第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間における経営環境に関しては、景気は回復傾向にあるものの、一部に足踏みがみられ回復の勢いは鈍い状況となりました。物価高や人手不足に加えて、我が国及び欧米各国の金融政策転換、中国や欧州の経済停滞、米中対立激化やウクライナ・中東情勢を背景とする地政学リスクの高まり等、経済の先行きは不透明な状況が続いております。

当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界におきましては、人手不足を背景とする自動化・省力化を企図した設備投資や成長分野への研究開発投資が底堅く推移する中、当社の主要ユーザーである自動車業界では、世界的な脱炭素化の流れを受け、EVや燃料電池等の次世代自動車に係る開発やADAS・自動運転の技術開発には引き続き積極的な投資が見込まれております。また、電子・電機業界では、様々な分野で電子化・デジタル化の流れが加速しており、5Gに関連する社会インフラの整備や、IoT等の投資の拡大が引き続き期待されております。昨年度は、設備投資予算の執行にやや慎重な姿勢がみられ当社の受注にも一部影響しましたが、設備投資・研究開発投資は底堅く、当社の受注は回復傾向にあります。

当社グループでは、2030年を見据えた成長戦略「INNOVATION2030」の第2期として、新たな中期経営計画「INNOVATION2030 Ver.2.0」を2024年5月に公表し、これまでに構築してきた基盤を礎に更なる進化を図っております。具体的には、電子計測器を主体とするコアビジネスの安定成長、お客様へのシステム提案力の強化、成長市場への事業領域の拡大、中国・アジアから欧米へと展開するグローバルビジネスの捕捉等を推進しております。また、社員を最大の資産と考える経営方針に基づき、当社の企業理念・経営戦略に資する人材の確保、並びに社員のスキルやモチベーション向上に向けた人的資本投資を引き続き積極的に行っております。システム関連投資等も継続し、中長期的な企業価値向上を見据えて経営基盤の強化も進めております。今後も、パーパス「計測技術で社会に貢献」、ビジョン「テクニカル商社への転身」を掲げた企業理念に基づき、成長戦略遂行による収益力増強と経営基盤強化の両立を目指し、業界のリーディングカンパニーとして企業価値向上を図る所存であります。

この結果、個別では売上高は39,504百万円(前年同期比2.8%増)と、受注の回復により増収となりました。粗利益率は前年同期比0.1%減と僅かに低下しましたが、売上総利益は前年同期比78百万円増加しました。一方、将来に向けて人的資本投資・事業投資・システム関連投資等を積極的に実施したことにより販管費は増加し、営業利益は985百万円(前年同期比85百万円減)となりました。また、7月以降の円高に伴い為替差損を133百万円計上し(前年同期は為替差益286百万円)、経常利益は1,277百万円(前年同期比228百万円減)となりました。国内子会社では、校正サービスを請負うユウアイ電子株式会社は業績堅調に推移し、その他の子会社も利益を確保しました。海外子会社では、中国は昨年来の景気減速の影響等から減収減益となった一方で、その他地域は全体として増収増益となりました。

以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は48,379百万円前年同期比3.5%増)となりました。営業利益は1,375百万円前年同期比48百万円増)、経常利益は1,277百万円前年同期比377百万円減)、親会社株主に帰属する中間純利益は745百万円前年同期比388百万円減)となりました。

 

 

