第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当上半期におけるわが国経済は、直近で実質賃金に若干の回復が見られたものの、内需の牽引役である家計消費の伸び悩み、人手不足に伴う人件費の上昇、エネルギーや原材料価格の高止まりなどが企業経営を圧迫しており、当社の主要顧客である外食・小売などの内需型サービス産業においては、先行き不透明な環境が続いております。

このような環境下、基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(以下「MSR」という。)」の当第2四半期連結会計期間の売上収益は、前第2四半期連結会計期間と比較し13.1%増、SaaSは9.2%増、コンサルティング・その他(以下「コンサル」という。)は10.5%減となっております。以上の結果、売上収益で7.4%増、売上総利益で3.4%増、営業損益は4百万円減の76百万円の黒字となりました。

売上面では、前第2四半期連結会計期間と比較し、MSRは今期の活動方針に「MSRの再構築」を掲げ取引拡大に傾注してきたことが功を奏し、通常調査が10.5%増、海外関連調査は29.7%増となり、当第1四半期連結会計期間に引き続き増収となっております。SaaSも従業員エンゲージメント調査tenpoketチームアンケートが牽引して増収に転じた一方、コンサルは今年度の事業再構築補助金の第1回採択が10月以降と見込まれるため関連売上が減少致しました。

受注高においては、前第2四半期連結会計期間と比較し、MSRが24.4%増、SaaSが54.7%増、コンサルも13.3%増と全て増注となり、全体では24.4%増となっております。

生産面では、物価上昇に伴うモニター謝礼や労務費の増加に対応するため、顧客との価格交渉及び調査条件の緩和によるモニターの活性化やレポートチェックへのAI活用等による1レポートあたり生産コストの抑制に努めており、MSRの利益率も回復基調にあります。また、成長分野である海外関連調査の増加を見据えたオペレーションの強化なども進めております。

管理面では、前第2四半期連結会計期間と比較し、原価が9.6%増、販売費及び一般管理費が0.7%減となりました。原価は、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、MSRのレポート単価の上昇、IT関連投資の拡大により増加致しました。一方、販売費及び一般管理費は、人件費が上昇したものの、広告宣伝費の抑制や貸倒引当金繰入額の減少等により若干の削減となりました。

以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上収益1,109,047千円(前年同期比8.8%増)、営業損失47,109千円(前年同期は18,634千円の営業損失)、税引前中間損失47,937千円(前年同期は18,892千円の税引前中間損失)、親会社の所有者に帰属する中間損失23,583千円(前年同期は12,722千円の親会社の所有者に帰属する中間損失)となりました。

なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

(2) 財政状態の分析

 当中間連結会計期間末の資産合計は、主に営業債権及びその他の債権が104,306千円減少したものの、現金及び現金同等物が191,904千円、棚卸資産が17,237千円、その他の無形資産が31,047千円、使用権資産が41,686千円、繰延税金資産が14,893千円増加したことにより、前連結会計年度末に比べて200,768千円増加し、3,750,756千円となりました。

 負債については、主に営業債務及びその他の債務が66,241千円、リース負債が41,631千円、借入金が95,840千円増加したことにより、前連結会計年度末に比べて208,924千円増加し、932,915千円となりました。

 資本については、親会社の所有者に帰属する中間損失23,583千円を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べて8,157千円減少し、2,817,841千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ191,904千円増加し、521,602千円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、174,684千円の収入(前年同期は39,714千円の支出)となりました。これは、税引前中間損失の計上47,937千円があったものの、減価償却費及び償却費の計上53,492千円、営業債権及びその他の債権の減少103,906千円、営業債務及びその他の債務の増加66,684千円等があったことによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、69,748千円の支出(前年同期比22,627千円減)となりました。これは、無形資産の取得による支出64,397千円、有形固定資産の取得による支出5,601千円によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、86,726千円の収入(前年同期は247,607千円の支出)となりました。これは、主に短期借入金の純増加額95,840千円等によるものであります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。