当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
①経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、7月に日経平均株価が史上最高値を更新し、同月末の日銀金融政策決定会合において政策金利引き上げや国債買入額の減額などが決定されるなど、経済活動の正常化に向けた動きが継続しています。一方で、米国景気の先行の不透明感や日銀の金融政策引き締めから急激な円高が進行すると日経平均株価も大きく乱高下するなど、市場に動揺が広がる結果となりました。この3か月間において対ドルの円相場はおよそ20円の円高となり、急激な為替変動が国内景気に与える影響が懸念されます。加えて、コロナ融資の返済期限到来による企業倒産は増加傾向にあり、為替変動や物価高騰と併せて国内景気の今後の動向については注視が必要と考えています。
当社グループの属するリース業界においては、業界全体の2024年9月累計のリース取扱高は、前年同期比10.7%増の2兆3,508億円となっています。(出典:公益社団法人リース事業協会「リース統計」)
このような状況下において、当社リース事業の契約実行高は前年同期比10.6%増、成約高は同11.5%減となりました。契約実行高が伸長しているのは、官公庁を中心に案件計上が順調に推移した結果であります。また、成約高は前年同期比減少となっていますが、これは前年同期に官公庁の大型案件の計上があったことによるものであり、その影響を除くと実質前年同期比増加の内容となっています。
ファイナンス事業においては、主に企業融資の減少により、契約実行高、成約高共に前年同期を下回る結果となりました。
インベストメント事業においては、前年同期に大型の不動産売却があったことから売上高は前年同期比減少となりましたが、債権回収益の増加や、金利収入が好調に推移したことから、売上総利益、営業利益については前年同期を上回りました。
その他の事業においては、PFI手数料収益や太陽光売電収益等が好調に推移したことにより、売上高、売上総利益共に前年同期を上回りました。
経営成績は、インベストメント事業において前年同期に大型の不動産売却を計上したことから、売上高はほぼ前年同期並みにとどまったものの、事業全体で売上総利益が伸びたこと、及び与信関連費用の改善等により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益については、いずれも前年同期を上回る結果となりました。
以上により、当中間連結会計期間の業績は、売上高1,237億32百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益47億33百万円(同26.5%増)、経常利益53億37百万円(同64.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益33億84百万円(同74.0%増)となりました。
なお、当社グループは、2024年10月2日、筆頭株主が日本電気株式会社(以下「NEC」という。)から株式会社SBI新生銀行(以下「SBI新生銀行」という。)に異動しております。筆頭株主の異動はあるものの、NECは引き続き、当社株式を17.63%保有する第二位の大株主として関係を維持しています。当社グループは引き続き、NECグループ向けに金融サービスを提供する重要なパートナーとして一層の事業連携を推進しながらも、SBI新生銀行グループに属することで、これまで以上に積極的な事業領域拡大や成長投資の実現が可能になると考えています。今般の資本異動と業務提携により、当社グループはSBI新生銀行グループに属する総合金融サービス会社として、以下の3つの観点からシナジーを生み出していく予定です。
a. リース事業におけるシナジー
当社グループと昭和リース株式会社(以下「昭和リース」という。)が相互の強みを補完することで、リース事業
における新たな事業機会を創出すること
b. 「中期計画2025」における注力事業におけるシナジー
当社グループとSBI新生銀行がストラクチャードファイナンス分野での連携による投融資事業のさらなる強化を図
ること
c. 地域貢献、地方創生におけるシナジー
SBI新生銀行と昭和リースが介在し、当社グループと地域金融機関及びリース子会社が不動産リース、ヘルスケア
アセット、再生可能エネルギー等の分野におけるお客さまの多様なニーズに対応すること
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
売上高は、前年同期比1.1%増の1,136億97百万円となったものの、営業利益は販売費及び一般管理費の増加等により、前年同期比1億82百万円減少の25億3百万円となりました。
売上高は、金利収益や配当収益の増加等により前年同期比1.1%増の39億79百万円となり、営業利益は貸倒引当金繰入額の減少等により、前年同期比12億2百万円増加の19億32百万円となりました。
売上高は、前年同期に大型の販売用不動産の売却があったこと等から、前年同期比29.2%減の41億58百万円となったものの、営業利益は買取債権の回収益や金利収益及び不動産の賃料収入等があったことから、前年同期比2億8百万円増加の11億44百万円となりました。
