第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前第1四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。

 

(1)経営成績の状況

はじめに、この度の令和6年能登半島地震により、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。また、この地震による当社事業への影響は軽微であり、一部同地域に居住している従業員もおりますが、人的被害はございません。

当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴う社会経済活動の正常化が進んだことから、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー・原材料価格の高騰、世界的な金融引き締め、円安の進行や消費者物価の上昇など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

当社が展開する事業を取り巻く環境としましては、少子高齢化の進行等に伴う生産年齢人口の減少により、慢性的な人手不足の状況が続いております。東京商工リサーチの「人手不足」関連倒産の調査によると、2023年1月から11月の人手不足に関連する倒産企業数の累計は144件(前年同期比132.2%増)と2013年以降では過去2番目の高水準であり、最多だった2019年に迫るペースであります。倒産に至った要因としては、人件費高騰や求人難を理由としている企業が全体の約8割を占め、2023年10月から実施された最低賃金の引き上げが大きく影響しております。慢性的な人手不足により新規採用が困難である状況のみならず、退職阻止のための賃上げも不可欠で、人材確保の難易度が上がり、事業規模を問わず様々な企業において人手不足が大きな経営課題になりつつあります。

当社は、「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げて創業し、日本において「リモートアシスタント」が認知されていない時期から、バックオフィス業務などをオンラインで代行するアシスタントサービス「CASTER BIZ」の提供を開始し、「リモートアシスタント」市場を形成してまいりましたが、このような人手不足の影響から、業務の効率化やコスト競争力の強化、売上拡大などに繋がるアウトソーシングサービスといった人手不足を解消するための需要は底堅く、顧客企業のニーズに応える形でサービスの開発を続け、現在では10以上のサービスを提供するに至りました。また、人手不足は日本国内だけの問題にとどまらず、世界各国においても同様の問題が発生している状況を受け、既存事業の海外展開も開始しております。

採用面では、コロナ禍において、企業規模・業種を問わず多くの企業でリモートワークの導入・活用が進み、地理的な制限を取り払った新しい働き方や採用活動が進むなど、出社を中心としたコロナ禍以前の働き方と比較して、新しい働き方・新しい生活様式(ニューノーマル)が広く浸透いたしましたが、社会経済活動の正常化に伴う在宅勤務機会の減少や出社要請など、コロナ禍以前のワークスタイルに回帰する企業もでてきており、リモートワークの継続を希望する求職者からの当社求人への問い合わせは増加傾向にあります。

このような環境下にあることから、当社を取り巻く環境としましては、需要と供給の両面で追い風の状況であり、2023年11月末時点のサービス導入企業数累計は約4,500社、従業員数は808人(臨時従業員含む)と順調に拡大しております。

以上の結果、当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高1,086,084千円営業損失9,052千円経常損失15,119千円四半期純損失18,119千円となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

(WaaS事業)

WaaS事業は、戦略的な広告投資に伴う安定的な集客、営業努力による受注力の向上並びに既存顧客の受注品目拡大によりARPU(顧客平均単価)は好調に伸長し、売上高は堅調に推移しております。費用については、WEB広告による継続的な広告投資と、利益創出のため厳格な生産管理と各種費用の見直し等を着実に遂行することで、利益創出に寄与しております。

以上の結果、売上高872,173千円セグメント利益(営業利益)216,781千円となりました。

 

(その他事業)

その他事業は、人手不足による中小企業の採用難である状況を受けてリモート人材の紹介・派遣の需要が順調で、売上高は引き続き堅調に推移しております。販管費については、新規事業として展開している海外事業における新規採用、広告宣伝等について積極投資を実施しております。

以上の結果、売上高213,910千円セグメント損失(営業損失)49,198千円となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

当第1四半期会計期間末における資産合計は2,104,330千円となり、前事業年度末に比べ230,382千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が198,784千円、売掛金及び契約資産が40,353千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当第1四半期会計期間末における負債合計は801,768千円となり、前事業年度末に比べ32,925千円減少いたしました。これは主に、契約負債が28,342千円、未払法人税等が5,435千円増加したものの、未払費用が43,043千円、流動負債その他が27,609千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当第1四半期会計期間末における純資産合計は1,302,562千円となり、前事業年度末に比べ263,308千円増加いたしました。これは、利益剰余金が18,119千円減少したものの、株式上場に伴う新株発行等により資本金が140,714千円、資本剰余金が140,714千円増加したことによるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第1四半期累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(7)従業員数

当第1四半期累計期間において、従業員数に著しい増減はありません。

なお、従業員数は就業人員であり、業務委託契約による登録社員数は含まれておりません。

 

(8)設備の状況

当第1四半期累計期間において、著しい変動はありません。

 

(9)経営成績に重要な影響を与える要因

当第1四半期累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。