当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症について、緊急事態宣言が解除されたことを受け、感染防止策を実施した上で、営業活動を再開いたしました。しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大した場合に、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(継続企業の前提に関する重要事象等)
当社グループは前連結会計年度までに3期連続営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、また当第1四半期連結累計期間においても92,315千円の経常損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。
しかしながら、前連結会計年度の有価証券報告書に記載のとおり、オークション関連事業における新たな取り組み及びエネルギー関連事業における自社所有の太陽光発電施設の売却も見込んでいるため、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2020年6月1日~2020年8月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に加え、米中通商問題などの海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響も受け、先行きは極めて不透明な状況にあります。
そのような中、オークション関連事業では、日本国内の美術品市場は前年とほぼ同様の市場規模で推移しましたが、これまで主力の近代美術オークションで取り扱っていた作品のうち、相場全体の下落によって主に低価格帯を取り扱う近代美術PartⅡオークションの価格帯まで下落している作品が多くなっております。そして、当社が得意とする高額な良品の流通は市場全体で極めて少なく、オークションへの出品誘致が難しくなっております。
エネルギー関連事業では、自社所有の売電事業は順調に稼働しており、当社の安定した収益となっています。国内のバイオマス発電所は徐々に稼働し始めているため、PKS事業の領域は収益化の目処がつきつつあります。
各事業の業績は次のとおりです。
①オークション関連事業
当第1四半期連結累計期間は、取扱高551,049千円(前年同期間比25.1%増)、売上高183,870千円(前年同期間比22.1%減)、セグメント損失46,460千円(前年同期間は121,011千円のセグメント損失)となりました。
種別の業績は次のとおりです。
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第32期第1四半期連結累計期間 |
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自 2020年6月1日 至 2020年8月31日 |
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種 別 |
取扱高 |
前年比 |
売上高 |
前年比 |
オークション |
オークション |
オークション |
落札率 |
(千円) |
(%) |
(千円) |
(%) |
開催数 |
出品数 |
落札数 |
(%) |
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近代美術オークション |
159,190 |
269.2 |
36,289 |
333.3 |
2 |
134 |
110 |
82.1 |
近代陶芸オークション |
90,055 |
△24.4 |
17,374 |
△15.4 |
1 |
201 |
184 |
91.5 |
近代美術PartⅡオークション |
50,160 |
4.6 |
15,235 |
45.2 |
2 |
314 |
281 |
89.5 |
その他オークション (注)1 |
171,145 |
590.9 |
36,871 |
578.2 |
6 |
655 |
541 |
82.6 |
オークション事業合計 |
470,550 |
100.3 |
105,771 |
135.9 |
11 |
1,304 |
1,116 |
85.6 |
プライベートセール |
80,069 |
△60.9 |
72,790 |
△60.4 |
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その他(注)3 |
430 |
△31.1 |
5,308 |
△26.7 |
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オークション関連 その他事業合計 |
80,499 |
△60.8 |
78,099 |
△59.1 |
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オークション関連事業合計 |
551,049 |
25.1 |
183,870 |
△22.1 |
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(注)1.その他オークションは、出品の状況により随時開催いたします。
2.取扱高の前年比と売上高の前年比のかい離の大きな要因のひとつに、商品売上高の増減があります。商品売上高は、オークション落札価額に対する手数料収入、カタログ収入、年会費等と同様に売上高を構成する要素のひとつであり、在庫商品を販売した場合、その販売価格(オークションでの落札の場合には落札価額)を商品売上高として、売上高に計上することとしております。
3.その他部門の取扱高と売上高の逆転現象は、カタログ収入の計上によるものであります。
ⅰ)オークション事業