セグメントの業績は、セグメント間の内部取引も含めて次のとおりであります。
① 日本

日本では、景気は回復傾向にあるものの、一部に足踏みがみられ回復の勢いは鈍い状況となりました。当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界におきましては、人手不足を背景とする自動化・省力化を企図した設備投資や成長分野への研究開発投資が底堅く推移する中、当社の主要ユーザーである自動車業界では、世界的な脱炭素化の流れを受け、EVや燃料電池等の次世代自動車に係る開発やADAS・自動運転の技術開発には引き続き積極的な投資が見込まれております。また、電子・電機業界では、様々な分野で電子化・デジタル化の流れが加速しており、5Gに関連する社会インフラの整備や、IoT等の投資の拡大が引き続き期待されております。昨年度は、設備投資予算の執行にやや慎重な姿勢がみられ当社の受注にも一部影響しましたが、設備投資・研究開発投資は底堅く、当社の受注は回復傾向にあります。当社グループでは、2030年を見据えた成長戦略「INNOVATION2030」の第2期として、新たな中期経営計画「INNOVATION2030 Ver.2.0」を2024年5月に公表し、これまでに構築してきた基盤を礎に更なる進化を図っております。

その結果、期初時点では受注残高が前年を下回っていたものの、受注の回復により、売上高は40,062百万円(前年同期比3.1%増)となり、セグメント利益は2,044百万円(前年同期は2,055百万円)となりました。

 

② 中国

中国では、販売子会社である電計貿易(上海)有限公司等は、景気減速の影響等から減収減益となりました。また、受託試験場を運営する電計科技研発(上海)股份有限公司の業績も苦戦しました。

その結果、売上高は6,678百万円(前年同期比12.7%減)となり、セグメント損失は50百万円(前年同期はセグメント利益110百万円)となりました。

 

③ その他

その他地域では、インドの販売子会社は売上高が改善傾向にあるものの収益は低迷しました。一方で、韓国やベトナムの販売子会社は業績が好調に推移しました。

その結果、売上高は3,830百万円(前年同期比36.8%増)となり、セグメント利益は342百万円(前年同期は128百万円)となりました。

 

 

(参考)

海外売上高

前中間連結会計期間(自  2023年4月1日  至  2023年9月30日

 

中国

その他

Ⅰ 海外売上高(千円)

8,007,641

2,920,154

10,927,795

Ⅱ 連結売上高(千円)

46,755,743

Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)

17.1

6.3

23.4

 

(注) 1 海外売上高における国又は地域は、販売先(市場)を基準としているため、当社及び連結子会社の日本以外
の国又は地域における売上高であります。

2 「その他」の区分に属する主な国又は地域

その他・・・タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、
インド、アメリカ

 

当中間連結会計期間(自  2024年4月1日  至  2024年9月30日

 

中国

その他

Ⅰ 海外売上高(千円)

6,904,256

4,038,393

10,942,649

Ⅱ 連結売上高(千円)

48,379,690

Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)

14.3

8.3

22.6

 

(注) 1 海外売上高における国又は地域は、販売先(市場)を基準としているため、当社及び連結子会社の日本以外
の国又は地域における売上高であります。

2 「その他」の区分に属する主な国又は地域

その他・・・タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、
インド、アメリカ、ドイツ

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて6,180百万円減少し、59,882百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べて6,525百万円減少し、50,126百万円となりました。現金及び預金が605百万円増加いたしましたが、受取手形及び売掛金が7,369百万円減少したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて345百万円増加し、9,756百万円となりました。有形固定資産が合計で178百万円、のれんが135百万円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて7,703百万円減少し、28,312百万円となりました。支払手形及び買掛金が6,244百万円、短期借入金が2,108百万円減少したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて438百万円増加し、2,286百万円となりました。長期借入金が444百万円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べて1,084百万円増加し、29,283百万円となりました。利益剰余金が配当金の支払により513百万円減少いたしましたが、親会社株主に帰属する中間純利益が745百万円計上したことにより231百万円、為替換算調整勘定が814百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて525百万円増加し、8,137百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは3,039百万円の収入(前年同期は2,271百万円の収入)となりました。これは主として、仕入債務の減少額6,518百万円を、税金等調整前中間純利益1,277百万円、売上債権の減少額8,511百万円が上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは392百万円の支出(前年同期は396百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出115百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出169百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは2,390百万円の支出(前年同期は2,812百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出2,132百万円等によるものであります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

  当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。