第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 ①経営成績

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の高まり、企業収益の増加や深刻な人手不足を背景とした設備投資の増加により、景気は緩やかな回復を続けております。しかしながら、不安定な国際情勢の中、円安の影響による原材料価格やエネルギー価格の高騰、物価の上昇など、先行き不透明な状況が続いております。

 このような状況のもと、当社グループは、国内染色加工事業では、継続的な加工料改定の実施、取引条件見直しによる収益性の改善、生産性向上および原材料・エネルギー原単位削減などのコスト削減を推進しました。

 また、環境に配慮した節水活動、再生可能エネルギーの活用によるCO₂排出量削減、薬品の回収・再利用、教育・福祉施設への貢献・支援活動など、SDGsの達成に向けた取組みも継続的に実施しております。

 海外染色加工事業では、新規の市場開拓、受注拡大に注力するとともに、レーヨンやポリエステル混などの素材に対応した加工技術の確立および、生産性の向上やコストダウン活動を実施しました。

 子育て支援事業では、企業内保育所の運営受託拡大に注力するとともに、放課後児童健全育成事業への新規参入を進めております。

 洗濯事業では、好調なインバウンド需要に伴うホテルリネンの増加や価格改定の実施により、売上拡大を図りました。

 これらの結果、売上高は6,691百万円(前年同期比3.5%増、225百万円増)となり、営業損失は3百万円(前年同期は営業損失116百万円)、経常利益は111百万円(前年同期は経常損失109百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は20百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失89百万円)となりました。

  セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

a.染色加工事業

 染色加工事業は、売上高は4,519百万円(前年同期比1.8%増、81百万円増)となり、営業損失は132百万円(前年同期は営業損失237百万円)となりました。

 染色加工事業における部門別(加工料部門、テキスタイル販売部門)の業績は次のとおりであります。

(加工料部門)

 国内では、売上数量の増加により増収を確保しましたが、上昇を続ける製造コストに対し、十分な価格転嫁に至っておりません。

 海外では、主力のインドネシア子会社において、市場に求められる素材の変化に対応すべく、加工設備・条件・技術の見直しや改善に注力したことが、受注拡大に繋がりました。

 これらの結果、加工料部門の売上高は3,769百万円(前年同期比7.7%増、269百万円増)となりました。

(テキスタイル販売部門)

 国内では、アパレル向け販売が低調に推移し大幅減収となりました。

 海外では、安価な輸入品の市場流入や物価高による在庫過多から、発注が低調に推移したことにより減収となりました。

 これらの結果、テキスタイル販売部門の売上高は750百万円(前年同期比20.1%減、188百万円減)となりました。

b.縫製品販売事業

 縫製品販売事業では、セレクト向け婦人衣料は好調に推移するも、実用衣料向けやキャラクター関連グッズ販売の落込みにより、売上高は156百万円(前年同期比17.1%減、32百万円減)、営業利益は11百万円(前年同期比41.4%減、7百万円減)となりました。

 

c.子育て支援事業

 子育て支援事業は、企業内保育所の運営受託の拡大、認可保育園の児童数増加により、売上高は1,867百万円(前年同期比12.5%増、207百万円増)、営業利益は59百万円(前年同期比25.3%増、12百万円増)となりました。

d.倉庫事業

 倉庫事業は、労務費および各種コストは上昇も新規取引先の開拓、荷扱い量の増加により、売上高は123百万円(前年同期比7.2%増、8百万円増)、営業利益は11百万円(前年同期は営業損失1百万円)となりました。

e.機械販売事業

 機械販売事業では、「自動濃度制御装置」1台を販売、異業種からの引合いも増加しております。また、前年はベトナム向け8台の販売実績があったため、売上高は36百万円(前年同期比37.1%減、21百万円減)、営業利益は2百万円(前年同期比78.2%減、7百万円減)となりました。

f.洗濯事業

 洗濯事業は、ホテルリネン・レジャー関連は好調に推移しました。また、労務費・エネルギー費の増加に対応するため価格改定を実施するも設備維持補修費用の増加により、売上高は78百万円(前年同期比12.7%増、8百万円増)、営業利益は4百万円(前年同期比34.6%減、2百万円減)となりました。

g.その他事業

 当セグメントには、システム事業、不動産賃貸事業が含まれており、売上高は46百万円(前年同期比2.5%減、1百万円減)、営業利益は37百万円(前年同期比1.4%減、0百万円減)となりました。

 

 ②財政状態

 当中間連結会計期間末における総資産は、14,552百万円(前連結会計年度末比0.0%減、1百万円減)となりました。これは主に現金及び預金の増加269百万円、原材料及び貯蔵品の減少67百万円、機械装置及び運搬具の減少40百万円、投資有価証券の減少156百万円等によるものです。

 負債は、6,533百万円(前連結会計年度末比0.2%減、10百万円減)となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加52百万円、電子記録債務の減少21百万円、賞与引当金の増加32百万円、修繕引当金の減少27百万円、退職給付に係る負債の減少66百万円等によるものです。

 純資産は、8,018百万円(前連結会計年度末比0.1%増、8百万円増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益による増加20百万円、配当金の支払いによる減少63百万円、その他有価証券評価差額金の減少198百万円、為替換算調整勘定の増加122百万円等によるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、営業活動により258百万円の増加、投資活動により15百万円の増加、財務活動により104百万円の減少となった結果、2,950百万円となりました。
 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 税金等調整前中間純利益191百万円、減価償却費204百万円、退職給付に係る負債の減少77百万円、売上債権の減少101百万円、棚卸資産の減少53百万円等により、258百万円の収入(前年同期は252百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資有価証券の売却による収入97百万円、有形固定資産の取得による支出87百万円、その他の収入5百万円等により、15百万円の収入(前年同期は171百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 短期借入れによる収入50百万円、長期借入れによる収入400百万円、長期借入金の返済による支出430百万円、配当金の支払額63百万円等により、104百万円の支出(前年同期は101百万円の収入)となりました。

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、27百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。