当第1四半期連結累計期間は、オークションの開催回数は11回(前年度開催回数4回)でした。内訳は、近代美術オークション、近代美術PartⅡオークション及び戦後美術&コンテンポラリーアートオークションを各2回、近代陶芸オークション、ワインオークション、西洋美術オークション、Bags/Jewellery&Watchesオークション及びMANGAオークションを各1回です。
新型コロナウイルス感染症対策のために政府から外出やイベント等の自粛要請及び緊急事態宣言の発令がなされたことを受けて、3月中旬から5月末に開催予定だったオークションの開催を延期いたしました。延期したオークションを当第1四半期連結累計期間に開催したため、前年比では、オークションの開催回数、取扱高及び売上高が増加しております。延期したオークションの内訳は、近代美術オークション、近代美術PartⅡオークション及び戦後美術&コンテンポラリーアートオークションを各2回、西洋美術オークション、ワインオークション及びMANGAオークションを各1回の計9回です。
近代美術オークションは、前年比で1開催多かったため、出品点数139.3%増、落札点数157.1%増となりました。平均落札単価は43.3%増となり、エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率も、平均で124.8%と高水準で推移いたしました。
近代陶芸オークションは、出品点数9.8%増、落札点数15.0%増となりました。エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で130.2%と高水準で推移いたしましたが、平均落札単価は34.1%減となりました。
近代美術PartⅡオークションは、前年比で1開催多かったため、出品点数63.5%増、落札点数59.1%増となりました。平均落札単価は前年比で25.5%増加し、エスティメイト下限合計額に対する落札価額合計額の比率は、平均で133.3%と高水準で推移いたしました。
その他オークションでは、ワインオークションが引き続き好調を保ちました。
また、8月には、24時間テレビ43 「愛は地球を救う」で行われた緊急チャリティーオークションにおいて、
オンラインオークションのシステム開発と運営を行いました。そして、インターネットを利用してリアルタイムの入札を可能とする「ライブビッディングシステム」を11月から本格運用できるように開発を進めました。
ⅱ)オークション関連その他事業
プライベートセール部門では、Shinwa Priveの画廊スペースを活用したお客様のニーズにきめ細やかに対応できる体制を整え、高額作品を積極的に取り扱っております。しかしながら、3月以降は新型コロナウイルス感染症対策として画廊スペースを休業し営業活動を縮小したため、前年比では、取扱高、売上高ともに減少しております。
その他、資産防衛ダイヤモンド販売事業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響が出始めた頃から資産防衛としてのダイヤモンドの価値が高まり始め、問い合わせが多くなり、回復の基調が見え始めました。
また、新たなコレクターの育成と資産形成のため、「シンワ資産形成アート投資サロン事業」を開始し、会員の募集を始めました。
②エネルギー関連事業
子会社保有の太陽光発電施設による売電事業は、天候不順もあり前年比11.8%の減少の29,995千円の売上となりました。その他、マレーシアにおけるPKS事業では、継続して収益改善に取り組むとともに、販売先の開拓にも注力いたしました。
以上により、当第1四半期連結累計期間のエネルギー関連事業のセグメント売上高は、前年比17.0%増の41,364千円、セグメント損失は、8,569千円(前年は5,864千円のセグメント損失)となりました。
その他、各事業の販売費及び一般管理費の見直しを行う等、グループ全体の利益体質化に向けた改善に取り組み、以上により、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高227,053千円(前年同期間比17.2%減)、営業損失85,467千円(前年同期間は155,264千円の営業損失)、経常損失92,315千円(前年同期間は166,355千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失95,230千円(前年同期間は121,176千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、2,784,637千円となり、前連結会計年度末に比べ、175,476千円減少いたしました。その主な内訳は現金及び預金の減少123,304千円、前渡金の減少29,758千円及び商品の減少7,876千円によるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、1,243,988千円となり、前連結会計年度末に比べ、82,234千円減少いたしました。その主な内訳は短期借入金の減少114,510千円と長期借入金の増加39,829千円によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は1,540,648千円となり、前連結会計年度末に比べ、93,241千円減少いたしました。その主な内訳は利益剰余金の減少95,230千円によるものであります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更をおこなっています。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 会計上の見積りの変更」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についても重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。