第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

  (経営成績の状況)

当第2四半期連結累計期間(2023年6月1日~2023年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことで、経済活動の正常化が進んだことや、インバウンド需要の回復などにより、企業収益や個人消費行動に持ち直しが見られました。その一方、ロシアによるウクライナ侵攻等による原材料・エネルギー価格の高止まりが、企業活動や家計に暗い影を落とす状況が続いております。

国内農業の状況は、少子高齢化による食料消費の減少や農家の後継者不足等の従前からの課題に加え、円安などに伴う輸入飼料や生産資材の高騰によるコスト高、天候不順による不安定な作柄や収穫時期の変動など、これまで経験したことのない事象が散見されております。

このような状況のなか当社グループの業績は、売上高265億40百万円で前年同期比17億36百万円(6.1%)の減収となり、利益面でも、営業利益3億86百万円で前年同期比1億47百万円(27.6%)減、経常利益4億64百万円で前年同期比1億34百万円(22.4%)減、親会社株主に帰属する四半期純利益3億12百万円で前年同期比1億29百万円(29.2%)減となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

種苗事業

種苗事業においては、タマネギやカボチャ等の野菜種子の輸出が伸長いたしました。さらに、牧草種子関係で、緑化工事用種子が工事量減少による販売減があったものの、牧草種子全般での値上げ効果から販売額が増加いたしました。その結果、売上高40億円で前年同期比1.7%の増収となりました。利益面では、人件費の増加や種子品質向上のため物流保管施設を充実させたことに伴うコストアップ等により、セグメント利益3億12百万円で前年同期比5.3%減となりました。

 

花き事業

花き事業においては、営利栽培農家向けのユーストマ種苗やカーネーション苗に加え、家庭園芸用花苗・野菜苗及び園芸農薬の販売が増加したものの、巣ごもり消費が落ち着いたことから球根や園芸資材の販売が減少し、売上高32億45百万円で前年同期比0.2%の減収となりました。利益面では、人件費等の増加により、セグメント損失97百万円(前年同期のセグメント損失は66百万円)で損失は拡大いたしました。

なお、当事業は春に需要期を迎えることに伴い、第4四半期に売上高及び利益が集中的に計上される傾向があります。例年第3四半期まではセグメント損益はマイナスでありますが、通期では当該マイナスは解消されております。

 

農材事業

農材事業においては、主要取扱い商品の農薬が、前年同期に値上り前需要により販売が増加した反動や、生産者の節約志向に伴う散布頻度や散布量の減少で販売が低迷し、売上高129億16百万円で前年同期比9.3%の減収となり、利益面でも、セグメント利益5億71百万円で前年同期比7.1%減となりました。

 

施設材事業

施設材事業においては、農業資材価格の高止まりが、生産者の買い控えや設備投資意欲の減退を招いたことから販売が減少し、売上高63億78百万円で前年同期比6.8%の減収となり、利益面でも、セグメント利益75百万円で前年同期比42.5%減となりました。

 

  (財政状態の状況)

当第2四半期連結会計期間末における「資産の部」の残高は、412億72百万円となり、前連結会計年度末と比較して54億35百万円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金や商品の減少によるものであります。

また、「負債の部」の残高は、177億8百万円となり、前連結会計年度末と比較して54億85百万円減少いたしました。これは主に買掛金の減少によるものであります。

なお、「資産の部」における受取手形及び売掛金の減少、また、「負債の部」における買掛金の減少は、当社グループの事業が主に第4四半期に繁忙期を迎えることに伴うものであり、毎期同様の状況となっております。

「純資産の部」の残高は、235億63百万円となり、前連結会計年度末と比較して微増となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して8億4百万円増加し、29億19百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、80百万円(前年同期は23億6百万円の使用)となりました。

 これは主に、売上債権の減少額67億67百万円、棚卸資産の減少額6億84百万円及び税金等調整前四半期純利益4億64百万円の計上が、仕入債務の減少額77億87百万円を上回ったことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、4億28百万円(前年同期比92.4%増)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得により3億90百万円支出したことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は、11億39百万円(前年同期比9.8%減)となりました。

 これは主に、営業活動により使用した資金を、短期借入金で調達したことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、440,829千円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。