第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  (1) 経営成績等の状況の概要

 ①経営成績の分析

当中間連結会計期間(2024年3月1日~2024年8月31日)においては、雇用・所得環境の改善や海外からの渡航者の増加により、個人消費にも持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかに回復しております。実質賃金については改善しつつあり、マイナスからプラスに転じております。一方で物価上昇の影響は大きく、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。

当社グループが主に事業を行うドラッグストア業界におきましては、異業種を含めた出店地をめぐる競争、同業大手のM&Aによる規模拡大、業種・業態を越えた顧客サービスの拡充等、競争が激化しております。

このような状況において、当社グループは、お客様のニーズに対応する商品販売、サービスの提供に努め、物販部門においては、たばこ取り扱い中止による売上減はあるものの、プライベートブランドの開発及び拡販、ポイントサービスの対応に注力しました。調剤部門においては、調剤併設店舗数の増加(当中間連結会計期間末2,225店舗)により処方箋受付枚数が増加しました。これにより物販及び調剤合計の既存店売上前年比は堅調に推移しました。

前期から導入した「WAON POINT」サービスに伴い、当社のポイント会員であるウエルシアメンバーは1,279万人まで増やすことができました。引き続きVポイントカードを含むポイントカード・アプリの利用率向上を通じた集客施策強化を図ってまいります。プライベートブランドについては、機能、品質、エコ性能をみがき続けた商品開発に引き続き注力し、「からだWelcia」「くらしWelcia」の拡販に努めました。

2024年6月に長野県を地盤に21店舗を展開する株式会社とをしや薬局を完全子会社化しました。また9月には株式会社ウェルパークがグループインしました。当社は地域の有力企業とのグループ化により、質と規模を拡大し、ウエルシアモデルを中心とした施策を推し進めてまいります。

当社グループは2030年のありたい姿として「地域No.1の健康ステーション」の実現を目指しており、地域社会の皆様の健康増進のためにたばこの販売を終了すると共に、ウエルシア禁煙応援プログラムも提供してまいります。また昨年に引き続き、本年も熱中症対策のためにクーリングシェルターを設置しております。指定を受けた189の自治体の店舗及び、独自に店舗内のウエルカフェ等に設置し、猛暑からの避難場所として地域社会の熱中症対策に取り組みます。ウエルシアグループは地域社会へ安心・安全を提供するインフラ機能を担ってまいります。

出店と閉店につきましては、グループ全体で41店舗の出店と20店舗の閉店を実施し、当中間連結会計期間末の当社グループの店舗数は2,867店舗となりました。

 

(単位:店)

 

前連結会計
年度末店舗数
(2024年2月29日)

子会社化

による新規増加店舗数

出店

閉店

当中間連結
会計期間末
(2024年8月31日)

ウエルシア薬局

2,199

26

4

2,221

コクミン

158

3

4

157

ププレひまわり

133

2

2

133

丸大サクラヰ薬局

102

4

3

103

シミズ薬品

71

1

72

クスリのマルエ

57

1

1

57

ふく薬品

25

2

23

よどや

25

1

26

フレンチ

2

2

MASAYA

40

3

3

40

 とをしや薬局

21

21

国 内 計

2,812

21

41

19

2,855

Welcia-BHG(Singapore)

13

1

12

合  計

2,825

21

41

20

2,867

 

(注) 上表の「当中間連結会計期間末店舗数」のうち調剤取扱店舗は、ウエルシア薬局1,947店舗、コクミン68店舗、ププレひまわり33店舗、丸大サクラヰ薬局48店舗、シミズ薬品50店舗、クスリのマルエ33店舗、ふく薬品11店舗、よどや14店舗及びとをしや薬局21店舗の合計2,225店舗となっております。

 

また、品目別売上高は、下記のとおりとなっております。

品目

金額(百万円)

前年同期比(%)

 

 

医薬品

115,602

97.6

化粧品

101,370

103.7

家庭用雑貨

85,867

104.4

食品

146,474

106.4

その他

43,963

91.7

物販計

493,277

101.9

調剤

136,818

108.4

小計

630,096

103.2

 手数料収入

489

68.3

合計

630,585

103.2

 

以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は630,585百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益18,882百万円(同23.7%減)、経常利益20,902百万円(同22.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益11,716百万円(同27.8%減)となりました。

 

 

 ②財政状態の分析

(資産)

当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して69,147百万円増加し、621,007百万円となりました。これは主に、現金及び預金が52,218百万円、売掛金及び契約資産が17,256百万円、商品が3,028百万円、のれんが2,426百万円増加したことによるものです。

(負債)

当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して59,633百万円増加し、367,126百万円となりました。これは主に、長期借入金が2,640百万円及び、賞与引当金が2,146百万円減少したものの、買掛金が56,352百万円及び、未払金が5,440百万円増加したことによるものです。

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して9,514百万円増加し、253,881百万円となりました。これは主に、剰余金の配当により利益剰余金が3,563百万円減少したものの、親会社株主に帰属する中間純利益11,716百万円を計上したことによるものです。

 

 ③キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は82,208百万円となり、前連結会計年度末と比較し52,143百万円増加しました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は71,435百万円(前年同期26,179百万円の収入)となりました。

これは主に、税金等調整前中間純利益20,644百万円に対して、収入の主な内訳は非資金費用である減価償却費10,412百万円及び仕入債務の増加額54,035百万円であり、支出の主な内訳は賞与引当金の減少額2,278百万円、売上債権及び契約資産の増加額16,157百万円、棚卸資産の増加額1,625百万円、法人税等の支払額6,014百万円があったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は3,989百万円(前年同期9,536百万円の支出)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出4,969百万円及び、敷金の差入による支出1,875百万円があったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は15,303百万円(前年同期13,815百万円の支出)となりました。

これは主に、短期借入金の純減額2,219百万円、長期借入れによる収入1,700百万円、長期借入金の返済による支出7,114百万円、配当金の支払額3,563百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出5,631百万円及び、自己株式の売却による収入1,493百万円があったこと等によるものです。

 

(2) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。