第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、自動車関連を中心に個人消費が持ち直しの動きとなり、企業収益の改善も見られ、緩やかな回復基調となりました。

海外では、欧米における高い金利水準の継続、中国経済や中東地域をめぐる情勢の先行き懸念など不透明な状況が続いているものの、米国において個人消費や設備投資が堅調に推移したことで、総じて持ち直しの動きとなりました。

このような環境の中、当社グループは中期経営計画「Challenge Now for Change New 2024 変革への挑戦」の最終年度として、「グローバル経営の深化とシナジー」「顧客の期待の先を行く」「新規事業/新製品への挑戦」「環境/社会課題解決への貢献」の4つの戦略の具体的な取り組みを行ってまいりました。

 

その結果、売上高は63,391百万円(前中間連結会計期間比(以下「前年同期比」)3.2%増)、営業利益は4,776百万円(前年同期比31.9%増)、経常利益は4,708百万円(前年同期比12.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は2,614百万円(前年同期比4.3%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

なお、各報告セグメントの名称、略称、対象とする主要な市場は、以下のとおりであります。

 

・トランスポーテーション(Transportation)[TR]… 自動車、鉄道、船舶市場等

・デイリーライフ&ヘルスケア(Daily Life & Healthcare)[DH]… 医療、生活資材、食品包材市場等

・エレクトロニクス(Electronics)[EL]… エネルギー、情報通信、IT機器市場等

・ビルディング&コンストラクション(Building & Construction)[BC]… 住宅、ビル、建築資材、土木市場等

 (注)[ ]は、報告セグメントの略称

 

 <トランスポーテーション>

国内では、自動車生産は横這いであったものの、同市場へのエラストマーコンパウンドの販売の増加及び高騰した原材料の価格転嫁が進み、増収となりました。

海外では、ASEAN市場における日系自動車生産の減少に伴い販売が減少したものの、北米の日系自動車生産の増加及び高騰した原材料の価格転嫁が進み、増収となりました。

セグメント利益につきましては、国内のエラストマーコンパウンドの新規拡販と、国内外の販売価格の適正化により、増益となりました。

その結果、売上高は20,186百万円(前年同期比8.9%増)、セグメント利益は2,240百万円(前年同期比65.7%増)となりました。

 

 <デイリーライフ&ヘルスケア>

国内では、生活資材向け塩ビコンパウンドの販売が減少したものの、小巻ラップ製品及び生活資材向けエラストマーコンパウンドの販売が増加し増収となりました。

海外では、主にタイ国、米国での生活資材向け塩ビコンパウンドの販売が増加し増収となりました。

セグメント利益につきましては、小巻ラップ製品及び海外での生活資材・医療向け塩ビコンパウンドの販売増加により、増益となりました。

その結果、売上高は18,173百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益は1,616百万円(前年同期比34.1%増)となりました。

 

 <エレクトロニクス>

国内では、電力・産業用電線向けコンパウンドの販売が増加したものの、機能性フィルムの販売が減少し、減収となりました

海外では、米国・ASEAN市場向け塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。

なお、前年第1四半期まで連結子会社でありましたリケンテクノスインターナショナル株式会社の当社への吸収合併の影響により、同セグメント全体では減収となりました。

セグメント利益につきましては、機能性フィルムの販売減少により、減益となりました。

その結果、売上高は12,208百万円(前年同期比0.3%減)、セグメント利益は450百万円(前年同期比9.5%減)となりました。

 

 <ビルディング&コンストラクション>

国内では、樹脂サッシ用塩ビコンパウンドの販売の減少、及び建材市場の低迷による塩ビコンパウンドと建材用フィルムの販売が減少し、減収となりました

 海外では、米国での建材市場向け塩ビコンパウンドの販売が減少し、減収となりました。

 セグメント利益につきましては、国内の塩ビコンパウンドの販売減少により減益となりました。

その結果、売上高は12,794百万円(前年同期比6.0%減)、セグメント利益は453百万円(前年同期比15.6%減)となりました。

 

当中間連結会計期間末における総資産は117,336百万円(前連結会計年度末比1,685百万円増加)となりました。これは主に売掛金等の売上債権が減少した一方で、商品及び製品等の棚卸資産、建設仮勘定等の有形固定資産が増加したこと等によります。

負債合計は41,496百万円(前連結会計年度末比136百万円減少)となりました。これは主に支払手形及び買掛金、短期借入金、長期借入金が増加した一方で、未払法人税等、繰延税金負債が減少したこと等によります。

純資産は75,839百万円(前連結会計年度末比1,822百万円増加)となりました。これは主に自己株式の取得により減少した一方で、利益剰余金と為替換算調整勘定が増加したこと等によります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により増加した資金は5,952百万円前中間連結会計期間(以下「前年同期」)は3,099百万円の増加)、投資活動により減少した資金は2,220百万円(前年同期は2,435百万円の減少)、財務活動により減少した資金は3,952百万円(前年同期は2,114百万円の減少)等により476百万円増加し22,328百万円となりました。

 

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により増加した資金は、前年同期に比べ2,853百万円増加し、5,952百万円でした。その主な内容は、税金等調整前中間純利益4,631百万円、減価償却費1,949百万円、売上債権の減少2,756百万円等による資金の増加及び、仕入債務の減少960百万円、法人税等の支払1,794百万円等による資金の減少であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により減少した資金は、前年同期に比べ214百万円減少し、2,220百万円でした。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出2,038百万円、無形固定資産の取得による支出172百万円、投資有価証券の売却による収入107百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により減少した資金は、前年同期に比べ1,838百万円増加し、3,952百万円でした。その主な内容は、自己株式の取得による支出1,738百万円、長期借入金の返済による支出312百万円、配当金の支払額(非支配株主への配当を含む)2,024百万円等による資金の減少であります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。依然不透明な経済環境のもと、引続き効率的な生産体制の構築と固定費の削減等、収益確保に向け継続して取組んでまいります。

 

(4) 研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,005百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。