当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当中間連結会計期間における国内経済は、個人消費の一部において物価高の影響を受け足踏みが見られたものの、雇用環境や企業収益の改善などにより景気は緩やかな回復基調が継続いたしました。製造業では、一部自動車メーカーにおける出荷停止の影響が緩和したほか、生産用機械、電子部品などにおいて国内向けの需要が増加したため、生産活動は回復基調となりました。企業の投資状況においては、デジタル化に伴う投資は一時的に反動減が生じたものの、製造業、非製造業ともに積極的な投資姿勢を維持しております。
海外では中国において、景気減速の影響を受け個人消費は緩やかな減少傾向にあるものの、製造業は外需に持ち直しの動きがあり、横ばいで推移いたしました。欧米諸国においては、インフレ圧力の緩和を受けて景気は持ち直してまいりました。ただし、今後につきましては、資源価格の高騰や世界的な製造業の不調が継続しているとともに、中東地域をめぐる情勢など、引き続き注視が必要な状況にあります。
当社グループを取り巻く事業環境は、エレクトロニクス産業において、世界的なスマートフォンやパソコンをはじめとする様々な高機能電子デバイスの在庫調整が一巡したとみられ、各種製品の需要は回復基調に転じ、出荷台数が増加いたしました。自動車産業は中国において、部品供給不足が緩和されたことにより、生産台数が増加いたしました。
その結果、当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(薬品事業)
電子分野
中国 スマートフォンをはじめとする高機能電子デバイスの在庫調整が一巡したことでプリント基板の需要が回復基調となり、薬品売上高は前年同期比で大幅に増加いたしました。
台湾 半導体市場に回復の兆しが見られ、サーバー、高機能電子デバイス向け半導体パッケージ基板の需要が緩やかに拡大したため、薬品売上高は前年同期比で増加いたしました。
韓国 半導体市場の底打ちや顧客の在庫調整の進展により半導体パッケージ基板の需要に緩やかな回復が見られ、薬品売上高は前年同期比で増加いたしました。
装飾分野
日本 一部自動車メーカーによる出荷停止の影響が緩和されたものの、デザイントレンドの変化に伴う薬品需要の低下もあり、薬品売上高は前年同期比で減少いたしました。
中国 半導体・部材不足の緩和に伴い自動車の生産台数は増加したものの、当社が対象とする自動車部品の需要が低下したため、薬品売上高は前年同期比で横ばいに推移いたしました。
(装置事業)
受注案件が予定通り進行したことで売上高は増加いたしましたが、大型案件の新規受注が減少したため受注高、受注残高は減少いたしました。
なお、前連結会計年度において「その他」に含まれておりました㈱そらぷちファームの全株式を譲渡し、連結の範囲から除外したことに伴い、当中間連結会計期間より「その他」の区分を廃止しております。
また、資産、負債及び純資産の状況は、次のとおりであります。
(資産)
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,223百万円増加し、52,865百万円となりました。
流動資産は、主に売掛金が減少したものの、現金及び預金の増加、契約資産の増加により2,425百万円増加し、43,256百万円となりました。
固定資産は、主に工具、器具及び備品(純額)及び建設仮勘定の増加により798百万円増加し、9,608百万円となりました。
(負債)
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ774百万円減少し、6,616百万円となりました。
流動負債は、主に電子記録債務が増加したものの、支払手形及び買掛金、未払法人税等の減少により757百万円減少し、5,906百万円となりました。
固定負債は、主に繰延税金負債が増加したものの、長期借入金の減少により17百万円減少し、710百万円となりました。
(純資産)
当中間連結会計期間末の純資産合計は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加により、前連結会計年度末に比べ3,998百万円増加し、46,248百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、28,410百万円と前連結会計年度末に比べ3,823百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは4,627百万円の収入となり、前年同期と比べ収入は3,010百万円の増加となりました。
これは主に税金等調整前中間純利益が増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは16百万円の支出となり、前年同期と比べ支出は552百万円の減少となりました。
これは主に定期預金の払戻による収入が増加したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,528百万円の支出と、前年同期と比べ支出は81百万円の増加となりました。
これは主に短期借入金の純増減額が減少したこと等によるものです。
当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は598百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 従業員数
当中間連結会計期間において、当社グループの従業員数に重要な変動はありません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間において、当社グループの生産実績及び販売実績は増加し、受注及び受注残高は減少しております。
a.生産実績
当中間連結会計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当中間連結会計期間の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3.上記の金額は、機械装置の製作・据付に関する請負契約等の受注状況を記載しており、表面処理薬品、商品及び請負加工に関する受注は、売上計上までの期間が短期間であるため、記載を省略しております。
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(8) 主要な設備
当中間連結会計期間において、新たに確定した主要な設備の新設計画は次のとおりであります。
なお、当社グループでは、資産をセグメント別に配分していないため、セグメント別の記載を省略しております。
(注) 完成後の増加能力については、合理的な算定が困難なため記載しておりません。
(9) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金の流動性については、運転資金としては将来予測可能な資金需要に対して十分な流動性資産を確保しております。
これらの資金基盤を背景に、当社グループは、収益性・事業効率の向上に向けて、研究開発体制の強化や、中国・米国・インドといった海外市場への戦略的投資機会を追求することで、薬品事業の競争力強化、海外市場での更なる成長、次世代技術開発と新製品の早期市場投入や新市場・新分野への挑戦を図ってまいります。
株主への利益還元策につきましては、持続的な成長を達成するため手元流動性の確保を重視し、安定した財務基盤を維持しつつ、増配継続をしてまいりました。新たな中期経営計画「JCU VISION 2035 -1st stage-」においては、株主価値向上のため引き続き安定的な増配を維持するとともに、機動的な自己株式の取得を検討することで、総還元性向50%を目安としてまいります。
「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの事業等は様々なリスクを伴っています。事業展開にあたっては、自己資金の充当が望ましいと考えておりますが、将来、それを上回る資金需要が発生した場合にも必要資金を円滑かつ低利で調達できるよう財務基盤の健全性は常に維持していくよう努めてまいります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。