当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当中間会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策が奏功し緩やかな回復が続きました。一方で、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響等、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクは継続していることに加えて、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社が主に事業を展開する日本のモバイルオンラインゲーム市場は、2012年より市場が拡大し2023年には1兆1,886億円となり、成長は鈍化傾向にあるものの(注)、安定した市場規模を維持しております。しかし、海外ディベロッパーのモバイルオンラインゲームをはじめとした高品質な商品の台頭や、開発の長期化や開発費の高騰等、市場環境は厳しさを増しています。一方で、2024年のキャラクタービジネスの推定市場規模については前年を上回る見込みであり、底堅く推移しました。このような市場環境を受け、当社ではゲーム・メディア(グッズ販売・イベント開催等のゲーム外展開を指す)双方からIPを盛り上げ、末永くユーザー様に楽しんでいただけるIP運営を目指しました。
モバイルオンラインゲーム事業については、以前より開発を進めておりましたオリジナルIPの新作タイトル『ブレイクマイケース』を2024年5月9日にリリースいたしました。同タイトルは、当社内最速での売上・ユーザー数の立ち上がりを達成し、その影響でモバイルオンラインゲーム事業の売上高は前年同期を上回りました。現在、ユーザー様からのご意見を反映させながら運営を実施し、ゲーム内イベントも順調に推移しております。多くの期待をいただいているメインストーリーについても、全編キャラクターボイスを収録し、最高の品質でお届けすべく、準備を進めております。『スタンドマイヒーローズ』や『魔法使いの約束』等の運営中のゲームにつきましては、引き続き、ユーザー様ファーストの視点に立ち返り、IPとしての信用獲得に注力してまいりました。『魔法使いの約束』は台湾のiSWEETY社と提携し中文版のリリースの準備を進めたほか、『オンエア!』については、2024年7月26日に『オンエア!for Nintendo Switch』を発売しました。引き続き、ユーザー様にとって魅力のある運営を実施しながら、舞台やキャストイベント等のリアルイベントやメディア、グッズ等を絡めつつ、ゲームだけでなくIPとしての成長を目指してまいります。また、同時に新たなIPの創出・新たなゲームの開発を進行し、安定成長のための準備をすすめてまいります。
メディア事業においては、各タイトルでグッズの販売が好調に推移したほか、リアルイベントの開催や舞台、「coly cafe!池袋PARCO店」での期間限定カフェの開催等ユーザー様とのタッチポイントを創出し、多方面から当社作品に触れる機会を提供し続けました。また、『魔法使いの約束』を2025年1月にTVアニメ化することを発表し、大きな反響をいただきました。以上の結果、メディア事業の売上高は前年同期を上回りました。
売上高につきましては、『ブレイクマイケース』のリリースによりモバイルゲーム事業の売上高が大幅に伸長したこと、メディア事業が好調に推移したことにより、前年同期比で増加しました。売上高の増加に伴い、売上総利益についても前年同期比で増加しました。販売費及び一般管理費につきましては、『ブレイクマイケース』リリース前後で広告宣伝費を大きく投入したこと、大手エンターテインメント企業様との協業案件の費用が先行したことにより前年同期比で増加いたしました。
その結果、当中間会計期間の業績につきましては、売上高2,736,768千円(前年同期比34.4%増)、営業損失670,073千円(前年同期は営業損失685,717千円)、経常損失661,477千円(前年同期は経常損失684,299千円)、中間純損失687,322千円(前年同期は中間純損失685,933千円)となりました。
当社の主な提供タイトルごとのモバイルオンラインゲーム売上高は、次の通りであります。
(単位:千円)
なお、当社はコンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
(注)出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2024」
(2) 財政状態の状況
当中間会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて693,228千円減少し、5,836,297千円となりました。これは主に現金及び預金1,573,924千円が減少した一方で投資有価証券533,119千円が増加したことによるものです。
当中間会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて28,884千円減少し、733,523千円となりました。これは主に買掛金84,328千円が減少した一方で契約負債39,321千円が増加したことによるものです。
当中間会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて664,343千円減少し、5,102,774千円となりました。これは主に中間純損失を687,322千円計上したことによるものです。
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べ1,573,924千円減少し、3,512,143千円となりました。
営業活動の結果支出した資金は、963,096千円となりました。これは主に、税引前中間純損失682,028千円や売上債権の増加176,639千円などがあったことによるものです。
投資活動の結果支出した資金は、610,827千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出500,000千円があったことによるものです。
財務活動の結果支出した資金はありませんでした。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定の記載に重要な変更はありません。
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
当中間会計期間の研究開発費の総額は452,162千円であります。
なお、当中間会計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。