(5.2%減)の1,114,342千円となりました。
費用面では、売上原価は労務費の引き上げ等により前年同期比20,037千円増(6.0%増)、販売費及び一般管理費はほぼ前年同期並みとなりました。
以上の結果、営業利益は前年同期比81,094千円減(19.8%減)の329,079千円となり、営業利益率は29.5%となりました。経常利益は前年同期比28,512千円減(7.1%減)の371,519千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比22,015千円減(8.4%減)の238,637千円となりました。
また、当第1四半期連結会計期間末における総資産は5,386,077千円となり、前連結会計年度末と比べ145,491千円減少しました。これは主に現金及び預金の減少等によるものです。
負債合計は830,752千円となり、前連結会計年度末と比べ47,381千円減少しました。これは主に未払法人税等の減少等によるものです。
純資産合計は4,555,325千円となり、前連結会計年度末と比べ98,109千円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益238,637千円を計上し、配当金363,785千円の支払等があったことによるものです。
これにより自己資本比率は84.6%となり、前連結会計年度末と比べ0.5ポイントの増加、前第1四半期連結会計期間末と比べ4.9ポイントの増加となりました。
当第1四半期連結累計期間の報告セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
①コミュニケーション事業
ニュースコンテンツの提供並びにWEBサイトの制作・運営・広告販売等を行うコミュニケーション事業では、「顧客満足度(CS)調査事業」と「ニュース配信・PV事業」を展開しております。
顧客満足度(CS)調査事業の売上高は、前年同期比で9.1%減少しました。主にランキング更新による順位変動や前年同期に好調だった企業プロモーション活動の反動もあり、前年同期の水準を下回りました。
ニュース配信・PV事業の売上高は、前年同期比で1.4%減少しました。自社メディア「ORICON NEWS」における4~6月のセッション数は前年同期と比べ約4%増加しましたが、低単価ページへの流入比率が増加し、広告単価は前年同期と比べ約18%減少しました。外部メディア向けコンテンツ提供は、当社の既存のエンタテインメント分野から事業領域を拡大した結果、前年同期比で増加しました。タイアップ広告やPRコンサルティングも前年同期比で増加しました。
以上の結果、コミュニケーション事業全体の売上高は、前年同期比52,989千円減(5.8%減)の858,725千円、セグメント利益は前年同期比77,530千円減(12.7%減)の533,416千円となりました。
②データサービス事業
音楽ソフト・映像ソフト・書籍のマーケティングデータを提供するオンラインサービス「ORICON BiZ online」を中心に、当社グループが保有するエンタテインメント関連データを活用したビジネスを展開しております。売上高は、前年同期比1,931千円増(1.2%増)の166,212千円、セグメント利益は前年同期比4,880千円増(8.6%増)の61,662千円となりました。
③モバイル事業
モバイル端末向けを中心に、音楽・書籍等のコンテンツ配信サービス等を展開しております。売上高は、前年同期比10,183千円減(10.2%減)の89,405千円、セグメント利益は前年同期比7,357千円減(19.3%減)の30,718千円となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動につきましては、当社において、主にAI技術をWEBメディアに応用する研究開発を行いました。なお、当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は1,411千円であります。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。