売上高は、太陽光売電売上やPFI事業のフィー収入等の増加により、前年同期比12.4%増の19億56百万円となったものの、営業利益は販売費及び一般管理費の増加等により、前年同期並みの2億94百万円となりました。
②財政状態の状況
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて204億42百万円減少し、1兆969億20百万円となりました。主な要因としては、有形固定資産の賃貸資産が148億54百万円、投資有価証券(有価証券を含む)が120億45百万円増加したものの、リース債権及びリース投資資産が338億58百万円、現金及び預金が166億81百万円減少したことによります。
負債は、前連結会計年度末に比べて228億81百万円減少し、9,576億92百万円となりました。主な要因としては、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が58億86百万円増加したものの、コマーシャル・ペーパーが150億円、社債(1年内償還予定の社債を含む)が100億50百万円、買掛金が27億65百万円減少したことによります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて24億38百万円増加し、1,392億28百万円となりました。主な要因としては、為替換算調整勘定が1億90百万円減少したものの、利益剰余金が当中間連結会計期間の親会社株主に帰属する中間純利益等により19億84百万円、非支配株主持分が4億27百万円増加したことによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、370億11百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動の結果によって得られた資金は100億41百万円(前年同期は86億10百万円の収入)となりました。これは主に賃貸資産の取得による支出258億37百万円があったものの、リース債権及びリース投資資産の減少額331億13百万円があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動の結果によって使用した資金は107億50百万円(前年同期は71億8百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の償還による収入69億58百万円があったものの、投資有価証券の取得による支出161億83百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動の結果によって使用した資金は153億10百万円(前年同期は79億96百万円の支出)となりました。これは主に長期借入れによる収入475億85百万円があったものの、長期借入金の返済による支出408億55百万円、コマーシャル・ペーパーの減少額150億円及び社債の償還による支出100億50百万円があったことによります。
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(1999年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社の貸付金(営業貸付金)の状況は次のとおりであります。
①貸付金の種別残高内訳
2024年9月30日現在
②資金調達内訳
2024年9月30日現在
③業種別貸付金残高内訳
2024年9月30日現在
④担保別貸付金残高内訳
2024年9月30日現在
⑤期間別貸付金残高内訳
2024年9月30日現在
①契約実行高
契約実行高は、提出会社の取引が大半を占めているため、提出会社の状況について記載しております。
②営業資産残高
(注)当中間連結会計期間におけるインベストメント事業の営業資産残高の内訳は、営業貸付金が30,071百万円、買取債権が8,510百万円、営業投資有価証券が26,377百万円、販売用不動産が16,812百万円、賃貸資産が28,605百万円、投資有価証券が41,817百万円となっております。
③営業実績
前中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
(単位:百万円)
当中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(単位:百万円)
(注)1.セグメントの区分は、主な営業取引の種類により区分しております。
2.各セグメントの主要品目は以下のとおりであります。
①リース事業
情報通信機器、事務用機器及びその他各種設備機器等のリース・レンタル・割賦販売
リースに関連する物品売買、満了・中途解約に伴う物件売却及びリース機器の保守サービス等
②ファイナンス事業
金銭の貸付、ファクタリング及び配当収益の収受を目的とする有価証券投資等
③インベストメント事業
有価証券の売却益の収受を目的とするベンチャー企業向け投資等
株式会社リサ・パートナーズが行っているアセット、不動産及びアドバイザリーの各ビジネス
④その他の事業
ヘルスケアウェアハウジング事業、再生可能エネルギー発電・売電事業、PFI・PPP事業、観光事業及びその他各種サービス等