当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、オミクロン変異株の感染拡大に伴い、まん延防止等重点措置が2022年3月21日まで延長になり、お客さまの外出自粛により、来店客数が大幅に落ち込み、厳しい販売状況が続いた結果、前連結会計年度において営業損失を計上しました。
新型コロナウイルス感染症の感染予防、感染後の対応に対する考え方の見直しや、感染症法上の分類移行等、行動制限なしの平常対応に伴う経済活動の持ち直しが進んだことにより、当第3四半期連結累計期間において前年同期より営業損失は縮小しました。一方、為替相場の変動や原油高、原材料高の影響を受けて相次ぐ、光熱費・日用品・食品の再値上げ等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
これらのことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在していると認識しておりますが、当社グループは、当該状況を解消すべく、2024年2月期重点取り組みを確実に実施することで業績回復に努めてまいります。また、資金調達面においても、取引金融機関による短期借入枠の確保に加えて、当社より親会社であるイオン株式会社に対して資金面や事業面の経営支援の要請を行い、イオン株式会社との間で協議・交渉の結果、イオン株式会社より資金借入を行っております。これらの状況を踏まえ、当第3四半期連結会計期間末の資金残高の状況及び今後の資金繰りを検討した結果、当面の事業活動の継続性に懸念はないことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
なお、2024年2月期重点取り組みは、以下のとおりであります。
1.2024年2月期の位置づけ
「成長戦略に向けた基礎固め」
2024年2月期は、より加速度を上げて業績改善を図るため、具体的でかつ実効性の高い「事業再生実行計画」を確実にかつ迅速に推進し、着実に成果を上げる
2.2024年2月期重点取り組み
(1)MD構造改革
①業態(店舗屋号)起点だった品揃えを、お客さま・売場起点の統一品揃えに変える
②履き心地、デザイン、機能・品質、プライスにこだわったPB商品の開発・展開
③商品在庫適正化によるサイズ欠品の撲滅(販売機会ロス減少、建値消化率改善)
④商品・サービスの良さを伝える情報発信(デジタルを活用した、来店を促す情報発信)
(2)事業構造改革
アスビーブランド統一の展開本格化、お客さまに信頼される地域1番店を作る
(3)組織・コスト構造改革
①現場起点の組織体制構築(店舗がより販売に専念できる体制作り)
②本社・店舗のデジタルシフト(本社・店舗定型業務の自動化・電子化による効率改善)
(4)EC事業の成長と拡大
オムニチャネル化の推進(ECと店舗を繋げ、お客さま利便性向上、新規顧客獲得)
以上の施策により、キャッシュ・フロー経営の徹底と生産性の向上を図り、業績回復に向けた事業構造改革に取り組んでまいります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2023年3月1日~2023年11月30日)における我が国の経済は、外食・旅行を中心としたサービス消費に持ち直しの動きが見られる一方、長引くロシア・ウクライナ情勢に加え、中東情勢の緊迫化等で変動する為替相場や、資源価格の高騰に伴う食料品・日用品・光熱費の値上げ影響による景気下押し圧力が懸念される等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響により毀損した自己資本の増強と安定した財務基盤による経営基盤の再構築を実現させるべく、4カ年(2023年2月期~2026年2月期)の事業再生に取り組んでおります。初年度となる前連結会計年度で、不採算店舗の整理、今後のアスビーブランド統一(利益店舗へ経営資源を集中し、事業効率・販売効率の最大化を目指す取り組み)で、店舗収益力の回復を見込む体制を整えることが出来ました。
そのような状況の中、当第3四半期連結累計期間における売上高は、前述のとおり、店舗収益力回復を目指した店舗の選択と集中を引き続き推し進めた結果、492億9百万円(前年同期比0.0%増、既存店前年同期比6.8%増)の実績となりました。また、当第3四半期連結累計期間末における当社グループの店舗数は、12店舗の出店と53店舗の退店を行い、670店舗(当社単体では663店舗、当期首差41店舗減)となりました。
売上総利益高では、第2四半期連結累計期間から引き続き、地域のお客さま情報、販売動向に基づいたスポーツ&キッズシューズ中心の品揃えへの再構築が進んだことに加え、持越し在庫への値下げ販売が減少したことにより、売上総利益率が前年同期から2.6ポイント改善(売上総利益率実績44.1%)、売上総利益高217億18百万円(前年同期比6.3%増)の実績となりました。販売費及び一般管理費は、営業継続店舗の賃料減額や間接部門のコスト削減に取り組み、前年同期から12億12百万円減少の223億94百万円(前年同期比5.1%減)の実績となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績については、営業損失6億75百万円(前年同期は営業損失31億79百万円)、経常損失は8億83百万円(前年同期は経常損失33億28百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は10億65百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失34億83百万円)となりました。
当社グループはセグメント情報を記載しておりませんが、商品別売上状況は次のとおりであります。
商品別売上状況
商品別 |
売上高(百万円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
婦人靴 |
8,672 |
17.6 |
94.9 |
紳士靴 |
5,292 |
10.8 |
96.4 |
スポーツ靴 |
19,697 |
40.0 |
104.8 |
子供靴 |
11,303 |
23.0 |
98.0 |
その他 |
4,243 |
8.6 |
100.1 |
合計 |
49,209 |
100.0 |
100.0 |
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の総資産は361億38百万円となりました。
これは主に売上預け金の増加12億84百万円があった一方で、現金及び預金の減少56億9百万円及び敷金及び保証金の減少4億64百万円により、前連結会計年度末と比較して41億11百万円の減少となりました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債は403億34百万円となりました。
これは主に短期借入金の減少14億25百万円、長期借入金の減少4億65百万円及び買掛金の減少3億67百万円により、前連結会計年度末と比較して30億67百万円の減少となりました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は△41億96百万円となりました。
これは主に利益剰余金の減少10億65百万円により、前連結会計年度末と比較して10億44百万円の減少となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業について、生産実績、受注実績の該当事項はなく、当第3四半期連結累計期間における販売実績について、重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。